この章では、11g Oracle Data Integratorスタンドアロン・エージェント環境をOracle Fusion Middleware 12cにアップグレードするために必要なタスクについて説明します(有効な11g開始ポイントについては第1.1項を参照)。
次のアップグレード・シナリオについて説明します。
OPMNによって管理されていない11g リリース1 (11.1.1.6.0)または11g リリース1 (11.1.1.7.0)スタンドアロン・エージェントから12cへのアップグレード
OPMNによって管理されている11g リリース1 (11.1.1.6.0)または11g リリース1 (11.1.1.7.0)スタンドアロン・エージェントから12cへのアップグレード
この章の内容は次のとおりです。
図3-1では、スタンドアロン・エージェント・トポロジのアップグレード・プロセスの概要を示します。
図3-1 スタンドアロン・エージェント(WebLogicドメインなし)のアップグレード・プロセス・フローチャート
表3-1は、アップグレード・プロセスのフローチャート(図3-1を参照)に示されている各手順について説明しています。この表には、プロセスの各手順について、詳細情報の参照先も示されています。
表3-1 Oracle Data Integratorスタンドアロン・エージェントのアップグレード手順
タスク | 説明 | 詳細 |
---|---|---|
このマニュアルの第1章に含まれるトピックの確認と理解 |
この章では、アップグレード・プロセスを開始する前に目を通して理解する必要がある重要な情報を示します。 |
|
アップグレードのプランニング |
アップグレードをプランニングする際の重要な概念およびタスクについて理解します。 |
|
既存の11g環境のバックアップ |
アップグレードを開始する前に、既存の11g環境の完全バックアップを実行します。 |
|
(必要時)サポートされているデータベース・バージョンへのリポジトリ・データベースのアップグレード |
Oracle Data Integratorリポジトリは、データベース・スキーマに格納されます。スキーマをアップグレードする前に、データベースがサポート対象のバージョンであることを確認してください。 |
|
アップグレード・アシスタントの実行前に既存のマスターおよび作業リポジトリをコピー(クローニング) |
クローニングされたリポジトリ・スキーマに対してリポジトリのアップグレードを実行することをお薦めします。 |
|
作業リポジトリが正しい作業リポジトリのスキーマおよびホストにアタッチされていることの確認 |
アップグレード・アシスタントはマスター・リポジトリにアタッチされるすべての作業リポジトリをアップグレードします。アップグレードを実行する前に、作業リポジトリのそれぞれが正しい作業リポジトリのスキーマおよびホストにアタッチされている必要があります。 |
|
アップグレードするODIスキーマのデータベース・バックアップを作成 |
リポジトリ・スキーマがクローン済でなく、非クローン済スキーマをアップグレードしようとしている場合は、バックアップの作成は必須です。ODIスキーマのバックアップの実行は、アップグレードに失敗し、コンテンツが破損した場合には特に重要です。バックアップによって、壊れたスキーマを削除し、アップグレードを完了するためにオリジナルを再クローニングできます。 |
|
Oracle Data Integrator 12cのインストールと構成 |
Oracle Data Integrator 12cをインストールします。この手順には、必要なデータベース・スキーマの作成が含まれます。 ODI製品のインストールではアップグレード・アシスタントを利用できます。 |
|
Oracle Data Integratorマスター・リポジトリおよび作業リポジトリ・スキーマをアップグレードするためのアップグレード・アシスタントの実行 |
アップグレード・アシスタントはOracle Data Integrator 11gリポジトリ・スキーマをOracle Data Integrator 12cへアップグレードします。 |
|
スタンドアロン・エージェントがOPMNによって管理されている場合、アップグレード・アシスタントを再度実行してOracle Data Integratorスタンドアロン・エージェントをアップグレード |
この手順では、11gスタンドアロン・エージェント・インフラストラクチャを12cに構成します。 |
|
この項のタスクを実行して、アップグレードが成功したことを確認します。
この項の手順に従ってノード・マネージャを起動します。
UNIXオペレーティング・システムでは、DOMAIN_HOME
/bin
ディレクトリに移動し、次のコマンドを実行します。
./startNodeManager.sh
Windowsオペレーティング・システムでは、ORACLE_HOME
\bin
ディレクトリに移動し、次のコマンドを実行します。
startNodeManager.cmd
次の手順に従って、スタンドアロン・エージェントを起動します。
ORACLE_HOME
/oracle_common/common/bin
ディレクトリ(UNIXオペレーティング・システムの場合)またはORACLE_HOME
\oracle_common\common\bin
ディレクトリ(Windowsオペレーティング・システムの場合)に移動します。
WebLogic Scripting Tool (WLST)を呼び出します。
UNIXオペレーティング・システムの場合:
./wlst.sh
Windowsオペレーティング・システムの場合
wlst.cmd
次のコマンドを使用してノード・マネージャに接続します(サンプル値を独自の値で置き換えます)。
nmConnect(username="example_nm_user", password="example_password", port="example_port",domainName="example_domain");
エージェントを起動します(サンプルのエージェント名を実際のエージェント名で置き換えます)。
nmStart(serverName="example_agent", serverType="ODI");