ヘッダーをスキップ
Oracle® Fusion Middleware Oracle Data Integratorアプリケーション・アダプタ・ガイド
11g リリース1 (11.1.1)
B70181-02
  ドキュメント・ライブラリへ移動
ライブラリ
製品リストへ移動
製品
目次へ移動
目次

前
 
次
 

5 Oracle PeopleSoft

この章では、Oracle Data IntegratorでのOracle PeopleSoftナレッジ・モジュールの使用方法について説明します。

この章では、次の項目について説明します。

5.1 概要

Oracle Data Integratorでは、Oracle PeopleSoftアプリケーションから抽出されたデータを統合します。また、PeopleSoftメタデータのリバース・エンジニアリングおよびPeopleSoft表からのスケーラブルなデータ抽出をサポートします。

5.1.1 概念

PeopleSoft用Oracle Data Integrator KMは、次のような目的で、PeopleSoftの成熟した統合メソッドを使用しています。

  • PeopleSoftデータ構造(ビジネス・オブジェクト、表、ビュー、列、キーおよび外部キー)をデータストア形式でリバース・エンジニアリングします。Oracle Data Integratorでは、OracleおよびMicrosoft SQL ServerのデータベースでホストされるPeopleSoftインスタンスに対してこの処理を実行する、2つの専用ナレッジ・モジュール(KM)が提供されます。

  • データレベルでの統合アプローチを使用してPeopleSoftからデータを抽出します。PeopleSoftデータを含むデータベース表からデータが抽出されます。

5.1.2 ナレッジ・モジュール

Oracle Data Integratorには、PeopleSoftデータを処理するためのナレッジ・モジュールが用意されています。これらのリストを表5-1に示します。PeopleSoftに固有のこれらのナレッジ・モジュールでは、Oracle Data IntegratorとPeopleSoftプラットフォームとの間の統合および接続性が提供されています。

これらのKMでは、PeopleSoftをデータレベルで統合できます。つまり、データの抽出がPeopleSoftビジネス・オブジェクト表で直接実行されます。この方法は読取り専用です。

表5-1 PeopleSoftナレッジ・モジュール

ナレッジ・モジュール 説明

RKM PeopleSoft ORACLE

PeopleSoftからビジネス・オブジェクト、表、ビュー、列、キーおよび外部キーを取得する、リバース・エンジニアリング・ナレッジ・モジュール。PeopleSoft表をホストするデータベースはOracleです。

RKM PeopleSoft MSSQL

PeopleSoftからビジネス・オブジェクト、表、ビュー、列、キーおよび外部キーを取得する、リバース・エンジニアリング・ナレッジ・モジュール。PeopleSoft表をホストするデータベースはMicrosoft SQL Serverです。


5.2 インストールおよび構成

PeopleSoftテクノロジでの作業を開始する前に、この項の情報を必ず読んでください。

5.2.1 システム要件および動作要件

インストールを実行する前に、システム要件および動作要件のドキュメントを読んで、使用する環境がインストールする製品の最低インストール要件を満たすことを確認する必要があります。

サポートされているプラットフォームおよびバージョンのリストには、次のOracle Technical Network (OTN)からアクセスできます。

http://www.oracle.com/technology/products/oracle-data-integrator/index.html

5.2.2 テクノロジ固有の要件

Oracle Data IntegratorでPeopleSoftデータを使用するためのテクノロジ固有の要件はありません。

5.2.3 接続性要件

Oracle Data Integratorは、JDBC接続を使用して、PeopleSoftデータをホストするデータベースに接続します。OracleデータベースおよびMicrosoft SQL ServerデータベースとのJDBC接続性の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Data Integrator接続およびナレッジ・モジュール・ガイド』のOracle Databaseの接続性要件に関する項およびMicrosoft SQL Serverの接続性要件に関する項を参照してください。

5.3 トポロジの設定

この手順では、データ・サーバーおよび、PeopleSoftデータの格納に使用される物理スキーマと論理スキーマを、Oracle Data Integratorで宣言します。

5.3.1 データ・サーバーの作成

PeopleSoft表は、OracleスキーマまたはMicrosoft SQL Serverデータベースに格納できます。

OracleまたはMicrosoft SQL Serverのいずれかのテクノロジのデータ・サーバーを作成します。『Oracle Fusion Middleware Oracle Data Integrator接性およびナレッジ・モジュール・ガイド』のOracleデータ・サーバーの作成に関する項またはMicrosoft SQL Serverデータ・サーバーの作成に関する項を参照してください。

このデータ・サーバーは、PeopleSoftデータを格納するデータベース・インスタンスを表します。

5.3.2 物理スキーマの作成

5.3.1項「データ・サーバーの作成」で作成したデータ・サーバーの下に物理スキーマを作成します。『Oracle Fusion Middleware Oracle Data Integrator開発者ガイド』の物理スキーマの作成に関する項に記載されている標準の手順に従います。

このスキーマは、リバース・エンジニアリングするPeopleSoft表を含むOracleスキーマまたはMicrosoft SQL Serverデータベースです。


注意:

PeopleSoft表を格納するOracleスキーマまたはMicrosoft SQL Serverデータベースは、物理スキーマ定義で作業スキーマとして定義しないでください。また、このスキーマまたはデータベースは、インタフェースのステージング領域として使用しないでください。


『Oracle Fusion Middleware Oracle Data Integrator開発者ガイド』の論理スキーマの作成に関する項に記載されている標準の手順で、この物理スキーマ用の論理スキーマを作成し、特定のコンテキストで関連付けます。

5.4 プロジェクトの設定

PeopleSoftの機能を使用してプロジェクトを設定するには、標準の手順に従います。『Oracle Fusion Middleware Oracle Data Integrator開発者ガイド』の統合プロジェクトの作成に関する項を参照してください。

次のKMをOracle Data Integratorプロジェクトにインポートします。

これらの特定のPeopleSoft KMに加えて、OracleテクノロジまたはMicrosoft SQL Serverテクノロジの標準LKMをインポートします。利用できるKMのリストは、『Oracle Fusion Middleware Oracle Data Integrator接続およびナレッジ・モジュール・ガイド』のOracle Databaseのナレッジ・モジュールに関する項とMicrosoft SQL Serverのナレッジ・モジュールに関する項を参照してください。

5.5 モデルの作成およびリバース・エンジニアリング

この項の内容は次のとおりです。

5.5.1 モデルの作成

『Oracle Fusion Middleware Oracle Data Integrator開発者ガイド』のモデルの作成に関する項の説明に従って、OracleテクノロジまたはMicrosoft SQLテクノロジ、および標準の手順を使用したトポロジの設定時に作成された論理スキーマに基づいてモデルを作成します。

5.5.2 PeopleSoft表のリバース・エンジニアリング

PeopleSoft RKMでは、データ・レベルでPeopleSoftデータ構造をリバース・エンジニアリングし、PeopleSoftディレクトリから取得した情報を付加できます。

データの抽出はPeopleSoftビジネス・オブジェクト表で直接実行されます。このアクセス方法は読取り専用です。

リバース・エンジニアリング・プロセスでは、次に示す情報を返します。

  • サブモデルとしてのビジネス・オブジェクト

  • 関連付けられている列と制約を持つデータストアとしてのビジネス・オブジェクト表

  • リバースされた表と列に添付されたコメント

PeopleSoft RKMを使用して、PeopleSoft表のカスタマイズされたリバースエンジニアリングを実行するには、『Oracle Fusion Middleware Oracle Data Integrator開発者ガイド』のモデルのリバースエンジニアリングに関する項に記載されている通常の手順を使用します。この項では、PeopleSoft表固有のフィールドのみについて説明します。

  1. モデルの「リバース」タブで、RKM PeopleSoft ORACLEまたはRKM PeopleSoft MSSQLを選択します。

  2. BUSINESS OBJECT RKMオプションを次のように設定します。

    CCMDBIまたはDPOなどのビジネス・オブジェクト・コードを入力します。

    ビジネス・オブジェクト・コードは、PeopleSoftのオブジェクト・オーナーIDに対応します。様々なオブジェクト・オーナーIDがPeopleSoftビュー、EO_BCOWNRID_VWにリストされています。このフィールドは、リバース・エンジニアリングするビジネス・オブジェクトをフィルタ処理するためのマスクとして使用されます。このフィールドは空にしないでください。少なくともパーセント記号(%)を含める必要があります。

  3. リバースする表を選択するには、「マスク」フィールドにリバース・エンジニアリング・マスクを指定します。「リバース」タブの「マスク」フィールドで、名前に基づいてリバース・エンジニアリングされるオブジェクトがフィルタ処理されます。「マスク」フィールドは空にしないでください。少なくともパーセント記号(%)を含める必要があります。

リバース・エンジニアリング・プロセスでは、アプリケーションおよび表をサブモデルおよびデータストアとして返します。これらのPeopleSoftデータストアは統合インタフェースのソースとして使用できます。

5.6 インタフェースの設計

PeopleSoftデータ表は、統合インタフェースのソースとして使用できます。

インタフェース用に選択したKMによって、このインタフェースの機能およびパフォーマンスが決まります。この項に示す推奨事項は、PeopleSoftデータのロードに関連する様々な状況でのKMの選択に役立ちます。

5.6.1 PeopleSoftからのデータのロード

PeopleSoftデータ表を統合インタフェースのソースとして使用し、PeopleSoftデータベースからデータを抽出して他のシステム(データ・ウェアハウス、他のデータベースなど)に統合できます。

この状況でPeopleSoftをソースとして使用することは、統合インタフェースのソースとしてOracleデータストアまたはMicrosoft SQL Serverデータストアを使用することと同じです。汎用SQL、Oracle DatabaseまたはMicrosoft SQL ServerのKMをこの目的で使用できます。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Data Integrator接続およびナレッジ・モジュール・ガイド』の次の章を参照してください。

  • 「Oracle Database」

  • 「汎用SQL」

  • 「Microsoft SQL Server」