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Oracle® Fusion Middleware Oracle Enterprise Repositoryコンセプト・ガイド
11gリリース1 (11.1.1.7)
B72434-01
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4 ステークホルダー・アイデンティティ

この章では、ステークホルダーとは誰か、その一般的な責務、およびOracle Enterprise Repositoryでステークホルダーにロールを割り当てる方法について説明します。

この章は次の項で構成されています:

4.1 概要

ガバナンス対象アセットを特定した後は、ステークホルダーとともに次の操作を実行できます。

図4-1 クローズド・ループ型ガバナンス・プロセス

この図については周囲のテキストで説明しています。
「図4-1 クローズド・ループ型ガバナンス・プロセス」の説明

図4-1は、クローズド・ループ型ガバナンス・プロセスへのステークホルダーの関与およびそのインフラストラクチャを示しています。

4.2 ステークホルダー

この項では、Oracle Enterprise Repositoryのステークホルダーについて説明します。

4.2.1 サービス・コンピテンシー・センター、ソフトウェア・ファクトリまたはポートフォリオ管理チーム

ガバナンスでの役割

  • コミュニティ全体に共通のニーズを特定します。

  • これらのニーズを満たすために必要なアセットおよび投資レベルを特定します。

  • アセット投資の期待収益を決定します。

  • アセット・ライフサイクル(開始、作成、配布、使用およびリタイアを含む)を管理します。

  • エンタープライズ・リポジトリで一般的な機能を定義します。

    • Oracle Enterprise Repositoryでアセットを作成します。

    • 定義メタデータを移入します。

    • 関連するドキュメントをアタッチします。

    • ターゲットの使用可能日を特定します。

  • アセット・ポートフォリオについてガバナンス・ワークフローを確立します。

    ワークフローの詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Enterprise Repository構成ガイドのOracle Enterprise Repositoryワークフローの構成に関する項を参照してください。

  • ポートフォリオ内のアセットに関するガバナンス承認プロセスに関与します。

  • 使用状況履歴、開発者フィードバック、ランタイム・パフォーマンス・メトリック、ポリシー・ステータスおよびコンプライアンス・レポートを確認することにより、アセットのパフォーマンスを評価します。

  • Oracle Enterprise Repositoryナビゲータを使用して、アセット変更による影響を評価します。

  • 既存のアセットの新しいバージョンを作成し、古いバージョンをリタイアします。

Oracle Enterprise Repositoryで割り当てられる代表的なロール

レジストラ

4.2.2 ビジネス・アナリスト

ガバナンスでの役割

  • グローバルなビジネス要件を指定します。

  • 既存のビジネス・プロセスを再利用します。

  • 既存の機能およびサービスを使用して、新しいビジネス・プロセスを作成します。

  • ビジネス・プロセスを取引先にまで拡張することにより、収益を伸ばします。

Oracle Enterprise Repositoryで割り当てられる代表的なロール

高度なサブミッタ

4.2.3 プロジェクト・アーキテクト

ガバナンスでの役割

  • ソフトウェア・アセットを、アーキテクチャ設計(サービスのサービス・レベル契約、コンポーネントの成熟度、設計ドキュメント)で最大限に再利用するために分析します。

  • アプリケーション、サービスおよびコンポーネント・バージョンを作成し、使用します。

  • アプリケーション、サービスおよびコンポーネントに対する変更をステークホルダーに通知します。

Oracle Enterprise Repositoryで割り当てられる代表的なロール

高度なサブミッタ

4.2.4 (コンシューマとしての)開発者

ガバナンスでの役割

  • ソフトウェア・アセットを、特定の再利用(機能、依存性、ハウツー・ガイド、テスト・ハーネス)に関して分析します。

  • アプリケーション、サービスおよびコンポーネント・バージョンを使用します。

  • アプリケーション、サービスおよびコンポーネントに対する変更をステークホルダーに通知します。

  • 他のアセットの作成時に、再利用可能なアセットを使用します。

  • リポジトリ内でプロジェクトに適した再利用可能アセットを検索します。

  • 再利用可能アセットを統合し、必要な変更を行います。

Oracle Enterprise Repositoryで割り当てられる代表的なロール

ユーザー

4.2.5 (プロデューサまたはハーベスタとしての)開発者

ガバナンスでの役割

  • 初めから再利用可能アセットを作成するか、既存のアセットを再設計して再利用可能にします。

  • アセットをテストし、品質標準を確保します。

  • アセットを管理します。

  • ユーザーがアセットの機能、制限および適用性を理解できるよう手助けをします。

Oracle Enterprise Repositoryで割り当てられる代表的なロール

高度なサブミッタ

4.2.6 レジストラ

ガバナンスでの役割

  • アセットを評価、動作確認、分類、追加および削除します。

  • リポジトリの操作面を管理します。

  • 作業成果が品質、ドキュメントおよびその他の確立済の標準を満たしていることを確認します。

  • 作業成果の新しい追加や削除をすべての要素に伝達します。

  • コンシューマ・エンジニアのニーズと、プロデューサ・エンジニアの機能および可用性と一致させます。

Oracle Enterprise Repositoryで割り当てられる代表的なロール

レジストラ

4.2.7 エンタープライズ・アーキテクト

ガバナンスでの役割

  • ターゲット・アーキテクチャに対する進捗状況を追跡します。

  • 進捗状況をエグゼクティブに伝達します。

  • アーキテクチャの標準を配布チームに伝達します。

  • コンプライアンスを監視します。

Oracle Enterprise Repositoryで割り当てられる代表的なロール

レジストラ

4.2.8 プログラム管理者

ガバナンスでの役割

  • 変化するビジネス・ニーズに対応しながら、ガバナンス・プログラムの計画、優先順位付け、管理およびサポートを調整します。

  • プログラムの目的の定義を容易にします。

  • エンタープライズのイニシアチブを監督します。

  • コンセンサスを確立し、プログラムの目標と目的(スケジュール、予算、主要なマイルストーンおよび中間成果物を含む)を推進します。

  • 補助的なプロジェクト・プランの協同開発、レビューおよび統合を行います。

  • 伝達プラン、リスク管理プランおよびスキル・ギャップ分析を開発します。

  • シニア・マネージメント、顧客担当者およびプログラム参加者を定期的に更新します。

  • メトリックおよびレポートの要件を確立します。

Oracle Enterprise Repositoryで割り当てられる代表的なロール

レジストラ管理者

4.2.9 CIO

ガバナンスでの役割

アプリケーション、コンポーネントおよびサービスの使用と再利用を、LOB、製品およびバリュー・チェーンによって分析します。

Oracle Enterprise Repositoryで割り当てられる代表的なロール

ユーザー

4.2.10 エグゼクティブ・スポンサー

ガバナンスでの役割

  • マネージメントの関心事項を表現します。

  • リソース使用を認可、推進およびサポートします。

  • マネージメントがプログラムをサポートすることを表明します。

Oracle Enterprise Repositoryで割り当てられる代表的なロール

ユーザー

4.2.11 ガバナンス・チャンピオン

ガバナンスでの役割

  • 組織全体への伝達活動を通してプログラムをサポートします。

  • プログラムの概念、長期的なメリット、阻害要因および目的について教育します。

  • 実装の方向を設定します。

  • 組織全体に成功事例を伝達します。

Oracle Enterprise Repositoryで割り当てられる代表的なロール

ユーザー