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Oracle® Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverのパフォーマンスのチューニング
12c (12.1.2)
E48078-03
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8 Exalogic環境のWebLogic Serverのチューニング

この章では、Exalogic環境でのWebLogic Serverのチューニングとベスト・プラクティスについて説明します。


注意:

この項の属性は、Oracle Exalogic環境のWebLogicドメインを構成する場合のみ有効にする必要があります。


Exalogic最適化の有効化

最適化には、スレッド管理の改善、リクエスト処理、ロック競合の削減などがあります。Exalogic最適化を使用するためにドメインのすべてのサーバーを有効化する手順は次のとおりです。

  1. まだ行っていない場合、管理コンソールのチェンジ・センターで「ロックして編集」をクリックします。Oracle WebLogic Server管理コンソール・オンライン・ヘルプチェンジ・センターの使用に関する項を参照してください。

  2. 管理コンソールの左ペインで、「ドメイン構造」の下にあるドメイン名を選択します。

  3. 「構成」→「一般」を選択して、「Exalogic最適化の有効化」チェック・ボックスを選択します。

  4. 「保存」をクリックし、これらの変更をアクティブ化するには、チェンジ・センターで「変更のアクティブ化」をクリックします。

  5. ドメインで現在実行しているすべてのサーバーを停止して再起動します。Oracle WebLogic Server管理コンソール・オンライン・ヘルプサーバーの起動と停止に関する項を参照してください。

Oracle Exalogic環境でのメッセージ圧縮

WebLogic Serverには、JMSストアのI/O操作に対してメッセージ圧縮を構成できる機能があります。この機能により、Oracle Exalogic環境でパフォーマンスを大幅に改善できます。

メッセージ本文の適切な圧縮オプションを選択することで、次の点について、JMSストアのI/Oパフォーマンスが向上します。

次の項では、メッセージ圧縮を構成する方法について説明します。

JMSメッセージ圧縮に関する一般的なチューニング情報については、「メッセージの圧縮」を参照してください。

メッセージ圧縮オプションの選択

この項では、メッセージ本文の圧縮が有効な場合に使用可能なメッセージ圧縮のタイプについて説明します。


注意:

各圧縮オプションのパフォーマンスは、操作環境、データ型およびデータ・サイズによって異なります。使用環境をテストして最も適切な圧縮オプションを決めることをお薦めします。


表8-1 メッセージ本文の圧縮オプション

圧縮タイプ 説明

GZIP DEFAULT_COMPRESSION

DEFAULT_COMPRESSIONレベルのJDK GZIP APIを使用してメッセージ圧縮を有効にするには、GZIP_DEFAULT_COMPRESSIONを使用します。java.util.zipパッケージに関する項を参照してください。

GZIP BEST_COMPRESSION

BEST_COMPRESSIONレベルのJDK GZIP APIを使用してメッセージ圧縮を有効にするには、GZIP_BEST_COMPRESSIONを使用します。java.util.zipパッケージに関する項を参照してください。

GZIP BEST_SPEED

BEST_SPEEDレベルのJDK GZIP APIを使用してメッセージ圧縮を有効にするには、GZIP_BEST_SPEEDを使用します。java.util.zipパッケージに関する項を参照してください。

LZF

オープン・ソースLZFを使用してメッセージ圧縮を有効にするには、LZFを使用します。https://github.com/ning/compressを参照してください。


Exalogic環境でのJMSサーバーのメッセージ圧縮

JMSサーバーのメッセージ本文の圧縮を構成する手順は次のとおりです。

  1. JMSサーバーを作成していない場合は、JMSサーバーを作成します。Oracle WebLogic Server管理コンソール・オンライン・ヘルプJMSサーバーの作成に関する項を参照してください。

  2. Oracle WebLogic Server管理コンソール・オンライン・ヘルプJMSサーバーの一般的なプロパティの構成に関する項の手順を使用してください。使用環境の次の詳細なJMSサーバー属性を更新します。

    1. オプションで、JMSストアを有効にしてメッセージ本文の圧縮を行うには、「ストア・メッセージ圧縮の有効化」を選択します。Oracle WebLogic Server MBeanリファレンスStoreMessageCompressionEnabledに関する項を参照してください。

    2. オプションで、JMSページング・ストアを有効にして、永続および非永続メッセージに対してメッセージ本文の圧縮を行うには、「ページング・メッセージ圧縮の有効化」を選択します。Oracle WebLogic Server MBeanリファレンスPagingMessageCompressionEnabledに関する項を参照してください。

    3. 「メッセージ圧縮オプション」で、使用するメッセージ圧縮のタイプを指定します。Oracle WebLogic Server MBeanリファレンスMessageCompressionOptionsに関する項を参照してください。

Exalogic環境でのストア・アンド・フォワード送信エージェントのメッセージ圧縮

SAF送信エージェントのメッセージ本文の圧縮を構成する手順は次のとおりです。

  1. SAF送信エージェントを作成していない場合は、SAF送信エージェントを作成します。Oracle WebLogic Server管理コンソール・オンライン・ヘルプストア・アンド・フォワード・エージェントの作成に関する項を参照してください。

  2. Oracle WebLogic Server管理コンソール・オンライン・ヘルプSAFエージェントの一般的なプロパティの構成に関する項の手順を使用してください。使用環境の次の詳細な送信エージェント属性を更新します。

    1. オプションで、JMSストアを有効にしてメッセージ本文の圧縮を行うには、「ストア・メッセージ圧縮の有効化」を選択します。Oracle WebLogic Server MBeanリファレンスStoreMessageCompressionEnabledに関する項を参照してください。

    2. オプションで、JMSページング・ストアを有効にして、永続および非永続メッセージに対してメッセージ本文の圧縮を行うには、「ページング・メッセージ圧縮の有効化」を選択します。Oracle WebLogic Server MBeanリファレンスPagingMessageCompressionEnabledに関する項を参照してください。

    3. 「メッセージ圧縮オプション」で、使用するメッセージ圧縮のタイプを指定します。Oracle WebLogic Server MBeanリファレンスMessageCompressionOptionsに関する項を参照してください。

リクエストを保留にするための同時キューの有効化

有効な場合、リクエストがロックを取得せずにスケジュールされるとスループットを増加する同時バッファ・キューが受信リクエストに使用されます。この属性は、「Exalogic最適化の有効化」がドメイン・レベルで有効な場合に自動で有効化されます。「Exalogic最適化の有効化」を参照してください。

この動作をサーバー・レベルで管理する手順は次のとおりです。

  1. まだ行っていない場合、管理コンソールのチェンジ・センターで「ロックして編集」をクリックします。Oracle WebLogic Server管理コンソール・オンライン・ヘルプチェンジ・センターの使用に関する項を参照してください。

  2. コンソールの左ペインの「ドメイン構造」で、「環境」→「サーバー」を選択します。

  3. サーバーを選択します。

  4. 「構成」→「チューニング」を選択します。

  5. 「詳細」をクリックして、「Exalogic最適化の有効化」チェック・ボックスを選択します。

  6. 「保存」をクリックし、これらの変更をアクティブ化するには、チェンジ・センターで「変更のアクティブ化」をクリックします。

  7. サーバーを停止して再起動します。Oracle WebLogic Server管理コンソール・オンライン・ヘルプサーバーの起動と停止に関する項を参照してください。

NIOSharedWorkSocketMuxerの有効化

有効な場合、JMSメッセージ、レプリケーション、RMIなどの多重化から、影響力の強いリクエストのキュー待機時間を短縮します。この属性は、「Exalogic最適化の有効化」がドメイン・レベルで有効な場合に自動で有効化されます。「Exalogic最適化の有効化」を参照してください。

この動作をサーバー・レベルで管理する手順は次のとおりです。

  1. まだ行っていない場合、管理コンソールのチェンジ・センターで「ロックして編集」をクリックします。Oracle WebLogic Server管理コンソール・オンライン・ヘルプチェンジ・センターの使用に関する項を参照してください。

  2. コンソールの左ペインの「ドメイン構造」で、「環境」→「サーバー」を選択します。

  3. サーバーを選択します。

  4. 「構成」→「チューニング」を選択します。

  5. 「詳細」をクリックして、「マキサー・クラス」フィールドに次のいずれかの値を入力します。

    • 有効にするには、weblogic.socket.NIOSharedWorkSocketMuxerを入力します。

    • 無効にするには、weblogic.socket.NIOSocketMuxerを入力します。

    「Exalogic最適化の有効化」チェック・ボックスを選択します。

  6. 「保存」をクリックし、これらの変更をアクティブ化するには、チェンジ・センターで「変更のアクティブ化」をクリックします。

  7. サーバーを停止して再起動します。Oracle WebLogic Server管理コンソール・オンライン・ヘルプサーバーの起動と停止に関する項を参照してください。

ギャザー書込みの有効化

この属性が有効な場合、ネットワーク・スループットの高い環境でI/Oの効率が向上します。この属性は、「Exalogic最適化の有効化」がドメイン・レベルで有効な場合に自動で有効化されます。「Exalogic最適化の有効化」を参照してください。

この動作をサーバー・レベルで管理する手順は次のとおりです。

  1. まだ行っていない場合、管理コンソールのチェンジ・センターで「ロックして編集」をクリックします。Oracle WebLogic Server管理コンソール・オンライン・ヘルプチェンジ・センターの使用に関する項を参照してください。

  2. コンソールの左ペインの「ドメイン構造」で、「環境」→「サーバー」を選択します。

  3. サーバーを選択します。

  4. 「構成」→「チューニング」を選択して、「ギャザー書込みの有効化」チェック・ボックスを選択します。

  5. 「保存」をクリックし、これらの変更をアクティブ化するには、チェンジ・センターで「変更のアクティブ化」をクリックします。

  6. サーバーを停止して再起動します。Oracle WebLogic Server管理コンソール・オンライン・ヘルプサーバーの起動と停止に関する項を参照してください。