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Oracle® Fusion Middleware Oracle Reports ServicesレポートWeb公開ガイド
11g リリース 1 (11.1.1)
B61375-04
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6.1 Reports Serverの起動と停止

Reports Serverを実行する方法としては、Oracle Process Manager and Notification Server (OPMN)の使用をお薦めします。OPMNにより、Oracle HTTP Server、Oracle WebLogic ServerプロセスおよびOracleAS Reports Servicesの初期化、メンテナンスおよび停止を一元化したメカニズムが実現されます。OPMNによりReports Serverを構成する方法の詳細は、第8.8項「Oracle Process Manager and Notification ServerおよびOracle Enterprise ManagerによるReports Serverの構成」を参照してください。


重要:

Oracle Enterprise Managerに登録しているReports Serverの起動や停止は、必ずOracle Enterprise Manager 11gまたはOPMNを介して実行してください。なんらかの理由でReports Serverが応答しなくなった場合、OPMNでは自動的に再起動を行います。Windowsでは、OPMNをWindowsサービスとして実行します。

Oracle Reportsでは、Reports ServerをWindowsサービスとして実行する方法がサポートされなくなりました(rwserver -install server_name)。これにより、関連するコマンドライン・キーワードINSTALLおよびUNINSTALLの使用が廃止されています。Windowsサービスとして実行しているOPMNまたはコマンドラインによってReports Serverを管理している場合、Reports Serverの起動や停止を行うと次の問題が発生することがあります。

  • Oracle Enterprise Managerで、Reports Serverのステータスおよびメトリックの情報が正確に反映されないことがあります。

  • Reports Serverの起動や停止を行うと、Oracle Enterprise Manager 11gでエラーが表示される場合があります。

WindowsサービスとしてReports Serverを実行する方法の廃止の詳細は、OTN (Oracle Technology Network)にある『A Guide to Functional Changes Between Oracle Reports 6i and 10g』を参照してください。


6.1.1 Oracle Enterprise ManagerからのReports Serverの起動、停止および再起動

OPMNによってスタンドアロンのReports Serverが構成されている場合、Oracle Enterprise Managerにより起動、停止および再起動ができます。


注意:

wls_reportsの一部として使用可能なインプロセス・サーバーは、Oracle Application Serverのインストール時にOracle Enterprise Managerに登録されます。Oracle Application Serverをインストールした後でReports Serverを追加する場合、Oracle Enterprise Managerのtargets.xmlファイルおよびOracle Process Manager and Notification Serverのopmn.xmlファイルに新しいサーバーを登録する必要があります。詳細は、第8.8項「Oracle Process Manager and Notification ServerおよびOracle Enterprise ManagerによるReports Serverの構成」を参照してください。


Reports Serverを起動、停止または再起動する手順は、次のとおりです。

  1. Report Serverのメイン・ページから、「レポート」「制御」メニューにナビゲートし、次のように選択します。

    • サーバーを起動する場合は、「起動」を選択

    • サーバーを停止する場合は、「停止」を選択

    • サーバーを再起動する場合は、「再起動」を選択

6.1.2 Oracle Process Manager and Notification ServerからのReports Serverの起動、停止および再起動

Oracle Process Manager and Notification (OPMN)でOracle Reports Serverを起動する前に、次の例に示すように、サーバーをOPMNに追加しておく必要があります。

ORACLE_INSTANCE/bin/opmnctl createcomponent -adminUsername weblogic -adminHost <host_name> -adminPort <port> -oracleHome <oracle_home -oracleInstance <instance_home> -instanceName <instancename> -componentName <bridge_name> -componentType ReportsServerComponent

Reports ServerがOracle Process Manager and Notification Serverで構成されている場合、次のコマンドラインを使用して、Reports Serverの起動、停止および再起動ができます。

ORACLE_INSTANCE/bin/opmnctl startproc ias-component=reports_server_name
ORACLE_INSTANCE/bin/opmnctl startproc process-type=ReportsServerComponent
ORACLE_INSTANCE/bin/opmnctl stopproc ias-component=reports_server_name
ORACLE_INSTANCE/bin/opmnctl restartproc ias-component=reports_server_name

Reports Serverの名前は、opmn.xmlファイル内のias-component idにある名前と一致している必要があります。

Oracle Process Manager and Notification Serverのステータスを問い合せるには、次のコマンドを使用します。

ORACLE_INSTANCE/bin/opmnctl status

Oracle Process Manager and Notification ServerによりReports Serverを構成する方法の詳細は、第8.8項「Oracle Process Manager and Notification ServerおよびOracle Enterprise ManagerによるReports Serverの構成」を参照してください。

6.1.3 Reports Serverを起動および停止するその他の方法

Reports ServerをOPMNから実行しないで、Oracle Enterprise Managerを使用して管理する場合、以前からある次の方法でReports Serverを実行できます。

  • インプロセス・サーバーの起動(WindowsおよびUNIX)

  • コマンドラインからのReports Serverの起動(WindowsおよびUNIX)

  • Reports Serverの停止


重要:

前述のとおり、Oracle Reports 10gリリース2 (10.1.2)から、WindowsサービスとしてのReports Serverの実行はサポートされなくなりました。


6.1.3.1 インプロセス・サーバーの起動(WindowsおよびUNIX)

Reports Serverをインプロセス・サーバー(デフォルトの構成)として使用している場合、レポート実行リクエストを送信するとインプロセス・サーバーが起動されます。ただし、コマンドラインを介してリクエストを送信する場合、最初にレポート実行URLまたはWebコマンドURLを使用してサーブレットを起動する必要があります。サーブレットの起動に成功した場合は、インプロセス・サーバーの起動も成功したことになります。

URLからインプロセス・サーバーを直接起動するには、Webブラウザで次のように入力します。

http://your_machine_name:your_port_num/reports/rwservlet/startserver

6.1.3.2 コマンドラインからのReports Serverの起動(WindowsおよびLinux)

Reports Serverをコマンドラインから起動する際は、事前にCOMPONENT_CONFIG_PATH環境変数を次のように設定しておく必要があります。

COMPONENT_CONFIG_PATH=ORACLE_INSTANCE/config/ReportsServerComponent/<reports_server_name>

WindowsでReports Serverをスタンドアロン・サーバーとして起動するには、次のコマンドを使用します。

rwserver server=server_name

サーバーを起動する際に、ダイアログ・ボックスやメッセージを表示しない場合は、コマンドライン・キーワードBATCHを追加します。

rwserver server=server_name batch=yes

UNIXでは、次の構文を使用してこのコマンドを実行できます。

rwserver.sh server=server_name

または

rwserver.sh server=server_name batch=yes

重要:

DISPLAYが設定されていない場合、Reports Serverをバッチ・モード(batch=yes)で起動する必要があります。

UNIXにおいてDISPLAYおよびプリンタ依存性を解消する方法の詳細は、第10.8項を参照してください。

REPORTS_DEFAULT_DISPLAY環境変数の詳細は、付録Bを参照してください。


シェル・スクリプトがPATH環境変数でアクセスできれば、このコマンドは任意のディレクトリから実行できます。

6.1.3.3 Reports Serverの停止

WindowsおよびUNIXでReports Serverを停止するには、次のようにいくつかの方法があります。

  • Windowsでrwserver実行可能ファイルを使用してReports Serverを実行している場合や、UNIXでシェル・スクリプトのrwserver.shを使用してReports Serverを実行している場合は、「Reports Server」ダイアログ・ボックスの「停止」をクリックします。

  • コマンドラインを使用せずにReports Serverを実行している場合は、Oracle Enterprise Managerを起動して、Reports Serverのホーム・ページにナビゲートし、「レポート」メニューから「制御」「停止」を選択します。

  • Reports Servletを介してReports Serverをインプロセス・サーバーとして実行している場合は、次のURLを発行します。

    http://your_host_name:port_number/reports/rwservlet/stopserver?authid=admin user/admin password
    
  • WindowsまたはUNIXでReports Serverをコマンドラインから実行している場合は、Reports Serverの停止方法に応じて、次のいずれかのコマンドを使用します。


    注意:

    UNIXでは、rwserverのかわりにrwserver.shを使用します。


    サーバーを停止する際は、COMPONENT_CONFIG_PATH環境変数を次のように設定しておく必要があります。

    COMPONENT_CONFIG_PATH=ORACLE_INSTANCE/config/ReportsServerComponent/<reports_server_name>

    サーバーを正常に停止(保留中のジョブを終了してから停止)するには、次のコマンドを実行します。

    rwserver server=server shutdown=normal authid=username/password
    

    サーバーをただちに停止(保留中のジョブを終了せずに停止)するには、次のコマンドを実行します。

    rwserver server=server shutdown=immediate authid=username/password
    

    関連メッセージを表示せずにサーバーを停止するには、次のコマンドを実行します。

    rwserver server=server shutdown=normal authid=username/password batch=yes
    

    rwserverコマンドで使用されるキーワードの詳細は、付録A「コマンドライン・キーワード」を参照してください。


    注意:

    authidは、Reports Serverの管理ユーザー名およびパスワードです。Oracle Reports 11g リリース1 (11.1.1)のデフォルトのセキュリティでは、Oracle Platform Security Servicesを介する標準ベースのJava EEセキュリティ・モデルを基盤としています。セキュアでないReports Serverの場合、このユーザーは、identifier要素内で定義されます。セキュアでないReports Serverをコマンドラインから停止する方法を、次で説明します。


  • rwserver.shまたはrwrqv.shを使用してセキュアでないReports Serverをコマンド・ラインから停止またはシャットダウンする場合は、有効なAUTHIDを指定する必要があり、この値はサーバー構成ファイルのidentifier要素に設定された値と一致している必要があります。ただし、identifier要素は、Oracle Application Serverのインストール時、Reportsを構成する際に設定され、Reports Serverによって暗号化されています。このidentifier要素は任意の値に変更できます。このReports ServerをOracle Enterprise ManagerおよびOPMNに登録している場合は、作業するOracle Enterprise Manager統合でtargets.xmlの対応プロパティも変更する必要があります。この手順は次のとおりです。

    1. セキュアでないReports Serverのserver_name.conf構成ファイルで、identifier要素を変更してusername/passwordを指定し、encrypted属性をnoに設定します。例:

      <identifier encrypted="no">scott/tiger</identifier>
      
    2. Reports Serverを手動でいったん停止してから再起動し、server_name.confファイルに行った変更を有効にします。


      注意:

      構成の変更を有効にするには、Reports Serverを再起動する必要があります。


      これで、Reports Serverで、identifier要素のusername/password値が暗号化されます。Reports Serverでserver_name.confファイルの変更内容が読み取られると、次のコマンドが正常に実行されます(username/passwordがscott/tigerであることが前提)。

      ./rwserver.sh server=server_name shutdown=normal authid=scott/tiger
      ./rwrqv.sh server=server_name shutdown=normal authid=scott/tiger
      
    3. Oracle Enterprise Managerの統合には、テキスト・エディタを使用してtargets.xmlファイル($ORACLE_INSTANCE/EMAGENT/emagent_asinst_1/sysman/emd)を次のように編集します。

      • TYPE="oracle_repserv"」および「DISPLAY_ NAME="Reports Server: server_name"」でtargetを探します。

      • このエントリにあるUserNameプロパティとPasswordプロパティを、server_name.confファイルにあるidentifier要素と同じユーザー名とパスワードに設定します。両方のプロパティのENCRYPTED属性をFALSEに設定します。

      • 変更を有効にするために、Oracle Enterprise Managerを再起動します。

      これで、Oracle Enterprise Managerを使用してセキュアでないReports Serverを停止できます。


      注意:

      これらの手順は、セキュアでないReports Serverにのみ必要なもので、セキュアなReports Serverには必要ありません。