この章では、Dynamic Converterのデフォルトのテンプレート、変換フォーマットおよびスライドショーのテンプレート・ファイルの設定方法とワイヤレス・テンプレートの削除方法について説明します。
この章の内容は、次のとおりです。
Dynamic Converterの使用を開始してコンテンツ・アイテムのテンプレートを設計する前に、次の準備をしておく必要があります。
コンテンツ・アイテムのOracle WebCenter Content Serverへのチェックイン。コンテンツのチェックイン方法の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Contentの使用』を参照してください。
適切なテンプレート・タイプによるDynamic Converterテンプレートのコンテンツ・サーバーへのチェックイン。詳細は、第30章「変換テンプレートの管理」を参照してください。
テンプレートの選択ルールと、関連するメタデータおよびテンプレートの追加。詳細は、第29章「テンプレート・ルールの管理」を参照してください。
「Dynamic Converterの構成」ページでの変換フォーマットおよびその他の関連情報の指定。
デフォルトのテンプレートは、定義したテンプレート条件に一致しないコンテンツ・アイテムに適用されます。コンテンツのアイテムに関連付けられているデフォルト・テンプレートを変更するには、次の手順を実行します。
「Dynamic Converterの管理」ページを開きます。
「構成設定」をクリックします。
「Dynamic Converterの構成」ページで、「デフォルトのテンプレート」見出しの下の「テンプレート」テキスト・ボックスに、テンプレートのコンテンツIDを入力します。「テンプレート・タイプ」メニューからテンプレートのタイプを選択すると、「使用できるテンプレート」メニューからテンプレートを選択できます。
「デフォルトのテンプレート」見出しの下の「レイアウト」テキスト・ボックスに、レイアウト・テンプレートのコンテンツIDを入力します。また、「使用できるレイアウト」メニューから、レイアウト・テンプレートを選択することもできます。(レイアウトはクラシックHTML変換テンプレートにのみ適用されます。)
「Dynamic Converterの構成」ページの下部にある「更新」をクリックして、デフォルトのテンプレートを有効にします。
以前のバージョンのDynamic Converterでは、コンテンツ・アイテムがいずれのテンプレート条件にも一致せず、デフォルトのテンプレート(plain.hcst
など)が指定されていない場合、次のエラー・メッセージが表示されました。
Content Server Request Failed. Could not convert the content to html. The default conversion template has not been set.
今回のリリースでは提供されません。空のテンプレートは、定義したテンプレート条件に一致しないコンテンツ・アイテムに自動的に適用されます。このテンプレートを、独自のデフォルトのテンプレートでオーバーライドできます(前述の手順を実行します)。
Dynamic Converterでコンテンツ・アイテムを認識して変換するには、変換形式リストにコンテンツ・アイテムのファイル形式(MS Word、RTF、プレーン・テキストなど)が含まれている必要があります。「検索結果」ページや「コンテンツ情報」ページなどで、リストに含まれているファイル形式のみ、その横に(HTML)リンクが表示されます。
この項の内容は次のとおりです。
「Dynamic Converterの構成」ページでは、1つ以上のファイル形式をいつでも追加できます。ファイル形式を追加する手順は、次のとおりです。
「Dynamic Converterの管理」ページを開きます。
「構成設定」をクリックします。
「Dynamic Converterの構成」ページで、「変換フォーマット」見出しの下のフォーマット・テキスト・ボックスに、Webページに変換したいファイル形式を入力します(または右側のメニューから選択します)。次のように、テキスト・ボックスのフォーマットは、カンマとスペースで区切る必要があります。
application/msword, application/vnd.ms-excel
ファイル形式は、コンテンツ・サーバーの構成マネージャの命名規則に準拠する必要があります。たとえば、Microsoft Wordドキュメントはapplication/docやapplication/mswordとなります。
Office 2007ファイル(docx
、xlsx
およびpptx
など)では、(HTML)リンクを表示させるには、DC構成ページで次のフォーマットを有効にする必要があります。
application/vnd.openxmlformats-officedocument.presentationml.presentation application/vnd.openxmlformats-officedocument.presentationml.slide application/vnd.openxmlformats-officedocument.presentationml.slideshow application/vnd.openxmlformats-officedocument.presentationml.template application/vnd.openxmlformats-officedocument.spreadsheetml.sheet application/vnd.openxmlformats-officedocument.spreadsheetml.template application/vnd.openxmlformats-officedocument.wordprocessingml.document application/vnd.openxmlformats-officedocument.wordprocessingml.template
ファイル形式の命名規則は、コンテンツ・サーバーの管理ドキュメントを参照してください。
「更新」をクリックし、ファイル形式をDynamic Converterに追加します。
「Dynamic Converterの構成」ページでは、ファイル形式をいつでも削除できます。ファイル形式を削除する手順は、次のとおりです(この操作を取り消すことはできません)。
「Dynamic Converterの管理」ページを開きます。
「構成設定」をクリックします。
「Dynamic Converterの構成」ページで、「変換フォーマット」見出しの下のフォーマット・テキスト・ボックスで、削除したいファイル形式を選択します。
キーボードの[Delete]キーを押し、テキスト・ボックスからこのファイル形式を削除します。ボックスにリストされているすべてのフォーマットではなく、必ず排除したいフォーマットのみを削除してください。
「更新」をクリックし、ファイル形式をDynamic Converterから削除します。
注意: 間違って正しくないファイル形式を削除してしまった場合は、再度追加してから「更新」をクリックしてください。 |
Dynamic Converterテンプレートを使用してPowerPointプレゼンテーションを変換する場合は、HTML変換テンプレートを使用することをお薦めします。ドキュメントの書式設定に移動して、テンプレート・エディタの「プレゼンテーション」タブでテンプレートをカスタマイズできます。
クラシックHTML変換テンプレートを使用する場合、Oracle Technology Network(http://www.oracle.com/technetwork/indexes/samplecode/
)からダウンロードできるスライドショーのhcst
ファイルを使用する必要があります。ダウンロード後、コンテンツ・サーバーにサンプルをチェックインします。3つのスライドショー・ファイル(slideshow.hcst
、slideshowb.hcst
およびslideshowc.hcst
)をすべてチェックインする必要があります。サンプルのPowerPointファイル(dc_powerpoint.ppt
)をダウンロードすることもできます。
ファイルのチェックインと同時にコンテンツIDを自動的に割り当てるようにDynamic Converterを構成した場合は、これを反映するために、各スライドショー・テンプレート・ファイルを編集する必要があります。そして、各ファイルを再度チェックインしてから、テンプレートの使用を開始します。
PowerPointプレゼンテーションの変換のためにスライドショー・テンプレート・ファイルを構成する手順は、次のとおりです。
3つのスライドショー・ファイル(slideshow.hcst
、slideshowb.hcst
およびslideshowc.hcst
)をすべて、コンテンツ・サーバーにチェックインします。これらをスクリプト・テンプレートとしてチェックインしていることを確認します。詳細は、第30.4項を参照してください。
ファイルを確実に正しいWebレイアウト・ディレクトリにチェックインするため、3つのファイルすべてに同じコンテンツ・タイプ、セキュリティ・グループおよびアカウント(該当する場合)を使用してください。
コンテンツIDを自動的に生成する場合、各スライドショー・ファイルで自動的に生成されるコンテンツIDを検出して書き留めます。
コンテンツIDを自動的に生成しない場合、DC-Slideshow、DC-SlideshowBおよびDC-SlideshowCなどを使用することをお薦めします。
ダウンロードしたスライドショーのサンプル・ファイルにアクセスします。
スライドショーのhcstファイルをそれぞれWordPadやviなどのテキスト・エディタで開き、次に示すスライドショー参照を適切なコンテンツIDで検索および置換します。
重要: 各ファイルを閉じる前に、必ず変更を保存してください。 |
slideshow.hcst:
検索: slideshowbtemplate
置換: チェックインされているslideshowb.hcstテンプレートのコンテンツID。たとえば、1002、DC-SlideshowBなどです。
slideshowb.hcst:
検索: slideshowctemplate
置換: チェックインされているslideshowc.hcstテンプレートのコンテンツID。たとえば、1003、DC-SlideshowCなどです。
slideshowc.hcst:
検索: slideshowbtemplate
置換: チェックインされているslideshowb.hcstテンプレートのコンテンツID。たとえば、1002、DC-SlideshowBなどです。
次のように、必ずファイル拡張子を保持してください。
{## link element=sections.current.bodyorimage template=slideshowbtemplate.hcst}.
そうしないと、HTML変換中にアプリケーションで例外が発生することがあります。
UNIXシステムでは、コンテンツIDの大/小文字が区別されるため、dc-slideshow
はDC-Slideshow
やDC-SLIDESHOW
とは同一ではありません。
コンテンツ・サーバーでスライドショーを検索し、「検索結果」ページで「情報」リンクをクリックします。
「コンテンツ情報」ページが表示されます。
「チェックアウト」をクリックします。
「チェックアウトの確認」ページで、「チェックイン」をクリックします。
修正したスライドショー・ファイルを参照して、「コンテンツ・チェックイン・フォーム」の「チェックイン」をクリックします。
これで、PowerPointプレゼンテーションの変換フォーマットの設定(第28.3項を参照)と、チェックインされたテンプレートのテンプレート・ルールへの割当て(第29章「テンプレート・ルールの管理」を参照)ができるようになりました。
Dynamic Converter 11gR1はワイヤレス・テンプレート・タイプをサポートしていませんが、クラシックHTML変換テンプレートに基づいたワイヤレス・サポートを引き続き提供しています。旧リリースのDynamic Converterがインストールされている既存のContent Serverには、まだワイヤレス・テンプレート・タイプが残っている可能性がありますが、使用しようとしても失敗します。
使用可能なテンプレートのリストからワイヤレス・テンプレートを削除する手順は、次のとおりです。
新しいブラウザ・ウィンドウを開き、sysmanagerロールを持つシステム管理者としてコンテンツ・サーバーにログインします。
「管理アプレット」ページを開きます。
管理アプレット・セクションの下の「構成マネージャ」をクリックします。
「構成マネージャ」ウィンドウの「情報フィールド」タブで、TemplateType行を選択して「編集」をクリックします。
TemplateTypeフィールドの編集ダイアログで、「構成」をクリックします。
オプション・リストの構成ダイアログで、「編集」をクリックします。
「オプション・リスト」ダイアログでワイヤレス・テンプレートを選択してから[Delete]キーを押して、オプションとしてワイヤレス・テンプレートを削除します。
「OK」を3回押して「構成マネージャ」ウィンドウに戻ります。
メニュー・バーから「オプション」を選択します。
「スキーマのパブリッシュ」を選択します。これによって、変更がコンテンツ・サーバーに伝播します。
「構成マネージャ」アプリケーションを終了して数分待ちます。その後、テンプレートのチェックイン・フォームに戻ります。