Oracle® Fusion Middleware WebCenter Sitesインストレーション・ガイド 11g リリース1 (11.1.1.8.0) E49672-02 |
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アセットの登録
アセットに対するレポートの生成を可能にします。WebCenter Sitesアセットは、WebCenter Sitesインストールに固有であるため、Analytics管理インタフェースを使用してそれらをレポートに割り当てることで、それらのアセット・タイプをAnalyticsに登録する必要があります。これによって、Analyticsで次のことが可能になります。
WebCenter Sitesアセット・タイプを認識する。
「一般情報」およびコンテンツ情報レポート・グループのレポート・メニュー・オプションを構成する。
登録済アセット・タイプのアセットに対するレポートを生成する。
データ取得
各ビジターのクリックおよび関連情報(各クリックの日時、クリックされたアセット、クリックの発行元のIPアドレス、訪問されたサイトなど)を記録するプロセス。情報は、sensor
サーブレットによってリアル・タイムに取得され、ローカル・ファイル・システム(Analyticsデータ取得アプリケーションに対してローカル)のdata.txt.tmp
ファイルに記録されます。data.txt.tmp
ファイルは、しきい値の間隔(sensor.thresholdtimeのsensor.threshold
プロパティを参照)に到達するか、アプリケーション・サーバーが再起動したときに、センサーによってdata.txt
にローテーションされます。
Analyticsは、パブリッシュされたページにデータ取得のためのタグが付けられている場合にのみ、WebCenter Sitesアセットの使用およびそれらのビジターに関するデータを取得できます。Engageアセットの場合、アセット自体にデータ取得のためのタグが付けられている必要があります。
Hadoopジョブ
Hadoop分散ファイル・システムに格納されているRAWデータに対する統計を効率的に計算するために、並列かつ分散形式でジョブを実行します。
HadoopによってMap/Reduce
という計算パラダイムが実装されます。それによって、大規模な計算が小さい作業フラグメントに分割され、それらをそれぞれクラスタ上の任意のノードで実行できます。Map/Reduce
には、jar
ファイルとクラスの組合せが必要であり、それらはすべて、通常jobファイルと呼ばれる1つのjar
ファイルに収集されています。ジョブを実行するには、それをJobTracker
に送信します。Hadoopジョブは、次のアクションを実行することで反応します。
ジョブをスケジュールし、JobTracker
に送信します。
データ取得アプリケーションによって取得されたRAWデータを処理して統計データにし、その統計をAnalyticsデータベースに注入します。
(Hadoopは、HDFSを参照し、ジョブのステータスを判別するためのWebインタフェースを備えています。)
Hadoopジョブでは、レポート生成時間を短縮するために、よくリクエストされるサイトの使用統計(1つのコンテンツに対するリクエストの単位時間当たりの平均数)が事前に計算されます。統計計算は、通常、リソースを大量に消費し、時間がかかります。そのため、それは、レポートを生成するたびにその時点で実行されるのではなく、必要な時点までに使用できるように事前に実行されます。したがって、事前に計算された統計を、ただちにレポートに取得できます。統計には、たとえば次のものが含まれています。
各サイトへの本日の合計ヒット数、訪問した国、特定の国からの訪問の合計数、ブラウザのタイプ、平均セッション期間など現在の情報。
履歴結果。たとえば、次のものです。
日次、週次および月次統計。たとえば、レポート期間の特定の月に特定のサイト上の特定のアセットに対するリクエストの合計数。年次統計。過去1年間の週ごとの特定のアセットへのアクセス頻度を示すパフォーマンス・インジケータのヒストグラム。
Hadoopジョブの実行時間の長さは、最新のデータ取得時間枠、取得済データの累積量、Analyticsアプリケーションの構成など、いくつかの要因によって決まります。データ分析が完了したら、結果の統計は、いつでもレポートの生成に使用できます。
統合
AnalyticsをWebCenter Sitesシステムと統合することは、自身のオンライン・サイト上のアセット・タイプおよびユーザーに対するレポート生成が可能になることを意味します。統合には、AnalyticsへのCMサイト、WebCenter Sitesユーザーおよびアセット・タイプの登録、ページ・ビュー・オブジェクトの構成(「ページ・ビュー」レポートを使用)およびユーザーへの適切なユーザー・グループのメンバーシップを介した適切な権限の付与が含まれます。これらのタスクの実行に必要な手順は、AnalyticsとWebCenter Sitesの統合に関する項で説明します。
オブジェクト
Analyticsの構成。レポートのサブジェクト。
情報を格納および処理するときに、Analyticsではオブジェクトが使用され、WebCenter Sitesではアセットおよびアセット・タイプが使用されます。Analyticsが、WebCenter Sitesアセット・タイプを認識し、そのタイプのアセットをトラッキングできるようにするために、管理者は、WebCenter Sitesアセット・タイプで表してAnalyticsオブジェクトを定義します。それは、オブジェクトに対してAnalyticsレポートを構成し、そのオブジェクトに目的のアセット・タイプを割り当てることによって行います。レポートの構成プロセスによって、その基礎となるアセットが定義されます。
注意: オブジェクトの特別なインスタンスは、Pageviewオブジェクトです。これは、「一般情報」グループのレポートが機能するために管理者が(「ページ・ビュー」レポートを構成することで)構成する必要があります。
「ページ・ビュー」レポートは、複数のアセット・タイプをサポートします。
ページ・ビュー
Analyticsの構成。1つ以上のアセットからなる1つのグループ。そのアセット・タイプは、Analyticsデータ取得アプリケーションによるトラッキングに対して有効化されています。
アセット・タイプは、それらがページビュー・オブジェクトで定義されており、かつそれらのアセット・タイプを表示するパブリッシュ済ページがAddAnalyticsImgTag
(データ取得タグ)でタグ付けされている場合に、トラッキング可能になります。トラッキングの詳細は、「データ取得」を参照してください。
Pageviewオブジェクト
「ページ・ビュー」レポートを介して構成するデフォルトAnalyticsオブジェクト。Pageview
オブジェクトは、「ページ・ビュー」、サイト情報および「クリックストリーム」レポートの基礎となるため、これらのレポートへの組込みに対して(マーケティングの視点から)最も意味があるアセットを持つアセット・タイプを割り当てる必要があります。
Pageview
オブジェクトには、複数のアセット・タイプを割り当てることができます。「ページ・ビュー」レポートには、それらのアセット・タイプの使用に関する統計が含まれます。
処理済データ
Hadoopジョブによって統計データに処理済のビジターのアクティビティ・データ。処理が完了すると、このデータはAnalyticsデータベースに注入され、そこで、ユーザーがAnalyticsレポート作成インタフェースからリクエストしたレポートにただちに使用できるようになります。
RAWデータ
サイト上のビジターのアクティビティを記述する未処理データ。データ取得プロセス中に記録され、将来の処理のためにローカル・ファイル・システムに格納されます。これは、Hadoopジョブによってレポートに表示するために計算される統計の元になるデータです。(このデータは、レポート生成には直接使用できません。)