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Oracle® R Enterpriseインストレーションおよび管理ガイド
リリース1.3.1 for Windows, Linux, Solaris, and AIX
E48234-02
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2 前提条件

最初にOracle R Enterpriseサーバーとクライアントを動作させるプラットフォームを決めます。

その後でOracle R Enterpriseをインストールする前に必要なソフトウェアをインストールします。

オペレーティング・システムの要件

サポートされている次のいずれかのオペレーティング・システムが、クライアントとサーバーの両方にインストールされていることを確認します。サーバーはLinuxにインストールし、クライアントはMicrosoft Windowsにインストールするなどのように、クライアントとサーバーを異なるオペレーティング・システムにインストールすることができます。

  • Linux x86-64

    • Oracle Linux Release 5 Update 6からOracle Linux 6

    • Red Hat Enterprise Linux Release 5 Update 6からRed Hat Enterprise Linux 6

    Oracle Linux Release 5 Update 6 Media Pack for x86_64 (64 bit)をダウンロードするには、http://www.oracle.com/us/technologies/linux/index.htmlに移動してください。

  • Microsoft Windows 64-bit XP、Vista、Windows 7

  • 64-bitのOracle Solaris 10 Update 10からOracle Solaris 11(SPARCとx86 (Intel)の両プラットフォーム)およびSolaris SunStudio 12u3以上。

  • IBM AIX 5.3以降(64-Bit)

Oracle R Enterpriseは次のものでもサポートされています。

  • Oracle LinuxまたはSolarisが稼働しているOracle Exadata Database Machine

  • SPARC SuperCluster

Rの要件

サーバーとすべてのクライアントにRをインストールする必要があります。


注意:

Oracle R Enterprise 1.3と1.3.1は、R 2.15.1で動作保証されています。

Oracle R Enterprise 1.0、1.1、1.2はR 2.13.2で動作保証されています。

Oracle R Distribution(Linux、Solaris、AIX)は、Oracle R Enterpriseとの連携のために開発されました。


Windowsの場合、CRAN(http://www.r-project.org)からダウンロードするRのバージョンが、Oracle R Enterpriseで機能します。

LinuxおよびSolarisの場合、無償のOracle R DistributionがOracle R Enterpriseとの連携のために開発されました。

Rのインストールは、次のようにプラットフォームによって異なります。

RStudio IDEを使用する場合は、Rをインストールした後にインストールします。RStudioはOracle R Enterpriseには含まれていません。RStudio IDEを使用する場合、Oracle R Enterpriseとは別に入手してライセンスする必要があります。詳細はhttp://www.rstudio.com/ide/を参照してください。インストール手順の概要は、「RStudioのインストール」を参照してください。

Oracle R Distribution

Oracle R Distributionは、LinuxおよびSolaris向けのオープン・ソースR環境のOracleの無償版ディストリビューションです。

次の理由により、Oracle R DistributionはOracle R Enterpriseとともに使用することをお薦めします。

  • Oracle R Distributionは、x86での算術演算の高パフォーマンスを目的としたIntelのMKLライブラリのような、ハードウェア固有の数学ライブラリの実装を利用することで、高速なパフォーマンスを得られるように拡張されています。

  • Oracle R Distributionは、Oracle R Enterpriseによって必要とされるフラグとともにコンパイルされています。


    注意:

    CRANからRをインストールする場合、Oracle R Enterpriseの適切なフラグでRがコンパイルされるようにする必要があります。

  • Oracleでは、Oracle Linux 5 Update 6以上、Oracle Linux 6、Red Hat Enterprise Linux 5 Update 6以上において、Oracle R Distributionをサポートします。また、Oracle Solaris 10、Oracle Solaris 11(SPARCおよびx86)においてもOracle R Distributionをサポートします。

詳細は、LinuxへのRのインストールまたはAIXへのRのインストールを参照してください。

WindowsへのRのインストール

Comprehensive R Network (CRAN)からWindows向けに配布されているバイナリ版をOracle R Enterpriseで使用できます。

WindowsにR 2.15.1をインストールするには、次の手順に従ってください。

  1. http://www.r-project.orgに移動し、「Download, Packages」という見出しの下の「CRAN」をクリックします。

  2. CRAN Mirrorの1つを選択します。

  3. 「Download R for Windows」をクリックします。

  4. 「base」をクリックします。

  5. 「Other builds」という見出しの下で、3番目の項目の「Previous releases」をクリックします。

  6. 「R 2.15.1 (June, 2012)」をクリックし、ダウンロードを開始します。


    注意:

    1.3より前のバージョンのOracle R Enterpriseをインストールする場合は、R 2.13.2 (September, 2011)をダウンロードします。

ダウンロードが完了したら、その実行可能ファイル(R-2.15.1-win.exe)をダブルクリックしてRのWindowsインストーラを起動します。説明に従って、インストールを完了してください。


注意:

64-bit Windowsプラットフォームで完全なRインストールを実行し、64-bit Rをインストールすることを強くお薦めします。(64-bit Windows向けの完全なRインストールでは、32-bitのRと64-bitのRの両方がインストールされます。)Oracle R Enterprise 64-bit Windows Serverには、64-bit Rが必要です。

コマンドラインからRを起動することで、Rがインストール済であることを簡単にチェックできます。64-bitのRの場合は次の起動メッセージが表示されます。

R version 2.15.1 (2012-06-22) -- "Roasted Marshmallows"
Copyright (C) 2012 The R Foundation for Statistical Computing
ISBN 3-900051-07-0
Platform: x86_64-pc-mingw32/x64 (64-bit)
 
R is free software and comes with ABSOLUTELY NO WARRANTY.
You are welcome to redistribute it under certain conditions.
Type 'license()' or 'licence()' for distribution details.
 
  Natural language support but running in an English locale
 
R is a collaborative project with many contributors.
Type 'contributors()' for more information and
'citation()' on how to cite R or R packages in publications.
 
Type 'demo()' for some demos, 'help()' for on-line help, or
'help.start()' for an HTML browser interface to help.
Type 'q()' to quit R.
Install R on Red Hat Enterprise Linux 6

LinuxへのRのインストール

Oracle R Distributionをインストールすることをお薦めします。Red Hat Enterprise Linux 6へのインストールには、リビルドが必要です。

この項では、Oracle LinuxまたはRed Hat LinuxへのOracle R Distributionのインストール方法について説明します。Oracle R DistributionをOracle Exadata Database Machineにインストールする場合は、Oracle Exadata Database MachineへのRのインストールを参照してください。

Oracle R DistributionをインストールするLinuxのバージョンごとの手順は次のとおりです。

ご使用のシステムでIntel Math Kernel Libraryが使用可能な場合、使用方法については、MKLの使用を参照してください。

Linux 5へのOracle R Distributionのインストール

Linux 5向けのOracle R Distributionでは、Oracle R Enterpriseと連携するR 1.13.2またはR 2.15.1をインストールできます。Oracle R Distributionは、Oracle Linux 5およびRed Hat Enterprise Linux 5をサポートしています。

http://public-yum.oracle.com/に移動し、次の手順に従ってRをインストールしてください。

  1. たとえば次のコマンドを使用してrootになります。

    sudo su -
    
  2. 次のようにしてyumリポジトリをインストールします。

    cd /etc/yum.repos.d
    
  3. 次のコマンドを使用してel5.repoをgetします。

    wget http://public-yum.oracle.com/public-yum-el5.repo
    
  4. ダウンロードしたpublic-yum-el5.repoファイルをテキスト・エディタで開きます。

    次のように設定します。

    • [el5_addons]にenabled=1

    • [el5_latest]にenabled=1

  5. この手順はオプションです。

    シェルに次のコマンドを入力し、yumリポジトリが適切に構築されていることを確認します。

    sudo yum repolist
    

    出力は次のようになります。

    sudo yum repolist
    $ sudo yum repolist
    Loaded plugins: aliases, changelog, downloadonly, kabi, presto, refresh-packagekit, security, tmprepo, verify, versionlock
    Loading support for kernel ABI
    el5_latest                                              | 1.4 kB     00:00    
    el5_latest/pri                                          |  12 MB     00:07    
    el5_latest                                                           9713/9713
    ol6_UEK_latest                                          | 1.2 kB     00:00    
    ol6_UEK_latest/primary                                  | 4.3 MB     00:02    
    ol6_UEK_latest                                                      106/106
    ol6_addons                                               | 1.2 kB     00:00    
    ol6_addons/primary                                       |  11 kB     00:00    
    ol6_addons                                                            52/52
    ol6_latest                                               | 1.4 kB     00:00    
    ol6_latest/primary                                       |  23 MB     00:14    
    ol6_latest                                                       18112/18112
    repo id            repo name                                 status
    el5_latest         Oracle Linux 6Server Latest (x86_64)           9,713
    ol6_UEK_latest     Latest Unbreakable Enterprise Kernel for Oracle Linux 6Server (x86_64) 106 
    ol6_addons         Oracle Linux 6Server Add ons (x86_64)              52
    ol6_latest          Oracle Linux 6Server Latest (x86_64)             18,112
    repolist: 27,983
    
    

    el5_addonsol5_u6_baseの両方のリポジトリがリストされていることを確認します。リポジトリのリストは、Linuxのバージョンおよび現在のユーザーのyumの構成によって異なります。

  6. Rをインストールするには、次のコマンドを使用します。

    yum install R.x86_64
    

コマンドラインからRを起動することで、Rがインストール済であることを簡単にチェックできます。次の起動メッセージが表示されます。

Oracle Distribution of R version 2.15.1  (--) -- "Roasted Marshmallows"
Copyright (C)  The R Foundation for Statistical Computing
ISBN 3-900051-07-0
Platform: x86_64-unknown-linux-gnu (64-bit)
 
R is free software and comes with ABSOLUTELY NO WARRANTY.
You are welcome to redistribute it under certain conditions.
Type 'license()' or 'licence()' for distribution details.
 
  Natural language support but running in an English locale
 
R is a collaborative project with many contributors.
Type 'contributors()' for more information and
'citation()' on how to cite R or R packages in publications.
 
Type 'demo()' for some demos, 'help()' for on-line help, or
'help.start()' for an HTML browser interface to help.
Type 'q()' to quit R.
R version 2.15.1 (2012-06-22) -- "Roasted Marshmallows"
Copyright (C) 2012 The R Foundation for Statistical Computing
ISBN 3-900051-07-0
Platform: i386-pc-mingw32/i386 (32-bit)
 
R is free software and comes with ABSOLUTELY NO WARRANTY.
You are welcome to redistribute it under certain conditions.
Type 'license()' or 'licence()' for distribution details.
 
  Natural language support but running in an English locale
 
R is a collaborative project with many contributors.
Type 'contributors()' for more information and
'citation()' on how to cite R or R packages in publications.
 
Type 'demo()' for some demos, 'help()' for on-line help, or
'help.start()' for an HTML browser interface to help.
Type 'q()' to quit R.

Linux 6へのOracle R Distributionのインストール

Linux 6向けのOracle R Distributionでは、Oracle R Enterpriseと連携するR 2.15.1をインストールできます。


注意:

Oracle R Distributionは、Oracle Linux 5および6、Red Hat Enterprise Linux 5で使用可能です。

Red Hat Enterprise Linux 6にRをインストールする場合は、Red Hat Enterprise Linux 6へのRのインストールを参照してください。


http://public-yum.oracle.com/に移動し、次の手順に従ってRをインストールしてください。

  1. たとえば次のコマンドを使用してrootになります。

    sudo su -
    
  2. 次のようにしてyumリポジトリをインストールします。

    cd /etc/yum.repos.d
    
  3. 次のコマンドを使用してol6.repoをgetします。

    wget http://public-yum.oracle.com/public-yum-ol6.repo
    
  4. ダウンロードしたpublic-yum-ol6.repoファイルをテキスト・エディタで開きます。

    次のように設定します。

    • [ol6_addons]にenabled=1

    • [ol6_latest]にenabled=1

  5. この手順はオプションです。

    シェルに次のコマンドを入力し、yumリポジトリが適切に構築されていることを確認します。

    sudo yum repolist
    $ sudo yum repolist
    Loaded plugins: aliases, changelog, downloadonly, kabi, presto, refresh-packagekit, security, tmprepo, verify, versionlock
    Loading support for kernel ABI
    el5_latest                                              | 1.4 kB     00:00    
    el5_latest/pri                                          |  12 MB     00:07    
    el5_latest                                                           9713/9713
    ol6_UEK_latest                                          | 1.2 kB     00:00    
    ol6_UEK_latest/primary                                  | 4.3 MB     00:02    
    ol6_UEK_latest                                                      106/106
    ol6_addons                                               | 1.2 kB     00:00    
    ol6_addons/primary                                       |  11 kB     00:00    
    ol6_addons                                                            52/52
    ol6_latest                                               | 1.4 kB     00:00    
    ol6_latest/primary                                       |  23 MB     00:14    
    ol6_latest                                                       18112/18112
    repo id            repo name                                 status
    el5_latest         Oracle Linux 6Server Latest (x86_64)           9,713
    ol6_UEK_latest     Latest Unbreakable Enterprise Kernel for Oracle Linux 6Server (x86_64) 106 
    ol6_addons         Oracle Linux 6Server Add ons (x86_64)              52
    ol6_latest          Oracle Linux 6Server Latest (x86_64)             18,112
    repolist: 27,983
    
    

    リポジトリのリストは、Linuxのバージョンおよび現在のユーザーのyumの構成によって異なります。

  6. Rをインストールするには、次のコマンドを使用します。

    yum install R.x86_64
    

コマンドラインからRを起動することで、Rがインストール済であることを簡単にチェックできます。

Oracle Distribution of R version 2.15.1  (--) -- "Roasted Marshmallows"
Copyright (C)  The R Foundation for Statistical Computing
ISBN 3-900051-07-0
Platform: x86_64-unknown-linux-gnu (64-bit)
 
R is free software and comes with ABSOLUTELY NO WARRANTY.
You are welcome to redistribute it under certain conditions.
Type 'license()' or 'licence()' for distribution details.
 
  Natural language support but running in an English locale
 
R is a collaborative project with many contributors.
Type 'contributors()' for more information and
'citation()' on how to cite R or R packages in publications.
 
Type 'demo()' for some demos, 'help()' for on-line help, or
'help.start()' for an HTML browser interface to help.
Type 'q()' to quit R.

Red Hat Enterprise Linux 6へのRのインストール

Rをインストールするには、Red Hat 6上でソースのRPMからLinux 6のOracle R Distribution RPMをリビルドする必要があります。

次の手順に従って、Red Hat Enterprise Linux 6でRPMをリビルドします。

  1. RPMビルドのディレクトリ構造を作成します。

    mkdir -p ~/rpmbuild/{BUILD,RPMS,SOURCES,SPECS,SRPMS}
    
  2. (rootログインを避けるため)専用のビルド・ツリーを使用するようにRPMツールをセットアップします。

    echo '%_topdir %(echo $HOME)/rpmbuild' > ~/.rpmmacros
    
  3. Oracleの公開yum(http://public-yum.oracle.com/repo/OracleLinux/OL6/addons/x86_64/R-2.15.1-1.el6.src.rpm)からR 2.15.1 SRPM (*.src.rpm)をダウンロードします。

    これらをrpmbuld/SRPMSディレクトリに保存します。

  4. rpmbuildを使用してRed Hat Enterprise Linux 6向けにリビルドします。次に例を示します。

    rpmbuild --rebuild ~/rpmbuild/SRPMS/R-2.15.1-1.el6.src.rpm
    

    なんらかの依存性が失われた場合は、rootでyumのインストールが必要になります。

  5. バイナリのRPMがビルドされて~/rpmbuild/RPMSに保存されます。

  6. rootでログインし、コマンドを実行してインストールします。次の形式でコマンドを入力します。

    rpm -i <path to rpmbuild/RPMS/<R-core RPM >
    

    次に例を示します。

    rpm -i /refresh/home/rpmbuild/RPMS/x86_64/R-core-2.15.1-1.el6.x86_64.rpm
    

コマンドラインからRを起動することで、Rがインストール済であることを簡単にチェックできます。次のようにしてRを起動します。

[oracle@celvpint1001 ~]$ R
 
Oracle Distribution of R version 2.15.1  (--) -- "Roasted Marshmallows"
Copyright (C)  The R Foundation for Statistical Computing
ISBN 3-900051-07-0
Platform: x86_64-unknown-linux-gnu (64-bit)

MKLの使用

Intel Math Kernel Library (MKL)には、高度にベクトル化およびスレッド化された線形代数、高速フーリエ変換(FFT)、ベクトル計算と統計の機能が含まれています。Oracle R Distributionには、ご使用のシステムにIntel Math Kernel Library (MKL)がインストールされている場合、動的にMKLを検出する機能があります。

Oracle R DistributionでMKLを使用するには、次の手順に従います。

  1. LD_LIBRARY_PATHシステム環境変数に、libmkl_rt.so$R_HOME/libおよび$ORACLE_HOME/libを追加します。

  2. Rを起動し、次のOracle R Distribution関数Sys.BlasLapack()を実行します。

    R> Sys.BlasLapack()
         $vendor
         [1] "Intel Math Kernel Library (Intel MKL)"
         $nthreads
         [1] -1
    

    戻された値によって、Rの内部BLASではなくMKLがインストールされていることが示されます。

  3. MKLを使用して高速化するには、Oracle R Distributionを起動する前にご使用のシステムでMKL_THREADING_LAYER環境変数にGNUを設定する必要があります。Bashシェルで変数を次のように設定します。

    export MKL_THREADING_LAYER=GNU
    

SolarisへのRのインストール

Solaris向けRは、次の2つの方法で使用可能です。

  • Oracle R DistributionがSolarisに使用可能です。Oracle R Distributionは、Oracle R Enterpriseに必要なフラグとともにコンパイルされています。

    オープン・ソースのR 2.15.1は、sunperf(パフォーマンスの高い数学ライブラリであるOracle Sun Performance Library)にリンクされています。

    このディストリビューションは、Solaris 10 Update 10以上およびSolaris SunStudio 12u3以上と互換性があります。

    インストール手順についてはSolarisへのOracle R Distributionのインストールを参照してください。

  • オープン・ソースのRを、CRANから入手するソース・コードを使用して、Solaris向けに構成し、ビルドできます。詳細は、http://cran.r-project.org/doc/manuals/R-admin.pdf『R Installation and Administration』ガイドを参照してください。

    CRANからインストールする場合は、必ず、R 2.15.1 (June, 2012)をダウンロードしてください。

SolarisへのOracle R Distributionのインストール

SolarisにOracle R Distributionをインストールするには、次の手順に従います。

  1. Oracle R Distributionのインストール・スクリプトinstall.shは、rootまたはsudoアクセス権を持つユーザーとして実行する必要があります。

  2. Oracle R Distribution(https://oss.oracle.com/ORD/)にアクセスします。

    ご使用の環境に適切なファイル・セットをダウンロードします。

    • x86 64-bitシステムの場合:

      ord-2.15.1-sol10-x86-64-sunstudio12u3.tar.gz
      ord-2.15.1-supporting-sol10-x86-64-sunstudio12u3.tar.gz
      
    • SPARC 64-bitシステムの場合:

      ord-2.15.1-sol10-sparc-64-sunstudio12u3.tar.gz
      ord-2.15.1-supporting-sol10-sparc-64-sunstudio12u3.tar.gz
      
  3. ord-2.15.1-sol10-x86-64-sunstudio12u3.tar.gzまたはord-2.15.1-sol10-sparc-64-sunstudio12u3.tar.gzを解凍します。

    rootまたはsudo権限のユーザーでinstall.shを実行し、Oracle R DistributionのSolaris PKGファイルをインストールします。

    uninstall.shは、Solaris上のOracle R Distributionをアンインストールします。

  4. ord-2.15.1-supporting-sol10-x86-64-sunstudio12u3.tar.gzまたはord-2.15.1-supporting-sol10-sparc-64-sunstudio12u3.tar.gzを解凍します。

    ライブラリを$ORACLE_HOME/libなどのローカル・ファイルに解凍し、そのディレクトリをLD_LIBRARY_PATHに追加します。

    これらのtarファイルには、Rの共有ライブラリlibR.soが依存する次の共有ライブラリが含まれます。

    • libiconv.so.2

    • libncurses.so.5

    • libreadline.so.6

    • libsunperf.so (このライブラリとその依存する共有ライブラリは、通常はSolaris SunStudioに付属しています)。

  5. ldd -r /usr/lib/64/R/lib/libR.soを実行し、libR.soが自身の共有ライブラリの依存性をローカル・ディレクトリから正しく検出していることを検証します。

  6. Rが適切にインストールされていることを検証するには、Rと入力します。

AIXへのRのインストール

IBM AIX向けRは、次の2つの方法で使用可能です。

  • Oracle R DistributionがAIXに使用可能です。Oracle R Distributionは、Oracle R Enterpriseに必要なフラグとともにコンパイルされています。

    Oracle R DistributionはIBM XLF 11.1とIBM XLC 8.0によってビルドされています。AIX 5.3以降でサポートされています。

    インストール手順についてはAIXへのOracle R Distributionのインストールを参照してください。Oracle R Distributionをアンインストールするには、AIX向けOracle R Distributionアンインストールを参照してください。

  • オープン・ソースのRを、CRANから入手するソース・コードを使用して、AIX向けに構成し、ビルドできます。詳細は、http://cran.r-project.org/doc/manuals/R-admin.pdf『R Installation and Administration』マニュアルを参照してください。

    CRANからインストールする場合は、必ず、R 2.15.1 (June, 2012)をダウンロードしてください。

AIXへのOracle R Distributionのインストール

AIXにOracle R Distributionをインストールするには、次の手順に従います。

  1. Oracle R Distributionのインストール・スクリプトinstall.shは、スーパー・ユーザーの権限を持つユーザーとして実行する必要があります。またsmitty (GUI)を使用してOracle R Distributionをインストールすることもできます。Oracle R Distributionをアンインストールする場合にも、スーパー・ユーザーになる必要があります。

  2. Oracle R Distribution(https://oss.oracle.com/ORD/)にアクセスします。

    次のファイルをダウンロードします。

    • ORD.2.15.1.0.bff.gz

    • ord-supporting-aix.tar.gz

  3. 最初にAIX向けOracle R Distributionのための前提条件を備えます。

    1. ord-supporting-aix.tar.gzを解凍します。これによって複数のrpmが生成されます。

      $ gunzip ord-supporting-aix.tar.gz  # get ord-supporting-aix.tar
      $ tar -xvf ord-supporting-aix.tar   # extract contents of .tar file
      $ ls ord-supporting-aix             # list of rpms
      bash-4.2-5.aix5.1.ppc.rpm
      expat-2.0.1-3.aix5.1.ppc.rpm
      gettext-0.17-1.aix5.1.ppc.rpm
      glib2-2.28.6-1.aix5.1.ppc.rpm
      info-4.13a-2.aix5.1.ppc.rpm
      libiconv-1.14-1.aix5.1.ppc.rpm
      libpng-1.5.9-1.aix5.1.ppc.rpm
      libpng-devel-1.5.9-1.aix5.1.ppc.rpm
      pkg-config-0.25-2.aix5.1.ppc.rpm
      readline-6.2-3.aix5.1.ppc.rpm
      readline-devel-6.2-3.aix5.1.ppc.rpm
      texinfo-4.13a-2.aix5.1.ppc.rpm
      zlib-1.2.6-1.aix5.1.ppc.rpm
      zlib-devel-1.2.6-1.aix5.1.ppc.rpm
      $ 
      

      これらのrpmは、http://www.perzl.org/aix/からダウンロードすることもできます。

    2. これらのrpmをord-supporting-aix.tar.gzの内容を解凍したディレクトリからrpmコマンドを使用してインストールします。

      $ cd ord-supporting-aix
      $ su
      # rpm -i *.rpm
      

      既存の依存性をアップグレードするには、次のコマンドを使用します。

      # rpm -UF *.rpm
      

      依存性の競合がある場合は、次のコマンドを使用します。

      # rpm -UF --nodeps *.rpm
      
    3. LIBPATH(またはLD_LIBRARY_PATH)環境変数に/opt/freeware/libを追加します。

      • kshの場合

        $ export LIBPATH=/opt/freeware/lib:$LIBPATH
        
      • cshの場合

        $ setenv LIBPATH /opt/freeware/lib:$LIBPATH
        

      /opt/freeware/lib/usr/libより前に記述してください。

  4. Oracle R Distributionをインストールします。

    1. ORD-2.15.1-aix.bff.gzを解凍し、ORD-2.15.1-aix.bffを生成します。

      $ gunzip ORD.2.15.1.0.bff.gz
      
    2. Oracle R Distributionのすべてのファイルをインストールするには、ファイルをダウンロードしたディレクトリからinstallpコマンドを(applyオプション付きで)使用します。

      $ su
      # installp -a -d . ORD   # install all the filesets in ORD
      

      ファイルを単独でインストールすることもできます。

      # installp -a -d . ORD.core   # installs only ORE.core 
      # installp -a -d . ORD.devel  # installs only ORE.devel
      
    3. lddを実行して共有ライブラリの依存性が正しく検出されていることを確認します。

      $ ldd /usr/lib/R/bin/exec/R
      $ ldd /usr/lib/R/lib/libR.so (libiconv, libreadline)
      $ ldd /usr/lib/R/lib/libRlapack.so
      $ ldd /usr/lib/R/lib/libRblas.so
      
    4. LIBPATH(またはLD_LIBRARY_PATH)環境変数に/usr/lib/R/libを追加します。

      • kshの場合

        $ export LIBPATH=/usr/lib/R/lib:$LIBPATH
        
      • cshの場合

        $ setenv LIBPATH //usr/lib/R/lib:$LIBPATH
        
  5. Rが適切にインストールされていることを検証するには、Rと入力します。

AIXからのOracle R Distributionのアンインストール

ファイルをアンインストールするには、installpコマンド(uninstallオプション)を使用します。

$ su
# installp -u ORD                # uninstall all filesets

ファイルを単独でアンインストールするには次のようにします。

# installp -u ORD.devel   # uninstall only ORD.devel
# installp -u ORD.core    # uninstall only ORD.core

Oracle Exadata Database MachineへのRのインストール

Oracle Exadata Database Machineの場合は、Oracle R Distributionをお薦めします。LinuxへのRのインストールまたはSolarisへのRのインストールに記載のとおり、すべてのExadata Compute ServerにRをインストールする必要があります。

Oracle ExadataのLinuxにRをインストールする場合は、http://public-yum.oracle.com/を使用することをお薦めします。SolarisにRをインストールする場合は、https://oss.oracle.com/ORD/からダウンロードすることをお薦めします。

Oracle Databaseの要件

Oracle R Enterpriseでは、Oracle 11.2 Enterprise Editionが必要です。Oracle Databaseは、Oracle Linux、Red Hat Linux、Oracle Solaris、IBM AIX、Microsoft Windowsにインストールできます。

すべてのプラットフォームについて、64-bit版のデータベースをインストールする必要があります。$ORACLE_HOME/bin/oracleを調べることによって、適切なデータベースがインストールされていることを確認できます。

Oracle Databaseインスタンスは、次の要件を満たしている必要があります。

  • 必須のバグ修正の説明のとおり、バグ番号11678127がインストールされている必要があります。

  • extprocの構成の説明のとおり、extprocを構成する必要があります。

必須のバグ修正

特定のOracle R Enterprise機能を適切に動作させるには、Oracle Databaseに、Oracle Bug#11678127を修正したパッチが組み込まれている必要があります。このバグは、Oracle 11.2.0.3では修正されています。

Oracle Database 11.2.0.1または11.2.0.2をLinuxで実行している場合は、パッチを適用してOracle Bug#11678127を修正することができます。それ以外のプラットフォームの場合はOracle Database 11.2.0.3または11.2.0.4にアップグレードする必要があります。

次のパッチをMy Oracle Supportで入手できます。

  • Oracle 11.2.0.1(Linux)用のパッチ12598677

  • Oracle 11.2.0.2(Linux)用のパッチ129765544

Oracle Databaseへのパッチ適用について

パッチはMy Oracle Supportで公開されており、次の場所から利用可能です。

http://support.oracle.com

Oracle Databaseにパッチを適用するには: 

  1. My Oracle Supportに移動し、Customer Support ID (CSI)を入力します。

  2. 「パッチと更新版」ページで、システムに適用するパッチを検索するか、パッチ番号を検索します。

  3. パッチに添付されているREADMEを読みます。このパッチでは、他のパッチが必要になる場合があります。

  4. パッチをダウンロードし、OPatchを使用してインストールします。最新バージョンのOPatchを使用するようにします。


    関連項目:

    手順については、『Oracle Universal InstallerおよびOpatchユーザーズ・ガイドfor Microsoft Windows and UNIX Systems』のOPatchを使用したOracleソフトウェアのパッチ適用に関する説明を参照してください。

extprocの構成

Oracle R EnterpriseのようなアプリケーションがRなどの外部プロシージャをコールすると、Oracle Databaseはextprocという外部プロシージャのエージェントを起動します。

Rを埋込みモードで実行するには、Oracle Databaseでextprocが構成されている必要があります。


注意:

環境によっては、サーバーのファイル・システムに複数のtnsnames.oraファイルのコピーが存在する場合があります。データベースで使用されるコピーは、データベース起動時にTNS_ADMINで指定されたコピーです。

tnsnames.oraファイルへの変更がデータベースで反映されるようにするには、データベースを停止し、適切なtnsnames.oraファイルのあるディレクトリを指定するようにTNS_ADMIN環境変数を設定し、データベースを再起動します。



関連項目:

extprocの構成については、『Oracle Database Net Services管理者ガイド』の外部プロシージャのデフォルト構成に関する説明を参照してください。