| Oracle® Fusion Middleware Oracle Enterprise Repositoryコンセプト・ガイド 11gリリース1 (11.1.1.7) B72434-01 |
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この章では、Oracleのサービス指向アーキテクチャ(SOA)ガバナンス・インフラストラクチャおよびOracleのSOA Governance Suiteコンポーネント(リポジトリのランタイム・インタフェースであるOracle Service Registry (OSR)、セキュリティ・ポリシー管理用のOracle Web Services Manager (OWSM)、設計時ツール用のSOA Suite Runtime MetaData Store (MDS)、レポート用のOracleのBusiness Intelligence (BI) Publisherなど)について説明します。
この章は次の項で構成されています:
ガバナンス・インフラストラクチャには、Oracle SOA Governance Suiteの次のコンポーネントが含まれています。
Oracle Enterprise Repository (OER)
Oracle Service Registry (OSR)
ランタイム・セキュリティ・ポリシー強制(OWSM)
サービス監視(Oracle Enterprise Manager SOA Management Pack Enterprise Edition)
図1-1は、OracleのSOA Governance Suiteのコンポーネントを示しています。
OracleのGovernance Suiteは緩いバンドルであるため、ユーザーがすべてのコンポーネントを購入する必要はありません。実際に、一部のガバナンス・コンポーネントはOracleのSOA Suiteにも含まれています。
ガバナンス・インフラストラクチャは、次の設計時ツールとの相互運用が可能です。
バージョン管理システム
IDE
ドキュメント・リポジトリおよびファイル・ストア
設計時ポリシー検証ツール
ガバナンス・インフラストラクチャは、次のランタイム・ツールとの相互運用も可能です。
メタデータ・ストア(MDS)
テスト・ツール
ビルド・ツール/スクリプト
不具合追跡システム
図1-2は、サービス指向アーキテクチャ内部のガバナンス・インフラストラクチャを示しています。このガイドでは、これらのツールごとのガバナンスの役割と、すべての部分をインストール、接続および構成する方法について説明します。
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注意: 特に最初は、ガバナンス・インフラストラクチャの全部をインストールする必要はありません。組織は、そのユース・ケースに最も関連性の高いコンポーネントを選択する必要があります。 |
この項では、Governance Suiteのコンポーネントについて説明します。内容は次のとおりです。
Oracle Enterprise Repositoryは、サービスのライフサイクルに対する設計時ガバナンス・サポートを提供し、コンポジット、サービス、ビジネス・プロセスおよびその他のIT関連アセットに対する拡張可能メタデータの格納と管理を可能にします。Oracle Enterprise RepositoryはSOA情報の中心的なソースとして機能し、計画済サービス、既存サービスおよびリタイア済サービスの検出を可能にします。
Oracle Enterprise Repositoryは、アプリケーションの機能拡張や新しいサービス機能の配布を行うサービス・プロデューサ、プロバイダおよびコンシューマに対して重要な情報を提供します。さらに、ポートフォリオ管理者およびビジネス・アーキテクトは、リポジトリを使用して、ビジネス機能について理解し、戦略的計画を支援します。
また、Oracle Enterprise Repositoryには、アセット・アーティファクト・ストアへのロールベース・リンクと、設計ドキュメント、承認ドキュメント、テスト・プラン、サポート・プラン、ポリシーなどへのリンクが用意されています。ライフサイクル・プロセスにおける承認者は証拠書類を参照およびアップロードしてその承認をサポートし、コンシューマは情報を参照してそのサービス選択をサポートできます。自動サービス・ライフサイクル・ガバナンスに役立つOracle Enterprise Repository機能は、次のとおりです。
OERにSOAアセットを自動的に移入し、アーティファクトの更新を自動的に追跡する、アセット・ハーベスタ。
新しいプロジェクトに対するアセットの指示を可能にし、既存アセットの参照と消費を容易にする、IDEとの直接統合。
再利用、コンプライアンスおよびその他のポートフォリオ管理メトリックに関するレポート。
組織のガバナンス・プロセス・ワークフローを満たす標準の変更可能プロセスのセットが付属した、組込みプロセス・エンジン。
ライフサイクル・イベントの選択に関する組込み自動通知、およびアセット・サブスクライバの任意通知。
リポジトリ・イベントを任意のプロセス・サービス・エンドポイントに公開できる、イベント・エンジン。
エンタープライズ・リポジトリとサービス・レジストリ間で情報の同期を保つ、双方向レジストリ交換機能。
組織がプログラムによりリポジトリを更新して、記述対象のITおよびビジネス環境との同期を保つことを可能にする、豊富な機能のSOAPベースAPI。
さらに、Oracle Enterprise Manager SOA Management Pack Enterprise Editionは、Oracle Enterprise Repositoryにランタイム・パフォーマンス・メトリックのサマリーを提供します。これらのメトリックは、サービス・プロバイダがポートフォリオ・パフォーマンスを判断したり、サービス・コンシューマがランタイム・パフォーマンスを判断するうえで役立ちます。
また、Oracle Enterprise Repositoryはアセット使用状況を追跡し、組織がアセットの再利用に関するROIを決定するうえで役立つ堅牢なレポートを提供します。Oracle Enterprise RepositoryのインタフェースはJDeveloperやその他の統合開発環境、およびソース・コード管理ツールと統合されて、開発者の採用をプロモートします。
エンタープライズ・リポジトリをインストールする際は、次のリソースが役立ちます。
Oracle Enterprise Repositoryをサイジングします。
詳細は、http://www.oracle.com/technetwork/middleware/repository/overview/oer11gsizingguidelines-130307.pdfを参照してください。
Oracle Enterprise Repositoryでサポートされているプラットフォームからプラットフォームを選択します。
詳細は、http://www.oracle.com/technetwork/middleware/ias/downloads/fusion-certification-100350.htmlを参照してください。
Oracle Enterprise Repositoryページ(http://www.oracle.com/technology/products/soa/repository/index.html)からOracle Enterprise Repositoryをダウンロードします。
Oracle Enterprise Repositoryをインストールします。
詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Enterprise Repository統合ガイド』を参照してください。
旧バージョンのOracle Enterprise Repositoryをアップグレードします。
詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Enterprise Repositoryアップグレード・ガイドを参照してください。
クラスタ環境でOracle Enterprise Repositoryを実行します。
詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Enterprise Repositoryインストレーション・ガイドのクラスタ環境へのOracle Enterprise Repositoryのインストールに関する項を参照してください。
Oracle Enterprise Repositoryでは、一般的な認証メカニズムを使用することもできます。Oracle Enterprise Repositoryでサポートされている認証は、次のとおりです。
LDAP/Active Directory
詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Enterprise Repository構成ガイドのLDAP/Active Directoryに関する項を参照してください。
eTrust Siteminder
詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Enterprise Repository構成ガイドのeTrust Single Sign-Onに関する項を参照してください。
コンテナ管理の認証
詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Enterprise Repository構成ガイドのコンテナ管理の設定に関する項を参照してください。
Oracle Enterprise Repositoryでは、OracleのBusiness Process Management (BPM)ツールを使用して、即時利用可能な自動ワークフローを実行します。組織は任意のワークフロー・エンジンを使用できますが、Oracle Enterprise RepositoryにはOracle BPMの制限付き使用ライセンスが含まれています。Oracle BPMの詳細は、次のサイトを参照してください。
http://www.oracle.com/us/technologies/bpm/index.html (Oracle BPMをダウンロードする場合)。
http://download.oracle.com/docs/cd/E13154_01/bpm/docs65/installguide/index.html (Oracle BPMをインストールする場合)。
Oracle Enterprise Repositoryでは、レポート・エンジンとしてOracleのBusiness Intelligence (BI) Publisherを使用します。Oracle Enterprise Repositoryには、Oracle BI Publisherの制限付き使用ライセンスが含まれています。Oracle BI Publisherの詳細は、次のサイトを参照してください。
http://www.oracle.com/technetwork/middleware/bi-publisher/downloads/index.html (Oracle BI Publisherをダウンロードする場合)。
http://download.oracle.com/docs/html/B25825_01/toc.htm (Oracle BI Publisherをインストールする場合)。
Oracle Service Registryは機能が豊富なUDDIバージョン3準拠のサービス・レジストリであり、標準ベースの相互運用性を提供し、リポジトリの実行時インタフェースを作成します。サービス・バインディングとランタイム・ロケーションの透過性、クローズド・ループ型ガバナンスのランタイム・メトリックのフェデレーション、および環境に基づいた適切なサービス・バージョンへのアクセスが提供されます。実行時に、レジストリに発行されたサービスを参照して動的サービス・ロケーションを確認できます。詳細は、http://www.oracle.com/technology/products/soa/registry/index.htmlを参照してください。
Oracle Service Registryは、ランタイム・ツールの統合ポイントとしても機能します。
Oracle Service Busは、新規または変更されたアセットにサブスクライブします。
コンポジット・アプリケーションは、更新されたエンドポイントおよびWSDLロケーションを検出できます。
Amberpointなどのランタイム監視ツールはOracle Service Registryにメトリックを公開でき、公開されたメトリックはOracle Enterprise Repositoryに再び伝播されます。
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注意: Oracle Enterprise Manager SOA Management Pack Enterprise Editionでは、ランタイム・メトリックがEnterprise Repositoryに直接提供されます。 |
レジストリをフェデレートすることもできます。図1-3に示すように、1つの論理リポジトリと複数のレジストリ(ライフサイクルの主要な環境またはステージごとに1つずつ)を持つシステム構成が一般的です。
サービス・レジストリをインストールする際は、次のリソースが役立ちます。
Oracle Service Registryのダウンロードの詳細は、http://www.oracle.com/technologies/soa/service-registry.htmlを参照してください。
ライフサイクルの主要な各環境または各ステージへのOracle Service Registryのインストールの詳細は、http://download.oracle.com/otndocs/tech/soa/OSR11gR1ProductDocumentation.pdfを参照してください。
クラスタ環境でのOracle Service Registryの実行の詳細は、http://www.oracle.com/technology/tech/soa/uddi/osr_cluster_config.pdfを参照してください。
Oracle Enterprise RepositoryとOracle Service Registryは堅く統合されています。Oracle Registry Repository Exchange Utilityは、メタデータがこのユーティリティを介してどちらかの方向に流れることができるように、Oracle Enterprise RepositoryとOracle Service Registryを双方向に同期します。
Oracle Web Services Manager (OWSM)を使用すると、IT管理でWebサービス操作(アクセス・ポリシー、ロギング・ポリシー、ロード・バランシングなど)を統制するセキュリティ・ポリシーを一元的に定義できます。これらのポリシーは、異種環境のWebサービスに変更なしで適用できます。さらに、Oracle Web Services Managerは、サービス品質、稼働時間およびセキュリティを確保するために統計の収集と監視を行い、それらをWebダッシュボードに表示します。
OWSMは、クライアントおよびサーバー・エージェントをコンテナ自体の中にデプロイすることにより、サービス・コンシューマとサービス・プロバイダ間にエンドツーエンド・セキュリティを提供します。OWSM Policy Managerは、サービス・セキュリティ手段が更新されたときにコンシューマが適切なポリシー・イベントを適用できるように、クライアントおよびサーバーのエージェントに一元的なポリシー情報を提供します。
Oracle Web Services Managerは、OracleのSOA Suiteの一部です。Oracle SOA Suiteがインストールされていれば、OWSMもインストールされています。
Oracle Web Services Managerのダウンロードの詳細は、http://www.oracle.com/technetwork/testcontent/index-085253.htmlを参照してください。
Oracle Web Services Managerのインストールの詳細は、http://download.oracle.com/docs/cd/E12524_01/web.1013/e12576/toc.htmを参照してください。
Oracle Web Services Managerの構成の詳細は、http://download.oracle.com/docs/cd/E12839_01/web.1111/b56247/toc.htmを参照してください。
Oracle Enterprise Manager SOA Management Pack Enterprise Editionは、コアOracle Enterprise Manager Grid Control (Grid Control)製品に基づいて構築されたもので、複雑なSOA環境の操作管理を実現します。
図1-4に示すように、Grid Controlは、Oracle製品を一元的に管理するためのWebベース・システムです。これにより、パックおよびプラグインを使用した各種Oracle製品の管理が可能になります。Management Packを使用すると、デプロイされたSOAアーティファクトの検出および構成を管理できます。
Grid Controlでは、Java Application Server内部にデプロイされたすべてのアーティファクトの動的検出およびサービスレベル監視も可能です。管理者は、特定のSOA環境で実行されている処理が設計時に定義されたとおりであることを確認できます。
Grid Controlによって、各サービス・コンポーネントの待機時間、呼出し数および例外を含む統計が収集されます。これらは集計されて格納され、ユーザーが選択した期間セットにわたってメトリックが表示される機能豊富なダッシュボードが提供されます。各SOAアーキテクチャ・レイヤーで、サービスレベル目標を設定できます。注意レベルおよび違反レベルのしきい値を設定でき、定義した期間を超えて違反があった場合、アラートが標準プロトコルで送信されます。
Oracle Enterprise Gateway (OEG)は、オンプレミスで、ドメイン境界を越えて、またはクラウドでSOAデプロイメントを保護するように設計されています。XMLおよび他のタイプのデータを保護、高速化および統合するための簡単な方法を提供することにより、これを実現しています。この結果、統合コストの大幅な低減、所有権のコストの低減、およびデプロイメント・リスクの軽減が可能になります。Oracle Enterprise Gatewayは、多数のアイデンティティ管理およびアクセス管理プラットフォームとの豊富な統合を実現し、認証、認可および監査の機能を介した規制遵守の合理化を可能にします。OEGには次の機能が備わっています。
SOAおよびクラウド環境に対するDMZクラスのセキュリティおよび包括的な脅威防御システム
SOAアプリケーションおよびクラウド・アプリケーションでのリソース集中型のXMLベース操作のオフロードを可能にする、超高速のXML処理
オープンかつ標準ベース、Oracle Fusion MiddlewareおよびOracle以外のテクノロジで動作保証済
ガバナンス・インフラストラクチャは、設計時ツールと相互運用できるように構成できます。この項の内容は次のとおりです。
Oracle Enterprise Repositoryはバージョン管理システムではなく、メタデータ管理システムです。ただし、Oracle Enterprise Repositoryは既存のバージョン管理システムと堅く統合できます。開発者がアセットの物理的アーティファクト(XSDやWSDLファイルなど)にアクセスする必要がある場合、Oracle Enterprise Repositoryによってバージョン管理システムからコードのコピーが配布されます。
これは、いくつかの点で組織にメリットをもたらします。
動作変更の必要がない場合、組織はその既存のバージョン管理プラクティスを維持します。
Oracle Enterprise RepositoryがすべてのSCMに対する1つのブローカとして機能している場合、開発者は複数のバージョン管理システムにアクセスする必要がありません。
また、複数のバージョン管理システムまたはソース制御管理システムに接続することもできます。
コネクタの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Enterprise Repository統合ガイド』のOracle Enterprise Repositoryのコネクタに関する項を参照してください。
サポートされているバージョン管理システムまたはソース制御管理システムは、次のとおりです。
ClearCase
コネクタのダウンロード
ドキュメントへのアクセス
ClearCaseの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Enterprise Repository統合ガイド』のClearCaseの統合に関する項を参照してください。
Harvest-HTTP
コネクタのダウンロード
ドキュメントへのアクセス
Harvest-HTTPの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Enterprise Repository統合ガイド』のHarvest-HTTPリポジトリ・ホストの統合に関する項を参照してください。
Serena ChangeMan
コネクタのダウンロード
ドキュメントへのアクセス
ChangeManの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Enterprise Repository統合ガイド』のSerena ChangeManの統合に関する項を参照してください。
Oracle Enterprise Repositoryは、開発環境(IDE)と堅く統合されて、開発者に対してガバナンスを可能なかぎり不可視にします。IDEを介して、開発者は、関連するアセットの検索、アセット・メタデータの評価、および再利用するアセットの選択を行うことができます。完了した作業はOracle Enterprise Repositoryによって収集され、アセットおよび関係が自動的に生成されます。
サポートされているIDEとの統合:
JDeveloper (Oracle Enterprise Repository 11gの新機能)
プラグインのダウンロード
ドキュメントへのアクセス
Oracle JDeveloperの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Enterprise Repository統合ガイド』のOracle JDeveloperの構成に関する項を参照してください。
Eclipse
プラグインのダウンロード
ドキュメントへのアクセス
Eclipseの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Enterprise Repository統合ガイド』のEclipseの構成に関する項を参照してください。
VS.NET
VS .NETの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Enterprise Repository統合ガイド』のVS .NETの構成に関する項を参照してください。
アセットの機能や動作について理解するために開発者が追加情報を必要とする場合があります。この情報は、ユース・ケース・ドキュメント、アーキテクチャ・ドキュメント、テスト・ケース、テスト結果などに含まれている可能性があります。このようなドキュメントは通常、バージョン管理システム、リポジトリおよびファイル・ストアに格納されています。ただし、開発者がEnterprise Repositoryアセットにシームレスにアクセスできるように、アセットから関連ドキュメントへのリンクを作成することもできます。
この機能にはコネクタやプラグインは必要ありません。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Enterprise Repositoryユーザーズ・ガイド』のアーティファクト・ストアの構成に関する項を参照してください。
Oracleでは、ランタイム・セキュリティ・ポリシーの管理および強制のためにOWSMを提供しています。さらに、Oracle Enterprise Repositoryには、設計時要件および開発要件を開発チームに伝達するためのネイティブ・ポリシーが用意されています。ポリシーには次の情報が含まれることがあります。
企業の品質標準およびガイドライン
アセットの命名規則
パフォーマンスのターゲット
アセットに適用されたポリシーは設計要件および開発要件を伝達し、管理者がガバナンス、アーキテクチャおよびその他の組織標準への準拠を実施するのに役立ちます。たとえば、アセットを実行するプラットフォームや許容される不具合密度レートを指定して、企業の品質標準を規定するポリシーなどがあります。
Oracle Enterprise Repositoryのネイティブ・ポリシーは、内容領域専門家が手動で検証するか、ParasoftやWebLayerなどのサード・パーティ・ツールを介してプログラムにより検証することができます。
Oracle Enterprise Repositoryのネイティブ・ポリシーを使用する手順は、次のとおりです。
ポリシー管理機能をアクティブ化します。
ポリシー・タイプを作成します。
ポリシー・アサーション要素をポリシー・タイプに追加します。
ポリシーを作成します。
適用されたアセット・ポリシー要素をタイプに追加します。
ポリシーをアセットに適用します。
ポリシー・ステータスを表示します。
ポリシー・アサーションを検証します。
Oracle Enterprise Repositoryのネイティブ・ポリシーの構成の詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Enterprise Repository構成ガイドのポリシー管理の構成に関する項を参照してください。
サード・パーティ・ツールを使用したOracle Enterprise Repositoryのネイティブ・ポリシーの検証の詳細は、http://www.oracle.com/technetwork/middleware/repository/を参照してください。
ガバナンス・インフラストラクチャは、ランタイム・ツールと相互運用できるように構成できます。この項の内容は次のとおりです。
MDSには、Oracle SOA Suiteを含むOracle Fusion Middlewareで使用されるランタイム・メタデータおよび構成情報が格納されます。Oracle Enterprise Repositoryでは、MDSからのメタデータを収集し、表示できます。Oracle Enterprise Repositoryは、Oracle SOA Suiteにサービス・エンドポイントへの可視性を提供します。Oracle Enterprise Repositoryは、HTTPサーバー、Web based Distributed Authoring and Versioning (WEBDAV)、またはMDSなどのリポジトリに存在する、外部でホストされているアーティファクトへの参照を管理します。
ベスト・プラクティスは、すべてのSOAインフラストラクチャからアクセスできるように、すべての共有ランタイム・メタデータを1つのMDSインスタンスでホストすることです。
MDSからのアセットおよびメタデータの収集の詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Enterprise Repository構成ガイドの設計時環境およびランタイム環境での自動収集の構成と使用に関する項を参照してください。
市販されているWebサービス・テスト・ツールの数が多いため、即時利用可能なテスト・ツール・コネクタはありません。かわりに、Repository Extensibility Framework (REX)を使用して、任意のテスト・ツールと統合します。REXは、Oracle Enterprise Repositoryへの統合をプログラムにより行うためのWebサービスAPIです。これは、受け入れられている業界標準に基づいて、相互運用性およびプラットフォーム非依存に重点を置いて設計されています。REXでは、Web Services Description Language (WSDL v1.1)で記述されたRemote Procedure Call (RPC) Webサービスが使用されます。これにより、クライアントは、任意のプラットフォーム、およびWebサービスをサポートする任意の実装言語を使用して、Oracle Enterprise Repositoryと対話できます。
テスト・ツールと統合する際は、次のアプローチが推奨されます。
Oracle Enterprise RepositoryのWebサービス・アセットが特定のライフサイクル・ステージに到達すると、イベントがトリガーされます。
イベントによって、Oracle Enterprise Repositoryで指定されている場所からのWebサービス・コードの取得が開始されます。
テスト・ツールによって、そのライフサイクル・ステージに適したテストが実行されます。
テスト結果は、メタデータとして、またはWebサービス・アセットにアタッチされたドキュメント・リンクとして、Oracle Enterprise Repositoryに転送されます。
前の順序を実行するために使用可能なREX APIコールを確認するには、『Oracle Fusion Middleware Oracle Enterprise Repository統合ガイド』のRepository Extensibility Frameworkに関する項を参照してください。
ガバナンスの目標の1つは、ライフサイクル内を移動するアセットを可視化することです。ビルド時にアセット情報を収集するには、Oracle Enterprise RepositoryハーベスタをAntやWebLogic Scripting Tool (WLST)などのビルド・ツールおよびスクリプトに統合します。WLSTは、WebLogic Serverインスタンスを管理するコマンドライン・スクリプト・インタフェースです。WLSTでは、Oracle Service BusおよびSOA Suiteがサポートされています。
WLSTの詳細は、『Oracle Fusion Middleware WebLogic Scripting Toolコマンド・リファレンス』を参照してください。
Oracle Enterprise RepositoryハーベスタをWLSTから起動すると、デプロイメント時にすべてのデプロイメント情報がOracle Enterprise Repositoryに格納されます。ビルド・ツールおよびスクリプトへのハーベスタの組込みの詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Enterprise Repository構成ガイドの設計時環境およびランタイム環境での自動収集の構成と使用に関する項を参照してください。
ガバナンス・プラクティスはビルド時に強制することもできます。図1-5は、Oracle顧客のガバナンス・プラクティスの例を示しています。
SFIDの詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Enterprise Repository構成ガイドの使用状況の自動検出の構成に関する項を参照してください。
不具合追跡システムによって、ランタイム環境にデプロイされた後のアセットに関する問題が追跡されます。開発者がアセットを再利用するかどうかを検討する際に、そのアセットに関連するすべての不具合を確認すると役立ちます。
Oracle Enterprise Repositoryは不具合追跡システムとの統合が可能であり、ClearQuestとの統合をサポートするアダプタが含まれています。Oracle Enterprise Repositoryでは、ClearQuestストアを使用できます。ClearQuestとの統合の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Enterprise Repository統合ガイド』のClearQuestの統合に関する項を参照してください。
Oracle Enterprise Repositoryは論理的にフェデレートできるため、リポジトリのロール・ベース・アクセス制御によって、組織内の異なるグループがそれぞれのアセットにアクセスでき、また誰もが企業全体のアセットを参照できます。Oracle Enterprise Repositoryには物理的なフェデレーションのための即時利用可能なサポートはなく、Oracle Enterprise Repositoryの各インスタンスが個々のグループのニーズに対応しています。Oracle Enterprise Repositoryを使用してフェデレートされた構造を構築することもできますが、お薦めしません。
論理的なフェデレーションをサポートするためのOracle Enterprise Repositoryインスタンスの設定の詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Enterprise Repository構成ガイドの高度なロールベース・アクセス制御に関する項を参照してください。
