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Oracle® Fusion Middleware Oracle Service Bus管理者ガイド
11gリリース1 (11.1.1.7)
B61436-07
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13 JCAバインド

この章では、Oracle Service Bus管理コンソールを使用したJCAバインド・リソースの作成、検索、編集および削除の方法について説明します。

Oracle SOA Suiteでは、J2EE Connector Architecture (JCA)アダプタを使用してバックエンドのエンタープライズ情報システム(EIS)を統合できます。Oracle JDeveloperやその他のサポートされているJCA開発環境を使用して、アダプタを構成し、バックエンドの統合に使用されるJCAアダプタ・リソース(.jcaファイルおよび抽象WSDL)を作成します。

JCA準拠のEISコンポーネントはOracle Service Bus(OSB)を介して通信するので、JCAバインド・リソースの形式のJCAリソースを消費できます。JCAバインドを使用すると、Oracle Service Bus JCAトランスポートを使用し、JCAアダプタを介してEISアプリケーションと通信するプロキシ・サービスおよびビジネス・サービスを生成できます。

この章の内容は次のとおりです。

JCAトランスポートの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Service Bus開発者ガイド』のJCAトランスポートに関する項を参照してください。

Oracle SOA Suite JCAアダプタの詳細は、『Oracle Fusion Middlewareテクノロジ・アダプタ・ユーザーズ・ガイド』を参照してください。

13.1 JCAバインドの検索

「JCAバインドのサマリー」ページには、Oracle Service Busドメインに追加したJCAバインドがリストされます。

  1. 次のいずれかの操作を行います。

    • 「プロジェクト・エクスプローラ」を選択して、「プロジェクト・ビュー」ページまたはプロジェクト/フォルダ・ビュー・ページを表示します。次に、プロジェクトおよびフォルダに移動して、JCAバインドを検索します。

    • 「リソース・ブラウザ」「JCAバインド」を選択します。「JCAバインドのサマリー」ページに、表13-1に示す情報が表示されます。プロパティの詳しい説明については、13.1項「JCAバインドの検索」を参照してください。

  2. 特定のJCAバインドを検索するには、次のようにします。

    • リストの項目数を制限するには、名前およびパスでフィルタしてから、「検索」をクリックします。

      パスは、リソースが含まれるプロジェクト名とフォルダの名前です。

    • 「すべて表示」をクリックすると、検索フィルタが削除され、JCAバインドがすべて表示されます。

表13-1 JCAバインドの情報

プロパティ 説明

JCAバインド名

JCAバインドに割り当てられた一意の名前。名前をクリックすると、JCAバインドの詳細の表示ページが表示されます。13.3項「JCAバインドの編集」を参照してください。

パス

プロジェクト名と、JCAバインドが格納されているフォルダの名前。名前をクリックすると、このリソースを含むプロジェクトまたはフォルダが表示されます。4.1.1項「プロジェクトとフォルダを使用したリソース名の修飾」を参照してください。

アクション

JCAバインドからOracle Service Bus WSDLとJCAサービスを生成できる「生成」アイコンが含まれます。

オプション

「削除」アイコンが含まれます。ビジネス・サービスまたはプロキシ・サービスがJCAバインドを使用する構成の場合、削除の警告アイコンは、確認の警告は表示されるがそのJCAバインドを削除できることを示します。これにより、削除したJCAバインドに対してサービスからの参照が解決されないために、競合が起きることがあります。13.4項「JCAバインドの削除」を参照してください。


13.2 JCAバインドの追加

Oracle Service BusでJCAバインドを作成する最も簡単な方法は、作成したJCAリソース(.jcaファイル、関連付けられているWSDL、TopLinkまたはEclipseLinkマッピング・ファイル)の一括インポートによるものです。一括インポートでは、Oracle Service Busによって、.jcaファイルからJCAバインドが、関連付けられているJCA WSDLからWSDLリソースが、マッピング・ファイルからXMLドキュメント・リソースが自動的に生成され、ファイル間の依存関係が保持されます。

インポートの詳細は、4.15項「Zipファイルからのリソースのロード」4.17項「URLからのリソースのロード」および29.1項「リソースのインポート」を参照してください。

JCAリソースをインポートしたら、20.1.1項「JCAバインド・リソースからのプロキシ・サービスの生成」および19.1.1項「JCAバインド・リソースからのビジネス・サービスの生成」の説明に従って、JCAリソースからプロキシ・サービスまたはビジネス・サービスを生成します。

JCAリソースを一括インポートしない場合、次の手順のように手動でJCAバインドを作成できます。

  1. Oracle JDeveloperで、JCAサービスWSDL、対応するJCA(.jca)ファイル、および必要に応じてTopLinkまたはEclipseLinkマッピング・ファイルとXSLTファイルなどの他のリソースを作成します。

    詳細は、『Oracle Fusion Middlewareテクノロジ・アダプタ・ユーザーズ・ガイド』を参照してください。

  2. セッションの作成または編集をまだ行っていない場合は、OSB管理コンソールで「作成」をクリックして新しいセッションを作成するか、「編集」をクリックして既存のセッションに入ります。3.1項「チェンジ・センターの使用」を参照してください。

  3. OSB管理コンソールでは、JCAリソースを作成するか、Oracle JDeveloperで作成したWSDL、XML、XSLTリソースなどのJCAリソースをインポートします。

  4. JCAバインドを作成します。

    1. 「プロジェクト・エクスプローラ」を選択して、JCAバインドのプロジェクトまたはフォルダの場所を選択します。プロジェクト/フォルダ・ビュー・ページが表示されます。

    2. 「リソースの作成」フィールドから「JCAバインド」を選択して、「新しいJCAバインド・リソースを作成します。」ページを表示します。

    3. 「JCAファイル」フィールドで「参照」をクリックし、JCAファイルを選択します。

      「リソース名」フィールドに、ファイル拡張子なしのファイル名が自動的に移入されます。

      ファイルを選択するかわりに、JCAファイルの内容をコピーし、「JCAファイル」フィールド・テキスト領域に貼り付けることができます。

    4. 「リソース名」フィールドで、JCAバインドの名前を入力または変更します。JCAバインド名は一意である必要があります。

      名前付けのガイダンスについては、2.3項「リソースの名前付けに関する制限事項」を参照してください。

    5. 「リソースの説明」フィールドにこのJCAバインドの説明を入力します。

    6. 「保存」をクリックします。JCAバインドは現在のセッションに保存されます。

      JCAバインドが、WSDLやマッピング・ファイルなど、必要なリソースをまだ参照していない場合、検証の警告が表示されます。

  5. 新しいJCAバインドの名前をクリックすると、「JCAバインドの表示」ページに名前が表示されます。

  6. 「参照の編集」をクリックします。

  7. 「JCAバインド・リソースの参照を編集」ページで、「参照」をクリックして、WSDL、TopLink/EclipseLinkマッピング・ファイル、XSLTファイルなどJCAバインドの参照リソースを選択します。

  8. 「保存」をクリックします。

  9. セッションを終了して構成をランタイムにデプロイするには、「チェンジ・センター」「アクティブ化」をクリックします。

JCAバインド・リソースの追加およびリソースの依存関係の構成(WSDLの関連付け)後、あるいは依存関係を保持するJCAリソースをインポート済の場合は、JCAバインドからプロキシ・サービスまたはビジネス・サービスを生成できます。詳細は、20.1.1項「JCAバインド・リソースからのプロキシ・サービスの生成」および19.1.1項「JCAバインド・リソースからのビジネス・サービスの生成」を参照してください。

13.3 JCAバインドの編集

JCAバインドの詳細の表示ページを使用して、JCAバインドの詳細を表示し、変更します。

  1. セッションをまだ作成していない場合は、「作成」をクリックして新しいセッションを作成するか、「編集」をクリックして既存のセッションを入力します。3.1項「チェンジ・センターの使用」を参照してください。

  2. 13.1項「JCAバインドの検索」の説明に従って、JCAバインドを検索します。

  3. JCAバインド名をクリックします。「JCAバインドの表示」ページに表13-2に示す情報が表示されます。

    表13-2 JCAバインドの詳細

    プロパティ 説明

    最終更新者

    このJCAバインドを作成したか、構成にインポートしたユーザー。

    最終更新日

    ユーザーがこのJCAバインドを作成したか、構成にインポートした日時。このリソースの変更履歴を表示するには、日時のリンクをクリックします。4.23項「変更履歴の表示ページ」を参照してください。

    参照

    JCAバインドが参照するWSDLリソースへのリンクが含まれます。4.22項「リソースへの参照の表示」を参照してください。

    参照元

    このJCAバインドを参照するオブジェクトの数。該当する参照がある場合は、数字のリンクをクリックするとオブジェクトのリストが表示されます。4.22項「リソースへの参照の表示」を参照してください。

    「アクション」アイコン

    チェンジ・センターが編集モードの場合、「アクション」によって、JCAバインドからOracle Service Bus WSDLとJCAサービスを生成できます。

    JCAファイル

    JCAバインドの読取り専用ビューが表示されます。

    抽象WSDL

    JCAバインドに関連付けられているWSDLを表示します。JCAバインドがWSDLを参照していない場合、「参照の編集」をクリックして、関連付けるWSDLを参照します。

    TopLink XML

    JCAバインドに必要なTopLinkまたはEclipseLinkマッピング・ファイルを表示します。JCAバインドが必要なマッピング・ファイルを参照していない場合は、「参照の編集」をクリックして、必要なマッピング・ファイルを選択します。このフィールドは、JCAファイルがXMLリソースを宣言している場合のみ表示されます。

    XSLT

    JCAバインドに必要なXSLTファイルを表示します。必要なXSLTリソースをJCAバインド・リソースが参照していない場合、「参照の編集」をクリックして、必要なXSLTファイルを選択します。このフィールドは、ソケット・アダプタの場合のように、JCAファイルがXSLTリソースを宣言している場合のみ表示されます。


  4. JCAファイルの説明を変更するには、「編集」をクリックします。

    リソース名は変更できません。

  5. 「保存」をクリックして、現在のセッションで更新をコミットします。

  6. JCAバインドに必要なリソースへの参照を変更する場合または未解決の参照を解決する場合、「参照の編集」をクリックして適切なリソースを選択します。

  7. セッションを終了して構成をランタイムにデプロイするには、「チェンジ・センター」「アクティブ化」をクリックします。

13.4 JCAバインドの削除

JCAバインドに基づくビジネス・サービスまたはプロキシ・サービスがある場合、JCAバインドを削除する前に、ビジネス・サービスまたはプロキシ・サービスからJCAバインドを削除します。

  1. セッションをまだ作成していない場合は、「作成」をクリックして新しいセッションを作成するか、「編集」をクリックして既存のセッションを入力します。3.1項「チェンジ・センターの使用」を参照してください。

  2. 「リソース・ブラウザ」「JCAバインド」を選択します。

  3. 削除するJCAバインドの「オプション」フィールドにある「削除」アイコンをクリックします。

    JCAバインドは現在のセッションで削除されます。ビジネス・サービスまたはプロキシ・サービスがJCAバインドを使用する構成の場合、削除の警告アイコンは、確認の警告は表示されるがそのJCAバインドを削除できることを示します。これにより、削除したJCAバインドに対してサービスからの参照が解決されないために、競合が起きることがあります。

  4. セッションを終了して構成をランタイムにデプロイするには、「チェンジ・センター」「アクティブ化」をクリックします。