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Oracle® Fusion Middleware WebCenter Sites開発者ガイド
11gリリース1 (11.1.1.8.0)
E49681-03
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36 Webサービスの理解

この章では、Webサービスの概要を示し、WebCenter Sitesで作業する方法について説明します。また、提供されている機能についても説明します。Webサービスは、WebCenter Sites製品の標準部分であり、追加のインストールや構成は必要ありません。

この章には次の項が含まれます。


注意:

WebCenter Sites 11gリリース1 (11.1.1.8.0)では、SOAPベースのWebサービスの機能が非推奨になりました。この機能は、RESTサービスに置き換えられました。


36.1 Webサービスとは

WebCenter Sitesでは、独自のWebサービスを作成、配布および公開できるだけでなく、他のアプリケーションからのWebサービスを消費することもできます。Webサービスはインターネットで標準XMLメッセージングを介してアクセスできる操作のコレクションで、このサービスを使用するとプログラミング言語、オペレーション・システム、指定されたターゲット・システムで使用されるハードウェアからは独立して、データを交換できます。WebCenter Sitesでは、WebサービスによりERP (エンタープライズ・リソース・プランニング)、CRM (カスタマ・リレーションシップ・マネジメント)、商取引システムなど、リモート・アプリケーションによる消費に対するコンテンツや機能を公開する標準的な手段が提供されます。

36.2 SOAPとWebサービス

WebCenter Sitesとその他のアプリケーション間の統合は、HTTPデータ・フォームとXMLデータ・フォームを使用したデータの変換により達成されます。Webサービスの主要なXMLフォーマットは、SOAP(シンプル・オブジェクト・アクセス・プロトコル)です。SOAPは、HTTPを拡張したW3Cの仕様で、分散されたアプリケーションでのインターネットを経由したリモート・プロシージャ・コール(RPC)が可能になります。言語として、SOAPは、RPCスタイルのやり取りで必要なパラメータの説明、値の返しなどに使用されるXMLエレメントを定義します。SOAPメッセージはPoint-to-Pointで送信され、リクエスト・レスポンス方式で処理されます。WebCenter SitesはSOAPをサポートし、SOAPインタフェースが備わったどのアプリケーションともデータを交換できます。SOAPのリクエストを処理する際に、WebCenter SitesではXMLのネイティブなサポート、効率的なページ評価、および配信メカニズムが活用されます。


注意:

WebCenter Sitesでは、WebサービスにJWSDP (Sun)実装が使用されています。WebCenter Sitesがインストールされているアプリケーション・サーバーでも独自のWebサービスが実装されていると、SOAP MessageFactoryと競合が発生します。競合を解決するには、アプリケーション・サーバーを起動する前にVMパラメータ経由でデフォルトのMessageFactoryを設定する必要があります。このデフォルトの設定で、WebCenter SitesのWebサービスに使用する MessageFactoryが指定されます。

例:

JBossは独自のWebサービスを備えています。JBossのMessageFactoryを別の理由で使用し、WebCenter SitesのWebサービスも使用する場合、デフォルトのMessageFactoryを次のようにJBossのものに設定する必要があります。

-Djavax.xml.soap.MessageFactory=org.jboss.ws.core.soap.MessageFactoryImpl

WebCenter SitesのWebサービスのみが必要な場合には、デフォルトのMessageFactoryを次のように設定します。

-Djavax.xml.soap.MessageFactory=com.sun.xml.messaging.saaj.soap.ver1_1.SOAPMessageFactory1_1Impl

36.3 サポートされているSOAPバージョン

WebCenter Sitesは、SOAP 1.1をサポートしています。WebCenter SitesのWebサービスを記述するには、SOAPプロトコルの機能と制限を知る必要があります。SOAP標準の構文の詳細は、次のW3C Webサイトを参照してください。

http://www.w3.org

36.4 サポートされているWSDLバージョン

WSDL (Webサービス記述言語)は、インターネット上で配信されるサービスを記述するXML形式です。WSDLファイルには、特定の操作に対するメッセージで渡されるサービスとデータの場所が記述されています。WebCenter Sitesに関しては、これらのメッセージにプロシージャ向けの情報が記載されています。

WebCenter SitesはWSDL 1.1をサポートしています。WebCenter SitesのWebサービスを記述し、WebCenter Sitesに付属の事前定義済WSDLファイルを使用するには、Webサービスの記述用のWebサービス記述言語について理解しておく必要があります。SOAPの標準構文の詳細は、次のW3C Webサイトを参照してください。

http://www.w3.org/TR/wsdl.html

36.5 関連プログラミング・テクノロジ

WebCenter SitesのWebサービスを記述するには、次の関連テクノロジの一部またはすべてを基本的に理解しておく必要があります。