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Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Publisher管理者ガイド
リリース11g (11.1.1)
B66709-04
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13 診断とパフォーマンスの監視

この章では、BI Publisherの問題を診断するためのログ・ファイルの構成、およびユーザー・アクティビティとシステム・パフォーマンスのメトリックを取得するためのユーザー監査の構成について説明します。

内容は次のとおりです。

13.1 Oracle BI Publisherでの問題の診断と解決

Oracle BI Publisherの使用時に問題が発生した場合のエンド・ユーザーのサポートや、原因を把握して問題を修正するためのOracleサポートとのやり取りは、通常、システム管理者が担当します。

問題は、エンド・ユーザーがエラー・メッセージを受信したり、パフォーマンスの低下や可用性の損失を経験したときに報告されることがあります。

管理者は、主に次のように対処して問題解決をサポートします。

13.2 診断ログ・ファイルについて

BI Publisherは、Oracle Diagnostic Logging(ODL)形式で診断ログ・ファイルに書き込みます。ログ・ファイルの名前とログ・ファイルの内容の形式は、Oracle標準に準拠します。WLST displayLogsコマンドを使用してログ・ファイルを表示するか、ログ・ファイルをローカル・クライアントにダウンロードし、別のツールを使用してそれらを表示することができます(たとえば、テキスト・エディタや別のファイル表示ユーティリティ)。

ログ・ファイルは、Oracle Fusion Middleware Controlを使用して作成および編集されます。デフォルトでは、インストール後、bipublisher-handlerログが作成されます。このログ・ファイルを構成することも、新しいロガーを作成することもできます。

13.2.1 ログ・ファイル・メッセージのカテゴリとレベルについて

ログ・ファイルの各メッセージ・カテゴリは、1から32までの特定のデフォルト値に設定され、ログ・レベル以下のレベルのメッセージだけがログに書き込まれます。ログ・ファイルのメッセージには、表13-1に示すように、様々なカテゴリがあります。

表13-1 ログ・ファイル・メッセージのカテゴリ・レベル

レベル 説明

IncidentError:1

原因不明の重大な問題です。この問題を解決するにはOracleサポートに問い合せる必要があります。この例としては、回復不能なエラーや重大な問題があります。

Error:1

システム管理者が対応する必要がある問題が発生しましたが、製品の不具合によるものではありません。パフォーマンスへの影響はありません。

Warning:1

管理者による確認を要する、潜在的な問題。この例としては、パラメータ値が無効な場合や指定したファイルが存在しない場合などがあります。

Notification:1

プライマリ・サブコンポーネントや機能のアクティブ化や非アクティブ化などの主要なライフサイクル・イベント。これはNOTIFICATIONのデフォルト・レベルです。

NOTIFICATION:16

通常のイベントをレポートする粒度の詳細なレベル。

TRACE:1

パブリックAPIエントリや終了ポイントなど、管理者に重要なイベントに関するトレースまたはデバッグ情報。

TRACE:16

詳細なトレースまたはデバッグ情報で、Oracleサポート・サービスによる特定のサブシステムの問題診断に有益なもの。

TRACE:32

非常に詳細なトレースまたはデバッグ情報で、Oracleサポート・サービスによる特定のサブシステムの問題診断に有益なもの。


13.2.2 ログ・ファイルの形式について

ログ・ファイルの形式は一貫している必要があります。ただし、使用可能な形式は複数あり、ログ・ファイルで使用する形式は変更も可能です。ログ・ファイルで使用する形式を変更し、新しい形式が現在のログ・ファイルの形式と異なる場合は、新しいログ・ファイルが作成されます。たとえば、ODL-XMLを含むログ・ファイルには必ずXMLが含まれ、テキストが混在することはありません。

ログ・ファイルの形式は「ログ・ファイルの編集」ダイアログで構成します。第 13.3項「ログ・ファイルの構成」を参照してください。形式は、テキストかXMLになります。

13.2.3 ログ・ファイル・ローテーションについて

ログ・ファイルのローテーションは、ファイル・サイズまたは時間に基づきます。ログ・ファイルがローテーションの基準を超えると常に、既存のログ・ファイルの名前が変更され、新しいログ・ファイルが作成されます。

ファイルは次のように命名されます。

  • log.xml

  • log.xml.1(最も古いログ・ファイル)

  • log.xml.n

13.3 ログ・ファイルの構成

この項では、Oracle Fusion Middleware Controlを使用してBI Publisherのログ・ファイルを構成する方法を説明します。含まれる内容は、次のとおりです。

13.3.1 ログ・レベルの設定

Oracle Fusion Middleware Controlでログ・レベルを設定するには

  1. Oracle Fusion Middleware Controlで、BI Publisherサーバーを見つけます。次に例を示します。

    Application Deploymentsの下のbipublisher (11.1.1) (bi_cluster)を展開し、bipublisher (11.1.1)(bi_server1)を右クリックします。

  2. 図13-1に示すように、メニューで「ログ」をクリックし、「ログ構成」をクリックします。

    図13-1 「ログ構成」への移動

    図13-1の説明が続きます
    「図13-1 「ログ構成」への移動」の説明

  3. ログ・レベル」タブの「ログ出力名」で、「ルート・ログ出力」を展開し、次に「Oracle」を展開します。

    図13-2に示すように、oracle.xdoを見つけてドロップダウン・リストからログ・レベルを選択します。

    図13-2 ログ・レベルの設定

    oracle.xdoログ出力の特定とログ・レベルの設定
  4. 「適用」をクリックします。

13.3.2 その他のログ・ファイル・オプションの構成

Oracle Fusion Middleware Controlでログ・ファイルを構成する手順は次のとおりです。

  1. 第13.3.1項「ログ・レベルの構成」で説明されているように、「ログ構成」ページに移動します。

  2. 「ログ・ファイル」タブをクリックします。

  3. 図13-3に示すように、表でbipublisher-handlerを選択し、「構成の編集」をクリックします。

    図13-3 ログ構成ファイルの編集

    図13-3の説明が続きます
    「図13-3 ログ構成ファイルの編集」の説明

  4. In the 「ログ・ファイルの編集」ダイアログで、bipublisher-handlerのログ・ファイル・オプションを構成します。図13-4は、この例を示しています。

    図13-4 「ログ・ファイルの編集」ダイアログ

    図13-4の説明が続きます
    「図13-4 「ログ・ファイルの編集」ダイアログ」の説明

13.4 ログ・メッセージの表示

Oracle Fusion Middleware Controlを使用してログ・メッセージを表示するか、直接ログ・ファイルを表示できます。

Oracle Fusion Middleware Controlでログ・メッセージを表示するには:

  1. Oracle Fusion Middleware Controlで、BI Publisherサーバーを見つけます。次に例を示します。

    「アプリケーションのデプロイ」の下で、bipublisher (11.1.1)を右クリックします。

  2. 図13-5に示すように、メニューで「ログ」をクリックし、「ログ・メッセージの表示」をクリックします。

    図13-5 「ログ・メッセージの表示」への移動

    図13-5の説明は次にあります。
    「図13-5 「ログ・メッセージの表示」への移動」の説明

  3. 特定のログ・ファイルを表示するには、図13-6に示すように、「ターゲット・ログ・ファイル」をクリックします。

    図13-6 「ターゲット・ログ・ファイル」

    図13-6の説明は次にあります。
    「図13-6 「ターゲット・ログ・ファイル」」の説明

  4. ログ・ファイル」ページで、メッセージを表示する特定のログを選択するか、ログ・ファイルをダウンロードします。

  5. 図13-7に示すように、「ログ・ファイルの表示」をクリックしてメッセージを表示します。

    図13-7 ログ・ファイルの表示

    図13-7の説明は次にあります。
    「図13-7 ログ・ファイルの表示」の説明

13.4.1 ログ・ファイルの読込みによるメッセージの表示

ログ・ファイルは、「ログ・ファイルの編集」ダイアログの「ログ・パス」に指定されたディレクトリにあります。サーバー上のそのディレクトリに移動して、ログ・ファイルを表示します。

次は、ODL形式のエラー・メッセージの例です。

<msg time="2009-07-30T16:00:03.150-07:00" comp_id="xdo" type="ERROR" level="1" host_id="MyBIPHost" host_addr="122.22.222.22" module="oracle.xdo" tid="11" user="Administrator">
<txt>Variable 'G_dept' is missing...</txt>
</msg>

表13-2に、ログ・ファイルに表示されるメッセージの属性を説明します。

表13-2 ログ・ファイルのメッセージの属性

属性名 説明

time

メッセージが生成された日時。ローカル・タイムゾーンが反映されます。

comp_id

メッセージを生成したコンポーネントのID。

type

メッセージのタイプ。使用可能な値は、INCIDENT_ERROR、ERROR、WARNING、NOTIFICATION、TRACEおよびUNKNOWNです。メッセージ・タイプの詳細は、表13-1を参照してください。

level

メッセージ・レベル。メッセージ・タイプを限定する整数値で示されます。使用可能な値は1(最高重大度)から32(最低重大度)です。

host_id

メッセージを生成したホストの名前。

host_addr

メッセージを生成したホストのネットワーク・アドレス。

module

メッセージを生成したモジュールのID。コンポーネントが単独のモジュールの場合は、この属性にコンポーネントIDが表示されます。

tid

メッセージを生成したスレッドのID。

user

メッセージを生成した実行コンテキストを所有するユーザーの名前。


13.5 パフォーマンスの監視とユーザー監査について

パフォーマンスの監視では、問合せ、レポートおよびドキュメント生成のパフォーマンスを監視したり、収集した詳細情報を分析できます。

BI PublisherがJMX Management BeansまたはMbeansを通じてパフォーマンス統計を収集します。各MBeanが、Oracle Dynamic Monitoring Service(DMS)によって収集された属性、動作および関連する統計を示します。表13-3に、提供されているBeanをまとめます。

表13-3 管理Bean

管理Bean 説明

ReportEventMonitor

レポートごとに1つのMbeanを作成し、レポートの詳細な監視データを表示します。

ServerEventMonitor

サーバーごとに存在し、ユーザーとサーバーのアクティビティ・サマリーを表示します。

UserEventMonitor

ユーザーごとに1つのMbeanを作成し、ユーザーの詳細な監視データを表示します。


13.6 監視と監査の有効化

監視を有効にするには、次の作業を実行します。

  1. 管理サーバー構成ページで「監視と監査」を有効にします。第13.6.1項「「サーバー構成」ページでの監視と監査の有効化」を参照してください。

  2. Fusion Middleware Control(Enterprise Manager)を使用して、「監査ポリシー設定」を構成します。第13.6.2項「監査ポリシー設定の構成」を参照してください。

  3. (オプション)翻訳済のユーザー・インタフェースを必要とする、英語以外のOracle Fusion Middleware Controlのインストールでは、翻訳ファイルを適切な場所にコピーします。第13.6.3項「(オプション)翻訳ファイルのコピー」を参照してください。

  4. WebLogic Serverを再起動します。

13.6.1 「サーバー構成」ページでの監視と監査の有効化

BI Publisherアプリケーションの監視と監査を有効にする手順は次のとおりです。

  1. 「管理」リンクをクリックします。

  2. 「システム・メンテナンス」「サーバー構成」を選択します。

  3. 「監視と監査」リージョンで、「監視と監査の有効化」チェック・ボックスを選択します。

13.6.2 監査ポリシー設定の構成

監査ポリシー設定を構成するには:

  1. Oracle Fusion Middleware Controlで、「WebLogicドメイン」の下の「bifoundation_domain」を右クリックします。図13-8に示すように、メニューから「セキュリティ」をクリックし、「監査ポリシー」をクリックします。

    図13-8 監査ポリシー設定への移動

    図13-8の説明は次にあります。
    「図13-8 監査ポリシー設定への移動」の説明

  2. 監査ポリシー」ページに、bifoundation_domainの下にある監査対象アプリケーションがすべて表示されます。「監査コンポーネント名」リストから、BI Publisher Serverを選択します。「監査レベル」を設定し、BI Publisherの監査を有効にします。例を図13-9に示します。

    図13-9 監査ポリシーページ

    図13-9の説明は次にあります
    「図13-9 監査ポリシーページ」の説明

通常は、「監査レベル」を「」に設定します。

イベントごとに監査レベルをカスタマイズする場合は、「監査レベル」リストから「カスタム」を選択します。この設定により、イベントごとに監査レベルを設定してフィルタを適用できるようになります。カテゴリ(UserSession、ReportAccessまたはReportExecution)を選択して使用可能なイベントを表示します。

BI Publisherサーバーの監査対象のイベントは次のとおりです。

  • ユーザー・ログイン

  • ユーザー・ログアウト

  • レポート・リクエスト

  • スケジューリングされたレポート・リクエスト

  • レポート再発行

  • レポート・データのダウンロード

  • レポートのダウンロード

  • レポート・データ・プロセス

  • レポート・レンダリング

  • レポートの配信

13.6.3 (オプション)翻訳ファイルのコピー

Oracle Fusion Middleware Control (Enterprise Manager)ユーザー・インタフェースを英語以外の言語で表示する必要がある場合は、BI Publisher監査イベント・ユーザー・インタフェース・コンポーネントをEnterprise Manager内に表示する際に正しい言語で表示されるように、BI Publisherの翻訳ファイルをBI PublisherリポジトリからOracle BI Enterprise Editionインストール・ディレクトリ内の適切な場所にコピーする必要があります。

  1. BI Publisherリポジトリの下にあるAuditディレクトリに移動します。<BI Publisher deployment directory>/repository/Admin/Audit

  2. *.xlfファイルを、Auditディレクトリから、/oracle_common/modules/oracle.iau_11.1.1/components/xmlpserverにあるOracle BI Enterprise Editionインストール・ディレクトリにコピーします。

13.6.4 WebLogic Serverの再起動

WebLogic Serverインスタンスを再起動します。これは、Oracle Fusion Middleware Controlを使用するか、Windowsを実行している場合は、「スタート」メニューからBIサーバーの停止を選択した後、BIサーバーの起動を選択して実行できます。

13.7 監査ログの表示

プロパティAUDIT_JPS_INTEGRATIONをtrueに設定した場合、監査ログを、WebLogic ServerのAdminServerディレクトリの下のxmlpserverフォルダに表示できます(/AdminServer/logs/auditlogs/xmlpserver/audit.log)。

または、監査リポジトリをデータベース内に構成し、監査データをログ・ファイルではなくデータベース表に格納できます(この場合ファイルは生成されません)。収集されたデータは監査フレームワークによって提供されるレポートを使用して分析でき、BI Publisherを使用して独自のレポートを作成することもできます。

監査フレームワークによって提供されるレポートの詳細は、『Oracle Fusion Middlewareアプリケーション・セキュリティ・ガイド』の監査分析の使用方法とレポートの作成に関する項を参照してください。

次の項では、監査リポジトリをデータベース内に設定して監査データを格納する方法について説明します。

13.8 監査リポジトリの構成

監査リポジトリを構成し、Fusion Middleware監査フレームワークによって収集された監査データをログ・ファイルではなくデータベース表に格納する場合は、この手順を実行します。

監査データベースをWebLogic Serverに設定する手順は次のとおりです。

  1. RCUを使用して監査スキーマを作成します。

  2. WebLogic Serverにデータソースを作成します。

  3. 監査データベースをドメインに登録します。

13.8.1 RCUによる監査スキーマの作成

監査スキーマを作成する手順は次のとおりです。

  1. $RCU_HOME/binに移動し、rcuコマンドを実行します。

  2. 開始画面で「作成」を選択し、「次へ」をクリックします。

  3. データベースの詳細情報を入力して、「次へ」をクリックします。

  4. 接頭辞の作成を選択し、BIPなどの接頭辞を入力します。

  5. スキーマのリストから「監査サービス」を選択します(図13-10を参照)。

    図13-10 スキーマのリスト

    図13-10の説明は次にあります
    「図13-10 スキーマのリスト」の説明

  6. 次へ」をクリックして、表領域の作成を承認します。

  7. 終了」をクリックして、プロセスを開始します。

リポジトリ作成ユーティリティ・プロセスが終了すると、監査に関連した次のスキーマがデータベースに作成されます。

  • <prefix>_IAU (例: BIP_IAU)

  • <prefix>_IAU_APPEND (例: BIP_IAU_APPEND)

  • <prefix>_IAU_VIEWER (例: BIP_IAU_VIEWER)

13.8.2 WebLogic Serverでのデータソースの作成

監査データのデータベース・スキーマを作成したら、次にWebLogic ServerにJDBC接続を作成し、監査フレームワークが以前の手順でRCUを使用して作成したデータベース・スキーマにアクセスできるようにします。

JDBC接続を作成する手順は次のとおりです。

  1. http://hostname:port/console (http://example.com:7001/consoleなど)にあるOracle WebLogic Server管理コンソールにアクセスします。

  2. 図13-11に示すように、「サービス」にある「データ・ソース」リンクをクリックします。

    図13-11 「データ・ソース」リンクへの移動

    図13-11の説明は次にあります。
    「図13-11 「データ・ソース」リンクへの移動」の説明

  3. ロックして編集」をクリックします。

  4. 「JDBCデータ・ソースのサマリー」ページで、「新規」をクリックし、「汎用データ・ソース」をクリックします。

  5. 新しいデータソースに関して、次の詳細情報を入力します。

    • 名前

      例: Audit Data Source-0

    • JNDI名

      例: jdbc/AuditDB

    • データベースのタイプ

      例: Oracle

    図13-12に、入力例を示します。

    図13-12 JDBCデータソースの作成

    図13-12の説明は次にあります。
    「図13-12 JDBCデータソースの作成」の説明

  6. 次へ」をクリックし、データベース・ドライバを選択します。Oracleデータベースを使用している場合は、Oracleのドライバ(Thin XA)、バージョン: 9.0.1以上を選択し、「次へ」をクリックします。

  7. 接続プロパティ」ページで、次を入力します。

    • データベース名: 接続先のデータベースの名前(SID)を入力します。

    • ホスト名: データベースのホスト名を入力します。

    • ポート: データベース・ポートを入力します。

    • データベース・ユーザー名: RCUで作成した監査スキーマの名前を入力します。監査スキーマの接尾辞は常に_IAUです。たとえば、接頭辞にBIPを指定した場合、スキーマ名はBIP_IAUになります。

    • パスワード: RCUで作成した監査スキーマのパスワードを入力します。

    図13-13「接続プロパティ」ページを示します。

    図13-13 「接続プロパティ」ページ

    図13-13の説明は次にあります。
    「図13-13 「接続プロパティ」ページ」の説明

  8. 「次へ」をクリックします。デフォルトを受け入れ、「構成のテスト」をクリックして接続を確認します。

  9. 「次へ」をクリックします。このJDBC接続を使用可能にするサーバーをリストから選択します。

  10. 終了」をクリックし、「チェンジ・センター」で「変更のアクティブ化」をクリックします。

13.8.3 ドメインへの監査ストレージ・データベースの登録

Fusion Middleware Control (Enterprise Manager)を使用してJNDI/JDBCデータソースを監査データ・ストレージとして登録する手順は次のとおりです。

  1. Fusion Middleware Controlにログインします。

  2. 「WebLogicドメイン」に移動し、bifoundation_domainを右クリックして「セキュリティ」→「セキュリティ・プロバイダ構成」の順に選択します。図13-14に移動のパスを示します。

    図13-14 「監査ストア」への移動

    図13-14の説明は次にあります。
    「図13-14 「監査ストア」への移動」の説明

  3. セキュリティ・プロバイダ構成」ページの「監査サービス」で、「構成」をクリックします。

  4. 図13-15に示すように、「監査サービス構成」ページで「データソースの検索」をクリックして「データソースJNDI名」を見つけます。

    図13-15 「監査サービス構成」ページ

    「監査サービス構成」ページ
  5. データソースの選択」ダイアログから、作成したデータソースを選択し、「OK」をクリックします。

  6. 適用」をクリックして続行します。

  7. WebLogic Serverを再起動します。

WebLogic Serverが再起動されると、BI Publisherによりすべての監査データがIAU_BASEというデータベース表に格納されます。この手順を確認するには、BI Publisherにログインし、いくつかポートを開いてみます。IAU_BASE表に監査済のアクティビティがあるはずです。そうでない場合は、エラーがないか、ログ・ファイルを確認してください。ログ・ファイルは、Oracle BIドメイン・ホームにあります。たとえば、次のとおりです。

MIDDLEWARE_HOME/user_projects/domains/bifoundation_domain/servers/AdminServer/logs/AdminServer-diagnostic.log

データがデータベース表に正常にロードされたら、BI Publisherを使用して独自の監査レポートを設計できます。

13.9 BI Publisherを使用した監査レポートの作成

監査リポジトリを設定したら、BI Publisherを使用して独自のレポートを作成し、監査データを視覚化できます。BI Publisherで監査データのレポートを作成する手順は次のとおりです。

  1. データソースをBI Publisherに登録します。

  2. データ・モデルを作成します。

  3. レポートを作成します。

13.9.1 BI Publisherへのデータソースの登録

以前の手順でJNDIとして作成した監査データソース(JNDI/JDBC接続)をJNDIデータソースとしてBI Publisherに登録します。JNDIとして登録したJDBC接続を作成したので、接続URL、ユーザー名とパスワードなどを入力してJDBC接続を新たに作成する必要はありません。JNDI名(例: jdbc/AuditDB)を使用するのみで登録できます。

  1. 管理者権限でBI Publisherにログインし、「管理」リンクをクリックします。

  2. データソース」で、「JNDI接続」をクリックし、「データソースの追加」をクリックします。

  3. データソース名」と「JNDI名」に入力します。「JNDI名」は、WebLogicコンソールで監査データソースとして指定した名前(例 :jdbc/AuditDB)です。

  4. 接続のテスト」をクリックしてデータソース接続が機能していることを確認します。

  5. データソースに適切なロールを追加し、レポート開発者とコンシューマがこのデータソースに構築されたレポートを参照できるようにします。

  6. 適用」をクリックして保存します。

13.9.2 データ・モデルの作成

監査データソースからデータ・モデルを作成する手順は次のとおりです。


注意:

注意: BI Publisherでのデータ・モデル開発に関するガイドラインの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Publisherデータ・モデリング・ガイド』を参照してください。


  1. グローバル・ヘッダーで、「新規」をクリックし、「データ・モデル」をクリックします。

  2. デフォルトのデータソース」を監査JNDIデータソースに設定します。

  3. 「データ・セット」をクリックし、「新規作成」メニューから新しい「SQL問合せ」データセットを選択します。

  4. クエリー・ビルダーを使用して問合せを構築するか、IAU_BASE表に対するSQL問合せを入力します。IAU_BASE表には、JPS、OIDなどのWebLogic Serverで実行されている他の製品のすべての監査データが含まれています。BI Publisherのデータのみを含むデータ・モデルを作成するには、製品名を含むIAU_COMPONENTTYPE列の値に基づいてデータをフィルタ処理できます。BI Publisherの場合、その値はxmlpserverです。

    次のSQL問合せサンプルでは、BI Publisherのデータのみが返されます。

    select     "IAU_BASE"."IAU_COMPONENTTYPE" as "IAU_COMPONENTTYPE", 
         "IAU_BASE"."IAU_EVENTTYPE" as "IAU_EVENTTYPE", 
         "IAU_BASE"."IAU_EVENTCATEGORY" as "IAU_EVENTCATEGORY", 
         "IAU_BASE"."IAU_TSTZORIGINATING" as "IAU_TSTZORIGINATING", 
       to_char("IAU_TSTZORIGINATING", 'YYYY-MM-DD') IAU_DATE, 
       to_char("IAU_TSTZORIGINATING", 'DAY') as IAU_DAY, 
       to_char("IAU_TSTZORIGINATING", 'HH24') as IAU_HH24, 
       to_char("IAU_TSTZORIGINATING", 'WW') as IAU_WEEK_OF_YEAR, 
         "IAU_BASE"."IAU_INITIATOR" as "IAU_INITIATOR", 
         "IAU_BASE"."IAU_RESOURCE" as "IAU_RESOURCE", 
         "IAU_BASE"."IAU_TARGET" as "IAU_TARGET", 
         "IAU_BASE"."IAU_MESSAGETEXT" as "IAU_MESSAGETEXT", 
         "IAU_BASE"."IAU_FAILURECODE" as "IAU_FAILURECODE", 
         "IAU_BASE"."IAU_REMOTEIP" as "IAU_REMOTEIP" 
    from    "BIP_IAU"."IAU_BASE" "IAU_BASE" 
    where "IAU_BASE"."IAU_COMPONENTTYPE" = 'xmlpserver'
    
  5. データ・モデルをテストするには、「XML出力の取得」をクリックします。サンプル・サイズを選択し、データ・モデルを実行します。サンプルのXMLをデータ・モデルに保存します。

  6. データ・モデルを保存します。

13.9.3 レポートの作成

これで、BI Publisherのレイアウト・オプションのいずれか1つを使用してレポート・レイアウトを設計し、監査データを視覚化できるようになりました。BI Publisherレイアウト・エディタを使用してレポートを作成する手順は次のとおりです。

  1. グローバル・ヘッダーで、「新規」をクリックし、「レポート」をクリックします。

  2. 以前の手順で作成したデータ・モデルを選択します。

  3. レイアウト・エディタを使用するには、「新規レイアウトの追加」をクリックし、「基本テンプレート」のいずれか1つをクリックして起動します。

    レイアウト・エディタの使用方法の詳細は、ヘルプまたは『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Publisherレポート・デザイナーズ・ガイド』のBI Publisherのレイアウト・テンプレートの作成に関する項を参照してください。

    図13-16は、レイアウト・エディタを使用して、監査データに基づいたレポートを設計する方法を示しています。

    図13-16 レイアウト・エディタを使用した監査レポートの作成

    図13-16の説明は次にあります。
    「図13-16 レイアウト・エディタを使用した監査レポートの作成」の説明

    図13-17は、レポート・ビューアに表示された、完成した監査レポートの例を示しています。

    図13-17 監査レポートの例

    図13-17の説明は次にあります。
    「図13-17 監査レポートの例」の説明

13.10 MBeanブラウザでのパフォーマンス統計の表示

レポート・イベント・モニター、サービス・イベント・モニターおよびユーザー・イベント・モニターによって収集されたパフォーマンス統計を表示するには、システムMBeanブラウザを使用します。

パフォーマンス統計を表示する手順は次のとおりです。

  1. Oracle Fusion Middleware Controlで、BI Publisherサーバーを見つけます。次に例を示します。

    Application Deploymentsの下のbipublisher (11.1.1) (bi_cluster)を展開し、bipublisher (11.1.1)(bi_server1)を右クリックします。

  2. メニューから「システムMBeanブラウザ」をクリックします。

  3. 「システムMBeanブラウザ」で、「アプリケーション定義のMBeans」の下のoracle.xdoフォルダを開き、BI Publisher MBeansを表示します。図13-18に示すように、リストを開き、Beanを選択して詳細を表示します。

    図13-18 パフォーマンス統計の表示

    図13-18の説明は次にあります。
    「図13-18 パフォーマンス統計の表示」の説明