この章では、Oracle WebCenter Sites: Content Integration Platformを拡張して、カスタム・ソース・システムからOracle WebCenter Sitesへのコンテンツ配信をサポートする方法について説明します。
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デフォルトでは、Content Integration Platform (CIP)は、ファイル・システム、Microsoft SharePoint、EMC DocumentumからOracle WebCenter Sitesへコンテンツを配信します。開発者は、ソース・アダプタとプラグインで構成される、またはアダプタのみで構成されるJavaベースの実装を記述することによって、Content Integration Platformを拡張してデータベースやカスタム・コンテンツ管理システムなどの任意のシステムから公開できます。アダプタとプラグインはいずれも、Content Integration Agentコンポーネントによってサポートされます。第94章「カスタム・ソース・システムとの統合」を参照してください。
Oracle WebCenter Sitesに配信されるコンテンツを保持している各ソース・システムでは、Javaソース・アダプタを記述する必要があります。このアダプタはソース・システムに問い合せて、そのメタデータとバイナリ・コンテンツを取得します。アダプタは、catalog.xml
ファイル内の文で、Content Integration Agentに登録する必要があります。
プラグインが必要になるのは、WebCenter Sitesに公開する前に、アダプタで取得した項目を処理する必要がある場合のみです。たとえば、イメージ・ファイルからサムネイルを抽出したり、公開時に検証手順を実行したりする処理が考えられます。通常、プラグインは、各種のファイル形式をサポートしたり、公開プロセスから項目を選択してフィルタリングする場合に記述されます。どのアダプタでも、任意の数のプラグインを使用できます。アダプタの場合と同様に、プラグインも(types.xml
ファイル内で)Content Integration Agentに登録する必要があります。
Content Integration AgentはC++で記述されており、Javaベースのカスタム・コネクタおよびプラグインをサポートする次のコンポーネントを提供します。
堅牢なライタイム・システム。
Javaベースのソース・コネクタとプラグインの実装に使用されるプラガブル・インタフェース。
catalog.xml
およびtypes.xml
という名前のXMLファイル。どちらもカスタム・ソース・アダプタおよびプラグインの登録に使用されます。
ネイティブ・ソース・アダプタ(javaconnector
ライブラリ)およびネイティブ・プラグイン(javaplugin
ライブラリ)。どちらもC++で記述されています。これらは、Javaコードをコールするために使用します。
ファシリティ(エージェントのランタイムに一連の機能を提供する構成ブロック)。Content Integration Agentは、C++ランタイム環境からのコールをJavaコードへ委任するために、自身のプロセス空間内にJava仮想マシンをホストします。このJVMは、facilities.xml
内でjavafacility
を登録することで有効になります。
Javaベースのアダプタを作成してJVMを有効にしたら、C++エージェント・ランタイム・システムでJVMを使用して、ネイティブ・アダプタを介したJavaコードのコールを実行できるようになります(プラグインでもプロセスは同じです)。
Javaベースのコネクタとプラグインを作成する手順、および統合の実行手順については、第95章「アダプタおよびプラグインの作成」を参照してください。
Content Integration Agentの詳細は、『Oracle Fusion Middleware WebCenter Sites管理者ガイド』を参照してください。
ファイル・システムおよびMicrosoft SharePoint用のContent Integration Platformの詳細は、『Oracle Fusion Middleware WebCenter Sites管理者ガイド』を参照してください。
EMC Documentumを対象としたContent Integration Platformの詳細は、『Oracle Fusion Middleware WebCenter Sites管理者ガイド』を参照してください。