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Oracle® Fusion Middleware WebCenter Sitesプロパティ・ファイル・リファレンス
11gリリース1 (11.1.1.8.0)
E49671-02
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7 dir.ini

dir.iniファイルには、次に説明するディレクトリ・サービスのオプションの構成に使用されるプロパティがあります。

dir.iniファイルは、WebCenter Sitesディレクトリ・サービスAPIのメイン構成ファイルです。WebCenter Sitesでは、このAPIを使用して認証および認可サービスのディレクトリ・サーバーに接続し、ユーザー情報を管理するための次のオプション(いずれかのオプションがWebCenter Sitesシステムに構成される)を指定できます。

dir.iniのプロパティは、プロパティ・エディタの次のタブに機能別に編成されています。

7.1 「属性名」タブ

「属性名」タブには、属性マッピングのプロパティがあります。これらのプロパティを使用して、WebCenter Sitesで使用されるユーザー属性をディレクトリ・サーバーでどのように識別するかを指定します。

表7-1 dir.iniのプロパティ: 「属性名」タブ

プロパティ 説明

cn

グループ名属性として機能する属性の名前をディレクトリ・サーバーで指定します。

可能な値:

  • WebCenter SitesおよびNT: cn

  • LDAP、iPlanet: cn

  • LDAP、Active Directory: cn

loginattribute

ユーザー・ログイン属性として機能する属性の名前をディレクトリ・サーバーで指定します。

デフォルト値: uid

password

パスワード属性として機能する属性の名前をディレクトリ・サーバーで指定します。

可能な値:

  • WebCenter SitesおよびNT: password

  • LDAP、iPlanet: userPassword

  • LDAP、Active Directory: password

uniquemember

グループ割当て属性として機能する属性の名前をディレクトリ・サーバーで指定します。

可能な値:

  • WebCenter SitesおよびNT: uniquemember

  • LDAP、iPlanet: uniquemember

  • LDAP、Active Directory: member

username

ユーザー名属性として機能する属性の名前をディレクトリ・サーバーで指定します。

可能な値:

  • WebCenter SitesおよびNT: username

  • LDAP、iPlanet: uid

  • LDAP、Active Directory: sAMAccount

memberof

ユーザーのグループに関する情報を含むユーザー属性の名前を指定します。

グループのユーザーのメンバーシップをグループのuniquemember属性で指定する場合、このプロパティは空白のままにします。

ユーザーのグループ・メンバーシップをユーザーの属性で指定する場合、ここでその属性の名前を指定します。

可能な値:

  • LDAP、WebLogic埋込みLDAP: wlsmemberof

  • LDAP、SunONE Identity Server: memberof


7.2 「互換性」タブ

「互換性」タブには、ディレクトリ・サーバーから抽出されてWebCenter Sitesデータベースに格納される文字列の処理方法を決定するプロパティがあります。

表7-2 dir.iniのプロパティ: 「互換性」タブ

プロパティ 説明

cleandns

識別名の文字列をWebCenter Sitesデータベースに格納する方法を指定します。

trueに設定する場合、ディレクトリ・サービスAPIは、WebCenter Sitesデータベースに文字列を格納する前に、ディレクトリ・サーバーから識別名を抽出し、識別名から余分なスペースを取り除いて、大文字をすべて小文字に変更します。

可能な値: true | false

デフォルト値: false

注意: 以前のバージョンのWebCenter Sitesからアップグレードする場合、この値をtrueに設定しないでください。設定した場合、WebCenter Sites表に格納される既存のdns文字列を手動で変更する必要があります。また、trueに設定した場合、syntax.ignorecaseプロパティがtrueに設定されているかどうかも検証する必要があります。


7.3 「グローバル・データ」タブ

「グローバル・データ」タブには、すべてのユーザーのグローバル値を決定するプロパティがあります。

表7-3 dir.iniのプロパティ: 「グローバル・データ」タブ

プロパティ 説明

baseDN

検索用にデフォルトで使用するルートの識別名、およびDNタイプを必要とする属性値の名前の先頭に付加するための識別名を指定します。

デフォルト値: 空白

このプロパティの値を変更しないでください。認証モジュールでcurrentUserセッション変数を完全修飾名に設定するため、WebCenter Sitesでは、検索で返されるすべての名前が完全修飾であると仮定します。

groupparent

タイプがGroupのWebCenter Sitesのすべてのエントリの親として使用するエントリを指定します。

可能な値:

  • WebCenter SitesおよびNT: ou=groups

  • LDAP、iPlanet: ou=groups,dc=<companyname>,dc=com

  • LDAP、Active Directory: cn=groups,dc=<companyname>,dc=com

peopleparent

タイプがUserのWebCenter Sitesのすべてのエントリの親として使用するエントリを指定します。

可能な値:

  • WebCenter SitesおよびNT: ou=people

  • LDAP、iPlanet: cn=people,dc=<companyname>,dc=com

  • LDAP、Active Directory: cn=users,dc=<companyname>,dc=com


7.4 「インタフェースの実装」タブ

インタフェースの実装タブには、WebCenter Sitesシステムで使用するユーザー・マネージャ・モジュールを決定する2つのプロパティがあります。このプロパティはclassName.IDirおよびclassName.INameになります。インタフェースの実装タブのプロパティの値は、LDAPと統合する場合を除き、変更しないでください。

表7-4 dir.iniのプロパティ: 「インタフェースの実装」タブ

プロパティ 説明

className.Attribute

インタフェースの属性を実装するための具体的なクラスの名前を指定します。

LDAPと統合する場合を除き、このプロパティの値を変更しないでください

className.Attributes

インタフェースの属性を実装するための具体的なクラスの名前を指定します。

LDAPと統合する場合を除き、このプロパティの値を変更しないでください

className.IDir

className.INameプロパティによって、システムで使用するユーザー・マネージャ・モジュールを指定します。

可能な値:

  • WebCenter Sites: com.openmarket.directory.cs.CSDir

  • LDAP: com.openmarket.directory.jndi.JNDIDir

LDAPと統合する場合を除き、このプロパティの値を変更しないでください

className.IFactory

インタフェースIfactoryを実装するための具体的なクラスの名前を指定します。

LDAPと統合する場合を除き、このプロパティの値を変更しないでください

className.IName

className.IDirプロパティによって、システムで使用するユーザー・マネージャ・モジュールを指定します。

可能な値:

  • WebCenter Sites: com.openmarket.directory.cs.CSName

  • LDAP: com.openmarket.directory.jndi.Name Wrapper

LDAPと統合する場合を除き、このプロパティの値を変更しないでください

className.IUserDir

インタフェースIUserDirを実装するための具体的なクラスの名前を指定します。

可能な値:

  • WebCenter Sites: com.openmarket.directory.cs.CSDir

  • LDAP: com.openmarket.directory.jndi.LDAP UserDir

LDAPと統合する場合を除き、このプロパティの値を変更しないでください

className.JNDIName

インタフェースJNDINameを実装するための具体的なクラスの名前を指定します。

LDAPと統合する場合を除き、このプロパティの値を変更しないでください


7.5 JNDI SPI Envタブ

JNDI SPI Envタブのプロパティは、WebCenter SitesシステムがLDAPユーザー・マネージャ・モジュールを使用するように構成される場合のみ使用されます。

表7-5 dir.iniのプロパティ: JNDI SPI Envタブ

プロパティ 説明

java.naming.factory.initial

使用する初期ファクトリ・クラスを指定します。このプロパティの値は、初期コンテキストを作成するファクトリ・クラスの完全修飾クラス名にします。

このプロパティの値を変更しないでください

java.naming.security.authentication

使用するセキュリティ・レベルを指定します。その値はnonesimplestrongのいずれかになります。

このプロパティを指定しない場合、セキュリティ・レベルはサービス・プロバイダで決まります。

デフォルト値: simple

jndi.baseURL

ディレクトリ・サーバーのサーバー名とポート番号を指定します。

値の形式は次のようになります。

ldap://<hostname>:<port>

jndi.connectAsUser

ユーザー属性情報についてディレクトリ・サーバーに問い合せる際に、WebCenter Sitesで指定のユーザー・アカウントが必要かどうかを指定します。

trueに設定する場合、jndi.connectAsUserは、LDAPサーバーへのWebCenter Sitesログインを指定します。つまり、WebCenter Sitesは、WebCenter Sitesシステムにログインして照会を実行するユーザーとして、ディレクトリ・サーバーに情報の問合せを行います。たとえば、管理者がWebCenter Sites管理インタフェースでユーザー情報を調べる場合、WebCenter Sitesは、そのユーザー(adminなど)として照会を行います。

falseに設定する場合、jndi.connectAsUserは、LDAPサーバーへの直接ログインを指定します。つまり、jndi.loginおよびjndi.passwordプロパティに指定されるユーザー名とパスワードの有効な組合せが必要であり、WebCenter Sitesはそのユーザー・アカウントを使用して照会を行います。

jndi.custom

システム・プロパティ。

このプロパティには値を入力しないでください

javax.naming.contextに渡されるspiに固有の他の変数を指定します。構文の形式はx-www-form-urlencodedになります。

jndi.login

jndi.connectAsUserfalseに設定する場合のみ適用されます。

WebCenter Sitesがディレクトリ・サーバーへの問合せに使用するユーザー・アカウントの完全修飾の完全識別名を指定します。

jndi.password

jndi.connectAsUserfalseに設定する場合のみ適用されます。

WebCenter Sitesがディレクトリ・サーバーへの問合せに使用するユーザー・アカウントのパスワードを指定します。この値は暗号化されます。

jndi.poolConnections

jndi.connectAsUserfalseに設定する場合のみ適用されます。

このプロパティをtrueに設定する場合、DirContent接続のプールが作成されます。

falseに設定する場合、jndi.poolsizeは無視されます。

jndi.poolsize

プールのサイズを示します。

デフォルト値: 20

jndi.poolConnectionsfalseに設定する場合、このプロパティは無視されます。

syntax.custom

classINameコンストラクタに渡されるclassJNDINameに固有の変数を指定します。構文の形式はx-www-form-urlencodedになります。


7.6 ネーミング構文タブ

ネーミング構文タブには、ユーザー属性の文字列とその値の解釈方法を決定するプロパティがあります。

表7-6 dir.iniのプロパティ: ネーミング構文タブ

プロパティ 説明

syntax.beginquote

引用符付き文字列の開始を定める文字列を指定します。

デフォルト値: '

syntax.beginquote2

syntax.beginquoteプロパティに指定される値の代替を指定します。

syntax.direction

指定された名前のコンポーネントを読み取る方向を指定します。

可能な値:

left_to_right
right_to_left
flat

デフォルト値: left_to_right

syntax.endquote

引用符付き文字列の終了を定める文字列を指定します。

デフォルト値: '

syntax.endquote2

syntax.endquoteに指定される値の代替を指定します。

syntax.escape

区切り、エスケープおよび引用符をオーバーライドするエスケープ文字列を指定します。

特殊文字(,+-;など)をDNで使用する場合、エスケープ文字列に\を使用できません。

デフォルト値: \

syntax.ignorecase

文字列の大文字と小文字を区別するかどうかを指定します。

大文字と小文字を異なる文字とみなす場合は、falseに設定します。(つまり、「admin」と「Admin」は異なる単語として解釈されます。)

大文字と小文字を同じ文字とみなす場合は、trueに設定します。(つまり、「admin」と「Admin」は同じ文字列として解釈されます。)

デフォルト値: true

注意: 「互換性」タブのcleandnsプロパティをtrueに設定する必要がある場合、このプロパティの値もtrueに設定してください。

syntax.separator

アトミック名コンポーネント間で使用する区切り文字を指定します。

syntax.directionを値flatに設定する場合を除き、このプロパティは必須です。

デフォルト値: ,

syntax.separatorava

複数の属性と値ペアの区切りに使用する区切り文字を指定します。通常はカンマ(,)が使用されます。

デフォルト値: ,

syntax.separatortypeval

属性とその値の区切りに使用する区切り文字を指定します。等号記号(=)などが使用されます。

デフォルト値: =

syntax.trimblanks

文字列の評価時にスペースと空白文字のどちらが重要か、あるいはこれらを無視する(切り捨てる)かどうかを指定します。

スペースを無視する場合はtrueに設定します。

文字列の評価時にスペースを考慮する場合はfalseに設定します。

デフォルト値: false


7.7 「スキーマのデフォルト」タブ

「スキーマのデフォルト」タブには、WebCenter Sitesに対する次のエンティティを識別するプロパティがあります。

7.8 検索制御タブ

検索制御タブには、ユーザー・マネージャ・プラグインがディレクトリ・サーバーに行う問合せを制約するプロパティがあります。

表7-8 dir.iniのプロパティ: 検索制御タブ

プロパティ 説明

search.returnlimit

返されるエントリの最大数を指定します。

検索基準を満たすエントリをすべて取得するには、値を0に設定します。

search.scope

階層のどの深さまで検索を行うかを指定します(指定したノードや現在のノードのみを検索、あるいは該当ノード下のノードを検索など)。

デフォルト値: 2(指定したノード下のすべてのノードを検索)

search.timeoutVal

エラーを返すまでに結果を待機する秒数を指定します。

値が0の場合、無期限に待機します(つまり、ネットワーク・タイムアウト制限が待機を終了するまで待機)。


7.9 「ユーザー定義」タブ

表7-9 dir.iniのプロパティ: 「ユーザー定義」タブ

プロパティ 説明

このタブには、デフォルトでプロパティはありません。

該当なし