この章には次の項が含まれます。
Community-Gadgets Webアプリケーションでウィジェットの機能、権限および外観を構成したら、Community-Gadgetsウィジェットのデプロイメント・プロセスを開始できます。ウィジェットのデプロイ時に「サイトの設定」オプションを選択すると、ウィジェットを含むページが再ロードされた後、Community-Gadgetsで行った構成が、デプロイ済のウィジェットにすぐに反映されます。このオプションを設定すると、デプロイ済のウィジェットがデータベース内の構成変更を常に監視するようになります。ただし、「カスタム設定」オプションの一部の構成設定では、ウィジェット・デプロイメント・コード・スニペット自体に埋め込まれるカスタム値が使用されます。カスタム構成設定は、データベースに格納されるのではなく、ウィジェットがデプロイされるページのHTML/JavaScriptコードに格納されることに注意してください。その結果、カスタム構成設定はサイト設定よりも優先されます。
「カスタム設定」オプションを選択してウィジェットをデプロイすると、カスタマイズ用に「リソースID」フィールドが利用できるようになります。Community-GadgetsはリソースIDを利用することによって、訪問者が投稿したコンテンツをデプロイ先のページに関連付けることができます。JavaScriptを使用してウィジェットの機能をWebサイトにデプロイする軽量な統合アプローチであるため、このIDを使用して、ページに表示されるコンテンツ・タイプが決定されます。たとえば、デプロイ時にリソースIDが指定されていない場合は、リソースIDとしてmd5
(128ビット(16バイト)のハッシュ値を生成する暗号化ハッシュ機能)が自動的に使用されます。この場合、あるページに訪問者が何度もアクセスすると、Community-Gadgetsによって同じコンテンツが表示されます。したがって、(コンテンツ管理システムによって管理されている場合、)リソースIDをページIDと同じにすることをお薦めします。そうすることによって、関連付けが単純で直感的になります。2つの異なるページに同じコメント・フィードを表示する必要がある場合は、同じリソースIDを指定するのみで済みます。 たとえば、両方のページでxyz
をリソースIDとして使用することにより、これらのページに同じコンテンツがレンダリングされます。
この項の内容は、次のとおりです。
製品メンテナンスにおいて、ログ・ファイルの構成と監視は重要な要素です。この項では、トラブルシューティングおよび監視で利用可能なlog4jログ出力について説明します。
log4j-cos.properties
ファイルは、Community-Gadgets Webアプリケーションのロギング用のメイン構成ファイルです。log4j-shindig.properties
ファイルは、Shindig Webアプリケーションのロギング用のメイン構成ファイルです。これらのファイルは、standalone_node
フォルダにあります(デフォルトの場所は、<cg_install_dir>
/deploy/management/management_node1
および<cg_install_dir>
/deploy/production/production_node1
)。
Community-Gadgets固有のすべてのロギングを有効にするには、次のロガ出力をデバッグ・レベルに設定します。
log4j.logger.com.fatwire=DEBUG log4j.logger.oracle.fatwire.widgets=DEBUG
Community-GadgetsがWebCenter Sitesのデータ・リポジトリに送信するすべてのリクエストを監視するには、次のログ出力を有効にします。log4j.logger.com.fatwire.cos.core.jpa.cmd.wem.WemCommandManager = TRACE
Community-Gadgetsがネットワークに送信するすべてのリクエスト、および使用されるネットワーク・プロキシを監視するには、次のログ出力を有効にします。log4j.logger.com.fatwire.cos.registry.client.local=TRACE
RESTを介したWebCenter Sitesの接続に使用されるCASチケットのライフサイクル管理を監視するには、次のログ出力を有効にします。log4j.logger.com.fatwire.cos.core.jpa.session.wem.WemSessionManager = TRACE
log4j.logger.com.fatwire.cos.core.sites.wem.WemManager = TRACE
Community-Gadgetsによって実行されるinCacheの操作を監視するには、次のログ出力を有効にします。log4j.logger.com.fatwire.cos.core.cache.appcache.wem.WemAppCacheFacility = TRACE
WebCenter SitesからのinCacheの無効化リクエストを監視するには、次のログ出力を有効にします。log4j.logger.com.fatwire.cos.core.cache.appcache.wem.IncacheServlet = TRACE
システム内のデータ整合性の問題や同期機能(ロック)のトラブルシューティングを行うには、次のログ出力を有効にします。log4j.logger.com.fatwire.cos.cluster.CacheLockClientFacility = TRACE
log4j.logger.com.fatwire.cos.cluster.ClusterLockImpl = TRACE
検索エンジン最適化(SEO)をサポートするウィジェットをデプロイする場合、ウィジェットのデプロイメントとレンダリング・ロジックが格納されているcos-widget-tag.jar
ファイルをダウンロードし、Webアプリケーションのクラスパスにこのファイルを配置する必要があります。「コメント」→「デプロイ」→「コメント」に移動して「カスタム設定」を選択し、「ウィジェット・タグ」フィールドまで下にスクロールします。JARファイルをダウンロードするには、「注意」セクションのリンクをクリックします。
これは軽量のJARファイルであり、外部のロギング・ライブラリとは独立して機能するように作成されています。ただし、このライブラリ(cos-widget-tag.jar
)によって提供されるログ・メッセージを有効にするには、Webアプリケーションを実行するJVMにJavaパラメータ-Dcos.widget.tag.debug=true
を追加する必要があります。これにより、ログ・メッセージが標準の出力ストリーム(コンソール)に表示されるようになります。
このライブラリのパフォーマンスを最適化するには、次のJVMパラメータを追加することをお薦めします。
-Dhttp.keepAlive=true, -Dhttp.maxConnections=
<Number>
<Number>
の値は、SEOデプロイメント・タグを含むページがデプロイされたアプリケーション・サーバーの並列度、およびアプリケーション・サーバー上で利用可能な処理スレッドの数にあわせる必要があります。
サポート・チームに問い合せる前に、調査に必要な情報を収集してください。これにより、不必要なコミュニケーションのやり取りが回避され、トラブルシューティング・プロセスが迅速になります。
次に、迅速で効率的なトラブルシューティングをサポートするために推奨される項目リストを示します。
環境の詳細
オペレーティング・システムの名前とバージョン
システムの言語、ロケール、タイムゾーン
JVMの名前とバージョン
アプリケーション・サーバーの名前とバージョン
構成の詳細
製品構成ディレクトリの内容をアーカイブし、そのアーカイブをサポート・チケットに添付します。たとえば、Production_node1
またはManagement_Node1
の構成は、<install folder>/deploy/production
および<install folder>/deploy/management
ディレクトリに保存されています。それ以外にも、<cg_install_dir>
/deploy/management/management_node1
および<cg_install_dir>
/deploy/production/production_node1
ディレクトリにあるsetup_*.properties
ファイルが必要です。
ロギングの詳細
Community-Gadgets、そのCASおよびShindigのログ・ファイル
WebCenter SitesアプリケーションおよびそのCASのログ・ファイル
Community-GadgetsおよびWebCenter Sitesのアプリケーション・サーバーのログ・ファイル(標準出力および標準エラー・コンソールを含む)