世界中の企業がイントラネット環境およびインターネット環境の両方において、Webサービスを使用してサービス指向アーキテクチャ(SOA)を積極的にデプロイしています。Webサービスには従来の方法(オブジェクトの配布やカスタム・ソフトウェアなど)に比べて多くの利点がありますが、相互接続されたWebサービスのネットワークをデプロイするには、特にセキュリティと管理の面で依然として重大な課題があります。
この章では、Oracle Fusion Middleware 12cにおけるWebサービス管理の概要を説明します。
Oracle Fusion Middlewareは、Webサービスの次のカテゴリをサポートしています。
Oracle Infrastructure Webサービス—Application Development Framework (ADF)サービス
Java EE (WebLogic) Webサービス
RESTful Webサービス
開発時に、アプリケーション開発者が、Oracle JDeveloperの使用またはプログラムによる注釈の使用によってポリシーを添付すると、Webサービスは保護されます。デプロイ後、システム管理者が、サービス・エンドポイントにまたはリファレンスによってエンドポイント全体にポリシーを添付すると、Webサービスは保護されます。Webサービスの保護およびWebサービス・ポリシーの管理に関する詳細は、『Oracle Web Services ManagerによるWebサービスの保護とポリシーの管理』を参照してください。
さらに、Webサービスを保護するために、システム管理者には次の作業が可能です。
Webサービスをデプロイ、構成、テストおよび監視します。
Webサービスを有効化、公開および登録します。
ポリシーのライフサイクルを管理して、テスト環境から本番環境へ移行します。
他のWebサービスとの相互運用性をテストします。
図1-1に、システム管理者がWebサービスの保護および管理に使用可能なツールを示します。これらの管理ツールへのアクセス方法に関する情報は、第2章「管理ツールへのアクセス」を参照してください。
図1-1 Webサービス管理タスクに使用されるツール
使用するツール | 実行するタスク |
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Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Control |
注意: 次のことに注意してください。
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WebLogic Scripting Tool (WLST) |
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Oracle WebLogic Server管理コンソール |
Java EE Webサービスを保護および管理します。 Oracle WebLogic Server管理コンソールを使用してJava EE Webサービスを保護および管理する方法の詳細は、Oracle WebLogic Server管理コンソールのオンライン・ヘルプのWebサービスに関する項を参照してください。 注意: 利用可能な場合、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlは、Java EE Webサービスを保護および管理するために推奨されるグラフィカル・ユーザー・インタフェース(GUI)ツールです。 |