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Oracle® Fusion Middleware Oracle Enterprise Repositoryコンセプト・ガイド
11gリリース1 (11.1.1.7)
B72434-01
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3 可視性

この章では、管理対象アセットを可視化するためのOracle Enterprise Repositoryソリューション・パックの使用方法について説明します。Oracle Service Registryは、Oracle Registry Repository Exchange Utilityを使用してリポジトリと同期されると、アセットの可視性を提供します。

この章は次の項で構成されています:

3.1 概要

組織は、目に見えないものを管理することはできません。したがって、最初の手順は、管理対象のアセットを可視化することです。

Oracle Enterprise Repositoryソリューション・パックには、次のものが含まれています。

ブートストラップとは、次のようなソースからアセットおよびアセット・メタデータをエンタープライズ・リポジトリにプログラムにより最初にロードすることです。

組織は、手動でアセットを入力することもできます。その後、手動の検証によって、インポートされたアセットが適切に収集され、ビジネス中心のメタデータの追加が可能になっていることを確認します。

3.2 Oracle Enterprise Repositoryソリューション・パック

この項では、Oracle Enterprise Repositoryソリューション・パックについて説明します。

ベース・データ・パック

ベース・データ・パックによってテンプレート・アセットが配布されます。これには、組織が追跡するビジネス中心のアセット・メタデータが含まれます。メタデータ・フィールドは、世界中の各組織のベスト・プラクティスからすでに収集されています。ベース・データ・パックは、Oracle Enterprise Repositoryとともに自動的にインストールされます。ベース・データ・タイプはコピーして、特定の組織アセットにあわせてカスタマイズできます。

ハーベスタ・ソリューション・パック(アダプタ・ソリューション・パックを含む)

ハーベスタ・ソリューション・パックによって、ハーベスタ・ツールで必要なアセットが配布されます。ハーベスタおよびハーベスタ・ソリューション・パックによって、アセットの実装と関係に関するメタデータが提供されます。ハーベスタ・ソリューション・パックによって、Oracle Enterprise Repositoryでアーティファクトが収集される形式が定義されます。

Oracle Enterprise Repositoryハーベスタ・ソリューション・パックには、Oracleのアプリケーション・アダプタおよびアプリケーション用のアセット・タイプが含まれています。これらのアセット・タイプを使用すると、収集が可能になり、アプリケーション統合のエンドツーエンドの可視性を実現できます。

Oracle Enterprise Repositoryハーベスタ・ツールは、多数のOracle製品(Oracle SOA Suite、Oracle Service Bus、Oracle Enterprise Manager、Oracle BPEL PM, UDDI Registriesなど)からのアセットを可視化します。また、Oracle Enterprise Repositoryハーベスタ・ツールを使用すると、組織はサード・パーティ・ツールで生成された標準ベースのWSDL、BPEL、XSDおよびXSLTアーティファクトを収集できます。収集プロセスにはハーベスタ・ソリューション・パックが必要です。

ハーベスタは11.1.1.x.x-OER-Harvester-Solution-Pack.zipに含まれていますが、これはOracle Enterprise Repositoryインストールとバンドルされており、次の.zipファイル内にあります。

<ORACLE_HOME>/repository111/core/tools/solutions/11.1.x.x.0-OER-Harvester-Solution-Pack.zip

詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Enterprise Repository構成ガイドを参照してください。

AIAソリューション・パック

AIAソリューション・パックの詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Application Integration Architecture Foundation Pack開発者ガイドのOracle AIA SOAリポジトリとしてのOracle Enterprise Repositoryの構成と使用に関する項を参照してください。

3.3 エンタープライズ・リポジトリのブートストラップ

この項では、Oracle Enterprise Repositoryをブートストラップする方法について説明します。内容は次のとおりです。

3.3.1 サービス・レジストリ

SOA Governanceの効果を得るには、エンタープライズ・リポジトリとサービス・レジストリを同期する必要があります。

Oracle Registry Repository Exchange Utilityは、メタデータがどちらかの方向に流れることができるように、Oracle Enterprise RepositoryとOracle Service Registryを同期します。

サービス・レジストリからOracle Enterprise Repositoryをブートストラップするには、次の手順を実行します。

  • Oracle Registry Repository Exchange Utilityを構成します。

  • メタデータがOracle Service RegistryとOracle Enterprise Repository間でどのように同期されるかを理解します。

  • 既知の問題を確認します。

Oracle Registry Repository Exchange Utilityの詳細は、http://download.oracle.com/docs/cd/E14571_01/doc.1111/e16580/oereu.htm#CACEFFIHを参照してください。

3.3.2 ランタイム環境

組織のランタイム・コンテナからのアセットを使用して、エンタープライズ・リポジトリをブートストラップできます。Oracle Enterprise Repositoryでは、ハーベスタ・ツールを使用してデプロイ済のアーティファクトにアクセスします。ハーベスタによって、BPEL、WSDL、XSD、XSLTファイルなどの標準ベースのファイルが、Oracle SOA SuiteおよびOracle Service Busで生成されたアセットとして読み取られます。ハーベスタによって、アセットの作成、アセット・メタデータの移入、およびアーティファクト・ファイルの情報に基づいたリレーション・リンクの生成が自動的に実行されます。ハーベスタはOracle製品のみでなく、任意のツールから生成された標準ベースのアーティファクトを収集できることに注意してください。ランタイム環境では、コマンドラインまたはAntタスクを使用してハーベスタを起動できます。

ランタイム・コンテナからの収集の詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Enterprise Repository構成ガイドのランタイム収集の詳細に関する項を参照してください。

3.3.3 アーティファクトおよびアーティファクト・ストア

組織のバージョン管理システムまたはファイル・システムからの製品グレード・アセットを使用して、エンタープライズ・リポジトリをブートストラップできます。Oracle Enterprise Repositoryでは、ハーベスタを使用して様々なアーティファクト・ストア内のアーティファクトにアクセスします。また、コマンドラインからハーベスタを起動することもできます。


注意:

WSDLが実行中エンドポイント(HTTP、HTTP/SまたはFTP)以外の場所でホストされている場合、OSRへの公開サービスに関連する制限があります。他のタイプのアーティファクト・ストアでホストされているアーティファクトが関連するサービスは、OSR/UDDIに公開されません。


アーティファクト・ストアからの製品グレード・アーティファクトの収集の詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Enterprise Repository構成ガイドのコマンドラインでのハーベスタの構成に関する項を参照してください。

3.3.4 スプレッドシートおよびその他のメタデータ・ストア

ガバナンス・プラクティスの調査を開始して間もない組織は、アセット・メタデータおよび依存性を、スプレッドシート、Wiki、またはその他のタイプのツールを使用して追跡する場合があります。しかし、これは特定の時点に達すると管理しにくくなるため、情報をエンタープライズ・リポジトリに移行するほうが合理的です。

Oracle Enterprise Repositoryには、Repository Extensibility (REX) FrameworkというWebサービス・ベースのAPIが含まれており、これによってスプレッドシートやその他のメタデータ・ストアからOracle Enterprise Repositoryをブートストラップできます。これにはカスタマイズおよびコーディングが必要となり、高度なトピックとして説明されています。

エンタープライズ・リポジトリのAPIの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Enterprise Repository統合ガイド』のカスタム統合の開発に関する項を参照してください。