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Oracle® Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareの管理
12c (12.1.2)
E47968-02
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16 バックアップとリカバリの概要

この章では、Oracle Fusion Middlewareのバックアップおよびリカバリの概要(Oracle Fusion Middlewareコンポーネントに関するバックアップおよびリカバリの推奨事項を含む)について説明します。

内容は次のとおりです。

16.1 Oracle Fusion Middlewareのバックアップとリカバリの理解

Oracle Fusion Middleware環境内のインストールでは、構成情報、アプリケーションおよびデータの同期が保たれ、相互に依存します。たとえば、構成を変更すると、構成ファイル内の情報が更新されます。アプリケーションをデプロイすると、ドメインまたはクラスタ内のすべての管理対象サーバーへのデプロイが必要な場合があります。

したがって、バックアップおよびリカバリを実行するときは、Oracle Fusion Middleware全体の環境を考慮することが重要になります。Oracle Fusion Middleware環境全体を一度に、その後定期的にバックアップしてください。そうすれば、ファイルやデータなどが失われた場合でも、環境を一貫性のある状態にリストアできます。

次の各項目では、バックアップとリカバリを理解するために重要な概念について説明します。


関連項目:

Oracle WebLogic Serverドメイン、管理サーバー、管理対象サーバーとクラスタ、およびノード・マネージャの概念の詳細は、『Oracle Fusion Middlewareコンセプトの理解』を参照してください。


16.1.1 管理サーバーで発生した障害の影響

管理サーバーで発生した障害が、ドメイン内の管理対象サーバーの操作に影響を与えることはありませんが、管理者がドメインの構成を変更できなくなります。管理サーバーのホスト・コンピュータ上のハードウェアまたはソフトウェアの障害が原因で管理サーバーに障害が発生した場合は、同じコンピュータ上のその他のサーバー・インスタンスが同様に影響を受けることがあります。

管理対象サーバー・インスタンス(クラスタ化されているものも、そうでないものも)が実行されている場合に、そのドメインの管理サーバーが使用できなくなっても、管理対象サーバーは継続して実行されます。周期的に、これらの管理対象サーバーは管理サーバーへの再接続を試みます。クラスタ化された管理対象サーバー・インスタンスでは、ドメイン構成でサポートされているロード・バランシングおよびフェイルオーバーの機能を引き続き使用できます。

管理対象サーバーを初めて起動する場合は、管理サーバーに接続して構成のコピーを取得する必要があります。これで、管理サーバーが実行されていない場合でも、管理対象サーバーを起動できます。この場合、管理対象サーバーでは、起動構成用にドメインの構成ファイルのローカル・コピーが使用され、周期的に管理サーバーとの接続が試行されます。管理サーバーに接続されると、管理対象サーバーの構成状態が管理サーバーの構成状態に同期されます。

16.1.2 管理対象サーバーの独立(MSI)モード

管理対象サーバーでは、ドメイン構成のローカル・コピーが保持されます。管理対象サーバーは、起動時に管理サーバーに接続し、管理対象サーバーが前回停止してからドメイン構成に変更が行われた場合は、その変更を取得します。管理対象サーバーが起動時に管理サーバーに接続できない場合は、ローカルにキャッシュされている構成情報を使用できます。これは、管理対象サーバーが前回停止した時点での構成です。管理サーバーに接続して構成の更新を確認できずに起動した管理対象サーバーは、管理対象サーバーの独立(MSI)モードで実行されます。デフォルトでは、MSIモードが有効になっています。ただし、初めて起動する場合は、管理サーバーが停止しているとキャッシュされた構成を使用できないため、管理対象サーバーはMSIモードでも起動できません。

16.1.3 管理対象サーバーでの構成の変更

構成の変更は、次の場合に管理対象サーバーで更新されます。

  • 管理対象サーバーが再起動するたびに、管理サーバーから最新の構成が取得されます。これは、その管理対象サーバーが実行されているノードのノード・マネージャが停止している場合でも行われます。管理対象サーバーの再起動時に管理サーバーが使用できない場合、およびMSI(管理対象サーバーの独立)モードが管理対象サーバーで有効になっている場合は、管理対象サーバーは構成のローカル・コピーを読み取って起動し、管理サーバーが使用可能になったときに管理サーバーと同期します。デフォルトでは、MSIモードが有効になっています。

  • 構成の変更、アプリケーションのデプロイまたは再デプロイ、トポロジの変更など、管理上の変更がアクティブ化されるたびに、管理サーバーから管理対象サーバーに最新の構成がプッシュされます。管理対象サーバーが実行されていない場合は、管理対象サーバーが起動したときに、管理サーバーから管理対象サーバーに最新バージョンの構成がプッシュされます。

16.2 Oracle Fusion Middlewareのディレクトリ構造

次に、Oracle Fusion Middleware Infrastructureをインストールおよび構成した場合のOracle Fusion Middlewareのディレクトリ構造の簡易ビューを示します。

ascon_dt_011.pngの説明が続きます
図ascon_dt_011.pngの説明

16.3 バックアップ戦略の概要

Oracle Fusion Middleware環境のバックアップに使用できるものは次のとおりです。

長期間バックアップを保持する場合は、たとえばOracle Secure Backupを使用して、テープにバックアップできます。

構成ファイルのバックアップ・コピーを作成するようにOracle WebLogic Serverを構成することもできます。これによって、構成の変更を元に戻す必要がある場合や、ほとんど可能性はなくとも構成ファイルが破損した場合のリカバリが簡単になります。管理サーバーの起動時に、構成ファイルを格納したconfig-booted.jarという名前の.jarファイルが保存されます。構成ファイルを変更した場合、変更前のファイルは、ドメイン・ディレクトリの下のconfigArchiveディレクトリに、config-1.jarなどの続き番号が付けられた.jarファイルとして保存されます。ただし、構成アーカイブは常に、管理サーバー・ホストのローカルとして保存されます。アーカイブは外部の場所にバックアップすることをお薦めします。

16.3.1 バックアップのタイプ

Oracle Fusion Middleware環境は、オフラインまたはオンラインでバックアップできます。

  • オフライン・バックアップとは、環境を停止してからファイルをバックアップする必要があることを意味します。オフライン・バックアップを行う場合は、管理サーバーとドメイン内のすべての管理対象サーバーを停止する必要があります。

    インストール後およびパッチやアップグレードの適用後はすぐに、オフラインで環境をバックアップしてください。

  • オンライン・バックアップとは、環境を停止せずにファイルをバックアップすることを意味します。バックアップの矛盾を防ぐために、バックアップが完了するまでは、いずれの構成も変更しないでください。WebLogic Serverドメインで変更が行われないようにするには、第2.3.2項で説明しているようにWebLogic Serverの構成をロックします。

Oracle Fusion Middleware環境全体をバックアップすることも、頻繁に変更されるファイルであるランタイム・アーティファクトをバックアップすることもできます。

全体バックアップを実行するには、静的ファイルおよび静的ディレクトリとともに、ランタイム・アーティファクトをバックアップする必要があります。これらについては、第16.3.2項で説明します。

16.3.2 バックアップ・アーティファクト

バックアップ・アーティファクトには、静的ファイルや静的ディレクトリ、およびランタイム・アーティファクトが含まれます。

静的ファイルや静的ディレクトリは、頻繁に変更されるものではありません。これには次のものがあります。

  • Oracleホーム(ORACLE_HOME)。Oracleホームは、WebLogic ServerホームやOracle共通ホームなどの製品ホームで構成されます。また、静的ファイルではないOracle WebLogic Serverドメインを格納したuser_projectsディレクトリが含まれる場合もあります。

  • OraInventory

  • LinuxおよびUNIXの場合はoraInst.locファイル。これは、次のディレクトリにあります。

    (Linux and IBM AIX) /etc
    (Other UNIX systems) /var/opt/oracle
    
  • LinuxおよびUNIXの場合はoratabファイル。これは、次のディレクトリにあります。

    /etc
    
  • beahomelistファイル。これは、次の場所にあります。

    (UNIX) user_home/bea/beahomelist
    (Windows) C:\bea\beahomelist
    
  • Windowsの場合は次のレジストリ・キー。

    HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\oracle
    

    また、Oracle HTTP Serverなどのシステム・コンポーネント用に、次のWindowsレジストリ・キーをバックアップする必要があります。

    HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\Services
    

ランタイム・アーティファクトは頻繁に変更されるファイルです。これらのファイルは、全体バックアップの実行時、および定期的にバックアップします。ランタイム・アーティファクトには次のものがあります。

  • 管理サーバーおよび管理対象サーバーのドメイン・ディレクトリ(デフォルトでは、ドメイン・ディレクトリはOracleホームの中にありますが、別の場所を指すようにユーザーが構成できます)

    ほとんどの場合、管理対象サーバーのディレクトリを個別にバックアップする必要はありません。管理サーバーのドメインには管理対象サーバーすべてに関する情報が格納されているためです。

  • .earファイルや.warファイルなど、ドメインの外にあるアプリケーション・アーティファクト。

    管理対象サーバーのディレクトリ構造のアプリケーション・アーティファクトは、管理対象サーバーの起動時に管理サーバーから取得できるため、バックアップする必要はありません。

  • MDSリポジトリなどのデータベース・アーティファクト。

  • Oracle Fusion Middlewareが使用する、データベース・ベースのメタデータ・リポジトリ。Oracleのデータベースをバックアップするには、Oracle Recovery Manager (RMAN)を使用します。

  • JMSプロバイダやトランザクション・ログなどの永続性ストア。これはデフォルトでuser_projectsディレクトリにありますが、別の場所に置くように構成できます。

16.3.3 推奨されるバックアップ戦略

この項では、バックアップの実行に際し推奨される戦略について説明します。この戦略に従って、このマニュアルで説明するリカバリ手順を実行することができます。

  • オフラインの全体バックアップの実行: これには、第16.3.2項で説明しているエンティティのバックアップも含まれます。オフラインの全体バックアップは、次の時点で実行します。

    • Oracle Fusion Middlewareのインストール直後

    • Oracle Fusion Middleware環境のアップグレードの直前

    • オペレーティング・システム・ソフトウェアのアップグレード直後

    • Oracle Fusion Middlewareのアップグレードまたはパッチ適用直後

  • ランタイム・アーティファクトのオンライン・バックアップの実行: これには、第16.3.2項で説明しているランタイム・アーティファクトのバックアップも含まれます。ランタイム・アーティファクトをバックアップすることにより、構成とメタデータを最後にバックアップした時点の一貫性のある状態に環境をリストアすることができます。バックアップの矛盾を防ぐために、バックアップが完了するまでは、いずれの構成も変更しないでください。ランタイム・アーティファクトのオンライン・バックアップは、次の時点で実行します。

    • 定期的。ランタイム・アーティファクトのバックアップは夜間に行うことをお薦めします。

    • コンポーネントに対して構成の変更を行う前。

    • コンポーネントに対して構成の変更を行った後。

    • 管理対象サーバーまたはクラスタにカスタムのJava EEアプリケーションをデプロイする前。

    • サーバーやクラスタの作成など、デプロイメント・アーキテクチャに対して大きな変更が行われた後。

  • データベースの全体バックアップまたは増分バックアップの実行: RMANを使用してデータベースをバックアップします。RMANの使用方法および推奨されるデータベースのバックアップ方法については、『Oracle Databaseバックアップおよびリカバリ・ユーザーズ・ガイド』を参照してください。

16.4 リカバリ戦略の概要

リカバリ戦略により、実データの損失などの重大な障害からのリカバリが可能になります。損失のタイプにもよりますが、次のファイル・タイプのどのような組合せでもリカバリできます。

Oracle Fusion Middleware環境のリカバリは、Oracle Fusion Middlewareがオフラインのときに実行できます。

Oracle Fusion Middleware環境のリカバリに使用できるものは次のとおりです。

16.4.1 リカバリのタイプ

Oracle Fusion Middleware環境は、部分的にまたは全体をリカバリできます。次のリカバリが可能です。

  • Oracleホーム

  • WebLogic Serverドメイン

  • WebLogic Server管理サーバー

  • WebLogic Server管理対象サーバー

  • Oracle HTTP Serverなどのコンポーネント

  • WebLogic Serverクラスタ

  • デプロイ済アプリケーション

16.4.2 推奨されるリカバリ戦略

リカバリに関しては次の重要な点に注意してください。

  • Oracle Fusion Middleware環境は、リカバリの実行中はオフラインにする必要があります。

  • 必要なファイルを間違ってオーバーライドしないよう、バックアップからファイルをリストアする前に既存の重要なファイルおよびディレクトリの名前を変更してください。

  • 1、2個のファイルのみが消失または破損しているように見える場合もありますが、1、2個のファイルのみをリストアするのではなく、ドメインなど要素全体のディレクトリ構造をリストアする必要があります。そうすることで、リカバリが成功する可能性が高くなります。

  • ポイント・イン・タイム・リカバリを使用して、データベースを最新の状態にリカバリします(データベースがアーカイブ・ログ・モードで構成されている場合)。これは通常、データベースに障害が発生する直前の状態です。

16.5 Oracle Fusion Middlewareコンポーネントのバックアップおよびリカバリに関する推奨事項

次の各項では、具体的なOracle Fusion Middlewareコンポーネントのバックアップおよびリカバリに関する推奨事項について説明します。

環境のバックアップ手順は、第17.3項を参照してください。環境のリカバリ手順は、第18章を参照してください。

16.5.1 Oracle WebLogic Serverのバックアップおよびリカバリに関する推奨事項

次の各項では、Oracle WebLogic Serverのバックアップおよびリカバリに関する推奨事項について説明します。

16.5.1.1 Oracle WebLogic Serverのバックアップおよびリカバリに関する推奨事項

この項では、バックアップおよびリストアが必要なOracle WebLogic Serverのデータについて説明します。

データベース・リポジトリに依存するもの

デフォルトでは、Oracle WebLogic Serverは、いずれのデータベース・リポジトリにも依存しません。ただし、Oracle WebLogic Serverにデプロイされたアプリケーションでは、データ・ソースとしてデータベースが使用される場合があります。データベースをバックアップするには、『Oracle Databaseバックアップおよびリカバリ・ユーザーズ・ガイド』を参照してください。

バックアップに関する推奨事項

Oracleホームおよびドメインをバックアップします。

リカバリに関する推奨事項

障害が発生したものによっては、次のリカバリが必要になることがあります。

サーバー全体の移行機能を使用する場合、リース情報はデータベースの表に格納されます。Oracle WebLogic Serverをリカバリする場合は、リース表の情報を破棄する必要があります(サーバー全体の移行の詳細は、『Oracle WebLogic Serverクラスタの管理』のサーバー全体の移行に関する説明を参照)。

ホストの破損後には、次のリカバリが必要になることがあります。

16.5.1.2 Oracle WebLogic Server JMSのバックアップおよびリカバリに関する推奨事項

この項では、バックアップおよびリストアが必要なOracle WebLogic Server JMSのデータについて説明します。

データベース・リポジトリに依存するもの

JMSがデータベース・ベースの場合のみ

バックアップに関する推奨事項

ドメインをバックアップします。

データベース・ベースのJMSを使用している場合は、RMANを使用してデータベースをバックアップします。

ファイル・ベースのJMSを使用している場合は、ストレージのスナップショット技術を使用して一貫性のあるオンライン・バックアップを取ります。または、ファイル・システムのコピーを使用してオフライン・バックアップを実行することもできます。

リカバリに関する推奨事項

ドメインをリカバリします。

JMS永続ストアがファイルベースの場合は、バックアップからリカバリします。JMS永続ストアがデータベース・ベースの場合は、必要に応じて、データベースを直近の時点にリカバリします。次の点に注意してください。

  • JMSデータは常に、できるだけ最新に保つようにします。これを実現するには、データベース・ベースの永続性を確保する場合はOracle Databaseのポイント・イン・タイム・リカバリ機能を使用して直近の時間にリカバリするか、またはSAN/NASなど可用性の高いRAID対応ストレージ・デバイスを使用します。

  • ファイル・ベースのJMSを使用している場合は、ストレージのスナップショットを使用してリカバリできます。

  • どのような理由であれ、JMSデータを前の時点にリストアする必要がある場合、リストアによって影響が及ぶ可能性があります。システムの状態を前の時点にリストアすると、メッセージを複製する可能性だけでなく、メッセージを失う可能性もあります。この場合に失われたメッセージは、システムのリストア時点の前または後にエンキューされていた未処理のメッセージです。

    重複メッセージを処理しないようにするには、リカバリの前に次の手順を実行して、永続ストアのリカバリ後にJMSキュー内のメッセージを排出する必要があります。


    注意:

    メッセージを排出および破棄する前に、保存の必要なデータがメッセージに含まれていないことを確認してください。リカバリしたメッセージには、処理済の重複メッセージの他に、重要なアプリケーション・データが含まれる未処理のメッセージが含まれている可能性があります。


    1. Oracle WebLogic Server管理コンソールにログインします。

    2. 新しいメッセージが生成されたり宛先に挿入されたりしないように、また失効したメッセージを排出する前に宛先から消費されないようにするため、リカバリの前に、起動時の生成、挿入、消費の各操作を休止するようにJMSサーバーを構成します。これを行うには:

      1. サービス」を開いてから「メッセージング」を開き、「JMSサーバー」をクリックします。

      2. 「JMSサーバー」ページの「サマリー」で、メッセージを休止するように構成するJMSサーバーをクリックします。

      3. 「構成: 全般」ページで「詳細」をクリックして、メッセージの休止オプションを定義します。「起動時に挿入を休止」、「起動時に生成を休止」および「起動時に消費を休止」を選択します。

      4. 「保存」をクリックします。

    リカバリ後に実行する手順は次のとおりです。

    1. 永続ストアのリカバリ後に、管理対象サーバーを起動します。

    2. 次の手順を実行して、失効したメッセージをJMS宛先から排出します。

      1. サービス」を開いてから「メッセージング」を開き、「JMSモジュール」を開きます。

      2. JMSモジュールを選択して、ターゲットを選択します。

      3. 監視」を選択して、「メッセージの表示」を選択します。

    3. すべて削除」をクリックします。

    4. 次の手順を実行して、操作を再開します。

      1. サービス」を開いてから「メッセージング」を開き、「JMSサーバー」を開きます。

      2. 「JMSサーバー」ページの「サマリー」で、メッセージを休止するように構成するJMSサーバーをクリックします。

      3. 「構成: 全般」ページで「詳細」をクリックします。「起動時に挿入を休止」、「起動時に生成を休止」および「起動時に消費を休止」を選択解除します。

      4. 「保存」をクリックします。

    永続ストアがJMS専用でない場合は、Oracle WebLogic Server JMSメッセージ管理ツールを使用します。このツールでは、操作のインポート、エクスポート、移動および削除を、管理コンソール、MBeanおよびWLSTから実行できます。

    キューイングの他に、パブリッシュおよびサブスクライブも使用するアプリケーションの場合は、キューに加えてトピック・サブスクリプションを操作する必要があります。

ドメインのリカバリ手順は、第18.2.2項および第18.3.1項を参照してください。

16.5.2 Oracle JRFインストールのバックアップおよびリカバリに関する推奨事項

次の各項では、複数のタイプのインストールを使用してインストールされているコンポーネントのバックアップとリカバリに関する推奨事項について説明します。

16.5.2.1 Oracle Web Services Managerのバックアップおよびリカバリに関する推奨事項

この項では、バックアップおよびリストアが必要なOracle Web Services Managerのデータについて説明します。

データベース・リポジトリに依存するもの

データベース・ベースのMDSリポジトリを使用する場合、Oracle Web Services Managerでは、MDSスキーマでパーティションが使用されます。

バックアップに関する推奨事項

Oracle Web Services Managerドメインをバックアップします。

Oracle Web Services ManagerでファイルベースのMDSリポジトリが使用されている場合は、ファイル・コピー・メカニズムを使用してバックアップします。データベース・ベースのMDSリポジトリが使用されている場合は、RMANを使用してデータベースをバックアップします。

リカバリに関する推奨事項

Oracle Web Services Managerの管理対象サーバーをリストアします。

Oracle Web Services ManagerでファイルベースのMDSリポジトリが使用されている場合は、バックアップからリストアします。データベース・ベースのMDSリポジトリが使用されている場合は、必要に応じて、データベースを直近の時点にリカバリします。

コンポーネントのリカバリ手順は、第18.2.6項を参照してください。ホストの破損からのリカバリに固有の手順は、第18.3.5項を参照してください。

16.5.2.2 Oracle Platform Security Servicesのバックアップおよびリカバリに関する推奨事項

この項では、バックアップおよびリストアが必要なOracle Platform Security Servicesのデータについて説明します。

データベース・リポジトリに依存するもの

データベース・ベースのOracle Platform Securityリポジトリを使用する場合、Oracle Platform SecurityではOPSSスキーマでパーティションが使用されます。

Oracle Internet DirectoryベースのOracle Platform Securityリポジトリを使用する場合、Oracle Platform SecurityではOracle Internet Directoryが使用されます。

バックアップに関する推奨事項

次のファイルを含む管理サーバー・ドメインをバックアップします。

DOMAIN_HOME/config/fmwconfig/jps-config.xml
DOMAIN_HOME/config/fmwconfig/jps-config-jse.xml
DOMAIN_HOME/config/fmwconfig/cwallet.sso
DOMAIN_HOME/config/fmwconfig/bootstrap/cwallet.sso
DOMAIN_HOME/config/fmwconfig/keystores.xml
DOMAIN_HOME/config/config.xml
DOMAIN_HOME/config/fmwconfig/ids_config.xml
DOMAIN_HOME/config/fmwconfig/system-jazn-data.xml (if present)
DOMAIN_HOME/config/fmwconfig/jps_mbeans.xml

Oracle Platform SecurityでOracle Internet Directoryベースのリポジトリを使用する場合は、Oracle Internet Directoryをバックアップします。

Oracle Platform Securityでデータベース・ベースのリポジトリを使用する場合は、OPSSスキーマが含まれるデータベースをバックアップします。

リカバリに関する推奨事項

jps-config.xmlファイルをリストアします。

Oracle Platform Securityでデータベース・ベースのリポジトリを使用する場合は、データベースを直近の時点にリカバリします。

コンポーネントのリカバリ手順は、第18.2.6項を参照してください。ホストの破損からのリカバリに固有の手順は、第18.3.5項を参照してください。

16.5.3 Web層インストールのバックアップおよびリカバリに関する推奨事項

次の各項では、Web層インストールのバックアップおよびリカバリに関する推奨事項について説明します。

16.5.3.1 Oracle HTTP Serverのバックアップおよびリカバリに関する推奨事項

この項では、バックアップおよびリストアが必要なOracle HTTP Serverのデータについて説明します。

データベース・リポジトリに依存するもの

なし

バックアップに関する推奨事項

スタンドアロン・ドメインのOracle HTTP Serverの場合は、そのドメインをバックアップします。WebLogic ServerドメインのOracle HTTP Serverの場合は、そのドメインをバックアップします。

リカバリに関する推奨事項

スタンドアロン・ドメインのOracle HTTP Serverの場合は、第18.2.3項に説明するように、Oracle HTTP Serverが含まれているドメインをリストアします。ホスト破損の場合は、第18.3.2項に説明されているようにドメインをリストアし、第18.3.5.5.1項または第18.3.5.5.2項に説明されているように構成変更を行います。

WebLogic ServerドメインのOracle HTTP Serverの場合は、第18.2.2項に説明されているように、ドメインをリストアします。ホスト破損の場合は、第18.3.1項に説明されているようにドメインをリストアし、第18.3.5.5.2項に説明されているように構成変更を行います。

16.5.4 Oracle Data Integratorのバックアップおよびリカバリに関する推奨事項

この項では、バックアップおよびリストアが必要なOracle Data Integratorのデータについて説明します。

データベース・リポジトリに依存するもの

ODI_REPOスキーマ

バックアップに関する推奨事項

Oracleホーム、Oracle Data Integratorがドメインにインストールされている場合はドメイン、およびスタンドアロン・エージェントがインストールされている各マシンのODI_Oracle_Home/oracledi/agentフォルダをバックアップします。

Oracle Data Integratorスキーマを含むデータベースをバックアップします。

リカバリに関する推奨事項

必要に応じて、データベースを直近の時点にリカバリします。

障害の程度およびOracle Data Integratorのインストール・タイプに応じて、管理対象サーバー、Oracleホームのいずれかまたは両方をリストアします。

環境にOracle Data Integratorスタンドアロン・エージェントが含まれている場合は、第18.2.1項の説明に従ってOracleホームをリストアします。

環境に開発者向けOracle Data Integratorが含まれている場合は、第18.2.1項の説明に従ってOracleホームをリストアします。

環境に管理対象サーバーにデプロイされたOracle Data Integratorが含まれている場合は、第18.2.5項の説明に従って管理対象サーバーをリストアします。

ホストの破損からOracle Data Integratorをリカバリする手順は、第18.3.5.6項を参照してください。

16.6 前提と制限

次の前提と制限は、このマニュアルに記載されているバックアップおよびリカバリ手順に適用されます。第17.2項に一覧表示されている制限も参照してください。


関連項目:

Cold Failover ClusterまたはDisaster Recoveryを使用している場合、詳細は、Oracle Fusion Middleware Disaster Recoveryガイドを参照してください。