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Oracle® Virtual Assembly Builderリリース・ノート
12c (12.1.2)
E47985-01
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Oracle® Virtual Assembly Builder

リリース・ノート

12c (12.1.2)

E47985-01(原本部品番号:E37892-01)

2013年6月

この章では、Oracle Virtual Assembly Builderに関連する問題について説明します。内容は次のとおりです。

1 インストールと構成の問題

この項には、次の問題に関する情報が含まれます。

1.1 Oracle Enterprise Linux 6にOpen-OVFが配布されない

Oracleでは、OEL6にOpen-OVF RPMを配布しません。このRPMには/usr/bin/ovaコマンドが含まれており、これをOracle Virtual Assembly Builder内で使用してアセンブリ・アーカイブを作成します。

次のプロセスを使用して、OEL6で使用できるようにOEL5 _source_ rpmを変換します。

  1. サンプル・ディレクトリ

    cd /tmp
    
  2. Oracle Enterprise Linux 5ソースRPMをフェッチします。

    wget http://public-yum.oracle.com/repo/OracleVM/OVM3/latest/x86_64/open-ovf-1.1-1.0.47.el5.src.rpm 
    
  3. ソースRPMのコンテンツを、rpmbuildディレクトリに解凍します。

    rpm --define '_topdir /tmp/rpmbuild' -i open-ovf-1.1-1.0.47.el5.src.rpm 
    
  4. 存在しないユーザーおよびグループに関する多数の警告が表示されますが、無視します。

  5. 次の行で、Pythonの必要なバージョンを2.4を2.6に変更します。

    BuildRequires:  python-devel >= 2.4, libxml2-python 
    Requires:       python >= 2.4, libxml2-python 
    

    次のsedスクリプトを使用して変更を実行できます。

    sed -i.bak -e s/2.4/2.6/ rpmbuild/SPECS/open-ovf.spec 
    
  6. 新規のバイナリRPMを作成します。

    rpmbuild --define '_topdir /tmp/rpmbuild' -bb rpmbuild/SPECS/open-ovf.spec
    
  7. 新規バイナリRPMからovaコマンドをインストールします。

    sudo rpm -i rpmbuild/RPMS/noarch/open-ovf-1.1-1.0.47.el6.noarch.rpm 
    

1.2 VMでのライブラリの欠落に関するエラー

特定のライブラリがVMにない場合、例外がVMのログに記録されることがあります。この例外はファイル・コピーの結果ですが、問題はありません。ファイルは正常にコピーされます。次のような例外が表示されます。

[2012-04-25T03:04:04.949-04:00] [as] [TRACE] [] 
[oracle.as.assemblybuilder.common] [tid: 11] [SRC_CLASS: 
oracle.as.assemblybuilder.common.jni.Native] [SRC_METHOD: <init>] Unable to load native library.
 

1.3 ベース・イメージ内のsshd_configファイルが間違っている

VMの作成で使用されるベース・イメージに間違ったsshd_configファイルが含まれています。この行は

#AllowTcpForwarding yes 

コメント・アウトされており、次のように読み替えてください。

AllowTcpForwarding yes 

リモート・イントロスペクションを許可するには、VMの/etc/ssh/sshd_configファイルを更新し、SSH (/etc/rc.d/init.d/sshd stop/start)を再起動する必要があります。

2 一般的な問題と対処方法

この項では、イントロスペクション、ファイル・セットのキャプチャ、デプロイメントなどの、Oracle Virtual Assembly Builder Studioの操作に関する一般的な問題および回避策について説明します。この項には、次の問題に関する情報が含まれます。

2.1 Oracle Virtual Assembly Builderのイントロスペクションの問題

この項には、次の問題に関する情報が含まれます。

2.1.1 リモート・イントロスペクションは特定のユーザーとして実行する必要がある

WLSイントロスペクションに指定されたremoteUserは、参照システムで実行中のWLSプロセスの所有者であるか、WLSプロセスの所有者が作成したファイルの読取り権限のあるユーザーである必要があります。

2.1.2 タイムゾーンはベース・イメージと参照システム間で一致する必要がある

イントロスペクトされている参照システムのタイムゾーンと大幅に異なるタイムゾーンをベース・イメージに持たせることができます。イントロスペクトされている参照システムが、最近作成されたデモSSL証明書を持つOracle WebLogic Serverのインストールである場合、無効なSSL証明書によりデプロイメントのエラーが引き起こされる可能性があります。これは証明書にリストされた有効な時間が、ベース・イメージ内の時間と比べて未来であるのが原因です。この種類のエラーを回避するには、ベース・イメージのタイムゾーンを参照システムのタイムゾーンと一致させます。

2.2 Oracle Virtual Assembly Builderのファイル・セットのキャプチャの問題

この項には、次の問題に関する情報が含まれます。

2.2.1 テンプレートの登録エラーに関するトラブルシューティング

Oracle Virtual Assembly Builderのログ・ファイルでテンプレートの登録中にエラー(ImportErrorなど)が表示された場合は、Oracle VMログで原因を確認してください(Oracle Virtual Assembly Builderのログには記録されていない場合があります)。

2.2.2 Oracle Virtual Assembly BuilderをインストールしたユーザーのユーザーIDとは異なるユーザーIDでのファイル・セットのキャプチャ

Oracle Virtual Assembly Builderのインストールに使用したのとは別のOSユーザーIDを使用してインストールしたローカルの参照システム上のファイル・セットをキャプチャすると、ファイルの権限エラーでファイル・セットのキャプチャが失敗します。この問題には、次の2つの回避策があります。次のいずれかを使用します。

  • Oracle Virtual Assembly Builderをルートとして実行します。これを行う場合、カタログ内のすべての生成されたアーティファクト(メタデータ、ファイル・セット、その他など)はルート・ユーザーにより所有され、その後のすべての操作もルート・ユーザーとして実行される必要があります。

  • リモートsshを介してローカルのファイル・セットのキャプチャを実行します。参照システムのインストールの読取り権限のあるsshユーザーを使用して、ローカルの参照システムをリモートとして扱い、リモートのファイル・セット・キャプチャを実行します。

2.2.3 Oracle Virtual Assembly Builderインスタンス・ディレクトリはFMWHOMEに存在してはならない

イントロスペクション中に、必要なディスク領域が使用可能にもかかわらず、ディスクがいっぱいだというエラーを受け取ることがあります。Oracle Virtual Assembly Builderが存在するのと同じミドルウェア・ホーム内のFusion Middlewareコンポーネントのファイル・セットをイントロスペクト/キャプチャする場合は、権限の問題が発生します(Oracle Virtual Assembly Builderホーム内のルートが所有するファイルのため)。この問題を修正するには次の2つのオプションがあります。

  • Oracle Virtual Assembly Builderが存在する場所のかわりに、別のミドルウェア・ホームからFusion Middlewareコンポーネントをキャプチャします。

  • ファイル・セットをキャプチャする前に、ファイル・セット定義を作成して、ファイル・セット・キャプチャから<mw_home>/ovabを除外します。

2.2.4 ルート・ユーザー以外はルートが所有するファイル・セットをキャプチャできない

イントロスペクション中に、ORACLE_HOMEなどのディレクトリにルートが所有するファイルがある場合、ルート・ユーザー以外は、イントロスペクションの一部としてORACLE_HOME内のファイル・セットをキャプチャできません。

解決策は、これらのファイルを削除するか、その所有権をファイル・セットをキャプチャしているユーザーに変更することです。

2.3 Oracle Virtual Assembly Builderのデプロイメントの問題

この項には、次の問題に関する情報が含まれます。

2.3.1 スケール操作および失敗したデプロイメント

スケール操作はデプロイメントの失敗に影響を受けます。

スケール・ダウン操作は適切に(正常に)デプロイされたインスタンスのみを削除します。デプロイメントが失敗した場合、それらのインスタンスはスケール・ダウン中に削除されません。失敗したインスタンスは残されて、トラブルシューティングの対象です。デプロイできなかったインスタンスを削除するには、それらをアンデプロイし、プランを修正してから、再度デプロイします。

アセンブリ内に失敗したインスタンスが存在すると、スケール・アップ操作は許可されません。前述のように、アンデプロイし、問題を修正してから、再度デプロイします。

2.3.2 ImportAsオプションを使用したインポートは、すべてのデプロイメント・プランのオーバーライドを削除する

importAsオプションを使用してアセンブリまたはアセンブリ・アーカイブ(OVAファイル)をインポート中に、デプロイメント・プランはインポートされますが、元のデプロイメント・プランにあったオーバーライドはインポートされません。オーバーライドされたプロパティを含まない新しいデプロイメント・プランがあるかのように表示されます。

2.3.3 未解決のIPアドレスによりエラーが発生する

デプロイメント・プランで指定されたIPアドレスがOracle Virtual Assemblyマシン(デプロイヤが実行しているマシン)で解決されていないと、デプロイメントは失敗します。この問題を回避するには、該当するIPアドレスが解決可能であることを確認します。

2.3.4 NFSのマウントが参照システムでサポートされない

Oracle Virtual Assembly Builderは参照システムでのNFSのマウントをサポートしません。これらのNFSのマウントはデプロイメント環境でAssembly Builderにより作成されないからです。参照システムにNFSマウントがあると、デプロイメントが失敗する場合があります。

多くのサードパーティのツールでは、構成の一部としてファイル・システムのマウントが必要です。これには特定の回避策が必要な場合があります。たとえば、外部JMSサーバーでWebsphere MessageQueueを使用している場合、次の問題が発生することがあります。

  • JMSサーバーの構成にはWebsphereにより提供されるクラスへのアクセスが必要です。環境によっては、これらのクラス(jarとも呼ばれる)は、Oracle WebLogic Serverの開始前に、PRE_CLASSPATH環境変数に追加されます。環境の構成に、これらのjarファイルを起動時に自動的に表示できるためのOracle WebLogic Serverへの変更が必要ないことを確認します。

  • JMSサーバー用のOracle WebLogic Server構成には、次のようなJNDI接続URL file://<path to mq config>が必要です。このファイルは外部Websphereサーバーに存在し、使用できるように、ローカルにマウントされる必要があります。

2.3.5 テンプレートの登録に対するファイアウォールの影響

テンプレートの登録を可能にするためには、Oracle VMホストはAssembly BuilderホストからHTTP経由でテンプレートをダウンロードできなければなりません。ファイアウォールを使用している場合(たとえばLinuxでのiptables)、ファイアウォールが通信できるように適切に構成する必要があります。デフォルトで、Oracle Virtual Assembly BuilderはそのHTTPポートが"0"になるように指定し、それによりシステムは1を発行します(そのためデフォルト・ポートはありません)。

deployer.propertiesのovmPortプロパティを設定することで、ポートを指定できます。

より簡単な解決策はファイアウォールをオフにすることです。iptablesの場合、次のコマンドを使用します。/etc/init.d/iptables stop

ファイアウォールを構成するには、ファイアウォールのドキュメントを参照してください。

2.3.6 デプロイメント中の予期しないエラーからのリカバリ

デプロイメント中に予期しないエラーが発生するたびに、通常、エラーからのリカバリ前に、何が悪いのか調査して必要なクリーンアップを実行しようとします。これらの理由で、Oracle Virtual Assembly Builderでは、自動的なリカバリ・メカニズムや障害からのリカバリ・ツールを提供していません。

デプロイヤのリカバリを実行するには:

  1. クラッシュしたAB_INSTANCEに関連する対応するOracle Virtual Machine Managerにおけるリソース・プールを調べ、クリーンアップを実行します。これには、Oracle Virtual Assembly Builderにより開始されたすべてのインスタンスのクリーンアップ(停止および破棄)が含まれます。

  2. .hastoreファイルを削除します。

これはデプロイヤにクリーンの状態を返します。

2.3.7 開いているファイルが多すぎるエラーによるデプロイメントの失敗

コンポーネントによっては正常にデプロイするために多数のファイルを開く必要があるものもあります。制限が必要なベース・イメージが提供されても、制限はVMで実行しているOracle Virtual Assembly Builderサービスにより4096にリセットされます。

回避するには、$ORACLE_HOME/resources/bottler/ab/etc/ab_service.shを編集して、4096のかわりに必要な制限を設定してから、アセンブリ・アーカイブを作成(または再作成)します。

2.3.8 名前にASCII以外の文字を使用してアセンブリを登録できない

OVM 3.2.1では、名前にASCII以外の文字を使用したアプライアンスの登録をサポートしません。これらのアプライアンスはデプロイできません。このOVMサポートが追加されるまで、アプライアンスとアセンブリの名前にASCII以外の文字を使用しないようにしてください。

2.3.9 IPv6ネットワークへのデプロイメントがサポートされない

IPv6ネットワークへのデプロイメントは、Oracle Virtual Assembly Builderリリース12c (12.1.2)ではサポートされません。

12.1.2では、IPv4ネットワーク(IPv4 IPアドレス、ゲートウェイなどを含む)へのデプロイメントのみがサポートされます。

2.4 Oracle Virtual Assembly Builderに関するその他の問題

この項では、Oracle Virtual Assembly Builderで操作を実行中に検出されるその他の問題について説明します。この項には、次の問題に関する情報が含まれます。

2.4.1 OVAB Studioを日本語で使用する際にDNSボタンを追加できない

日本語のロケールに設定されたOracle Virtual Assembly Builder Studioのグラフィカル・ユーザー・インタフェースを使用してリソース・プールを作成する手順に従う場合、「DNSの追加」ボタンが機能しません。この問題を回避するには、ロケールを英語に設定します。

  1. Oracle Virtual Assembly Builderを終了します。

  2. 次のコマンドを実行します。

    export LC_ALL= c 
    ./abstudio.sh
    
  3. 英語のロケールでリソース・プールの接続を作成します。

2.4.2 大規模な削除操作によりOracle Virtual Assembly Builder Studioがロックされたように見えることがある

大規模に最上位のアイテムがOracle Virtual Assembly Builder Studioを介して削除されるとき、実際には正常に実行していても、インタフェースがロックされたように見えることがあります。これは正常な動きであり、アプリケーションはタスクを終了させることができます。

2.4.3 仮想マシンのスワップ領域

仮想マシンに最低でも500MBの使用可能なスワップ領域がある(マシンごと)ことを確認します。

2.4.4 最上位の削除メッセージは英語でのみ表示される

最上位のアイテムの削除中に表示されるメッセージは英語のみです。

2.4.5 エクスポート操作には一時ローカル記憶域が必要

エクスポート操作では、AB_INSTANCE/tmpディレクトリが中間アーティファクトの記憶域に使用されます。つまり、エクスポート先ディレクトリが別のディスクに配置されていても、AB_INSTANCEが配置されているディスクに十分な容量がないと、エクスポートは失敗する可能性があります。

2.4.6 Vnetに命名するときにサポートされない文字

Oracle VM 3.0では名前にピリオド文字('.')が含まれるネットワークを作成できます。しかし、Oracle Virtual Assembly Builderでは名前の中のこの文字をサポートしないため、Oracle Virtual Assembly BuilderのVnetにOracle VM 3.0環境での実際のネットワーク名を付けることはできません。

Oracle Virtual Assembly Builderのabctlコマンドライン・インタフェースでのcreateAssemblyコマンドでは、'.'文字を含むVnet名の不許可に失敗します。Oracle Virtual Assembly Builder Studioのグラフィカル・ユーザー・インタフェースでは正しく不許可にできます。

2.4.7 ダウンロードおよびインポート後に不要なアセンブリ・アーカイブ

Oracle Virtual Assembly Builder Studioまたは組合せ(Studioとデプロイヤ)インストールでは、デプロイヤまたはEMソフトウェア・ライブラリからのアセンブリ・アーカイブのダウンロードにより、アーカイブは自動的にローカル・カタログにインポートされます。ダウンロード時にオプションでアセンブリの新しい名前を指定すると、アーカイブ・ファイルはその新しい名前を使用してディスクに保存され、新しい名前を使用してカタログにインポートされます。しかし、アーカイブ内のコンテンツは、依然として元のアセンブリの名前を参照するので、このダウンロードされたアーカイブは不要と考えられます。

そのため、正常にダウンロードおよびインポートされた後は、ダウンロードされたアーカイブは使用しないでください。手動でAB_INSTANCE/アーカイブから削除するか、-forceオプションを指定してcreateAssemblyArchiveコマンドを使用して上書きするか、またはOracle Virtual Assembly Builder Studioグラフィカル・ユーザー・インタフェースでテンプレート・ウィザードを作成(暗黙的に-forceオプションを使用)することができます。

2.4.8 ゼロカウントのアプライアンスはOracle Virtual Assembly Builder Studioでスケーリングできない

ゼロカウント・アプライアンス(つまり、スケーリング最小値と初期ターゲットの両方が0に設定されているアプライアンス)を含むアセンブリをデプロイする場合、Oracle Virtual Assembly Builder Studioグラフィカル・ユーザー・インタフェースを使用してそのアプライアンスをスケール・アップすることはできません。かわりに、Oracle Virtual Assembly Builderコマンドライン・インタフェースでscaleコマンドを使用します。describeScalingGroupsコマンドでスケーリングするグループが示されない場合は、describeAssemblyInstances出力の「アプライアンス」列にあるappliance idを使用します。

2.4.9 新規ドメインの構成時に「パスワード」フィールドを編集できない問題

プラットフォーム: Linux

Linuxシステムで、Oracle Fusion Middleware構成ウィザードで新規ドメインを作成する場合、「パスワード」および「パスワードの確認」フィールドを編集できないことがあり、パスワードを入力してドメインを作成できません。

回避策

この問題を回避するには、2つの方法があります。

  • 問題が発生するたびに回避するには、構成ウィザードの右上にある「ウィンドウを閉じる」(X)ボタンをクリックします。表示される確認ダイアログで、「いいえ」をクリックして構成ウィザードに戻ります。これにより、ドメインのパスワードを入力および確認できるようになります。

  • この問題を完全に修正するには:

    1. すべてのscimプロセスを強制終了します。例:

      kill `pgrep scim`

    2. ファイル~/.scim/configを変更(または作成)し、次の行(大文字と小文字は区別)を含めます。

      /FrontEnd/X11/Dynamic = true

    3. VNCを実行している場合、VNCサーバーを再起動します。

    4. 構成ウィザードを再実行します。

2.4.10 X-termスタイルのコピー・アンド・ペーストがLinux上のJavaアプリケーションでは動作が不安定になる

「xtermスタイル」のコピー・アンド・ペースト(ハイライトしてから中央ボタンでペースト)は、Linux上のJavaアプリケーションでは動作が不安定になります。

コピー・アンド・ペーストを実行するには、テキストをハイライトするかわりに、コピー(^Cキー・アクセラレータ)してから、^Vを使用してペーストします。

2.4.11 SyspropによりOVAB StudioでHTTPプロキシが有効にされる

Oracle Virtual Assembly Builder Studioでは、HTTPプロキシは無効にされています。システム・プロパティを使用して、HTTPプロキシ検出を有効化できます。Studioを起動するたびにこのシステム・プロパティを設定することも、abstudio.shファイルを変更することにより永続的に設定することもできます。

Oracle Virtual Assembly Builder Studioを実行するごとにプロパティを設定するには:

  1. Oracle Virtual Assembly Builder Studioを停止します。

  2. 構成ディレクトリを削除します。

    $AB_INSTANCE/state/gui/$USER/system.12.1.2.0.0 (またはこれに相当)

  3. プロパティを、たとえば1などの値に設定して、GUIを再起動します。

    ./abstudio.sh -J-Dovab.studio.enableHttpProxy=1

    その後のGUIの実行時には毎回プロパティを設定する必要があります。そうしないと、abstudio.shのプロパティ設定はプロキシをfalseに強制します。

HTTPプロキシを一貫して有効にするようプロパティを設定するには:

  1. インスタンスのbinディレクトリ内のabstudio.shファイルを編集します。

  2. 次のようにSYSPROPSにプロパティ設定を追加します。

SYSPROPS="${SYSPROPS} -J-Dovab.studio.enableHttpProxy=1"

enableHttpProxy=1に設定したら、標準のJavaプロパティhttp.proxyHosthttp.proxyPort、およびhttp.nonProxyHostsを使用して、プロキシ・ホスト、ポート、および例外を設定できます。Linux上で非標準のデスクトップ環境を使用している場合は、http_proxyプロパティをhost:portで設定する必要がある場合があります。

3 コンポーネント固有の問題

この項では、Oracle Virtual Assembly Builderがイントロスペクトできるコンポーネントに特有の問題について説明します。各コンポーネントの問題のリストには、最初に最も重要または頻繁に発生する問題を示し、次に優先度の低い問題を示しています。

この項の内容は次のとおりです。

3.1 Oracle Virtual Machineの問題

この項には、次の問題に関する情報が含まれます。

3.1.1 Oracle VM使用時の断続的エラー

Oracle VMの使用時に断続的エラーがレポートされています。oracle.ovs.bizを含むエラーを受信したら、Oracle VMのログをチェックし、問題の根本原因を理解するようにします。タスクを再試行するだけで問題が解決する場合もありますが、ログを調べることが最適な方法です。

3.1.2 仮想マシン名は100文字以下に制限

Oracle Virtual Machineでは仮想マシン名が100文字以下に制限されます。名前が長すぎると、次のエラーを受信します。oracle.ovs.biz.exception.invalidNameException: OVM-4008

Oracle Virtual Assembly Builder Deployerでは、仮想マシン名を次の形式に基づいて決定します。

deploymentId_subassemblyName_applianceName_instanceName0

仮想マシン名の長さを定義した100文字に制限するために、アセンブリ名(およびすべてのサブアセンブリ名)とアプライアンス名の組合せは、組み合わされても100文字を超えない長さにしなくてはなりません。

3.1.3 仮想マシンのパスワードは50文字以下に制限

Oracle Virtual Machineでは仮想マシンのパスワードが50文字以下に制限されます。仮想マシンのパスワードは50文字よりも短くなければなりません。パスワードが長すぎると、次のエラーを受信します。Oracle.ovs.biz.exception.OVSException: OVM-5101 テンプレート{0}が見つかりません。

3.1.4 仮想ディスク数の制限

Oracle VMでは最大26の仮想ディスクのあるアプライアンスの処理をサポートします。もっと多くの仮想ディスクを作成する操作を実行しようとすると、エラーが発生し、OVFで宣言されたディスク・イメージがOVAに存在しないことを示すエラー・メッセージが表示されます。

3.1.5 VM起動ポリシーを「Start on best server」に定義する必要がある

OracleVM Managerは、3.2.1でVM起動ポリシーを導入しました。プールが「Start on best server」に構成されている場合、VMをサーバーに配置するAPIコールは無視され、OracleVM Managerが独自に配置を実行します。Oracle Virtual Assembly Builderのアンチアフィニティ機能が動作するようにするには、OVM Managerコンソールを使用して、プールのVM起動ポリシーが「Start on current server」になるよう定義し、OVMがOracle Virtual Assembly Builderの配置を受け入れるようにする必要があります。

3.1.6 OVM 3.2.1での安定性の問題

OVM 3.2.1の安定性の問題により登録が断続的に影響を受けるため、3.2.xラインのOVMの最新のリリース済バージョンにアップグレードすることをお薦めします。

3.2 Oracle WebLogic Serverの問題

この項には、次の問題に関する情報が含まれます。

3.2.1 サーバーのサービス名にスラッシュ文字が含まれているとOracle WebLogic Server Deploymentの失敗の原因となる

スラッシュ文字('/')を含む名前でWebLogic Serverサービス(JMSサーバー定義またはデータ・ソース定義)を作成できます。サービスの名前にスラッシュ文字が含まれていると、WebLogic Serverのデプロイメントが失敗する原因となります。これを回避するには、WebLogic Serverのサービスの名前に'/'文字を含めないようにします。

3.2.2 JDBCの再マップを含むアプリケーションは手動での再起動が必要

アプリケーション・スコープで構成されたJDBCデータ・ソース・マッピングを使用したアプリケーションが起動できないというエラー・メッセージが報告されています。このエラーはOracle WebLogic Server AdminServerでのデプロイメントでのみ発生し、AdminServer自体がデプロイされた直後にのみ発生します。

この問題を修正するには、AdminServerを手動で起動します。

3.2.3 Webサービスにアクセスしているアプリケーションはデプロイメントで更新されない

Oracle WebLogic Server参照システムにもホストされているWebサービスにアクセスするアプリケーションは、新しいWebサービスの場所をポイントするようにデプロイメントで更新されません。新しいOracle VMホストのWebサービスWSDLにアクセスするアプリケーションを更新してから、管理コンソールやwlstなどのOracle WebLogic Server管理ツールを使用して、アプリケーションをOracle VM Oracle WebLogic Server環境に再デプロイします。

3.2.4 10.3.1からアップグレードしたOracle WLSドメインの制限

Oracle Virtual Assembly BuilderはOracle WebLogic Serverドメインの移動時に、パック/アンパック・ユーティリティを使用します。このユーティリティの問題が原因で、ユーティリティを使用して、元は10.3.1ドメインだが10.3.2のインストール中に10.3.2にアップグレードされたドメインを移動するときに、アンパック操作が失敗します。

3.2.5 管理対象サービスが実行しなくなったときに指定する必要のある管理URL

この問題は、Oracle Virtual Assembly Builderがデプロイされ、Oracle WebLogic Serverの管理対象サーバーを含む、必要なインスタンスがアセンブリで開始され、その後で管理対象サーバー(ゲストOSではなく)がクラッシュしたか、または外部ツールにより明示的に停止されたという、一般的でない状況に適用されます。

ゲストOSのコンテキストから手動での開始を実行する場合、StartManagedServer.shスクリプトを手動で変更し、正しい管理サーバーURL(管理サーバーのホスト名)を指定します。これは、デフォルトの管理URLの値が誤っている(管理サーバーのマシン名がテンプレートの作成時には不明である)ために必要です。

管理コンソールのノード・マネージャを使用してサーバーを起動または停止することもできます。

3.2.6 WLSプラグインはファイル・セットの所有権の変更をサポートしない

Oracle WebLogic Serverプラグインはファイル・セットの所有権の変更をサポートしません。デフォルトの'oracle'ユーザーを使用する必要があり、そうでないと、デプロイメントの失敗を含む、予期しない結果が生じる可能性があります。

3.2.7 ノード・マネージャ・ホームの再配置はサポートされない

Oracle WebLogic Serverクラスタのサーバーがノード・マネージャ経由で開始できない場合にエラーが検出されます。ノード・マネージャを再配置した場合にこのエラーが発生する可能性があります。これはサポートされません。特に、nodemanager.propertiesファイルが<weblogic_home>/common/nodemanagerディレクトリに存在する場合に、イントロスペクション時にのみノード・マネージャの構成が発生します。

3.2.8 ユーザー特有のSetdomainenv.shへの変更は保持されない

setDomainEnv.shのユーザー特有のパラメータ(JAVA_OPTSPRE_CLASSPATHまたはPOST_CLASSPATHなど)を設定する場合、これらの設定はOracle VMへのドメインの再構成中に失われます。

3.3 Oracle Databaseの問題

この項には、次の問題に関する情報が含まれます。

3.3.1 アップグレード後の10gのOracle Homesはイントロスペクトできない

1つのインスタンスのデータベースのOracle Homeは、そのOracle Homeがリリース10gからアップグレードされていると、イントロスペクトできません。

3.3.2 すべての権限のあるグループに値を指定する

RACデータベース・インスタンスをデプロイする際、OSOPERにグループを指定せずに参照システムからグリッド・インフラストラクチャがインストールされていると、デプロイメント・エラーが発生します。参照システムのグリッド・インフラストラクチャをインストールする際にOSOPERグループを設定すると、このエラーを回避できます。

3.4 Oracle FormsおよびOracle Reportsの問題

この項には、次の問題に関する情報が含まれます。

3.4.1 nm*ファイルの所有権の変更

アセンブリをデプロイした後、Oracle HTTP Server、Oracle Forms、Oracle Reportsがデプロイされた仮想マシンで、次のファイルの所有権を「root」ユーザーに変更します。

  • $ORACLE_HOME/bin/nmo

  • $ORACLE_HOME/bin/nmb

  • $ORACLE_HOME/bin/nmhs

また、rootユーザーとして$ORACLE_HOME/bin/root.shを実行し、これらのファイルに正しい所有権を設定することもできます。

これらのファイルで所有権が「root」に設定されていないと、Oracle EM Agentのパフォーマンス・メトリックを収集する機能に影響します。

3.5 Oracle SOAプラットフォームの問題

この項には、次の問題に関する情報が含まれます。

3.5.1 SOA 11gプラットフォーム・プラグインでサービス・エンジン・プロパティが表示されない

リリース12.1.2では、SOA 11.1.1.6プラグイン(SOAプラットフォームにではなくOracle Virtual Assembly Builderに付属するプラグイン)は、デプロイメント・プランにサービス・プロパティ・エンジンを表示しないため、再構成の前にこれらのプロパティを変更することはできません。

回避策: アセンブリがリハイドレートされたら、再構成されたインスタンスに移動し、必要に応じてエンジン・レベルのプロパティを変更します。

3.5.2 SOA 11gプラットフォーム・プラグインがドメインをBMPコンポジットで再構成できない

リリース12.1.2では、SOA 11.1.1.6プラグイン(SOAプラットフォームにではなくOracle Virtual Assembly Builderに付属するプラグイン)を使用すると、サーバーが稼動中であっても、BPMコンポジットによるドメインの再構成が失敗します。コンポジットはデプロイされません。

回避策: 再構成が失敗したら、サーバーが稼動中に再構成されるインスタンス上で必要なインスタンスをデプロイします。

4 ドキュメントのアクセシビリティについて

Oracleのアクセシビリティについての詳細情報は、Oracle Accessibility ProgramのWebサイトhttp://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=docaccを参照してください。

Oracleサポートへのアクセス

Oracleのお客様は、My Oracle Supportにアクセスして電子サポートを受けることができます。詳細情報はhttp://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=infoか、聴覚に障害のあるお客様はhttp://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=trsを参照してください。


Oracle Virtual Assembly Builder, 12c (12.1.2)のリリース・ノート

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