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Oracle® Fusion Middleware Oracle Reports ServicesレポートWeb公開ガイド
11g リリース 1 (11.1.1)
B61375-04
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13.3 サーバーへの宛先タイプの登録

Oracle Reports Servicesで特定の宛先タイプにレポートを送信する前に、そのタイプがデフォルト・タイプ(プリンタ、電子メール、キャッシュまたはファイル)であるか、事前にサーバーの構成ファイル(rwserver.conf)に登録されたタイプであることが必要です。構成ファイルには、レポートに有効な宛先タイプを登録するためのdestination要素が含まれています。任意数の宛先タイプを任意の場所で登録できます。

サーバーへの宛先タイプの登録には、次のタスクが関係します。

これらのタスクについては、次の各項で説明します。

13.3.1 サーバー構成ファイルのdestinationセクションの設定

rwserver.confファイルのdestinationセクションを設定する手順は次のとおりです。

  1. サーバー構成ファイルを任意のテキスト・エディタでオープンします。

    サーバー構成ファイルは、次のディレクトリにあります(WindowsとUNIXで共通のパス)。

    ORACLE_INSTANCE\config\ReportsServerComponent\server_name\rwserver.conf
    
  2. 構成ファイルにdestinationセクションがない場合は、構成ファイルのデータ型定義ファイル(rwserverconf.dtd)セクションにおいてdestinationセクションの前にある要素の下に、destinationセクションを作成します。


    注意:

    サーバー構成ファイルは、関連するDocument Type Definition (DTD)ファイル(ORACLE_HOME\reports\dtd\rwserverconf.dtd)に定義されている要素の順序に従います。このファイルで宛先の前にある要素がサーバー構成ファイルに存在する場合は、それらの要素の後にdestinationを配置します。


  3. レポートを出力する際に使用する宛先タイプを登録するには、常に次の構文を使用します。

    <destination destype="output_type_1" class="java_class_1">
    <property name="valid_destype_property" value="valid_value"/>
    <property name="valid_destype_property" value="valid_value"/>
    </destination>
    <destination destype="output_type_2" class="java_class_2">
    <property name="valid_destype_property" value="valid_value"/>
    </destination>
    

    これらのタグの有効値は、次の項で説明します。

13.3.2 宛先として有効な値の入力

この項では、Oracle Reportsでサポートされる宛先について説明します。

13.3.2.1 宛先タイプとクラス

destype属性とclass属性は、デフォルト以外の出力タイプの有効な登録に対して必要となります。この2つの属性で、宛先タイプとそれらに関連するJavaクラスを指定します。Oracle Reports Servicesに付属の事前定義(デフォルト)の宛先タイプおよびクラスを表13-1に示します。

表13-1 標準の宛先タイプとクラス

宛先 宛先タイプ クラス

Oracle Portalコンテンツ領域

oraclePortal

oracle.reports.server.
DesOraclePortal

SMTP対応電子メール

mail

oracle.reports.server.DesMail

ファイル

file

oracle.reports.server.DesFile

キャッシュ

cache

oracle.reports.server.DesCache

プリンタ

printer

oracle.reports.server.DesPrint

FTP

ftp

oracle.reports.plugin.destination.ftp.DesFTP

WebDAV

WebDAV

oracle.reports.plugin.destination.webdav.DesWebDAV



関連項目:

第A.5.31項「DESTYPE」には、oraclePortal宛先タイプを使用してレポートをプッシュする例があります。


使用できる宛先タイプとクラスは、サーバーで提供する事前定義済のものにかぎられません。Destinations APIを使用してカスタム・ハンドラを定義すれば、FAXなどのカスタムの宛先タイプを登録できます。


注意:

Oracle Reportsに使用可能なAPIの詳細は、Reports Software Development Kit (RSDK)を参照してください。RSDKを入手するには、OTN (Oracle Technology Network)のOracle Reportsページ(http://www.oracle.com/technology/products/reports/index.html)で「SDK」をクリックします。


13.3.2.2 宛先プロパティの名前/値のペア

サーバー構成ファイルでは、登録された宛先に任意数のプロパティを関連付けることができます。宛先のプロパティは名前/値のペアで構成され、それぞれのペアが出力タイプの構成のある側面を定義します。これらは、宛先タイプで認識できる用語で表されます。たとえば、宛先タイプがoraclePortalである宛先は、次の名前/値のペアを認識します。

<property name="portalUserid" value="portal_id/portal_password@portal_schema"
encrypted="no"/>

この例では、ポータルのユーザーIDに関連付ける値を定義しています。encrypted属性があり、この属性は、この要素内で値の暗号化が必要であることを示しています。また、encrypted="no"は値が暗号化されていないことを示しています。Reports Serverの次回起動時に、値が自動的に暗号化され、encryptedyesにリセットされます。


注意:

サーバー構成ファイルに指定できる要素と属性は、rwserverconf.xsdファイル(ORACLE_HOME\reports\dtd\rwserverconf.xsd)で定義されている構文によって決まります。詳細は、第8章「Oracle Reports Servicesの構成」を参照してください。


宛先タイプのプロパティに有効な値は、その宛先タイプに完全に依存します。これらの値は、Oracle Reportsから取得されるのではなく、Reports Serverで使用するわけでもありません。これらは宛先タイプ自体から取得され、宛先で認識する用語を使用します。開発者は、カスタムの宛先の要件を理解し、特定のカスタム出力タイプに関連付けるプロパティを把握する必要があります。

配布の検討に入ると、配布XMLファイル内のdestype要素にもプロパティの名前/値のペアが指定できることに気付きます。サーバー構成ファイルのdestination要素に入力されるプロパティと、配布XMLファイルのdestype要素に入力されるプロパティを区別することが重要です。

  • サーバー構成ファイルのdestination要素に入力されるプロパティは、出力タイプの構成のみに関係します。たとえば、宛先FAXの再試行許容回数を設定します。

  • 配布XMLファイルのdestype要素に入力されるプロパティは、ランタイム・パラメータの指定のみに関係します。たとえば、FAXの受信者の識別子を指定します。

13.3.3 宛先の例

次の例は、コンテンツをOracle Portalにプッシュするためのdestination要素を示しています。

<destination destype="oraclePortal" class="oracle.reports.server.DesOraclePortal">
  <property name="portalUserid" value="<username_pwd_tnsname_for_logon_to_portal>"
     encrypted="yes"/>
</destination>