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Oracle® Fusion Middleware Oracle WebCenter Contentのマネージング
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25 PDFウォーターマークの管理

ウォーターマークとは、PDFドキュメントの選択されたページに重ね合わされるイメージまたはテキストです。有効にすると、チェックイン時(静的ウォーターマーク)、またはユーザーがPDFドキュメントの表示やダウンロードをリクエストしたとき(動的ウォーターマーク)に、PDFウォーターマーク・コンポーネントをウォーターマークとして適用できます。

PDFウォーターマークでは、表示の目的でダウンロードするPDFファイルにセキュリティ機能を追加することもできます。パスワード・セキュリティを追加したり、ファイル・コンテンツの印刷またはコピーを有効または無効にできます。

この章では、PDFウォーターマークの管理について説明します。

25.1 PDFウォーターマークの理解

このセクションのトピックは次のとおりです:

25.1.1 ウォーターマークのタイプ

静的ウォーターマークは、Inbound Refinery変換の後続の手順としてコンテンツ・チェックイン中に適用されます。PDFに変換するコンテンツのウォーターマークを選択するには、チェックイン中に有効な「ウォーターマーク・テンプレートID」を入力します。Inbound RefineryでPDFに変換されるドキュメントにのみ、静的ウォーターマークを付加できます。ドキュメントに静的ウォーターマークが付加されると、ドキュメントのすべてのビューアで同じウォーターマークが表示されます。

同じ方法で、自動化されたプロセス(WebDAVまたはBatchLoader)でチェックインしたコンテンツにも静的ウォーターマークを適用できますが、有効なウォーターマーク・テンプレートIDを指定することが条件です。テンプレートおよびテンプレートIDの作成の詳細は、第25.1.2項を参照してください。

動的ウォーターマークは、ユーザーがPDFドキュメントの表示またはダウンロードをリクエストすると、必要に応じて生成されます。動的ウォーターマークには、様々な情報(ユーザー名、リクエスト・ユーザー、ダウンロードの日時など)を含めることができます。このため、ユーザーごとに、同一のコンテンツがそれぞれ異なるウォーターマークを付けて表示される場合があります。動的ウォーターマークを使用すると、Webレイアウト・フォームのみにウォーターマークが適用されます。元のPDFファイルのボールトの場所はそのままです。

動的ウォーターマークはルールベースです。PDFドキュメントに対するリクエストが事前定義のルールを満たしている場合は、そのルールに関連するテンプレートを使用して、リクエスト・ユーザーに戻す前のコンテンツのコピーにウォーターマークが適用されます。要求されたコンテンツに動的ウォーターマークを付加するかどうかを決定するルールの定義と特定条件の設定は、システム管理者が行います。

動的ウォーターマークに対するルールの指定の詳細は、第25.1.3項を参照してください。

次のタイプのウォーターマークを使用できます。

  • テキスト: コンテンツ・アイテムのメタデータ値や、ウォーターマークが適用されたポイントでのコンテンツ・アイテムの情報を示す、$DATE$などの特別なキーワードを含むテキストを指定できます。

  • イメージ: サポートされているビットマップ(ラスター)・フォーマットのイメージです。

  • シグネチャ: 電子シグネチャが有効な場合、コンテンツ・アイテムに関連付けられた電子シグネチャ・メタデータからウォーターマークを作成できます。

詳細はウォーターマークのタイプおよび配置で指定します。1つのドキュメントに、任意のタイプの1つ以上のウォーターマークを含めることができます。定義したウォーターマークは1つのテンプレートに格納され、このテンプレートはコンテンツIDおよびデフォルト・メタデータ値を使用してチェックインされます。

25.1.2 テンプレート

ウォーターマークをチェックイン時に静的に適用しても、PDFファイルがリクエストされたときに動的に適用しても、テキスト・ウォーターマークやイメージ・ウォーターマークの情報およびそのウォーターマークを使用するための任意のルールを含むウォーターマーク情報が、テンプレートに格納されます。

レガシー・スキーマ・テンプレートは、ウォーターマークに対してサポートされていますが、テンプレートに変更を加えると、新しいスキーマへのアップグレードが行われます。したがって、コンテンツ・サーバーのバージョン11gR1で変更されたテンプレートは、古いバージョンのコンテンツ・サーバーでは正しく機能しない可能性があります。

テンプレート作成の詳細は、第25.2.3項を参照してください。

テンプレートは、デフォルト・メタデータおよび2つの追加メタデータ・フィールドとともに、管理対象コンテンツ・アイテムとしてコンテンツ・リポジトリにチェックインされます。

  • ウォーターマーク・テンプレートID: テンプレートが作成されたときに割り当てられるテンプレートのコンテンツID (dDocName)です。コンテンツ・アイテムがチェックインされたときに、静的ウォーターマークで指定されます。

  • ウォーターマーク・テンプレート・タイプ: このフィールドには、サポートされているテンプレート・タイプのリストです。現在は、1つのオプション(デフォルトのPDFW_Template)があります。

これらのフィールド以外に、追加のメタデータ値を指定できます。このことは、値が必要なフィールドにデフォルト値が設定されるようにするのに役立ちます。

25.1.2.1 テンプレート・セキュリティ

ユーザー・パスワードには、ユーザーがPDFを開いて表示するためのパスワードを指定する必要があります。所有者パスワードでは、PDFファイルの変更またはPDFファイル内のセキュリティ設定の変更が制限されます。

セキュリティ設定では、PDFセキュリティを使用して関連するPDFファイル内のアクセス制限が設定されます。これらのアクセス制限は、コンテンツ・サーバーで定義されたコンテンツ・アイテムに対するアクセス制限からは独立しています。

ユーザー/所有者のパスワードは、サードパーティの暗号化ライブラリを使用したPDFウォーターマーク・テンプレートで暗号化されます。暗号化はテンプレートの保存時に自動的に実行され、復号化はそのテンプレートがウォーターマークに対して使用されたときに自動的に実行されます。

オラクル社では、暗号化ライブラリを提供していません。ライブラリbcprov-jdk14-138.jarは、推奨されるサードパーティの暗号化ライブラリであり、BouncyCastle.orgからダウンロードできますが、他のライブラリも使用できます。暗号化ライブラリの詳細は、第25.2.1項を参照してください。

レガシー・テンプレートのパスワードは、テンプレートが保存されるまで暗号化されません。テンプレートは、変更しないかぎり保存できません。したがって、テンプレート・パスワードを暗号化するには、各レガシー・テンプレートを編集し、保存する前に小規模な変更を実行します。

25.1.3 動的ウォーターマークのルール

ルールを使用して、動的ウォーターマークに適用するテンプレートが決定されます。テンプレートの作成後に、テンプレートのルールを定義できます。静的または動的ウォーターマーク設定には、同じテンプレートを使用できます。ルールは、動的ウォーターマークにのみ使用されます。

テンプレートに複数のルールがある場合、ルールはリストの順に適用されます。最も特別なテストを伴うルール(多数の条件)がリストの上の位置に、一般的なルール(より少ない条件)が後に続くように順序付けます。すべてのルールは、適用されるウォーターマークについて、テストが成功する必要があります。

ルール内で、選択したメタデータ・フィールドの値に基づいて条件を指定できます。たとえば、特定の作成者についてdDocAuthorフィールドをテストしたり、特定タイプのドキュメントについてdDocTypeをテストできます。ルールの条件を定義する順序は関係ありません。テストが成功するには、関連するルールのすべての条件がtrueになる必要があります。

25.1.4 PDFの最適化

PDF ConverterによるPDFは、より高速なWeb表示のために最適化されている場合があります。このようなコンテンツに静的ウォーターマークを適用した場合は、最適化が失われます。ウォーターマーク適用後の最適化には、PDFウォーターマークでは提供されないサードパーティのオプティマイザが必要となります。最適化を使用するには、Distillerエンジン/オプティマイザがインストールされ、完全に作動している必要があります。選択するオプティマイザは、コマンドライン(スクリプト・ファイルや.batファイル)を介して変換を実行できる必要があります。


重要:

PDFウォーターマークでは、PDFオプティマイザは提供されません。最適化機能を使用する場合は、使用前にサードパーティのDistillerエンジンをインストールし、そのオプティマイザが完全に作動していることを確認します。オプティマイザは、コマンドライン(スクリプト・ファイルや.batファイル)を介して変換を実行できる必要があります。


25.1.5 ウォーターマークの配置

オプションを使用して、テキスト・ウォーターマークやイメージ・ウォーターマークをページの上部(ヘッダー)、中央、下部(フッター)、またはページ内の特定の場所にX-Y座標で配置できます。1つのドキュメントに、複数のウォーターマークを使用できます。

次のイメージには、各位置の参照点がポイントで示されています。サンプル・イメージの各位置では、関連付けられた参照点に対する相対的な方向が示されています。各位置のサンプル・テキストは、使用可能な横方向の位置合わせオプション(左、右、中央)のいずれかを示しています。すべてのテキストの位置合わせオプションは、各位置で使用できます。

この図については、前後のテキストで説明されています。

標準的な配置では、テキストおよびイメージはページの中央上部、中心または中央下部のポイントを参照します。イメージは、関連付けられた参照点を中心に中央揃えされ、水平方向に配置されます。テキストの場合は、この参照点に対して横方向の位置合わせ(左、右または中央揃え)を指定できます。

明示的に配置されたウォーターマークでは、座標はポイント(1ポイント=1/72インチ)で指定します。基点(0, 0)は、ページの左下隅です。イメージの場合は、これらの座標によってイメージの左下隅が指定され、イメージは右上方向に拡張されます。テキストでは、標準の配置オプションと同様に、これらの座標によって、位置合わせオプションの水平の参照点が指定されます。

25.2 PDFウォーターマークの構成

この項では、PDFウォーターマークの管理に使用されるタスクについて説明します。

25.2.1 暗号化ライブラリに対するクラスパスの指定

PDFファイルがレンダリングされるとき、テンプレートで定義したパスワードによって、そのPDFファイル内の対応するパスワードが設定されます。テンプレートに格納されたパスワードは、サードパーティの暗号化ライブラリを使用して暗号化されます。テンプレートに格納されたパスワードを暗号化するために、PDFウォーターマークで使用する暗号化ライブラリへの参照をコンテンツ・サーバーに提供する必要があります。

オラクル社では、パスワードを暗号化する暗号化ライブラリを提供していません。この手順では、サードパーティの暗号化ライブラリを使用することを前提にしています。そのようなライブラリの1つにbcprov-jdk14-138.jarがあり、BouncyCastle.orgからダウンロードできますが、他のライブラリも使用できます。

  1. 暗号化ライブラリの.jarファイルをダウンロードして、/shared/classesディレクトリに貼り付けます。

  2. Windowsの「スタート」メニューから「プログラム」→「コンテンツ・サーバー-[インスタンス名]」→「ユーティリティ」を選択し、次に「システム・プロパティ」を選択します。

  3. 「システム・プロパティ」アプレットで、「パス」タブを開きます。

  4. 次の内容をクラスパスとして指定します。

    JAVA_CLASSPATH;$SHAREDDIR/classes/bcprov-jdk14-138.jar
    
  5. 「OK」をクリックして変更内容を保存し、「システム・プロパティ」ユーティリティを終了します。

25.2.2 PDFウォーターマークの管理の開始

PDFウォーターマークに対するテンプレート、ルールおよび構成の定義は、「PDFウォーターマークの管理」ページを使用してコンテンツ・サーバーで管理します。

  1. 「メイン」メニューから「管理」「PDF Watermarkの管理」を選択します。

  2. 「PDFウォーターマークの管理」をクリックします。

    「PDFウォーターマークの管理」ページが表示されます。

25.2.3 テンプレートの追加または編集

テンプレートを作成する前に、必要なメタデータ・フィールド値を定義します。テンプレートをチェックインした後でも、必要に応じて修正できます。

テンプレートのチェックイン向けに特定のメタデータ・フィールドを定義するには、次の手順に従います。

  1. 「メイン」メニューから「管理」「PDF Watermarkの管理」を選択します。

  2. 「PDFウォーターマークの管理」ページで、「構成」タブをクリックします。

  3. 定義または編集するフィールドの名前と値のペアをハイライトし、「編集」をクリックします。

  4. 「デフォルト値の編集」ページで、選択したフィールドの名前に適用される値を設定します。

  5. 「適用」をクリックします。

テンプレートを追加する手順は、次のとおりです。

  1. 「PDFウォーターマークの管理」ページで「テンプレート」タブを選択します。

  2. 既存のテンプレートを編集するには、テンプレートを選択して「編集」をクリックします。新しいテンプレートを作成するには、「追加」をクリックします。

  3. 新規テンプレートの追加/「テンプレートの編集」ページでテンプレートの名前を指定し、意味のあるコンテンツIDを割り当てます。テンプレートをチェックインした後は、IDを変更できません。

  4. セキュリティをテンプレートに追加するには、「セキュリティ」タブをクリックします。

    1. 「セキュリティ・レベル」で暗号化のビット深度を選択します。数値が大きいほど、暗号化の強度が増します。この暗号化レベルは、ウォーターマーク・テンプレートではなく、PDFファイル自体に定義されたパスワードに適用されます。オラクル社では、テンプレートに格納されたパスワードを暗号化する暗号化ライブラリを提供していません。暗号化ライブラリの追加の詳細は、第25.2.1項を参照してください。

    2. テンプレートに関連付けられたPDFファイルへのアクセスを制限するには、「ユーザー・パスワード」を指定します。ユーザーは、PDFを表示またはダウンロードするためにこのパスワードを指定する必要があります。

    3. PDFファイルの変更またはPDFファイル内のセキュリティ設定の変更を制限するには、「所有者パスワード」を指定します。

      このパスワードは、現在のウォーターマーク・テンプレートではなく、関連するPDFファイル自体に適用されます。テンプレートへのアクセスは、コンテンツ・サーバーのセキュリティ・モデルによって管理されます。

    4. ユーザーがPDFファイルの一部を印刷できないようにするには、印刷の許可「いいえ」に設定します。低解像度での印刷を許可するには、「低下」を選択します。

    5. ユーザーがPDFファイルの一部をコピーできないようにするには、コピーの許可「いいえ」に設定します。

  5. 終了したら、「OK」をクリックします。

25.2.3.1 テキスト・ウォーターマークの追加または編集

テキスト・ウォーターマークを追加または編集する手順は、次のとおりです。

  1. 新規テンプレートの追加/「テンプレートの編集」ページを開き、「テキスト・ウォーターマーク」タブをクリックします。

  2. ウォーターマークを追加するには、「追加」をクリックします。既存のウォーターマークを編集するには、「編集」をクリックします。.

  3. 新しいテキスト・ウォーターマークの追加/「テキスト・ウォーターマークの編集」ページで、ウォーターマークで表示される「テキスト」を指定します。テキストには、ドキュメント情報によって置き換えられる埋込み記号(ウォーターマークがレンダリングされるときのページ数またはドキュメント名など)を含めることができます。

  4. ページ上でウォーターマークが表示される「場所」を選択します。

  5. 「明示的」を選択した場合は、ウォーターマークの「X座標」および「Y座標」の場所を指定します。値は、ポイントで指定されます。ポイントは1/72インチで、ページの左下隅から測定されます。

  6. テキストの「ローテーション」を0から359度(反時計回り)で指定します。

  7. 指定した位置で横方向の「位置合わせ」を選択します。

  8. フォント、サイズ、太さおよび色を選択します。太さの拡張がないフォントでは、太さが無効化されます。

  9. ウォーターマークの「レイヤー」をPDFのコンテンツ(その他のウォーターマークを含む)の「上」にするか「下」にするかを選択します。

  10. 「ページ範囲」を指定します。空白のままにすると、ドキュメント全体がページ範囲に含められます。

    特定のページはカンマで区切ります(1,2,4)。ページ範囲の最初のページと最後のページはコロンで区切ります(12:24)。実際のページ数を指定しないで最終ページを指定するには、キーワード「LAST」を使用します。たとえば、1,2,4,12:24,50:LASTなどです。

  11. ページ範囲の修飾子にウォーターマーク「偶数ページのみ」または「奇数ページのみ」を指定します。

  12. 終了したら、「OK」をクリックします。

25.2.3.2 イメージ・ウォーターマークの追加または編集

イメージは、使用する前にチェックインする必要があります。イメージ・ウォーターマークを追加または編集する手順は、次のとおりです。

  1. 新規テンプレートの追加/「テンプレートの編集」ページを開き、「イメージ・ウォーターマーク」タブをクリックします。

  2. ウォーターマークを追加するには、「追加」をクリックします。既存のウォーターマークを編集するには、「編集」をクリックします。

  3. 新しいイメージ・ウォーターマークの追加/「イメージ・ウォーターマークの編集」ページで、使用するイメージの「コンテンツID」を指定します。サポートされているビットマップ(ラスター)・イメージ・フォーマット(GIF、JPGなど)のイメージを使用できます。

  4. 必要に応じて、「スケール係数」を指定して、ウォーターマークとして使用するときにイメージのサイズを保持または変更します。スケール係数を指定しない場合、イメージは72 dpiでレンダリングされます。

    スケール係数は、計算式「default_dpi / image_dpi * 100%」に基づいたパーセントで示されます。たとえば、300 DPIのイメージのサイズと解像度を維持するためのスケール係数24は、「72 DPI / 300 DPI * 100% = 24%」のように計算されます。

  5. ページ上でウォーターマークが表示される「場所」を選択します。

  6. 場所で「明示的」を使用した場合は、ウォーターマークの「X座標」および「Y座標」の場所を指定します。値は、ポイントで指定されます。ポイントは1/72インチで、ページの左下隅から測定されます。

  7. ウォーターマークの「レイヤー」をPDFのコンテンツ(その他のウォーターマークを含む)の「上」にするか「下」にするかを選択します。

  8. 「ページ範囲」を指定します。空白のままにすると、ドキュメント全体がページ範囲に含められます。

    特定のページはカンマで区切ります(1,2,4)。ページ範囲の最初のページと最後のページはコロンで区切ります(12:24)。実際のページ数を指定しないで最終ページを指定するには、キーワード「LAST」を使用します。次のページ範囲には、これらのすべてのオプションが含まれています(1,2,4,12:24,50:LAST)。

  9. ページ範囲の修飾子にウォーターマーク「偶数ページのみ」または「奇数ページのみ」を指定します。

  10. 終了したら、「OK」をクリックします。

25.2.3.3 電子シグネチャ・ウォーターマークの追加または編集

電子シグネチャを追加または編集する手順は、次のとおりです。

  1. 新規テンプレートの追加/「テンプレートの編集」ページを開き、「シグネチャ・ウォーターマーク」タブをクリックします。

  2. ウォーターマークを追加するには、「追加」をクリックします。既存のウォーターマークを編集するには、「編集」をクリックします。

  3. 新しいシグネチャ・ウォーターマークの追加/「シグネチャ・ウォーターマークの編集」ページで、ウォーターマークで表示される「ラベル」を指定します。テキストには、ドキュメント情報によって置き換えられる埋込み記号(ウォーターマークがレンダリングされるときのページ数またはドキュメント名など)を含めることができます。

  4. カンマ区切りリストとしてウォーターマークで使用する「フィールド」を指定します。フィールドは、電子シグネチャ表の標準フィールドまたはユーザー定義フィールドです。

  5. ページ上でウォーターマークが表示される「場所」を選択します。

  6. 場所で「明示的」を使用した場合は、ウォーターマークの「X座標」および「Y座標」の場所を指定します。値は、ポイントで指定されます。ポイントは1/72インチで、ページの左下隅から測定されます。

  7. フォント、サイズ、太さおよび色を選択します。太さの拡張がないフォントでは、太さが無効化されます。

  8. ウォーターマークの「レイヤー」をPDFのコンテンツ(その他のウォーターマークを含む)の「上」にするか「下」にするかを選択します。

  9. 「ページ範囲」を指定します。空白のままにすると、ドキュメント全体がページ範囲に含められます。

    特定のページはカンマで区切ります(1,2,4)。ページ範囲の最初のページと最後のページはコロンで区切ります(12:24)。実際のページ数を指定しないで最終ページを指定するには、キーワード「LAST」を使用します。たとえば、1,2,4,12:24,50:LASTなどです。

  10. ページ範囲の修飾子にウォーターマーク「偶数ページのみ」または「奇数ページのみ」を指定します。

  11. 終了したら、「OK」をクリックします。

25.2.4 ルールの作成および編集

テンプレートのルールを定義する前に、テンプレートを作成する必要があります。詳細は、第25.2.3項を参照してください。

ルールを追加または編集する手順は、次のとおりです。

  1. 「PDFウォーターマークの管理」ページで「ルール」タブを選択します。

  2. 新しいルールを追加するには、「追加」をクリックします。既存のルールを変更するには、ルールを選択して「編集」をクリックします。

  3. 新しいルールの場合は、新規ルールの追加/「ルールの編集」ページでルールの使用方法を説明する「名前」を入力します。保存後は名前を変更できません。ルール名を変更するには、ルールを削除して新しく作成します。

  4. 「テンプレートID」を選択して、ルールと関連付けます。

  5. 新しい条件を追加するには、「追加」をクリックします。既存の条件を変更するには、条件を選択して「編集」をクリックします。

  6. 新しい条件の場合は、新しい条件の追加/「条件の編集」ページで「フィールド名」を選択します。選択したフィールドは、保存後は修正できません。別のフィールド名を指定するには、新しい条件を作成します。

  7. 選択したフィールドに対して「値」を指定します。選択したフィールドがリストの場合は、オプション・リストから値を選択します。


    注意:

    ルール基準では大/小文字が区別されます。値は、戻り値と大文字/小文字が一致している必要があります。たとえば、入力するタイトルが「foobar」で戻り値が「FooBar」の場合、不一致とみなされてルールが失敗します。


  8. 条件を保存するには、「OK」をクリックします。

  9. 現在のルールの条件を保存するには、「OK」をクリックします。

    ルール内で、条件の順序は関係ありません。すべての条件が、適用されるルールについて満たされている必要があります。

  10. テンプレートに割り当てられるルールの順序を変更するには、ルールを選択し、「上に移動」および「下に移動」ボタンを使用して、リスト内のルールの位置を変更します。

    ルールをテストする順序は、使用する条件によっては重大な場合があります。一般的に、最も特別なテストを伴うルール(多数の条件)がリストの上の位置に、一般的なルール(より少ない条件)が後に続くように順序付けます。

  11. 「OK」をクリックします。

25.3 ウォーターマークのシナリオ

このセクションのトピックは次のとおりです:

25.3.1 静的ウォーターマークのシナリオ

コンテンツ・サーバーは処理済のコンテンツをInbound Refineryから受け取ります。Inbound Refineryは、PDF Converterがインストールされ、有効な状態で、必要なファイル形式をPDFに変換するように構成されている必要があります。PDFファイルが提供されると、コンテンツのチェックイン時に選択したウォーターマーク・テンプレートが適用されます。

ウォーターマークの複数の要素は、受信PDFにウォーターマークを適用するために使用するテンプレート内に事前に定義されています。ウォーターマークは、動的ウォーターマークのルールに関係なく適用されてリクエスタに配信されます。静的ウォーターマークに加えて、ルールベースのウォーターマーク(動的)を適用することもできます。

このプロセスについては、前後のテキストで説明されています。

25.3.2 動的ウォーターマークのシナリオ

ユーザーがWeb表示可能なPDFをリクエストすると、定義済のルールに基づいてチェックが行われ、リクエスタに配信するWeb表示可能なPDFにウォーターマークを適用するかどうかが決定されます。

PDFドキュメントに対するリクエストが事前定義のルールを満たしている場合は、そのルールに関連するテンプレートを使用して、リクエスト・ユーザーに戻す前のコンテンツのコピーにウォーターマークが適用されます。

このプロセスについては、前後のテキストで説明されています。

重要:

PDFウォーターマークでは、PDFオプティマイザは提供されません。最適化機能を使用する場合は、使用前にサードパーティのDistillerエンジンをインストールし、そのオプティマイザが完全に作動していることを確認します。オプティマイザは、コマンドライン(スクリプト・ファイルや.batファイル)を介して変換を実行できる必要があります。