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Oracle® Fusion Middleware Oracle Data Integrator開発者ガイド
12c (12.1.2)
E49827-03
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2 統合プロジェクトの概要

この章では、Oracle Data Integrator (ODI)を使用して統合プロジェクトを作成するための基本的な手順を説明します。ここでは、基本的な機能と最低限必要な手順を示すことで、ODIの使用を開始するユーザーを支援します。

この項は、拡張された構成、使用方法またはトラブルシューティング目的で使用することは意図していません。

Oracle Data Integratorクイック・スタート・リスト

Oracle Data Integrator統合プロジェクトについて最低限必要な手順を実行するには、ODIクイックスタート・リストに従って、このガイドの特定の項に直接移動してください。

前提条件

クイックスタートの手順を実行する前に、『Oracle Data Integratorのインストールと構成』の手順に従ってOracle Data Integratorがインストールされていること(ODIエージェントの設定および構成を含む)を確認します。

ODIクイックスタート・リスト

次のクイックスタート・リストの手順1では、ODI Studioリポジトリ・アーキテクチャの設定について説明します。つまり、変換および統合処理に関係するアプリケーションのメタデータ、開発したプロジェクト・バージョンおよびそれらを使用するために必要なすべての情報(計画、スケジュールおよび実行レポート)を格納するリポジトリが作成されている必要があります。

ステップ2から4では、データ・サーバー、そのデータ・サーバーに格納するスキーマおよびコンテキストの定義による、情報システムのトポロジの設定について説明します。これらの概念をよく理解していない場合は、第1章「Oracle Data Integratorの概要」を参照してください。

ステップ5では、モデルを作成します。モデルとは、物理スキーマに保持されているデータ構造に対応する一連のデータストアです。表、ファイル、JMSメッセージ、XMLファイルの要素がデータストアとして表されます。

ステップ6から8では、統合プロジェクトの作成について説明します。このプロジェクトでは、ソース・データストアからターゲット・データストアにデータをロードするマッピングを作成します。

ステップ910では、ステップ8で作成したマッピングを実行し、実行結果を表示およびモニタリングします。

ステップ11では、パッケージを使用して順次ロード操作を作成する方法について説明します。

  1. Oracle Data Integratorリポジトリ・アーキテクチャを設定します。

    1. トポロジ、セキュリティ、およびプロジェクトやデータ・モデルのバージョン管理に関する情報を保持するマスター・リポジトリを1つ作成する必要があります。詳細は、「マスター・リポジトリの作成」を参照してください。

      マスター・リポジトリ接続をテストするには、「マスター・リポジトリへの接続」を参照してください。

    2. データ・モデル、プロジェクトおよびそれらの操作に関する情報を保持する作業リポジトリを少なくとも1つ作成する必要があります。詳細は、「作業リポジトリの作成」を参照してください。

      作業リポジトリの接続をテストし、デザイナおよびオペレータを介してこのリポジトリにアクセスするには、「作業リポジトリへの接続」の項を参照してください。

  2. ソースおよびターゲット・システムに接続するには、データ・サーバーを宣言する必要があります。データ・サーバーには、データベース、MOM、コネクタまたはファイル・サーバーを指定できます。データ・サーバーは、必ず1つのテクノロジのみとリンクされます。Oracle Data Integratorで使用するサーバーに対応するデータ・サーバーを作成する方法については、「データ・サーバーの作成」を参照してください。

  3. 物理スキーマは、データ・サーバーに定義するコンポーネントの1つです。それによってデータストアを分類でき、そのデータ・サーバーに格納されているオブジェクトにアクセスできます。「物理スキーマの作成」に記載されているように、物理スキーマはデータ・サーバーごとに作成します。デフォルトのグローバル・コンテキストを使用します。

  4. Oracle Data Integratorでは、論理トポロジの最上部で開発を実行します。論理アーキテクチャの概念をよく理解していない場合は、第1章「Oracle Data Integratorの概要」を参照してください。論理スキーマを作成し、グローバル・コンテキストでこれらを物理スキーマと関連付けます。詳細は、「論理スキーマの作成」を参照してください。

  5. マッピングでは、ソースおよびターゲット・データストアを保持するデータ・モデルを使用します。データ・モデルは、通常、データ・サーバーのメタデータからOracle Data Integratorリポジトリにリバースエンジニアリングされます。「モデルの作成およびリバースエンジニアリング」に従って、モデルを作成してください。

  6. 開発した統合コンポーネントはプロジェクトに格納されます。新規プロジェクトの作成方法については、「新規プロジェクトの作成」を参照してください。

  7. マッピングでは、ナレッジ・モジュールを使用してそれぞれのコードを生成します。詳細は、第1章「Oracle Data Integratorの概要」のE-LTの概念を参照してください。マッピングを作成する前に、データのテクノロジに対応するナレッジ・モジュールをインポートする必要があります。ナレッジ・モジュールをインポートする方法については、「オブジェクトのインポート」を参照してください。インポートする必要があるナレッジ・モジュールについては、『Oracle Data Integrator接続およびナレッジ・モジュール・ガイド』を参照してください。

  8. ターゲット・データストアをソース・データストアのデータとともにロードするには、マッピングを作成する必要があります。マッピングは、1つ以上のソース・データストアから1つ以上のターゲット・データストアへのロードを定義するルールのセットで構成されます。統合プロジェクト用の新規マッピングを作成する方法については、「マッピングの作成」を参照してください。

  9. マッピングの作成を終了すると、「マッピングの実行」の説明に従ってマッピングを実行できます。「ローカル(エージェントなし)」を選択して、Oracle Data Integratorで直接マッピングを実行します。

  10. 実行結果は、オペレータ・ナビゲータで表示およびモニターできます。マッピングの実行をオペレータ・ナビゲータで追跡する方法については、第23章「統合プロセスのモニタリング」を参照してください。

  11. 統合ワークフローでは、複数のターゲット・データストアを特定の順序でロードする必要がある場合があります。マッピングの順序付けが必要な場合は、パッケージを作成します。このオプションのステップについては、「新規パッケージの作成」を参照してください。