ヘッダーをスキップ
Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Publisher管理者ガイド
リリース11g (11.1.1)
B66709-04
  目次へ移動
目次
索引へ移動
索引

前
 
次
 

16 BI Publisherユーザー・インタフェースのカスタマイズ

BI Publisherのユーザー・インタフェースはスクリプトを使用して生成されるので、高度にカスタマイズ可能です。ルック・アンド・フィールはスキンとスタイルで制御します。BI Publisherには、Skyros (デフォルトのスタイル)、blafplus (ブラウザ・ルック・アンド・フィール・プラス)、スタイルが付属しています。

次の各項では、BI Publisherユーザー・インタフェースのカスタマイズ方法について説明します。

16.1 スキンおよびスタイルとは

スタイルおよびスキンは、カスケーディング・スタイル・シート(CSS)とイメージを含むフォルダに編成されます。通常、スキンおよびスタイルを使用してロゴ、色のスキーム、フォント、表の罫線などの要素を指定し、BI Publisherユーザー・インタフェースのルック・アンド・フィールをカスタマイズします。スキンおよびスタイルを使用すると、関連するスタイル・シート・ファイルに専用のスタイル・タグを追加することにより、各種要素の位置合せと行端揃えを制御することも可能です。詳細は、第16.2項「スタイルのカスタマイズについて」を参照してください。

16.2 スタイルのカスタマイズについて

BI Publisherのルック・アンド・フィールをカスタマイズする場合は、初めにbicustom-template.earファイルで提供されているカスタム・スタイルを使用することを強くお薦めします。このカスタム・スタイルはSkyrosスタイルのコピーです。

詳細は、第16.3項「BI Publisherのユーザー・インタフェース・スタイルの変更」を参照してください。

スタイル・シート(master.css)を含む共通のSkyrosスタイルとイメージ・ファイルのほとんどは、マスター・ディレクトリに格納されています。マスター・ディレクトリとその構造の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイド』のスタイルのカスタマイズに関する項を参照してください。

master.cssスタイル・シート内で、更新可能な各要素(またはクラス)にはコメントが記載されています。

その他のスタイル・シートも、Skyrosのスタイル・フォルダとスキン・フォルダに格納されています。ユーザー・インタフェースの各ディテールのスタイルを指定する高度なカスタム・スキンを作成する場合を除き、これらのファイルの更新が必要になることはほとんどありません。


注意:

SkyrosスタイルはBI Publisherの「管理」ページには適用されません。


16.3 BI Publisherのユーザー・インタフェース・スタイルの変更

BI Publisherのスキンを変更するには、CATALOG_DIRECTORY/Admin/Configuration/xmlp-server-config.xmlにあるxmlp-server-config.xml構成ファイルを次のように変更します。

スキンをblafplusに変更するには、THEMEプロパティを次のように設定します。

<property name="THEME" value="blafplus"/>

スキンをデフォルトのスキン(Skyros)に戻すには、THEMEプロパティを次のように設定します。

<property name="THEME" value="skyros"/>

注意:

THEMEプロパティは、"blafplus"または"skyros"のいずれかにする必要があります。


16.4 スタイルのカスタマイズ

エンタープライズ・アーカイブ(EAR)ファイルは、固有のフォルダおよびファイル構造で構成されたアーカイブ(ZIP)ファイルです。EARファイルを作成するには任意のZIPツール(7-Zipなど)を使用し、後でZIP拡張子をEARに変更します。Oracleでは、初めにbicustom-template.earファイルが提供されています。

bicustom-template.earファイルにはbicustom.warファイルが含まれています。Webアーカイブ(WAR)ファイルも、固有のフォルダおよびファイル構造で構成されたZIPファイルです。カスタム・スキン・ファイルを追加するには、bicustom-template.earファイル内のbicustom.warファイルを更新する必要があります。BI Publisherに付属のbicustom.warファイルには、すぐに利用できるように、サンプルのフォルダ構造が含まれています。

BI Publisherのスタイルとスキンを作成する際は、CSSとイメージ・ファイルを作成し、それをBI Publisherで使用できるようにする必要があります。master.cssで定義されたCSSおよびマスター・フォルダに定義されたイメージのみが、BI Publisher用にカスタマイズ可能です(bicustom.earファイルにバンドル)。

16.4.1 BI Publisherスタンドアロンのスタイルのカスタマイズ

BI PublisherがOracle BI Enterprise Editionと統合されていない場合に、BI Publisherのカスタム・スタイルを作成するには:

  1. ORACLE_HOME\bifoundation\jee\bicustom-template.earをORACLE_HOME\bifoundation\jee\bicustom.earにコピーします。


    注意:

    パッチ適用またはアップグレード・プロセスでbicustom-template.earファイルが上書きされる可能性はありますが、bicustom.earファイルは上書きされません。


  2. bicustom.earファイルからbicustom.warファイルをBI Publisherのデプロイ先のマシンに展開します。

  3. bicustom.warファイルから各ファイルを展開します。

  4. 解凍したディレクトリ内のmaster.cssおよびイメージ・ファイルを編集してカスタム・スタイルを作成し、変更を保存します。

  5. bicustom.warファイルを変更内容で更新します。

  6. bicustom.earファイルを新しいbicustom.warファイルで更新します。

  7. 新しいbicustom.earファイルをアプリケーション・サーバーにデプロイします。

  8. xmlp-server-config.xmlファイルを更新して、変更を保存します。

    次のサンプル構成では、BI Publisherが稼働している同じアプリケーション・サーバーに、customというアプリケーション名でbicustom.earファイルをデプロイすることを想定しています。

    <!-- required: this is the base skin to use for styles not defined inside custom css -->
    <property name="THEME" value="skyros"/>
    <!-- required: this is the custom css http url -->
    <property name="THEME_CUSTOM_MASTER_CSS_URL" value="/custom/res/s_Custom/master/master.css"/>
    <!-- required: this is the custom image http url prefix -->
    <property name="THEME_CUSTOM_MASTER_IMAGE_URL_PREFIX" value="/custom/res/s_Custom/master"/>
    <!-- required: this is the file system path where custom images are located -->
    <property name="THEME_CUSTOM_MASTER_IMAGE_PATH" value="/scratch/aime1/custom/res/s_Custom/master"/>
    

    Webページでイメージを表示する際、イメージはHTTP経由でフェッチされることに注意してください。そのため、ローカル・ディレクトリ内の格納場所にかかわらず、イメージはHTTP URL経由で使用できる必要があります。bicustom.earをデプロイしても、無関係なローカル・ディレクトリにカスタム・イメージを配置すると、HTTP URLが示しているイメージとローカル・ディレクトリの提供するイメージが異なることになります。HTTP URLとローカル・パスが同じイメージ・ファイルを参照しているようにするには、bicustom.earをローカル・ディレクトリ(path_Aなど)に解凍してcss/イメージを変更し、その後でpath_A (解凍済のローカル・ディレクトリ)からカスタム・アプリケーションをインストールします。

  9. BI Publisherを再起動します。

bicustom.earファイルの再デプロイの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイド』の方法1: bicustom.earファイルの再デプロイに関する項を参照してください。

16.4.2 Oracle BI Enterprise Editionと統合されたBI Publisherのスタイルのカスタマイズ

Oracle BI Enterprise Editionと統合されたBI Publisherのカスタム・スタイルを作成するには:

  1. ORACLE_HOME\bifoundation\jee\bicustom-template.earをORACLE_HOME\bifoundation\jee\bicustom.earにコピーします。


    注意:

    パッチ適用またはアップグレード・プロセスでbicustom-template.earファイルが上書きされる可能性はありますが、bicustom.earファイルは上書きされません。


  2. bicustom.earファイルからbicustom.warファイルをBI Publisherのデプロイ先のマシンに展開します。

  3. bicustom.warファイルから各ファイルを展開します。

  4. 解凍したディレクトリ内のmaster.cssおよびイメージ・ファイルを編集してカスタム・スタイルを作成し、変更を保存します。

  5. bicustom.warファイルを変更内容で更新します。

  6. bicustom.earファイルを新しいbicustom.warファイルで更新します。

  7. 新しいbicustom.earファイルをアプリケーション・サーバーにデプロイします。

  8. xmlp-server-config.xmlファイルを更新して、変更を保存します。

    <!-- required: http url of OBIEE master css -->
    <property name="THEME_MASTER_CSS_URL" value="/custom/s_skyros/master/master.css"/>
    <!-- required: this is the master css http url -->
    <property name="THEME_IMAGE_URL_PREFIX" value="/custom/s_skyros/master"/>
    <!-- required: this is the file system path where master images are located -->
    <property name="THEME_MASTER_IMAGE_PATH" value="/scratch/aime1/bip/res/s_Custom/master"/>
    
  9. BI Publisherを再起動します。


注意:

カスタム構成プロパティによってマスター構成プロパティが上書きされるため、THEME_CUSTOM_MASTER_CSS_URLの値はTHEME_MASTER_CSS_URLの値に優先します。これは、イメージでも同様です。


16.4.3 カスタム・スタイルの代替メカニズム

BI Publisher (スタンドアロンまたはOracle BI Enterpriseとの統合)用にカスタム・スタイルを作成する場合は、カスタマイズで変更が必要なものだけをコピーすることをお薦めします。コピーされていないものはすべて、BI Publisherのベース・スキンで指定されているスタイル、つまりSkyrosのテーマで代替されます。

16.4.3.1 カスタム・スタイル・シート

カスタム・スタイル・シート(css)にTHEME_CUSTOM_MASTER_CSS_URLが指定されている場合、BI Publisherはそのスタイルを参照して、それ以外は無視します。THEME_MASTER_CSS_URLが指定されている場合、BI Publisherはそのスタイルを使用します。どちらも指定されていない場合、BI Publisherはベース・スキンで定義されているスタイルを使用します。

16.4.3.2 イメージ

イメージにTHEME_CUSTOM_MASTER_IMAGE_PATHが指定されている場合、要求されたイメージがディレクトリ内に存在すると、BI PublisherはTHEME_CUSTOM_MASTER_IMAGE_URL_PREFIXの値を使用してイメージURLを作成します。

THEME_MASTER_IMAGE_PATHが指定されている場合、要求されたイメージがディレクトリ内に存在すると、BI PublisherはTHEME_MASTER_IMAGE_URL_PREFIXの値を使用してイメージURLを作成します。どちらも指定されていない場合、BI Publisherはベース・スキンで定義されているイメージを使用します。