Oracle® Fusion Middleware WebCenter Sitesインストレーション・ガイド 11g リリース1 (11.1.1.8.0) E49672-02 |
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この章では、WebCenter SitesとDocumentumインストール間のコンテンツの転送をサポートするように、Content Integration Platform for EMC Documentumをインストールおよび構成する手順について説明します。
この章の内容は、次のとおりです。
Content Integration Platform for EMC Documentumによって、WebCenter SitesとEMC Documentumの間で、次のような双方向の通信が可能になります。
WebCenter SitesへのEMC Documentumオブジェクトのパブリッシュ。
EMC Documentum上へのWebCenter Sitesアセットのアーカイブ。
アーカイブ・プロセスでは、WebCenter SitesではなくCS DataStoreが、CIPによってデータのソースとして扱われます。CS DataStoreは、アセットがWebCenter Sitesからアーカイブが有効化されている宛先にパブリッシュされるときに作成されます。CS DataStoreは、そのファイル・システムにパブリッシュ済アセットを格納します。
CIPは、ソース・システムのメタデータをターゲット・システムに複製することで、パブリッシュおよびアーカイブをサポートします。したがって、ソース・システムのコンテンツを格納するスキーマはターゲット・システムに確立されます。ソース・システム上のコンテンツは、CIPコマンドライン・インタフェースおよびcipcommander publish
コマンドを介してターゲット・システムに転送できます。パブリッシュ・セッションが終了すると、同期エンジンによって、コンテンツの変更について、ソース・システムのパブリッシュ済(またはアーカイブ済)ワークスペースの監視が開始され、変更されたコンテンツがターゲット・システムに自動的に複製されます。
この章では、要件に応じて、パブリッシュ、アーカイブまたはその両方のプロセスをサポートするようにCIPコンポーネントをインストールする方法を示します。
パブリッシュまたはアーカイブをサポートするには、メタデータおよび関連するコンテンツを管理するContent Integration Agentをインストールする必要があります。Content Integration Agentには次のものが含まれています。
mappings.xml
。ソース・システムのメタデータをターゲット・システムにマップします。
cipcommander
。CIP publish
コマンドの実行に使用されるコマンドライン・アプリケーション。同じコマンドで、WebCenter Sitesに(Sites Agent Servicesを介して)パブリッシュされ、Documentumにアーカイブされます。
同期エンジン。ソース・システムとターゲット・システムを一致した状態に保つために、ソースのパブリッシュ済(またはアーカイブ済)ワークスペースを監視します。
catalog.xml
。パブリッシュ済およびアーカイブ済アイテムに関する情報を格納し、同期プロセスを調整するために構成ファイルとして機能します。
パブリッシュを有効化するには、プログラム的なパブリッシュ・インタフェースおよびパブリッシュ済オブジェクトをそれらのオブジェクト・タイプ定義も含めて格納するデータベース表をインストールします。
このプログラム的インタフェースは、Sites Agent Servicesという名前であり、Content Integration AgentからDocumentumデータを取得し、WebCenter Sitesデータベース表に格納します。格納されるデータは、WebCenter Sites互換の書式のメタデータ、およびそのメタデータに関連付けられたオブジェクトで構成されています。
パブリッシュ済オブジェクトを格納するためのデータベース表は、Documentum
フレックス・ファミリ(WebCenter Sites管理システムにインストールされて、そのコンテンツ管理サイトの1つで有効化されている必要があるデータ・モデル)の形式です。デフォルトでは、Documentum
フレックス・ファミリには、Documentumオブジェクト・タイプdm_folder
およびdm_document
の定義も含まれています。どちらのオブジェクト・タイプも、デフォルトmappings.xml
ファイルでマップされています。
アーカイブを可能にするために、Documentumにfw_asset
およびfw_document
オブジェクト・タイプをインストールし、DocumentumオブジェクトとしてWebCenter Sitesアセットを格納するためのスキーマを提供します。これらのオブジェクト・タイプは、デフォルトmappings.xml
でマップされています。
Content Integration Platformをインストールする前に、次のように実行します。
Oracle WebCenter Sites動作保証マトリックスおよびこのコンテンツ統合製品のリリース・ノートをダウンロードします。
次のものをダウンロードします。
Microsoft Visual C++ 2008再配布可能ファイル(x86)(http://www.microsoft.com
より入手)
OpenSSL (http://www.openssl.org
より入手)
この章をお読みになり、インストール手順を理解し、入力を求められる情報を書き留めてください。
パブリッシュ操作用にCIPをセットアップする場合は、WebCenter Sitesステージング・システム上に、インストールするDocumentum
フレックス・ファミリ用のコンテンツ管理サイトを作成または選択してください。
アーカイブ操作では、CIPは、WebCenter Sites: Webエクスペリエンス管理(WEM)フレームワークを使用します。
CIPインストール・プロセスの最後に、イベント通知を構成するオプションがあります。イベント通知の構成を選択する場合は、パブリッシュまたはアーカイブする前にそれを実行する必要があります。
次のインストール後のシナリオも考慮してください。WebCenter Sites配信システムが、Oracle WebCenter Sites: コミュニティ・アプリケーションを実行していて、サイト・ビジターのコメントおよびレビューをアーカイブする場合、それらのコメントおよびレビューを配信システムから別のWebCenter Sitesシステムにリアルタイム・パブリッシュする必要があります。システムでWEMフレームワークが実行されていることも必要です。手順は、『Oracle Fusion Middleware WebCenter Sites管理者ガイド』を参照してください。
Content Integration Platformは、次のファイルのセットとして配布されます。
ファイル | 説明 |
---|---|
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パブリッシュおよびアーカイブ用。これらのファイルによって、Content Integration Agent ( これらのファイルの1つを、サポートされるオペレーティング・システムを備え、ソースとターゲットの両方のシステムにアクセス可能なマシンにインストールする必要があります。 |
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パブリッシュ用。このファイルによって、ログ・ファイルの詳細の設定およびWebCenter Sitesデータベースへのアクセスの制限のためのプロパティ・ファイルを含むSites Agent Servicesがインストールされます。 このファイルは、配信以外のシステムにデプロイする必要があります。そのシステムは、WebCenter Sites |
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パブリッシュ用。このファイルによって、指定したCMサイトのWebCenter Sitesに |
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アーカイブ用。このファイルによって、Documentumシステムに、CS DataStoreのコンテンツをサポートするスキーマがインストールされます。 |
この項では、Content Integration Platform for EMC Documentumをインストールします。手順は次のとおりです。
Windowsを使用している場合、Microsoft Visual C++ 2008再配布可能パッケージ(x86)をContent Integration Agentをホストするマシンにインストールします。
cipagent
ファイルを、サポートされるオペレーティング・システムを備え、ソースとターゲットのシステムにアクセス可能なマシン上で実行します。
Windows:
cipagent-2.0.0-127.msi
を実行し、プロンプトに従います。
ターゲット・ディレクトリに次のフォルダが作成されます。
bin cipagent.exe cipcommander.exe conf .. all conf files security .. all certificates and private keys logs ..log file licenses ..licenses
Linux:
rootユーザーとしてソース・システムで次のコマンドを実行します。
./cipagent-2.0.0-128.el5.i386.rpm.bin
次のディレクトリがインストールされます。
usr local bin cipagent -exe cipcommander lib cipagent ..all libraries share cipagent conf security logs licenses
構成ファイルcatalog.xml
(integration_agent/conf/
にある)をバックアップします。
catalog.xml
を編集します。
catalog.xml
ファイルには、ソース・システムおよびOracle WebCenter Sitesに接続するためにContent Integration Agentが必要とする構成設定が格納されています。このファイルを編集し、Content Integration Agentにシステムの場所およびユーザー情報を提供します。
テキスト・エディタでcatalog.xml
を開きます。
Oracle WebCenter Sitesのアダプタを編集します。
cs
という名前で、70b1e307-26a1-499c-9295-cf0b6bd01342
というIDを持つプロバイダ・エレメントを見つけ、次のパラメータを設定します。
urlAS
: WebCenter SitesとともにデプロイされるWebサービス・モジュールを指します。ホスト名およびポートのみ、変更する必要があります。通常、それらは、WebCenter Sitesが実行されているホストおよびポート番号を指定します。コンテキスト名およびコンテキスト関連パスは、それらがデフォルト(http://localhost:8080/csagentservices/InfostoriaService
)と異なる場合以外は変更しないでください。
username
: WebCenter Sitesデータベース表を変更する権限を持つアカウントのユーザー名(たとえば、一般管理者のfwadmin
)。
password
: 前述のユーザーのパスワード(たとえば、fwadmin
がユーザー名がであるとすると、xceladmin
)。
context
: これは空白のままにします。
次のように、EMC Documentumインストールのアダプタを編集します。
documentum
という名前で、d7a96a63-e78c-407c-8d7f-e84988806e49
というIDを持つプロバイダ・エレメントを見つけ、次のパラメータを設定します。
urlDocumentum
: Documentum Foundation Services (DFS)が実行されているサーバーを指すURL。コンテキスト名が含まれますが、コンテキスト関連パスは削除されます。通常、ホスト名(デフォルト値はhttp://localhost:9090
)のみ変更する必要があります。
username
: パブリッシュ可能なコンテンツに対する権限を持つアカウントのユーザー名。
password
: 前述のユーザーのパスワード。
filter
: このパラメータには、パブリッシュする予定でないドキュメント・バージョンをフィルタ処理して除外するために適用されるwhere
句が含まれています。たとえば、最新の承認済バージョンのドキュメントをパブリッシュするには、次のような値を指定します。
r_current_state = 1
-または-
r_policy_id = '0000000000000000'
(承認済状態は索引として1
を持つことを考慮した場合)
catalog.xml
を保存します。
Content Integration Agent実行可能ファイルを再起動します。
Windows: Content Integration Agentサービスを再起動します。
Linux: rootユーザーとして次のように入力します。/sbin/service restart cipagent
注意: Content Integration Agent実行可能ファイルは、スタンドアロン・プロセスとしてもシステム・デーモンとしても実行できます。この実行可能ファイルによって、デフォルト・ポート |
facilities.xml
で、Javaの機能セクションを有効化します。ご使用のシステム上のJavaのパスを指定します。
次のステップである第32.4.2項「ステップ2. CIPパブリッシュ・コンポーネントをインストールする」に進みます。
アーカイブ機能のみをインストールする場合、第32.4.3項「ステップ3. Documentumへのアーカイブをサポートするスキーマをインストールする」にスキップします。それ以外の場合は、このセクションのすべての手順を完了し、パブリッシュ機能をインストールします。
注意: Sites Agent Servicesは、配信以外のどのようなのWebCenter Sitesシステムにインストールできます。コンテンツ管理(ステージング)システムをお薦めします。 |
csagentservices.war
内の次のファイルを編集します(それらのファイルはすべて、csagentservices/WEB-INF/classes
内に配置されています)。
commons-logging.properties
: ログ・ファイルおよびログの詳細設定を定義します。
csAgentServices.properties
: WebCenter Sitesデータベースへのアクセスを有効化します。
テキスト・エディタを使用して、Sites Agent Servicesログ・ファイル(agentservices.log
)を指すようにcommons-logging.properties
を編集します。
アプリケーション・サーバー固有のデータ・ソースを作成します。(詳細は、ご使用のアプリケーション・サーバーへのWebCenter Sitesのインストールに関するガイドに記載されています。)
csAgentServices.properties
を変更し、WebCenter Sitesデータベースへのアクセスを有効化します。
テキスト・エディタを使用して、次のプロパティを設定します。
uploader.username
: フレックス・ファミリを編集する権限を持つアカウントのユーザー名。
uploader.password:
前述のユーザー名のパスワード。
cs.installDir
: WebCenter Sitesインストール・ディレクトリ(たとえば、C:\CS
)。
cs.url
: WebCenter Sites URL。WebCenter Sites Webアプリケーションを指します。デフォルト値は、http://localhost:8080/cs
です。
csAgentServices.properties
を保存します。
WebCenter Sitesのホスト上のアプリケーション・サーバーにcsagentservices.war
をデプロイします。
アプリケーション・サーバーを再起動します。
次のステップである第32.4.2.2項「B. Oracle WebCenter SitesにEMC Documentumスキーマをインストールする」に進みます。
この手順では、cs_documentum_schema.zip
をWebCenter Sitesにインポートし、WebCenter SitesへのDocumentumオブジェクトのパブリッシュをサポートします。
Documentumスキーマをインストールする手順は、次のとおりです。
WebCenter Sitesインストール・ディレクトリからcatalogmover.bat
(またはLinux上のcatalogmover.sh
)を実行します。
注意: CatalogMoverを使用する前に、WebCenter Sitesに接続し、「パスワード」フィールドの下で、ご使用のWebCenter Sitesインストールに適用する値を選択(または入力)します。
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「Catalog」に移動し、「Auto Import Catalog(s)」を選択します。
インポートするファイルを選択します。
インポート・ダイアログで、次に示すフィールドに入力します。
Catalog Data Directory: デフォルト値のままにします。
Catalog ACL List: Browser、SiteGod、xceleditor、xceladmin
一般管理者(デフォルトではfwadmin/ xceladmin
)を使用してWebCenter Sitesの管理インタフェースにログインし、次のように続行します。
第32.2項「前提条件」の説明のように、選択または作成したコンテンツ管理サイト上でDocumentum
フレックス・ファミリを有効化します。
パブリッシュ済コンテンツに迅速にアクセスできるように、ツリー・タブ(たとえば、Documentum
という名前のもの)を作成します。
フレックス・ファミリの有効化、サイトの作成およびツリー・タブの作成の手順は、『Oracle Fusion Middleware WebCenter Sites管理者ガイド』を参照してください。
次のステップである第32.4.3項「ステップ3. Documentumへのアーカイブをサポートするスキーマをインストールする」に進みます。
Documentum Composerを使用してdocumentum_cs_schema.dar
をインストールします(インストール手順およびユーザー情報は、『Documentum Composer User Guide』に記載されています)。
CREATE TYPE fw_asset (fw_id char(255),fw_name char(64),fw_createdby char(64),fw_createddate time,fw_description char(128),fw_publist char(255),fw_status char(2),fw_subtype char(32),fw_updatedby char(64),fw_updateddate time,fw_publisheddate time) WITH SUPERTYPE dm_document CREATE TYPE fw_document (fw_publisheddate time,fw_name char(64)) WITH SUPERTYPE dm_document
mappings.xml
ファイルは、Content Integration Agentをホストしているサーバー上にあります。
CIPをインストールしたら、必要に応じて、次の手順を完了します。
Optional
. ソース・システムの監視対象のワークスペース(つまり、パブリッシュ済またはアーカイブ済ワークスペース)内のデータに対する変更によって、ターゲット・システム上でトリガーされるイベントに関してCIP管理者に通知するためのイベント通知ワークフローを構成します。
注意: イベント通知ワークフローの構成を選択する場合は、DocumentumオブジェクトをパブリッシュまたはWebCenter Sitesアセットをアーカイブする前にそれを実行する必要があります。イベント通知ワークフローの構成の詳細は、『Oracle Fusion Middleware WebCenter Sites管理者ガイド』を参照してください。 |
DocumentumからWebCenter Sitesにパブリッシュするには、基本情報および手順について『Oracle Fusion Middleware WebCenter Sites管理者ガイド』を参照してください。
WebCenter SitesアセットをDocumentumにアーカイブするには、基本情報および手順について『Oracle Fusion Middleware WebCenter Sites管理者ガイド』を参照してください。