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Oracle® Fusion Middleware Oracle WebLogic Server管理コンソールの拡張
12c (12.1.2)
E48058-02
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3 開発環境の設定

この章では、JSPタグ・ライブラリ、スキーマおよびベースJavaクラスを使用してWebLogic Server管理コンソール拡張を開発する環境の設定方法について説明します。管理コンソール拡張は、XMLファイル、Javaクラス、JSP、およびその他の標準的なWeb関連リソースの集合です。拡張の開発には、任意のテキスト・エディタまたは統合開発環境(IDE)を使用できます。

この章の内容は以下のとおりです。

クラスパスの設定(オプション)

拡張用にApache StrutsクラスまたはBeehiveページ・フロー・クラスを作成している場合は、Apacheクラスのセットをクラスパスに入れる必要があります。NavTreePortletにノードを追加している場合は、Oracleクラスのセットが必要です。

これらのクラスをクラスパスに追加するには、次のスクリプトを実行します。

WL_HOME\server\bin\setWLSEnv.cmd 

または

WL_HOME\server\bin\setWLSEnv.sh 

WL_HOME WebLogic Serverをインストールしたディレクトリです。


注意:

UNIXオペレーティング・システムでは、setWLSEnv.shコマンドはすべてのコマンド・シェルで環境変数を設定しません。Kornシェルまたはbashシェルを使用してこのコマンドを実行することをお薦めします。


Oracleのスクリプトを使用するかわりに、ご使用の環境のクラスパスにWL_HOME/server/lib/consoleapp/webapp/WEB-INF/libディレクトリにあるすべてのJARファイルを追加できます。

タグ・ライブラリのIDEへのインポート(オプション)

OracleのJSPテンプレートを使用して拡張内のJSPを作成する場合は、JSP Standard Tag Library (JSTL)、Oracle管理コンソール拡張タグ・ライブラリ、およびApache Beehiveページ・フロー・タグ・ライブラリのJSPタグを使用する必要があります。

WebLogic Serverではこれらのタグ・ライブラリがインストールされ、IDEに利用することができます。かわりに、これらの標準のタグ・ライブラリを独自にダウンロードすることもできます。詳細は、「JSPテンプレートとタグ・ライブラリ」を参照してください。

拡張のディレクトリ・ツリーの作成

管理コンソール拡張はWebアプリケーションの一部であり、そのリソースは標準のJava EE Webアプリケーションの要件を満たすディレクトリ構造にまとめる必要があります。また、WebLogic Portalフレームワーク、Apache Struts、およびApache Beehiveでは、特定の場所に構成ファイルを置く必要があります。

管理コンソール拡張の作業を開始するには、表3-1の基本的な構造に合わせたディレクトリ・ツリーを作成します。

表3-1 管理コンソール拡張のディレクトリ・ツリー

ディレクトリ 説明
root-dir 

拡張のルート・ディレクトリ。このディレクトリにはファイルを作成しないことをお薦めします。

ディレクトリの名前はプログラム的に重要ではありません。わかりやすい名前を選びます。

拡張でURIを指定する場合、「/」(スラッシュ)文字自体がこのルート・ディレクトリを表します。

root-dir/WEB-INF 

このディレクトリには、netuix-extension.xmlというファイルを格納する必要があります。このXMLファイルは拡張のデプロイメント記述子として機能します。

Apache Strutsを使用する場合は、このディレクトリにStruts構成ファイルを置く必要があります。

root-dir/WEB-INF/classes 

拡張でメッセージ・バンドルを使用する場合は、このディレクトリにプロパティ・ファイルを入れる必要があります。

拡張でカスタム・クラスを使用する場合、そのパッケージ構造はこのディレクトリから始まる必要があります。たとえば、クラス・ファイルをcom.mycompany.extensionというパッケージにパッケージ化した場合は、classesディレクトリ内にcom/mycompany/extensionというディレクトリ構造を作成します。次に、コンパイル済みクラス・ファイルをこのextensionディレクトリに保存します。

(optional) root-dir/WEB-INF/src 

拡張でカスタム・クラスを使用する場合は、コンパイル前のJavaソース・ファイルをこのディレクトリで始まるパッケージ構造に保存しておくことをお薦めします。

拡張をアーカイブするときは、このsrcディレクトリは含めません。

(recommended) root-dir/ext_jsp

拡張のすべてのJSPファイルをext_jspというディレクトリの下に保存することをお薦めします。

JSP用に個別のディレクトリを作成しておくと、コンテンツ開発者は他のサポート・ファイル(ポータル・フレームワークXMLファイルなど)について知る必要がなくなります。

拡張に多数のJSPが含まれている場合は、ext_jspの下にサブディレクトリを作成することを検討します。

この推奨事項に従う場合、JSPのURIは/ext_jspで始まります。例: /ext_jsp/myContent.jsp

root-dir/jspというディレクトリは予約されています。拡張のルート・ディレクトリにjspというディレクトリを含めることはできません。

(recommended) root-dir/controls

拡張のすべてのポータル・ブック・ファイル(.book)をcontrolsというディレクトリの下に保存することをお薦めします。

拡張に多数のブックやページが含まれている場合は、controlsの下にサブディレクトリを作成することを検討します。

この推奨事項に従う場合、ブックまたはページのURIは/controlsで始まります。例: /controls/myBook.book

(recommended) root-dir/portlets

拡張のすべてのポートレット・ファイル(.portlet)をportletsというディレクトリの下に保存することをお薦めします。

拡張に多数のポートレットが含まれている場合は、portletsの下にサブディレクトリを作成することを検討します。

この推奨事項に従う場合、ポートレットのURIは/portletsで始まります。例: /portlets/myContent.portlet


管理コンソールのルック・アンド・フィールを拡張する場合、ルート・ディレクトリには追加のサブディレクトリが含まれます。第5章「管理コンソールのリブランディング」を参照してください。

UIコントロール・ラベルを表示するための環境設定の構成

WebLogic Serverには、管理コンソールの拡張ポイントのラベルを表示するための構成オプションが用意されています。これらのラベルを使用して、拡張を表示する場所を指定できます。これらのラベルを表示するには:

  1. 管理コンソールのツールバーで「環境設定」をクリックします。

  2. 「拡張」タブを選択します。

  3. 「定義ラベルの表示」を選択します。

  4. 「保存」をクリックします。

ページ内に配置されたラベル付きの各コントロール上にフィールドが表示されます。フィールドには、コントロールのdefinitionLabelの値が表示され、その値には、ブックまたはラベルを示す「Book:」または「Label:」という接頭辞が付いています。図3-1を参照してください。

図3-1 管理コンソールのユーザー・インタフェースに表示されるコントロール・ラベル

図3-1の説明が続きます
「図3-1 管理コンソールのユーザー・インタフェースに表示されるコントロール・ラベル」の説明