ヘッダーをスキップ
Oracle® Fusion Middleware Oracle HTTP Serverのインストールと構成
12c (12.1.2)
E48009-01
  ドキュメント・ライブラリへ移動
ライブラリ
製品リストへ移動
製品
目次へ移動
目次

前
 
次
 

1 Oracle HTTP Serverインストールの計画

このガイドでは、Oracle HTTP Server 12.1.2のインストールについて説明します。

様々なトピックが扱われており、Oracle HTTP Serverのインストールおよびドメイン構成の途中または完了後のいずれかに問題に直面しないようにするために、入念に確認してください。

この章の構成は、次のとおりです。

1.1 Oracle HTTP Serverについて

Oracle HTTP Serverは、Oracle Fusion MiddlewareのWebサーバー・コンポーネントです。それは、Oracle WebLogic Server用のリスナーと、静的ページ、動的ページおよびWeb上のアプリケーションをホストするフレームワークを提供します。

詳細は、『Oracle HTTP Serverの管理』のOracle HTTP Serverの概要に関する項を参照してください。

1.2 Oracle HTTP Serverドメイン構成オプションの理解

Oracle HTTP Serverは、ご使用のOracle Fusion Middleware環境に複数の方法で統合可能です。このガイドの目的および一般的な計画目的は、Oracle HTTP Serverによってサポートされる2つの主なドメイン構成に関するものです。

1.2.1 WebLogic ServerドメインにおけるOracle HTTP Server

WebLogic ServerドメインにOracle HTTP Serverを構成する際に、WebLogic Serverドメインの他の要素と同様にOracle HTTP Serverインスタンスを管理できます。具体的には、Enterprise Manager Fusion Middleware Control、WLSTコマンドライン・インタフェースおよび、WebLogic Server Node Managerから、Oracle HTTP Serverインスタンスを管理できます。

WebLogic ServerドメインにOracle HTTP Serverを構成するには、既存のOracle Fusion Middleware InfrastructureのOracleホームにOracle HTTP Serverソフトウェアをインストールする必要があります。

OracleホームからOracle Fusion Middleware構成ウィザードを実行する際に、WebLogic Serverドメインの管理サーバー、管理対象サーバーおよび他の要素に加えて、このドメインが1つ以上のOracle HTTP Serverインスタンスを含むように、このドメインを構成または拡張できます。

1.2.2 スタンドアロン・ドメインにおけるOracle HTTP Server

スタンドアロン・ドメインにOracle HTTP Serverを構成する際に、Oracle HTTP Serverは、システム・コンポーネント管理専用の別のスタンドアロン・ドメインに常駐します。スタンドアロン・ドメインにOracle HTTP Serverインスタンスを構成するには、別のOracleホームにOracle HTTPソフトウェアをインストールします(Oracle Fusion Middleware Infrastructureに関する前提条件はありません)。

詳細は、Oracle Fusion Middlewareの理解に関するマニュアルのスタンドアロン・ドメインについての説明を参照してください。

1.3 Oracle HTTP Serverドメイン構成の選択

構成するOracle HTTP Serverドメイン・オプションを決定する際に、次のガイドラインを使用します。


注意:

また、特別なWLSTコマンドを使用して、Oracle HTTP Serverに関するテストや評価ドメインも構成できます。このWLSTコマンドによって、WebLogic ServerドメインにOracle HTTP Serverインスタンスが作成されます(完全な本番ドメインの管理機能のすべてを提供しますが、外部データベースは不要です)。テスト・ドメインは他のマシンにはスケールアウトできず、本番における使用については保証されていません。

詳細は、『インフラストラクチャ・コンポーネントのためのWLSTコマンド・リファレンス』のcreateOHSTestDomain()についての説明を参照してください。


1.4 Oracle HTTP Serverの標準的なインストールのトポロジの概要

この章の内容は次のとおりです。

1.4.1 標準的なインストールのトポロジの概要

他のアプリケーション・ソフトウェアとともにOracle HTTP Serverソフトウェアを使用して、ご使用のアプリケーション、所属組織および御社アプリケーションのユーザーのニーズに適した、様々な本番トポロジを作成できます。

この結果、Oracle HTTP Serverについて予想されるあらゆるインストールに対して、厳密な手順を示すことが難しくなっています。この問題を打開するためにこのドキュメントでは、2つの典型的なOracle HTTP Server構成をインストールするための詳細手順が示されています。このような典型的なトポロジは、Oracle Fusion Middleware 12cの標準的なインストールのトポロジと呼ばれています。

具体的には、このガイドでは、WebLogic ServerドメインにおけるOracle HTTP Server(図1-1)とスタンドアロン・ドメインにおけるOracle HTTP Server(図1-2)という2つの構成タイプにおいて、Oracle HTTP Serverの標準的なインストールのトポロジをインストールおよび構成する方法を、説明しています。

実際のトポロジは一様でない可能性がありますが、ここで説明されているトポロジはOracle HTTP Serverをインストールするガイドとして使用可能な例を提示しており、その範囲はHAトポロジにまで及んでいます。

標準的なインストールのトポロジの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareのインストールのプランニング』の標準的なインストールのトポロジの理解についての説明を参照してください。

1.4.2 WebLogic ServerドメインにおけるOracle HTTP Serverの標準的なインストールのトポロジ

このトポロジについては、既存のOracle Fusion Middleware InfrastructureのOracleホームにOracle HTTP Serverソフトウェアをインストールしてから、これをOracle Fusion Middleware Infrastructureドメインの一部として構成します。

図1-1は、同じドメイン・ホームにOracle HTTP Serverインスタンスを含む標準的なOracle Fusion Middleware Infrastructureのトポロジを示しています。このトポロジを使用して、複数のマシンにわたるHA環境にスケールアウトすることもできることに、留意してください。

図1-1 WebLogic ServerドメインにおけるOracle HTTP Serverインストールのトポロジ

図1-1の説明が続きます。
「図1-1 WebLogic ServerドメインにおけるOracle HTTP Serverインストールのトポロジ」の説明

この図は、Oracle HTTP Serverインスタンスを含むOracle Fusion Middleware Infrastructureの、標準的なインストールのトポロジを示しています。Infrastructureドメインには、管理サーバーと、2つの管理対象サーバーおよびOracle HTTP Serverインスタンスを含むクラスタが含まれ、すべてが同じInfrastructureドメイン内に構成されています。

Oracle Fusion Middleware Infrastructureには、Oracleソフトウェア・ライブラリ、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware ControlおよびOracle ADFアプリケーションをデプロイおよび管理するために必要な追加ソフトウェアが含まれます。このドメインは単一のホストで構成され、必要なFusion Middlewareスキーマをホストするためサポートされているデータベースを必要とします。

表1-1は、このトポロジの要素を説明しています。

表1-1 Oracle HTTP Serverインストールのトポロジにおける要素の説明

要素 追加ドキュメントへのリンクと説明

APPHOST

アプリケーション層をホストしているマシンに言及しているOracleドキュメントにおいて使用されている、標準的な用語。

このトポロジでは、APPHOSTがWeb Tierもホストすることに留意してください。

DBHOST

データベースをホストしているマシンに言及しているOracleドキュメントにおいて使用されている、標準的な用語。

WebLogicドメイン

論理的に関連するJavaコンポーネントのグループ(このケースでは、管理サーバー、管理対象サーバーおよびその他の関連するソフトウェア・コンポーネント)。

詳細は、Oracle Fusion Middlewareの理解に関するマニュアルのOracle WebLogic Serverドメインについての説明を参照してください。

管理サーバー

ドメイン全体の構成に対する中央制御エンティティ。

詳細は、Oracle Fusion Middlewareの理解に関するマニュアルの管理サーバーについての説明を参照してください。

Enterprise Manager

Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Control。これは、ご使用のドメインを管理するために使用可能な、主要ツールです。

詳細は、Oracle Fusion Middlewareの理解に関するマニュアルのOracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlについての説明を参照してください。

Oracle HTTP Server


Oracle HTTP ServerバイナリおよびOracle HTTP Serverインスタンス。

クラスタ

WebLogic Serverインスタンスの複数の集合で、同時に稼働し、連係して動作します。

詳細は、Oracle Fusion Middlewareの理解に関するマニュアルの管理対象サーバーおよび管理対象サーバー・クラスタの理解に関する項を参照してください。

マシン

1つ以上のWebLogic Serverインスタンス(サーバー)をホストするコンピュータについての、論理的な表現。マシンはWebLogic管理対象サーバーとノード・マネージャ間を論理的に接合するものでもあり、ノード・マネージャで管理対象サーバーを起動または停止するために、管理対象サーバーはマシンに関連付けられている必要があります。

管理対象サーバー

アプリケーション、アプリケーション・コンポーネント、Webサービスおよび関連リソースをホストします。

詳細は、Oracle Fusion Middlewareの理解に関するマニュアルのOracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlについての説明を参照してください。

インフラストラクチャ

次を含むサービスの集合。

  • メタデータ・リポジトリ(MDS)

    これには、Oracle Application Developer FrameworkなどのOracle Fusion Middlewareコンポーネントのメタデータが含まれます。

    詳細は、Oracle Fusion Middlewareの理解に関するマニュアルのメタデータ・リポジトリについての説明を参照してください。

  • Oracle Application Developer Framework (Oracle ADF)

  • Oracle Web Services Manager (OWSM)

詳細は、相互運用性および互換性の理解に関するマニュアルのOracle Fusion Middleware Infrastructure 12c (12.1.2)についての説明を参照してください。


このトポロジに到達するためのロードマップの詳細は、第1.5.1項を参照してください。

1.4.3 スタンドアロン・ドメインにおけるOracle HTTP Serverの標準的なインストールのトポロジ

スタンドアロンのOracle HTTP Serverトポロジは、Oracle Fusion Middleware Infrastructureなしでインストールおよび構成可能です。このトポロジの場合、Oracle HTTP Serverソフトウェアをこれ自体のOracleホームにインストールし、これ自体のスタンドアロン・ドメインにOracle HTTP Serverインスタンスを構成できます。

図1-2は、Web Tierにおける標準的なOracle HTTP Serverインスタンスを示しています。スタンドアロンのOracle HTTP Serverをインストールした後で、標準的なOracle WebLogic ServerおよびCoherenceトポロジへの接続もできることに、留意してください。

図1-2 スタンドアロン・ドメインにおけるOracle HTTP Serverのトポロジ

図1-2の説明が続きます。
「図1-2 スタンドアロン・ドメインにおけるOracle HTTP Serverのトポロジ」の説明

表1-2は、このトポロジの要素を説明しています。

表1-2 Oracle HTTP Serverのスタンドアロン・インストールのトポロジにおける要素の説明

要素 追加ドキュメントへのリンクと説明

WEBHOST

これは個別のホストで、WebLogic Serverドメインにリクエストを送信します。

スタンドアロン・ドメイン

詳細は、『Oracle HTTP Serverの管理』のスタンドアロン・ドメインについての説明を参照してください。

Oracle HTTP Server


Oracle HTTP Serverインスタンスで、これはスタンドアロン・ドメインで利用可能な管理ツールによって作成および管理されます。


このトポロジに到達するためのロードマップの詳細は、第1.5.2項を参照してください。

1.5 Oracle HTTP Serverのインストールおよび構成のロードマップ

この章の内容は次のとおりです。

1.5.1 WebLogic ServerドメインにおけるOracle HTTP Serverのインストールおよび構成のロードマップ

表1-3では、WebLogic ServerドメインにおいてOracle HTTP Serverをインストールおよび構成するために必要な手順を示しています。


ヒント:

Oracle Fusion Middleware InfrastructureおよびOracle HTTP Serverの両方の配布を同じOracleホームにインストールして、このInfrastructureドメインおよびthe Oracle HTTP Serverインスタンスを同時に構成することもできます。


表1-3 WebLogic Serverドメインにおいて構成されるOracle HTTP Serverインストールのロードマップ

タスク 説明 詳細

Oracle Fusion Middleware Infrastructureの標準的なインストール・トポロジのインストールおよび構成

Oracle HTTP Serverインストールの開始前に、Oracle Fusion Middleware Infrastructureソフトウェアをインストールおよび構成する必要があります。

Oracle Application Development FrameworkのためのOracle Fusion Middlewareのインストールと構成

Oracle Fusion Middleware Infrastructureドメインに関連するすべてのプロセスが停止されていることを確認

ご使用のノード・マネージャ、管理サーバー、管理対象サーバーおよびその他のサーバーが稼働中の場合、これらを停止してから、WebLogic ServerドメインでOracle HTTP Serverのインストールおよび構成を開始する必要があります。

『Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareの管理』のOracle Fusion Middleware環境の停止についての説明

『Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareのインストールのプランニング』の同じドメインに複数の製品をインストールすることについての説明

システム環境の確認

インストールの開始前に、システムおよびネットワークの最低要件が満たされていることを確認します。

第1.6項


適切な配布の取得

このガイドに記載されているトポロジを作成するには、Oracle HTTP Serverの配布を取得します。

第1.7項


インストール・ディレクトリの指定

Oracle Fusion Middleware Infrastructureトポロジをインストールして構成する際に作成されたディレクトリが存在しているかどうか、およびこれがインストーラによってアクセス可能かどうかを確認します。

付録A


Oracle HTTP Serverのインストール

インストール・プログラムを実行して、ソフトウェアをインストールします。これによってソフトウェアをご使用のシステムに転送し、Oracle HTTP Serverバイナリを含めるためにOracle Fusion Middleware InfrastructureのOracleホームを更新します。

第2章


既存のInfrastructureドメインの更新

この構成ウィザードを使用して、Oracle HTTP Serverインスタンスを含めるためにInfrastructureドメインを拡張します。

注意: Oracle Fusion Middleware Infrastructureをまだ構成していない場合、Oracle Fusion Middleware InfrastructureとOracle HTTP Serverを同時に構成できます。

第3章


構成後の管理および構成タスクを確認

追加のツールおよびリソースを検出し、ご使用のドメインを管理して、可用性が高くなるように構成します。

第5章



1.5.2 スタンドアロン・ドメインにおけるOracle HTTP Serverのインストールおよび構成のロードマップ

表1-4では、スタンドアロン・ドメインにおいてOracle HTTP Serverをインストールおよび構成するために必要な手順を示しています。

表1-4 スタンドアロン・ドメインにおいて構成されるOracle HTTP Serverのインストールのロードマップ

タスク 説明 詳細

システム環境の確認

インストールの開始前に、システムおよびネットワークの最低要件が満たされていることを確認します。

第1.6項


適切な配布の取得

このガイドに記載されているトポロジを作成するには、Oracle HTTP Serverの配布を取得します。

第1.7項


インストール・ディレクトリの指定

productおよびconfigディレクトリが作成されていること、これらがインストーラによってアクセス可能で、最低要件が満たされているシステムに存在していることを確認します。

第A項


Oracle HTTP Serverのインストール

インストール・プログラムを実行して、ソフトウェアをインストールします。これによってソフトウェアをご使用のシステムに転送し、Oracleホーム・ディレクトリを作成します。

第2章


Oracle HTTP Serverのスタンドアロン・ドメインの作成

この構成ウィザードを使用して、スタンドアロン・ドメインにOracle HTTP Serverを作成および構成します。

第4章


構成後の管理および構成タスクを確認

追加のツールおよびリソースを検出し、ご使用のドメインを管理して、可用性が高くなるように構成します。

第5章



1.6 システム環境の確認に関するロードマップ

表1-5には、インストールおよび構成プロセスに先立って参照し理解する必要がある重要な情報が含まれています。これによって、実行が必要である重要なタスクおよびチェックを認識し、ご使用の環境がOracle HTTP Serverのインストールおよび構成について適切に準備されていることを確認します。

表1-5 システム環境の確認に関するロードマップ

タスク 説明 詳細の参照先

証明およびシステム要件の確認

ご使用のオペレーティング・システムが、Oracle Fusion Middleware Infrastructureのインストールおよび構成に関して保証され、適切に構成されていることを確認します。

『Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareのインストールのプランニング』の証明およびシステム要件の確認についての説明

インストールに備えたシステムの準備

必要な環境変数が設定され、適切なインストール・ユーザーを特定していることを確認します。

『Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareのインストールのプランニング』のインストールに向けてのシステムの準備についての説明


1.7 Oracle HTTP Server配布についての理解と取得

Oracle HTTP Serverの配布は、Java Runtime Environmentを含む、スタンドアロンの実行可能なインストール・プログラムとして利用可能です。


ヒント:

配布の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareのインストールのプランニング』の製品配布の理解および取得についての説明を参照してください。


配布を取得するには、『Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareのインストールのプランニング』の製品配布の取得についての説明を参照してください。