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Oracle® Fusion Middlewareリリース・ノート
11gリリース1 (11.1.1) for Microsoft Windows (64-Bit)
B55938-09
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40 Oracle Business Intelligence Discoverer

この章では、Oracle Business Intelligence Discovererに関連する問題について説明します。内容は次のとおりです。

40.1 一般的な問題

この項では、複数のDiscovererコンポーネントに影響を与える一般的な問題について説明します。内容は次のとおりです。

40.1.1 Enterprise Managerの「Discoverer」メニュー・オプションへのアクセス時に発生するエラー

Enterprise Manager 11gのFusion Middleware Controlで、「Discoverer」ドロップ・ダウン・メニューから「カタログ」→「インストール」を選択した場合、次のADFエラーが発生します。

ADFC-06003:EL expression
#{viewScope.general_info_dialog.model.regionBound}' for a region TaskFlowId
in binding 'genRegion' evaluated to null, a non-value must be specified" 

回避策

「Discoverer」メニューから「カタログ」→「管理」を選択し、次に「カタログ」→「インストール」を選択します。「カタログのインストール」ページがエラーなしで表示されます。

40.1.2 メタデータ・リポジトリおよびOracle Database 10gリリース1の問題

メタデータ・リポジトリとしてOracle Database 10gリリース1 (10.1.x)を使用している場合、またはメタデータ・リポジトリをOracle Database 10gリリース1にアップグレードした後で、Oracle BI Discoverer Plusの接続ページ、Oracle BI Discoverer Viewerの接続ページおよびFusion Middleware Controlのパブリック接続定義ページに、次のエラーが表示されることがあります。

The connection list is currently unavailable.
ORA-06510: PL/SQL: unhandled user-defined exception
ORA-06512: at "ORASSO.WWSSO_API_PRIVATE," line 258
ORA-06510: PL/SQL: unhandled user-defined exception
ORA-06512: at "ORASSO.WWSSO_UTL" line 728
ORA-28231: no data passed to obfuscation toolkit
ORA-06512: at line 1 Unable to retrieve connection list

この問題を解決するには、メタデータ・リポジトリ・データベースで次の変更を行います。

  1. init%ORACLE_SID%.oraファイルを編集します。このファイルは、dbsフォルダまたはdatabaseフォルダ内にあります。たとえば、Windowsでは、このファイルはDB_install_home/database/フォルダにあります。

  2. このファイルに次の行を追加します。

    event="10946 trace name context forever, level 36"

  3. spfile%ORACLE_SID%.oradbsフォルダまたはdatabaseフォルダに存在する場合、ファイル名をspfile%ORACLE_SID%.bakに変更します。データベース・サーバーによりspfileが検出されると、init%ORACLE_SID%.oraの変更はロードされません。

  4. sysadminとしてログインします。

  5. SQLプロンプトで、データベース・サーバーを停止してから再起動します。

  6. コマンドopmnctl restartallを使用してOracle BI Discovererサーバーを再起動します。

40.1.3 Required Support Filesの互換性の問題

Oracle Databaseと他のOracle Databaseクライアント・ソフトウェア(SQL*Plusやデータベース・エクスポート・ユーティリティなど)では、Oracle Required Support Files (RSF)を使用します。

Oracle BI Discovererでも、Oracle Required Support Files (RSF)を使用します(特にRSFリリース11.1.0.7)。このリリースのOracle Required Support Filesは、Oracle BI Discovererのインストール時にインストールされます。

Required Support Filesリリース11.1.0.7は、以前のリリースのOracle Database 10gと互換性がありません。そのため、Oracle BI DiscovererをインストールするマシンにOracle Database 10gの任意のリリースや、11.1.0.7より前のデータベース・クライアント・ソフトウェアがすでに存在する場合、互換性の問題が発生します。たとえば、Oracle BI Discovererをインストールして11.1.0.7より前のリリースのSQL*Plusを実行しようとすると、次のエラーが表示されます。

ORA-12557 TNS: プロトコル・アダプタがロード不能です。

互換性の問題を回避するには、マシン上のOracle Database 10gまたはデータベース・クライアント・ソフトウェアを、Oracle BI DiscovererとともにインストールされたRequired Support Filesと同じリリース(11.1.0.7)にアップグレードします。

この問題は、Oracle9i Database Serverでは発生しません。

40.1.4 ワークシートのセリフ・フォントの問題

チェコ語などの英語以外のロケールを使用する場合、フォントが崩れる問題が発生することがあります。たとえば、ワークシートでセリフ・フォントを使用すると、そのワークシートのテキストが画面や印刷物に不適切に出力される場合があります。

この問題を回避するには、セリフ・フォントをマップしているファイルを更新します。このファイルの名前は、使用しているロケールに応じて異なります。Oracle BI Discoverer Plus RelationalまたはPlus OLAPを英語で使用している場合、このファイルの名前はfile.propertiesです。Oracle BI Discovererを英語以外のロケールで使用している場合、ファイル名にそのロケールのコードが含まれます(チェコ語であれば、file.properties.csになります)。

次の情報でマッピング・ファイルを更新します。

serif.0=Times New Roman,EASTEUROPE_CHARSET serif.1=WingDings,SYMBOL_CHARSET,NEED_CONVERTED serif.2=Symbol,SYMBOL_CHARSET,NEED_CONVERTED

フォントの詳細は、次のSunのWebサイトを参照してください。

http://java.sun.com/j2se/1.3/docs/guide/intl/addingfonts.html

40.1.5 問合せの予測に問合せ時間の大半が費やされる問題

Oracle BI Discovererをリレーショナル・データ・ソースと組み合せて使用する場合、QPPEnableプリファレンスの値を1に設定することで、情報の取得にかかる時間を予測できます。ただし、一部の環境では、情報の取得にかかる時間の大半が、予測アクティビティそれ自体に費やされます。

この問題を回避するには、QPPObtainCostMethodプリファレンスの値を1(動的ビューを使用した問合せ時間の予測)ではなく0 (EXPLAIN PLAN文を使用した問合せ時間の予測)に設定します。

プリファレンスの設定の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Configuration Guide for Oracle Business Intelligence Discoverer』を参照してください。

40.1.6 Oracle BI Discoverer PlusおよびOracle BI Discoverer Viewerでのワードラップの動作

ワードラップ設定を正しく使用するには、その設定がOracle BI Discovererでどのように設計されているかを理解する必要があります。

  • Oracle BI Discoverer Plus: Oracle BI Discoverer Plusで行ったワードラップ設定は、ワークシートに保存され、Oracle BI Discoverer Plusでのワークシートの表示と、PDFへの出力時に影響します。

  • Oracle BI Discoverer Viewer: 印刷設定ダイアログに表示されるワードラップ設定は、次のように動作します。

    • ワードラップ設定は、Oracle BI Discoverer Viewerでのワークシートの表示に影響しません。

    • リレーショナル・データの場合:

      • ワードラップ設定は、ワークシートのPDFへの出力に影響します。

      • 「サイズが列の幅を超えた場合は常にワードラップする」ボックスを選択している場合、Oracle BI Discoverer Viewerの印刷設定により、Oracle BI Discoverer Plus RelationalでPDFへの出力用にワークシートで設定した内容はオーバーライドされます。

      • 「サイズが列の幅を超えた場合は常にワードラップする」ボックスを選択解除している場合、Oracle BI Discoverer Viewerの印刷設定により、Oracle BI Discoverer Plus RelationalでPDFへの出力用にワークシートで設定した内容はオーバーライドされません。

    • OLAPデータの場合:

      • ワードラップ設定は、ワークシートのPDFへの出力に影響しません。

      • 「サイズが列の幅を超えた場合は常にワードラップする」チェック・ボックスを選択しているかどうかにかかわらず、Oracle BI Discoverer Viewerの印刷設定により、Oracle BI Discoverer Plus OLAPでPDFへの出力用にワークシートで設定した内容はオーバーライドされません。

40.1.7 アプレットがブラウザ・ウィンドウの背後に表示される問題

Microsoft Internet Explorerを使用している場合、Oracle BI Discoverer Plus RelationalまたはPlus OLAPのアプレット初期化およびダウンロード・ダイアログが、起動元のブラウザ・ウィンドウの背後に表示されます。アプレットは、ダウンロードされて初期化されると、起動元のブラウザ・ウィンドウの前面に表示されます。

この問題を回避するには、次の操作を実行します。

  • Internet Explorer以外のブラウザ(Netscape NavigatorやMozilla Firefoxなど)を使用します。

  • Oracle BI Discoverer PlusのURLパラメータ_plus_popup=falseを使用します。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Configuration Guide for Oracle Business Intelligence Discoverer』を参照してください。

40.1.8 Mac OS XブラウザおよびOracle BI Discoverer Plusの問題

Oracle BI Discoverer Plus RelationalまたはPlus OLAPでMac OS XのSafariブラウザを使用している場合、次の問題が発生する可能性があります。

  • アプレットのブラウザ・ウィンドウのサイズを変更すると、コンテンツの一部が欠落することがあります。この問題を回避するには、Mac OS Xでの作業時にアプレットのブラウザ・ウィンドウを常に最大化して使用します。

  • キーの組合せ(ニーモニック・キー)は、Oracle BI Discoverer Plus RelationalおよびPlus OLAPで動作しません。

    たとえば、[Alt]を押しながら[F]を押しても、「ファイル」メニューにはアクセスできません。

  • Oracle BI Discoverer Plus Relationalの「ワークブックの共有」ダイアログでは、「共有:」(Shared:)リストの冒頭の文字が欠落します。つまり、リストの左端が切り捨てられます。たとえば、DISCODEVとワークブックを共有している場合、リストにはSCODEVのみが表示されます。リストのタイトルも切り捨てられ、「Shared」dの縦線とコロンのみ(l:)が表示されます。

    ダイアログは正常に動作を続けますが、「共有:」リストの名前の読取りは困難になる可能性があります。

    この問題の回避策はありません。

40.1.9 トルコ語の地域設定の問題

Sun JRE 1.4のバグ4688797が原因で、トルコ語の地域設定を保持するコンピュータからデータベース・スキーマに接続すると、問題が発生する可能性があります。この問題は、Iやiなどの特定の文字が含まれるユーザー名(bibdemoなど)でデータベース・スキーマに接続しようとしたときに発生します。影響を受ける文字の詳細は、Sun JREのバグを参照してください。

この問題を回避するには、トルコ語の地域設定を使用しないか、影響を受ける文字を含まないユーザー名を使用します。

40.1.10 エクスポートされたPDFやその他のフォーマットでマルチバイト・キャラクタが四角いボックスとして表示される問題

ワークブックをPDFやその他のフォーマットにエクスポートすると、マルチバイト・キャラクタ(韓国語、日本語、中国語などの文字)が四角いボックスとして表示されます。

この問題を回避するには、次のAlbanyフォントをORACLE_HOME/jdk/jre/lib/fontsからMW_HOMEディレクトリ内のJDK (Oracle JRockitまたはSun)のfontsフォルダにコピーします。たとえば、Sun JDKを使用している場合、フォントをMW_HOME/jre/jdk160_11/lib/fontsにコピーする必要があります。

  • AlbanWTJ.ttf

  • AlbanWTK.ttf

  • AlbanWTS.ttf

  • AlbanWTT.ttf

  • ALBANYWT.ttf

40.1.11 FirefoxでJavaプラグインが自動的にダウンロードされない問題

Java 1.6のインストールされていないマシン上のMozilla Firefoxブラウザを使用してDiscoverer Plusに接続しようとした場合、ブラウザではJRE 1.6プラグインが自動的にダウンロードされません。かわりに、ブラウザには次のメッセージが表示されます。

このページをすべて表示するにはプラグインを追加する必要があります。

この場合、「プラグインを追加」リンクをクリックしてJRE 1.6プラグインをダウンロードし、手動でインストールする必要があります。

40.1.12 リモート・マシンのDiscovererへのアクセス時に発生するHTTP 404エラー

Discoverer Plusに接続しようとすると、ブラウザによりHTTP 404 (File Not Found)エラーが返されることがあります。

何回かブラウザをリフレッシュすると、ページが正しくロードされます。

40.1.13 IPv6環境でのDiscoverer Plusアプレット起動中のエラー

IPv6マシン上にWeb層がある場合、Discoverer Plusを起動すると次のエラー・メッセージが表示されることがあります。

Attempt1. RMI protocol over JRMP transport: Connection refused to host: DiscoServerMahcineName;nested exception is:
@ java.net.ConnectionException: Connection timed out

この問題を回避するには、Fusion Middleware ControlのシステムMBeanブラウザで、Plus構成MBeanのTransportProtocols属性をjrmp,http(セキュアなHTTPを使用してDiscoverer Plusにアクセスしている場合は、jrmp,https)に変更します。

40.1.14 Discoverer Web Services構成パラメータの更新時のエラー

Fusion Middleware Control Discoverer Web Servicesの「構成」ページを使用してWeb Services構成パラメータ(「最大セッション数」)を更新し、「適用」をクリックすると、次のエラー・メッセージが表示されます。

Applying changes - Failed.
Exception caught:

この例外がスローされても変更は適用されるため、このエラー・メッセージは無視して構いません。代替方法として、Fusion Middleware ControlシステムMBeanブラウザでWebServicesConfig MBeanのMaxSessions属性を更新することもできます。

40.1.15 拡張ドメインのDiscoverer Webベース・アプリケーションの例外がログに表示される

ドメインを拡張してリモート・マシンにDiscovererアプリケーションを追加すると、WebLogic Serverのログに次の例外が表示されます。

java.lang.IllegalArgumentException: ODL-52057: The handler 'disco-server-handler' is not defined.

この問題を回避するには、ドメインがあるマシンのDOMAIN_HOME/config/fmwconfig/servers/WLS_DISCOフォルダに含まれているlogging.xmlファイルで、log_handlersおよびloggers要素を変更します。

log_handlersセクションでは、次のようにハンドラを追加します。

<log_handler name='discoverer-handler'
class='oracle.core.ojdl.logging.ODLHandlerFactory'>
   <property name='path'
value='${domain.home}/servers/${weblogic.Name}/logs/discoverer/diagnostic.log'
/> 
<property name='maxFileSize' value='1048576'/>
   <property name='maxLogSize' value='10485760'/>
   <property name='format' value='ODL-Text'/>
   <property name='useSourceClassAndMethod' value='false'/>
  </log_handler>
 
  <log_handler name='disco-server-handler'
class='oracle.core.ojdl.logging.ODLHandlerFactory'>
   <property name='path'
value='${domain.home}/servers/${weblogic.Name}/logs/discoverer/server/diagnost
ic.log'/>
   <property name='maxFileSize' value='1048576'/>
   <property name='maxLogSize' value='10485760'/>
   <property name='format' value='ODL-Text'/>
  </log_handler> 

loggersセクションでは、次の要素を追加します。

<logger name='ORACLE.DISCOVERER.VIEWER' level='TRACE:32'
useParentHandlers='false'>
   <handler name='discoverer-handler'/>
   <handler name='odl-handler'/>
  </logger>
  <logger name='ORACLE.DISCOVERER.PORTLET_PROVIDER' level='TRACE:32'
useParentHandlers='false'>
   <handler name='discoverer-handler'/>
   <handler name='odl-handler'/>
  </logger>
  <logger name='ORACLE.DISCOVERER.MODEL' level='TRACE:32'
useParentHandlers='false'>
   <handler name='discoverer-handler'/>
   <handler name='odl-handler'/>
  </logger>
  <logger name='ORACLE.DISCOVERER.WEB_SERVICES' level='TRACE:32'
useParentHandlers='false'>
   <handler name='discoverer-handler'/>
   <handler name='odl-handler'/>
  </logger>
  <logger name='ORACLE.DISCOVERER.SERVER' level='TRACE:32'
useParentHandlers='false'>
   <handler name='disco-server-handler'/>
   <handler name='odl-handler'/>
  </logger>

これらの要素を追加した後、logging.xmlファイルを保存して管理サーバーおよびDiscoverer管理対象サーバーを再起動します。

40.1.16 バックアップ・リカバリ後のFusion Middleware Controlで発生するDiscovererアプリケーションURLの問題

Oracle BI Discovererの中間層をバックアップからリカバリすると、Fusion Middleware ControlのDiscovererホーム・ページのDiscovererアプリケーションURLが誤った場所を指定します。

Oracle BI Discovererの中間層をバックアップからリカバリした後で、Fusion Middleware ControlのOracle BI Discovererホーム・ページに表示されるアプリケーションURLを構成する必要があります。

詳細は、『Oracle Business Intelligence Discoverer構成ガイド』のFusion Middleware Control Discovererホーム・ページに表示されるアプリケーションURLの構成方法に関する項を参照してください。

40.1.17 Fusion Middleware Control 11gに表示されるDiscovererの不正なバージョン番号

Fusion Middleware Control 11gでは、Enterprise Manager Fusion Middleware ControlのページにOracle BI Discovererアプリケーションの誤ったバージョン番号(11.1.1.2.0)が表示されます。Oracle BI Discovererの正しいバージョン番号は11.1.1.4.0です。

40.1.18 Oracle BI Discovererの停止後の起動の失敗

アプリケーション・インスタンスの停止後、最初にOracle Enterprise Manager Fusion Middleware ControlまたはOracle WebLogic管理コンソールからDiscovererアプリケーションを起動する場合に、起動が失敗し、エラー・ログが記録されます。

この問題を回避するには、Discovererアプリケーションを再起動します。次回アプリケーション起動時には、エラー・メッセージは表示されません。

40.1.19 データベース・エクスポートおよびインポート・ユーティリティはアプリケーション・モードEULでは動作しない

アプリケーション・モードEUL定義によって参照しているデータベース、EUL表およびデータベース・オブジェクトのエクスポートおよびインポートには、標準のデータベース・エクスポートおよびインポート・ユーティリティは使用できません。標準データベース・エクスポートおよびインポート・ユーティリティは、標準EUL定義にのみ使用できます。

この問題を回避するには、Discoverer AdministratorでDiscovererのエクスポート・ウィザードを使用してEULオブジェクトをEULエクスポート・ファイル(*.EEX)にエクスポートします。EULオブジェクトのエクスポート後は、Discovererのインポート・ウィザードを使用して.EEXファイルをインポートできます。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Discoverer管理者ガイド』のEnd User Layerの作成および保持に関する項を参照してください。

40.1.20 インストールレベルのスクリプトは、パッチ適用後に既存インスタンスで更新されない

Oracle Discoverer 11gR1 PS1を11gR1 PS2または11gR1 PS3にアップグレードすると、パッチがORACLE_HOMEフォルダにインストールされます。このため、新規パッチ・セットのスクリプト変更は、ORACLE_INSTANCEフォルダにある既存のOracle Discovererインスタンスでは使用できません。ただし、パッチのアップグレード後に作成された新規インスタンスは更新されます。

この問題を回避するには、パッチのアップグレード後に、手動で新規スクリプトを既存のORACLE_INSTANCEフォルダにコピーします。たとえば、新規のdiscenv.shスクリプト・ファイルをORACLE_HOMEからORACLE_INSTANCE/Discoverer/Discoverer_instance-name/util/フォルダにコピーします。

Discovererファイルの場所の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Discoverer構成ガイド』のOracle BI Discoverer構成ファイルの場所に関する項を参照してください。

40.2 Oracle BI Discoverer Plus Relationalに固有の問題

この項では、Oracle BI Discoverer Plus Relationalに固有の問題について説明します。内容は次のとおりです。

40.2.1 テキストが切り捨てられるか欠落して表示される問題

Oracle BI Discoverer Plus RelationalをSun Java Plug-in 1.4.2_06、Browser Look and Feelおよびアジア言語(韓国語や中国語など)と組み合せて実行すると、ユーザー・インタフェースの静的テキストやボタンのテキストが切り捨てられるか欠落して表示されることがあります。この問題を回避するには、次のいずれかの操作を実行します。

  • ルック・アンド・フィールを「プラスチック」または「システム」に変更します。

  • Sun Java Plug-inのかわりにJInitiator 1.3.1.17を使用します。

  • Sun Java Plug-inバージョン1.4.2_10以上をインストールします。

40.2.2 ASCII以外の文字がタイトルやテキスト領域で正しく保存されない問題

Oracle BI Discoverer Plusで新規ワークブックを保存するときに、次のリストに記載されている条件がすべて満たされる場合、標準のASCII文字以外のテキスト文字は、正しく保存されません。

  • Oracle E-Business Suiteユーザーとしてログインしていること。

  • コンピュータの言語が英語ではないこと。

  • Oracle BI Discoverer Plusが、その英語以外の言語をインストールしていないOracle E-Business Suiteデータベースを対象に実行されていること。

この問題の回避策はありません。

40.2.3 問合せを取り消すとDiscovererがハングする問題

Oracle BI Discoverer Plus Relationalで実行されている問合せを取り消すと、「はい」を選択して変更を元に戻すか、「いいえ」を選択して空白のシートを表示するかを尋ねるプロンプトが表示されます。「はい」を選択すると、Oracle BI Discoverer Plus Relationalはハングするため、ウィンドウを閉じて再起動する必要があります。

この問題を回避するには、「いいえ」を選択して空白のワークシートを表示します。その後、シートをリフレッシュして作業を継続できます。

40.2.4 スケジュール・ワークブックに集計不可能な値が表示されない問題

Oracle BI Discoverer Plus Relationalでは、集計不可能な値はスケジュール・ワークブックに表示されません。つまり、Oracle BI Discoverer Plus Relationalでは、スケジュールされたワークブックが「ワークシートのプロパティ」ダイアログ: 「集計」タブの「集計不可の値の表示 <集計不可ラベル>」オプションを選択したものとして処理されます。

集計不可能な値には、次のSQL機能に基づくものが含まれます。

  • CASE SQL文

  • DECODE SQL文

  • PL/SQLファンクション

  • DISTINCT SQL文

  • 分析関数

40.2.5 Oracle BI Discoverer Plus RelationalワークシートのOracle BI Discoverer Desktopからの移行

Oracle BI Discoverer Plus Relationalを使用して、Oracle BI Discoverer Desktopリリース9.0.4以下で作成されたワークシートを開くと、そのワークシートのタイトル領域のサイズが、デフォルトで2行分の高さになります。2行分のタイトルの高さは、ワークシートのタイトルに2行より多い行、または少ない行を必要とする場合、問題となることがあります。タイトル領域のサイズを変更する場合、タイトル領域のサイズを手動で変更し、ワークシートを保存する必要があります。

ワークシートのタイトル領域のサイズを変更するには、ワークシートを開き、タイトル領域ペインの一番下にあるバーを上下にドラッグします。

40.3 Oracle BI Discoverer Plus OLAPに固有の問題

この項では、Oracle BI Discoverer Plus OLAPに固有の問題について説明します。内容は次のとおりです。

40.3.1 アプレットのダウンロードの問題

Sun Java Plug-Inでキャッシングが有効化されている場合、Oracle Business Intelligence Discoverer Plusアプレットのダウンロードで問題が発生する可能性があります。

これらの問題を回避するには、プラグインでキャッシングを無効化します。

40.3.2 無効化されるNetscapeおよびMozillaブラウザ

Netscape 7.xまたはMozillaブラウザを実行している場合、Oracle BI Discoverer Plus OLAPのモーダル・ダイアログが表示されると、NetscapeおよびMozilla MailクライアントとWebブラウザが無効になる可能性があります。

Oracle BI Discoverer Plus OLAPのダイアログを閉じると、NetscapeおよびMozillaツールで通常の動作が再開されます。

40.3.3 [Tab]の使用時にメニューが同期されない問題

[Tab]キーを使用してワークシートのアイテムを選択する場合、現在選択しているアイテムがメニューに反映されないことがあります。

この問題の回避策はありません。

40.3.4 [Esc]キーで特定のダイアログを閉じることができない問題

[Esc]キーでは、「合計」、「新規合計」、「パラメータ」および「カタログの管理」の各ダイアログを閉じることができません。

[Esc]キーを使用するかわりに、「閉じる」または「OK」ボタンをクリックします。

40.3.5 リンク・ツールが一部のロケールで正しく機能しない問題

リンク・ツールは、クロス集計セルから外部URLにドリル・アウトできるツールですが、URLエンコーディングの問題のために一部のロケールで正しく機能しない可能性があります。

この問題の回避策はありません。

40.3.6 極端にサイズの大きいグラフをエクスポートする場合のメモリーの問題

極端にサイズの大きいグラフをエクスポートすると、メモリーの問題が発生し、Oracle BI Discoverer Plus OLAPセッションの再起動が必要になる可能性があります。

この問題の回避策はありません。

40.3.7 大きいデータ値を含むワークシートを印刷する場合の問題

データ・セルに大きい数が含まれるワークシートを印刷すると、実際の数字のかわりに文字列#######が印刷されることがあります。

この問題の回避策はありません。

40.3.8 タイトル領域とテキスト領域の問題

タイトル領域とテキスト領域には、次の問題があります。

  • 空でないタイトル領域とテキスト領域は、ワークシートで非表示になっていても印刷されます。

    この問題の回避策はありません。

  • タイトルまたはテキスト領域の背景を緑色に設定し、ワークシートをHTMLファイルにエクスポートすると、エクスポート・ファイルの背景は間違って赤色に設定されます。

    この問題の回避策はありません。

40.3.9 JAWSおよび「フォーマット」ダイアログでのエラー

JAWSの使用時に、「フォーマット」ダイアログを使用してグラフとクロス集計をフォーマットしようとすると、エラーが発生します。

この問題の回避策はありません。

40.3.10 Windows上のDiscoverer Plus OLAPに接続する場合の問題

Windowsプラットフォーム上のOracle BI Discoverer Plus OLAPに接続する際に、データベース文字列としてTNS別名のみを提供すると、エラーが発生します。

この問題を回避するには、DOMAIN_HOME\bin\setDomainEnv.cmdファイルに次の変数を追加します。

PATH=$ORACLE_HOME\BIN;%PATH%

40.3.11 複数のユーザーがDiscovererカタログにアクセスするのを認可するときのエラー

Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlを介して、複数のユーザーまたはロールがDiscovererカタログにアクセスするのを認可するとき、エラーが発生して、認可が失敗します。

これを回避するには、Fusion Middleware Controlの「ユーザーの承認」ウィンドウで、「使用可能なユーザーとロール」リストから一度に1ユーザーのみを選択します。ユーザーが複数いる場合は、ユーザーごとに認可手順を繰り返します。詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Discoverer構成ガイドのユーザーおよびロールのDiscovererカタログへのアクセスの認可に関する項を参照してください。

40.4 Oracle BI Discoverer Portlet Providerに固有の問題

この項では、Oracle BI Discoverer Portlet Providerに固有の問題について説明します。内容は次のとおりです。

40.4.1 最小値と最大値の範囲ラベルの表示をオフにできない問題

ゲージ・ポートレットの「表示オプション」では、「最小値」および「最大値」の範囲ラベルが選択されていますが、無効化されており、それらの値の表示を選択解除できません。最小値と最大値は、測定される値がそれらの最小値と最大値の範囲外にあるゲージを除き、セット内のすべてのゲージの最後に表示されます。表示される値が最小値と最大値の範囲を超えているゲージの場合、そのゲージは各値に対応するように自動的に調整されます。

この問題の回避策はありません。

40.4.2 WebCenterでのDiscovererポートレットの問題

Oracle WebCenterに表示されるDiscovererポートレットには、次の問題が存在します。

  • ワークシート・ポートレットがOracle WebCenterに表示される場合、次のレコード・セットに移動するためのリンクが機能しません。

  • ワークシートのリスト・ポートレットがOracle WebCenterに表示される場合、「すべて開く」アイコンのリンクが機能しません。

これらの問題を回避するには、portletタグのRenderPortletInIFrame属性をTRUEに設定します。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Developing Portals with Oracle WebCenter PortalおよびOracle Jdeveloperでのポータルの開発』のPortletタグの属性値の設定に関する説明を参照してください。

40.4.3 Oracle PortalおよびOracle WebCenter以外のポータルでDiscoverer WSRPポートレットの公開時に発生する問題

Oracle PortalおよびOracle WebCenter以外のポータル(Oracle WebLogic PortalおよびIBM WebSphere Portalなど)でDiscoverer WSRPポートレットを公開すると、入力選択用ポップアップ・ウィンドウのページ・レイアウトが、すべてのナビゲーション・オプションを含むポータル・ページと同じになります。これらのナビゲーション・オプションのいずれかを選択した場合、現在のポートレットの状態が失われます。その場合は、ポートレットの公開を最初から行う必要があります。

この問題の回避策はありません。

40.4.4 IBM WebSphere上で公開されているDiscoverer WSRP Portletsのポートレット・タイトルの問題

IBM WebSphereでは、Discoverer WSRPポートレットを公開した後でそのポートレットのタイトルを動的に変更することはできません。各ポートレット・インスタンスのポータルで、静的タイトルがレンダリングされます。

この問題を回避するには、WebSphereポータルの「タイトルの設定」または「説明」オプションを使用してタイトルを編集し、意味のあるポートレット・タイトルを設定します。ポートレット・タイトルの変更に関する詳細は、WebSphereのドキュメントを参照してください。

40.4.5 Discoverer WSRPポートレットのカラーおよび日付ピッカーの問題

Discoverer WSRPポートレットのカラー・ピッカーおよび日付ピッカーは、Oracle WebCenter以外のポータルでは機能しません。

Oracle Portal、Oracle WebLogic PortalおよびIBM WebSphereなどのポータルでこの問題を回避するには、構成パラメータuseInlineUIXPickerの値をtrueに設定します。このパラメータのデフォルト値はfalseです。useInlineUIXPickerパラメータをtrueに設定した場合は、カラーおよび日付を次のように設定します。

  • インライン・カラー・ピッカーは「ゲージ選択」ページで有効化され、パレットから色を選択できます。

  • ワークシートの「パーソナライズ」メニューのフォーマットオプションでは色を選択できません。ポートレット・ウィンドウの「分析」オプションを使用して、色を変更してください。

  • 「リフレッシュ」オプションでは「日付」ピッカーを使用できません。手動で日付を入力してください。

40.4.6 IBM WebSphereポータル上のDiscoverer WSRPポートレットにワークシート・パラメータの「LOV」アイコンが表示されない

IBM WebSphereポータルでDiscoverer WSRPポートレットを公開すると、ワークシート・パラメータの「LOV」アイコンが表示されません。この問題を回避するには、手動でパラメータ値を入力します。

40.4.7 Discoverer WSRPポートレットでのワークシート・パラメータLOVポップアップ・ウィンドウの問題

Oracle PortalおよびOracle WebLogic Portalで、Discoverer WSRPポートレット・プロデューサを使用して公開したワークシート・ポートレットのパラメータLOVから値を選択した場合、値を選択してもポップアップ・ウィンドウが閉じません。値の選択後に、明示的にポップアップ・ウィンドウを閉じる必要があります。

40.5 Oracle BI Discoverer Viewerに固有の問題

この項では、Oracle BI Discoverer Viewerに固有の問題について説明します。内容は次のとおりです。

40.5.1 Oracle BI Discoverer Viewerでドリル・アイコンを非表示にできない問題

pref.txtファイルには、ShowDrillIconという設定が含まれますが、この設定は適切に動作しません。ShowDrillIconFalseに設定しても、ドリル・アイコンはOracle BI Discoverer Viewerに表示されたままとなります。

この問題の回避策はありません。

40.5.2 複数のSSOユーザーに対するエラー表示ページ

Oracle Single Sign-On (SSO)ユーザーが、ワークシートのリスト・ポートレットからワークシートを表示する際に、別のSSOユーザーによりそのワークシートの表示にすでに使用されているものと同じブラウザ・ウィンドウを使用した場合、後から使用したユーザーにページを表示できませんというエラー・メッセージが表示されます。

この問題を回避するには、新規ブラウザ・セッションを開始し、ワークシートを表示します。

40.5.3 行番号の表示を無効化できない問題

Oracle BI Discoverer Viewerでは、テーブル形式のワークシートにおいて行番号の表示を無効化する機能はなくなりました。

40.5.4 フレームに埋め込まれたOracle BI Discoverer Viewerの問題

次の両方の条件が満たされる場合、「アクセスが拒否されました」などのJavaScriptエラーや、他の予期しない動作が発生する可能性があります。

  • Oracle BI Discoverer ViewerがIFRAMEタグに埋め込まれている場合。

  • IFRAMEタグが含まれるHTMLページをホストするサーバーのドメインが、Oracle BI Discoverer Viewerが稼働しているOracle BI Discovererサーバーのドメインと異なる場合。

この問題には次のいずれかの回避策を使用します。

  • Oracle BI Discovererサーバーと、IFRAMEタグが含まれるHTMLページをホストするサーバーを同じドメインで実行します。

  • 次の手順を使用して、Oracle BI Discovererサーバー上のCommon2_2_20.jsファイルを変更します。

    1. Fusion Middleware Controlを使用して、Oracle Business Intelligenceの中間層に存在するすべてのサービスを停止します。

    2. 次のディレクトリからCommon2_2_20.jsファイルのバックアップ・コピーを作成します。

      domain\servers\managed_server\stage\discoverer\release\discoverer\discoverer.war\cabo\jsLib

      domainは、ドメインが含まれるディレクトリのパスです。

      managed_serverは、Discovererアプリケーションがデプロイされている管理対象サーバーの名前です。

      releaseは、Discovererのリリース番号です。たとえば、11.1.1.1.0などです。

    3. Common2_2_20.jsファイルを編集し、parent._pprSomeActionの出現箇所をすべてwindow._pprSomeActionに置き換えます。

    4. Fusion Middleware Controlを使用して、Oracle Business Intelligenceの中間層に存在するすべてのサービスを起動します。

    5. 新しいCommon2_2_20.jsファイルを使用するように、クライアント・マシンのブラウザ・キャッシュを消去します。

40.5.5 一定の条件下におけるPDFへのエクスポートの問題

Oracle BI Discoverer ViewerをMicrosoft Internet Explorerと組み合せて使用している場合に、名前にASCII以外の文字、空白および数字を含むワークシートをPDFにエクスポートしようとすると、エラー・メッセージが表示されることがあります。エクスポートに失敗すると、次のようなメッセージが表示されます。

ファイル・ヘッダーに%PDF-がありません

この問題を回避するには、次のいずれかの方法を使用します。

  • Internet Explorer以外のブラウザ(NetscapeやMozillaなどのブラウザ)を使用します。

  • ASCII以外の文字と数字の間にある空白を削除するか、数字を完全に削除します。

  • Internet Explorerの使用を継続し、ワークシート名に空白を残します(ただし、次の手順を実行してください)。

    1. Adobe Readerを起動します。

    2. 「Edit」メニューで、「Preferences」を選択し、「Internet」をクリックします。

    3. 「Display PDF in browser」ボックスの選択を解除します。

40.5.6 Mac OS XのFusion Middleware ControlでOracle BI Discoverer Viewerの色を変更する場合の問題

Fusion Middleware Controlを使用して、Oracle BI Discoverer Viewerのルック・アンド・フィールを変更できます。ページには、カラー・チューザ(パレット)が含まれます。Mac OS X上のSafariブラウザでFusion Middleware Controlを使用する場合、パレットから色を選択する際に、ページでは色コードが正しく入力されません。

この問題を回避するには、Firefoxブラウザを使用するか、色コードを直接入力します。

この色コードは、HTMLの16進形式の標準色コードです。カラー・パレットで使用できる49色のうちのいずれかを入力するか、HTMLの16進形式の有効な色コードを入力します。

次のリストは、色コードの例です。


ホワイト #FFFFFF
グレー #CCCCCC
ブラック #000000
ピンク #FFCCCC
レッド #FF0000
ライト・イエロー #FFFFCC
イエロー #FFFF00
ライト・グリーン #99FF99
ダーク・グリーン #00CC00
ライト・ブルー #66FFFF
ダーク・ブルー #3333FF
ラベンダー #FF99FF
パープル #CC33CC

40.5.7 JAWSで[Enter]キーを使用してドリルできない既知の不具合

Oracle BI Discovererは、JAWSスクリーン・リーダーなどの支援テクノロジと組み合せて使用できます。ただし、JAWSの不具合により、リレーショナル・データ・ソースの問合せ時にドリル機能がOracle BI Discoverer Viewerで正しく機能しません。

キーボードを使用して、ワークシート・ヘッダーのアイテムの横にあるドリル・アイコンに移動するとします。[Enter]キーを押してそのヘッダー・アイテムをドリルすると、通常は「ドリル」ページが表示されます(ヘルプおよび『Oracle Fusion Middleware User's Guide for Oracle Business Intelligence Discoverer Viewer』のワークシート表示ページ(ページ・レベルのツールおよびコントロール)に関する項を参照)。

ただし、JAWSが実行されていると、「ドリル」ページは表示されません。かわりに、「ドリル」ポップアップ・メニューが表示されます。このポップアップ・メニューでは、キーボードを使用してアイテムを選択できず、JAWSでポップアップ・メニューのアイテムを読み取ることができません。

この問題の回避策はありません。

40.5.8 JAWSでフィールドに先行するアスタリスクを読み取ることができない問題

Oracle BI Discoverer Viewerでは、テキスト・フィールドに先行するアスタリスクは、ユーザーがそのテキスト・フィールドに値を入力する必要があることを示します。JAWSスクリーン・リーダーでは、必須のテキスト・フィールドに先行するアスタリスクを読み取ることや、別の方法でフィールドが必須であると示すことはできません。

この問題の回避策はありません。

40.5.9 Oracle Web CacheでOracle BI Discoverer Viewerページがキャッシュされない問題

Oracle BI DiscovererをOracle Web Cacheと組み合せて使用する場合、次のことを考慮してください。

  • Oracle Single Sign-Onが有効化されている場合、Oracle Web Cacheでは、Oracle BI Discoverer Viewerページをキャッシュできません(ページへのアクセスに使用されるのが、パブリック接続であるかプライベート接続であるかは無関係です)。

  • Oracle BI Discoverer ViewerページがURLを通じて直接アクセスされ、そのURLにログインの詳細(ユーザー名やデータベース名など)を指定するURLパラメータが含まれる場合、Oracle Web Cacheではそのページをキャッシュできません。たとえば、Oracle Web Cacheでは、次のURLを使用して表示されるワークブック「ワークブック2」のワークシート「ワークシート1」をキャッシュできません。

    http://<host.domain>:<port>/discoverer/viewer?us=video5&db=db1&eul=VIDEO5&wbk=Workbook+2&ws=Sheet+1


    注意:

    前述の例では、us=でデータベース・ユーザー名を指定し、db=でデータベース名を指定しています。


    ただし、同じログインの詳細を使用してOracle BI Discoverer Viewerに手動でログインし、ワークシートに移動する場合、Oracle Web Cacheでは、ワークブック「ワークブック2」のワークシート「ワークシート1」をキャッシュできます。

  • Oracle Web Cacheで適切にワークブックをキャッシュするには、Oracle BI Discoverer Viewer用にその遅延間隔を60秒以上に増やす必要があります。

    詳細は、『Oracle Fusion Middleware Configuration Guide for Oracle Business Intelligence Discoverer』の最大キャッシングを有効化するためにDiscoverer Viewerを構成する方法に関する項を参照してください。

40.6 Oracle BI Discoverer EUL Command Line for Javaに固有の問題

この項では、Oracle BI Discoverer EUL Command Line for Javaに固有の問題について説明します。

40.6.1 ASCII以外のデータをエクスポートする場合の問題

Windows以外のプラットフォームでOracle BI Discoverer EUL Command Line for Javaからマルチバイトまたは東ヨーロッパ言語データ(日本語またはロシア語文字のアイテムやビジネスエリアの名前など)をエクスポートすると、エクスポートされたデータは破損します。

この問題を回避するには、エクスポートの前に、ORACLE_HOME/discovererディレクトリに存在するdiscwb.shファイルを編集します。NLS_LANG変数の文字セット値をUTF8に変更します。

たとえば、変数の元の設定が次のようになっているとします。

NLS_LANG="GERMAN_GERMANY.WE8ISO8859P1"

この設定を次のように変更します。

NLS_LANG="GERMAN_GERMANY.UTF8"

40.7 Oracle BI Discoverer Administratorに固有の問題

この項では、Oracle BI Discoverer Administratorに固有の問題について説明します。次のトピックが含まれます:

40.7.1 ビデオ・ストア・チュートリアルのインストールの問題

Oracle Database 10g Enterprise Editionリリース2(リリース10.2.0.1以上)にビデオ・ストア・チュートリアルをインストールする前に、VIDEO5ユーザーを手動で作成する必要があります。Oracle Database 10g Enterprise Editionリリース2にビデオ・ストア・チュートリアルをインストールする際に、VIDEO5ユーザーが存在しないと、そのインストールは失敗します。この問題を回避するには、次の操作を実行します。

  1. 次の手順を実行してVIDEO5ユーザーを手動で作成します。

    1. SQL*Plus、Enterprise Managerまたは任意のSQLコマンドライン・ツールでOracle Database 10gにアクセスします。

    2. VIDEO5ユーザーを作成します。

    3. VIDEO5ユーザーにCONNECTおよびRESOURCE権限を付与します。

    ユーザーの作成と権限付与の詳細は、『Oracle Database SQLリファレンス』を参照するか、DBAに連絡してください。

  2. EUL所有者としてDiscoverer Administratorに接続し、チュートリアルをインストールします。インストール時にVIDEO5ユーザーのパスワードを入力する必要があります。

    ビデオ・ストア・チュートリアルのインストールの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Administrator's Guide for Oracle Business Intelligence Discoverer』を参照してください。