Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Publisherユーザーズ・ガイド 11g リリース 1 (11.1.1) B66711-03 |
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この付録では、Oracle BI Publisherのレポート使用者向けアクセシビリティ機能の使用方法を説明します。
この付録では次の項について説明します。
BI Publisherのアクセシビリティ機能は、障害者や高齢者による製品内の移動や使用を容易にするためのものです。アクセシビリティ機能では、標準ベースの支援技術ハードウェアおよびソフトウェア(Freedom Scientific JAWSやMicrosoft Narratorなど)がサポートされます。
アクセシビリティ機能は、次のカテゴリに大別できます。
サードパーティ支援技術製品を使用した機能。これらの機能は、サードパーティ支援技術製品で容易に解釈できる、標準のHTML要素から構成されるユーザー・インタフェースの提供に重点が置かれています。
「アクセシビリティ・モードの変更」に記載されているアクセシビリティ・モード。
マウスの使用が困難であったり、マウスを使用できないユーザーのコンテンツ内の移動を簡単にするキーボード・ショートカット。
詳細は、「キーボード・ショートカット」を参照してください。
コンテンツの作成者が、アクセシビリティを必要とするユーザーをサポートするコンテンツを作成できるようにするコンテンツ設計機能。
詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Publisherレポート・デザイナーズ・ガイド』のアクセシビリティ対応の設計に関する項を参照してください。
BI Publisherのアクセシビリティ・モードでは、障害を持つユーザーをサポートする機能のみが表示され、スクリーン・リーダーに適したユーザー・インタフェースがレンダリングされます。次のリストで、アクセシビリティ・モードについて説明します。
「ホーム」ページには、「管理」ページにアクセスするためのリンクや、ほとんどの編集機能実行用リンクは含まれていません。
グラフ・ビューとマップ・ビューが表示されないかわりに、1つ以上の注釈付きの表に変換されます。
表およびピボット表は、スクリーン・リーダーがセルの内容を読み上げることができるよう適切な内部用注釈を付けてレンダリングされます。
すべての該当する表のナビゲーション・ショートカットについては、支援技術のドキュメントを参照してください。
表またはピボット表のレイアウトの変更にマウスは使用できません。
デフォルトでは、BI Publisherはアクセシビリティ・モードを使用しません。各ユーザーは、キーストロークを使用したサイン・インの説明に従ってサイン・インするとき、またはサイン・イン後に次の手順を使用することによって、アクセシビリティ・モードを有効にするかどうかを決定できます。
サイン・イン後に、キーストロークを使用してアクセシビリティ・モードを有効にするには:
「次としてサインイン」領域で自分のユーザー名がフォーカスされるまで、[Tab]キーを押してグローバル・ヘッダーを移動します。
[Enter]キーを押して[Tab]キーを押し、「マイ・アカウント」リンクを強調表示します。
[Enter]キーを押して、「マイ・アカウント」ダイアログを表示します。
「アクセシビリティ・モード」オプションに達するまで[Tab]キーを押し、「一般」タブのフィールドを移動します。
矢印キーを使用して「オン」オプションを選択します。
[Enter]キーを押して変更を保存し、ダイアログを閉じます。
ページをリフレッシュし、ページがアクセシビリティ・モードで表示されることを確認します。
ユーザーは、キーストロークなどの代替ナビゲーション・ツールを使用してBI Publisher内を移動し、アクセシビリティ・モードでレポートを使用できます。
次の手順を使用して、マウスではなく、キーストロークを使用してBI Publisherにサイン・インします。
キーストロークを使用してBI Publisherにサインインするには:
ブラウザで、BI Publisherの「サインイン」ページを表示します。
BI Publisherで「サインイン」ページに使用する言語を変更するには、[Tab]キーを押して挿入ポイントを「言語」フィールドに置き、矢印キーを使用して目的の言語を選択します。次に、挿入ポイントは「ユーザーID」フィールドに置かれます。
IDを入力して[Tab]キーを押し、「パスワード」フィールドに挿入ポイントを置きます。
パスワードを入力します。
スクリーン・リーダーの使用が容易になる方法でBI Publisherのコンテンツをブラウザにレンダリングするには、スペース・キーを押して「アクセシビリティ・モード」ボックスを選択します。
[Shift]キーを押しながら[Tab]キーを2回押して、「サイン・イン」ボタンに挿入ポイントを置いた後、[Enter]キーを押して「サイン・イン」ボタンをアクティブにします。
BI Publisherへのサイン・イン後またはBI Publisherの他の場所から移動してホーム・ページを表示した場合は、[Ctrl]+[Alt]+[G]を押して、ホーム・ページの左上隅の「コンテンツにスキップ」リンクにフォーカスを置きます。
ホーム・ページをキーストロークで移動するには:
「キーストロークを使用したサイン・イン」に記載のとおり、BI Publisherにサイン・インします。
[Ctrl]+[Alt]+[G]を押して、ホーム・ページの左上隅の「コンテンツにスキップ」リンクを表示します。
次のいずれかのキーを押します。
ホーム・ページのデフォルトの開始位置である、グローバル・ヘッダーの下の左上隅にある最初のリンクに移動するには、このリンクで[Enter]キー。
グローバル・ヘッダーの最初のフォーカス可能な要素に移動するには、[Tab]キー。
[Tab]キーを押して、ホーム・ページの要素間を移動します。
アクセシビリティ・モードが有効な場合は、表の複数行の操作を支援するために、表の各行に「選択」チェック・ボックスが含まれています。たとえば、図A-1に示すように、「レポート・ジョブ履歴」ページでは、「選択」チェック・ボックスを使用して、削除する複数のレポート・ジョブを選択できます。
特定の行の「選択」チェック・ボックスにカーソルを置くと、上下の矢印キーも使用できるようになり、これで表の複数の行の間を移動できます。
RTFまたはレイアウト・エディタに基づくレポートから生成されるHTMLは、アクセシビリティに対応しています。
アクセシビリティに対応で設計されているレポートには、次のHTMLレポート・プロパティが含まれます。
ドキュメント・タイトル
グラフなどのイメージを説明するための代替テキスト・プロパティ
表のコンテンツを要約する表の要約プロパティ
アクセシビリティ・モードで表のヘッダー行が読み上げられる順序を指定するための、ヘッダー・レベルのプロパティ
詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Publisherレポート・デザイナーズ・ガイド』のアクセシビリティ対応の設計に関する項を参照してください。
Oracle BI EEでもBI Publisherでも、ソフトウェア・アプリケーションの多くで使用されている標準的なキーボード・ショートカットがサポートされます。また、両コンポーネントとも、コンポーネントに固有のタスクを実行するショートカットを用意しています。表A-1に、Oracle BI EEとBI Publisherで使用する一般的なキーボード・ショートカットを示します。
表A-1 一般的なキーストローク
キーボード・ショートカット | 結果 |
---|---|
[Ctrl]+[Alt]+[G] |
グローバル・ヘッダー内の最初のフォーカス可能な要素(「コンテンツにスキップ」リンク)に移動します。このリンクによって、グローバル・ヘッダーで使用可能なオプションを無視し、「ホーム」ページのメインの部分で使用できる機能に移動できます。 |
[Tab] |
フォーカス可能な次の要素に移動します。 |
[Shift] + [Tab] |
フォーカス可能な1つ前の要素に移動します。 |
[↓] |
次のメニュー・オプションに移動します。 |
[↑] |
1つ前のメニュー・オプションに移動します。 |
[Enter] |
URLまたはアクティビティが関連付けられているリンク、イメージまたはボタンにすでにフォーカスがある場合、アクティビティをトリガーします。 |
[Esc] |
フォーカスが置かれているメニューを閉じます。 |
表A-2に、BI Publisherのレポート間を移動するキーボード・ショートカットを示します。
表A-2 BI Publisher内を移動するキーボード・ショートカット
キーボード・ショートカット | 結果 |
---|---|
[Alt] + 上向きまたは下向き矢印 |
ドロップダウンまたはコンボ・ボックスを開きます。 |
[Ctrl] + 上向きまたは下向き矢印 |
コンボ・ボックス内の次の項目または1つ前の項目を表示します。 |
注意: Freedom Scientific JAWSまたは他のスクリーン・リーダー・プログラムを使用する場合、キーストロークの組合せを使用してレポート間を移動するには、まず、仮想PCカーソルを無効にする必要があります。レポート内の表オブジェクト間を移動するなど、それ以外の場合には、仮想PCカーソルを有効にする必要があります。 |