この章では、ワークリストおよびポータルへのワークリストの追加について説明します。ワークリストを使用すると、このポータル・インサイトに構成されたSOAサーバーに関連付けられた、すべての割当て済ワークリスト・アイテムにアクセスできます。ワークリスト通知およびアラートへの問合せは、WebCenter Portalで構成されたすべてのBPELサーバーから発生します。
この章の内容は、次のとおりです。
権限: この章のタスクを実行するには、ポータルの ワークリストのタスク・フローをページに追加するには、 権限の詳細は、第29.1項「ポータルのロールと権限について」を参照してください。 |
ワークリストが機能するには、システム管理者はWebCenter Portalで次のタスクを実行する必要があります。
BPELサーバー接続を構成し、サーバーとWebCenter Portal間でアクティブな接続を設定します。サーバーが構成されていない場合、この機能を使用できません。詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalの管理の「ワークリストの管理」の章を参照してください。
関連項目: Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalの管理のワークリストに関する問題のトラブルシューティングに関する項 |
ポータルでワークリストを使用できるようにするには、ポータル・モデレータか、ポータルでManage All
またはManage Configuration
権限を持つ任意のユーザーが、ポータル・レベルで次のタスクを実行する必要があります。
第57.4項「ページへのワークリスト・タスク・フローの追加」で説明されている手順に従って、ポータルのページにワークリスト・タスク・フローを追加します。
ワークリストでは、BPELワークフロー・プロセスが起動するか、メッセージがOracle User Messaging Service上のワークリスト・チャネルに送信されるときに作成されるBPELワークリスト・アイテムにアクセスできます。このサービスはWebCenter Portalシステム管理者により構成されます。詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalの管理の「ワークリストの管理」の章を参照してください。
WebCenter Portalでは、ワークリスト・タスク・フロー(図57-1)により、ユーザーに割り当てられているすべてのワークリスト・アイテムを表示および応答できます。たとえば、電子メールでなど、その他の方法によっても通知を受けることができます。アラートおよび通知が自分のワークリスト・アイテムとして処理されている場合、それらをワークリスト・ビューでログイン・ユーザーとして表示できます。
WebCenter PortalでBPELワークフローが有効な場合、ポータル・メンバーシップ通知、新しいポータルへの参加招待などをユーザーが表示できるようにするには、ページにワークリスト・タスク・フローを追加する必要があります。第57.4項「ページへのワークリスト・タスク・フローの追加」を参照してください。Oracle BPMワークリストが、User Messaging Serviceのメール・ドライバで、BPMワークフローに関連付けられた通知を送信するよう構成されている場合、ユーザーは自身のアクションを必要とするワークリスト・アイテムのメール通知も受信します(メール・サービスも構成されている場合)。
ワークリストはOracle SOA Suite BPEL Serverからのアイテムのみを表示します。ワークリスト・アイテムには、外部的に定義されたワークフローに関連付けられたイベントから生成されるものがあります。ワークフローは、あるイベントが発生した後に続くアイテムにルートをマップします。たとえば、ワークフローは、割り当てられたプロジェクトが経由する過程(管理者からモデレータへ、次に参加者へ、など)を定義します。また、担当者が応答(承認など)したときの動作(ある場合)も指定します。このタイプのワークフローは、Oracle SOA Suiteに付属するワークフロー・サーバーで使用可能です。このようなワークフローの定義は、管理または開発タスクです。
WebCenter Portalには、内部定義ワークフローもあります。内部的に定義されるワークフローの例には、ポータルへのサブスクライブ・プロセスがあります。ユーザーは、サブスクリプションをリクエストします。リクエストは、ポータルのモデレータ・ワークリストに表示されます。ポータルに複数のモデレータが存在する場合は、そのワークリスト・アイテムに最初に応答したモデレータが、そのリクエストの所有者になります。その結果、リクエストそのものに応答するのは1人のモデレータのみです。
メッセージ、アラートおよび通知はUser Messaging Serviceからも生成される場合があります。ワークリスト・タスク・フローには、このサーバーへのメッセージング・プリファレンス(図57-2)のアクセス制御があります。「メッセージング・プリファレンス」アイコンをクリックすると、User Messaging Serviceメッセージを受信し、メッセージング・フィルタを定義するためのチャネルを指定できます。
WebCenter PortalアプリケーションからUser Messaging Serviceのメッセージング・プリファレンスを設定する詳細は、第57.3項「メッセージング・プリファレンスの設定」を参照してください。
ワークリストの表示オプションを使用すると、ユーザーはメッセージ、アラートおよび通知に対して、時系列および関連性に基づいて応答できるようになります。ワークリストの表示オプションおよびその他の機能の使用方法の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalの使用』の「ワークリストの使用」の章を参照してください。
ワークリストの「メッセージング・プリファレンス」アイコンから、User Messaging Serviceのメッセージング・プリファレンスを指定することができます。メッセージング・プリファレンスを使用して、User Messaging Serviceメッセージを受信するためのチャネルを指定し、メッセージング・フィルタを定義します。User Messaging Serviceメッセージには、サーバーの他のコンシューマからの他の通知やアラートのほかに、ワークリスト通知が含まれる場合があります。
メッセージング・チャネルは、User Messaging Serviceからメッセージ、通知、アラートが受信されるチャネルです。これらには、メール、VoIPなどが含まれています。メッセージ、通知およびアラートはUser Messaging Serviceに登録されているサービスから生成されます。
メッセージング・フィルタではメッセージのソート条件を定義し、条件を満たすメッセージを送信するチャネルを指定します。
「ユーザー・メッセージング・プリファレンス」ダイアログを使用してメッセージング・チャネルおよびフィルタを定義できます。この項では、このダイアログを使用して、メッセージング・チャネルを構成し、User Messaging Serviceから生成されるメッセージのメッセージング・フィルタを定義する方法の概要について説明します。詳細は、User Messaging Serviceオンライン・ヘルプおよび『Oracle Fusion Middleware Oracle SOA Suite開発者ガイド』の「Oracle User Messaging Serviceアプリケーション」の章を参照してください。
ワークリスト・タスク・フローから「ユーザー・メッセージング・プリファレンス」ダイアログにアクセスするには:
ワークリストに移動します。
「ワークリスト」ツールバーの「メッセージング・プリファレンス」アイコン(図57-2)をクリックします。
BPELサーバーにログインします。
Webページに次の2つのタブが表示されます(図57-3)。
メッセージング・チャネル: User Messaging Serviceの通知およびアラートを受信するチャネル(電子メール、音声など)を構成します。
メッセージング・フィルタ: User Messaging Serviceの通知およびアラートをフィルタリングするルールを定義します。
User Messaging Serviceオンライン・ヘルプを参照することによってチャネルおよびフィルタを構成します。
ページにワークリスト・タスク・フローを追加する手順は、第14.2項「ページへのコンポーネントの追加」を参照してください。
ヒント: デフォルトでは、ワークリスト・タスク・フローは、デフォルトのリソース・カタログに含まれています。このコンポーネントの有無や場所は、リソース・カタログの構成方法によって異なります。たとえば、デフォルトのリソース・カタログでは、「アラートと更新」フォルダ、「ワークリスト」の順に開き、「追加」をクリックします。 |
ワークリスト内のすべての情報は、特に現在ログインしているユーザーに関連します。このため、このタスク・フローを、パブリック・ページとして使用される可能性のあるホーム・ポータルに追加することは適切ではありません。ここでは、ログインせずにページにアクセスした場合、タスク・フローで「サービス使用不可」メッセージが表示されます。このページをポータル・ページに追加すると、現在のポータルに関連する、つまりユーザーに関係のある情報が表示されるようになります。
編集権限を持つユーザーは、コンポーザのタスク・フローの「コンポーネント・プロパティ」ダイアログにアクセスできます。ワークリストのタスク・フローの構成の詳細は、第57.5項「ワークリストのタスク・フロー・プロパティの設定」を参照してください。
ワークリストのタスク・フローには、関連付けられているプロパティがあります。このプロパティには、十分な権限を持つユーザーがコンポーザの「コンポーネント・プロパティ」ダイアログからアクセスできます(図57-4)。
多くのプロパティはすべてのタスク・フローに共通しています。また、タスク・フローのプロパティにアクセスする方法は、どのタスク・フローでも同じです。共通のタスク・フロー・プロパティおよびプロパティへのアクセス方法は、第14.3項「コンポーネントの変更」を参照してください。
「表示オプション」タブ、「スタイル」タブおよび「コンテンツ・スタイル」タブのプロパティを変更すると、すべてのユーザーのタスク・フローの外観と動作に影響します。これらのプロパティは、すべてのタスク・フローに共通しています。詳細は、第14.3項「コンポーネントの変更」を参照してください。
「イベント」タブのコンテンツは、タスク・フローでサポートされるイベントによって異なります。詳細は、第14.3.7項「コンポーネントのコンテキスト・イベントの使用」を参照してください。
ワークリストおよびワークリストの機能の使用方法の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalの使用』の「ワークリストの参照」の章を参照してください。