Oracle Fusion Middleware Oracle Identity and Access Managementインストレーション・ガイド 11g リリース1 (11.1.1.7.0) E64850-01 |
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この付録では、Oracle Identity Managementをサイレント・モードでインストールする方法について説明します。この付録には次のトピックが含まれます:
サイレント・インストールでは、画面表示出力や、ユーザーによる入力が不要であるため、Oracle Identity Managementのインストールを監視する必要はありません。
Oracle Identity Managementのサイレント・インストールを実行するには、-silentフラグを付けてインストーラを起動し、コマンドラインからレスポンス・ファイルを指定します。レスポンス・ファイルは、インストーラ・プロンプトへの応答になる変数およびパラメータ値が含まれるテキスト・ファイルです。
このトピックでは、サイレント・インストールを実行する前に、必要になる可能性がある作業について説明します。このトピックには、次の項があります。
インストーラは、Oracleインベントリ・ディレクトリを使用して、システムにインストールしたすべてのOracle製品を追跡します。インベントリ・ディレクトリは、oraInst.loc.という名前のファイルに格納されます。このファイルがシステムにない場合は、サイレント・インストールを開始する前に作成する必要があります。
存在しない場合、次の手順を実行してoraInst.loc
ファイルを作成します。
rootユーザーとしてログインします。
テキスト・エディタ(viやemacsなど)を使用して、任意のディレクトリにoraInst.locファイルを作成します。このファイルは、次の2行で構成されています。
inventory_loc=oui_inventory_directory inst_group=oui_install_group
oui_inventory_directoryは、インストーラでインベントリ・ディレクトリを作成するディレクトリへのフルパスに置き換えます。oui_install_groupは、メンバーがこのディレクトリへの書込み許可を持っているグループの名前に置き替えます。
rootユーザーとしてログアウトします。
注意: UNIXプラットフォーム上でサイレント・インストールを実行した後で、rootユーザーとしてORACLE_HOME/root.shスクリプトを実行する必要があります。root.shスクリプトによって環境変数の設定が検出され、ローカルのbinディレクトリのフルパスが入力できるようになります。 |
Oracle Identity Managementをシステムにインストールしなかった場合、次のレジストリ・キーおよび値を作成する必要があります。
HKEY_LOCAL_MACHINE / SOFTWARE / Oracle / inst_loc = [inventory_directory]
inventory_directoryは、インストーラ・ファイルへのフルパスに置き替えます。例:C:\Program Files\Oracle\Inventory
サイレント・インストールを実行する前に、インストール固有の情報をレスポンス・ファイルに指定する必要があります。レスポンス・ファイルは、テキスト・エディタで作成または編集できるテキスト・ファイルです。正しく構成されていないレスポンス・ファイルを使用してサイレント・インストールしようとすると、インストーラは失敗します。
インストール・メディアに、デフォルトのレスポンス・ファイルがいくつか含まれています。それをテンプレートとして使用して、環境に合せてカスタマイズできます。このデフォルトのレスポンス・ファイルは、UNIXではDisk1/stage/Responseディレクトリ、WindowsではDisk1\stage\Responseディレクトリにあります。
Oracle Identity Managementソフトウェア・インストール用のレスポンス・ファイルの作成
Oracle Identity Managementインストール・ウィザードを使用して初めてソフトウェアをインストールする際、インストールのサマリーをレスポンス・ファイルに保存できます。
Oracle Identity Manager、Oracle Access Manager、Oracle Adaptive Access Manager、Oracle Entitlements ServerおよびOracle Identity Navigator向けOracle Identity and Access Managementソフトウェアのインストーラのレスポンス・ファイルを作成するには、次の手順を実行します。
インストール・ウィザードの「インストール・サマリー」画面で、「レスポンス・ファイルの保存」フィールドの「保存」をクリックします。
プロンプトが表示されたら、ファイルをローカル・ディレクトリに保存します。
Oracle Identity Manager構成用のレスポンス・ファイルの作成
Oracle Identity Manager構成ウィザードを使用してOracle Identity Managerサーバー、Design ConsoleまたはRemote Manager初めて構成する際、構成のサマリーをレスポンス・ファイルに保存できます。
このレスポンス・ファイルを作成するには、次の手順を実行します。
インストール・ウィザードの「構成サマリー」画面で、「レスポンス・ファイルの保存」フィールドの「保存」をクリックします。
プロンプトが表示されたら、ファイルをローカル・ディレクトリに保存します。
次に、Oracle Internet Directory(OID)、Oracle Virtual Directory(OVD)、Oracle Directory Services Manager(ODSM)、Oracle Directory Integration Platform(ODIP)およびOracle Identity Federation(OIF)が含まれているOracle Identity Management Suiteのインストール・メディア内のデフォルトのレスポンス・ファイルのリストを示します。
im_install_only.rsp: このレスポンス・ファイルは、Oracle Identity Managementコンポーネントをインストールはするが、構成は行わない場合に使用します。
im_install_config.rsp: このレスポンス・ファイルは、Oracle Identity Managementコンポーネントをインストールして、構成する場合に使用します。
im_config_only.rsp: インストール済のコンポーネントを構成するには、このレスポンス・ファイルをORACLE_HOME/bin/にあるOracle Identity Management 11gリリース1(11.1.1)構成ウィザード(config.shスクリプトまたはconfig.bat)とともに使用します。
次のリストは、Oracle Identity Manager(OIM)、Oracle Access Manager(OAM)、Oracle Adaptive Access Manager(OAAM)、Oracle Entitlements Server(OES)およびOracle Identity Navigator(OIN)が含まれたOracle Identity Management Suiteのインストール・メディア内のデフォルトのレスポンス・ファイルを示しています。
iamsuite_install_only.rsp: このレスポンス・ファイルは、Oracle Identity Managementコンポーネントをインストールはするが、構成は行わない場合に使用します。
iamsuite_config_only.rsp: Oracle Identity Managerサーバー、Design ConsoleおよびRemote Managerを構成するには、このレスポンス・ファイルをORACLE_HOME/bin/にあるOracle Identity Manager 11g リリース1(11.1.1)構成ウィザード(config.shスクリプトまたはconfig.bat)とともに使用します。
deinstall_oh.rsp: インストール済のコンポーネントを削除するには、このレスポンス・ファイルをOracle Identity Management 11gリリース1(11.1.1)デインストーラとともに使用します。
レスポンス・ファイルには、インストーラが必要とするパスワードの一部が含まれます。レスポンス・ファイル内のこれらのパスワードに関するセキュリティ上の問題を最小限に抑えるには、次のガイドラインに従います。
サイレント・インストールを実行するオペレーティング・システム・ユーザーのみがファイルを開けるように、レスポンス・ファイルに権限を設定します。
可能であれば、サイレント・インストールの完了後に、レスポンス・ファイルをシステムから削除します。
Oracle Identity Managementのサイレント・インストールを実行するには、-silentフラグを付けてインストーラを起動し、コマンドラインからレスポンス・ファイルを指定します。
UNIXの場合
UNIXシステム上でコマンドラインからインストーラを実行するための構文を次に示します。
runInstaller [-mode] [-options] [(COMMAND_LINE_VARIABLE=VARIABLE_VALUE)*]
例:
./runInstaller -silent -response FILE
Windowsの場合
Windowsシステム上でコマンドラインからインストーラを実行するための構文を次に示します。
setup.exe [-mode] [-options] [(COMMAND_LINE_VARIABLE=VARIABLE_VALUE)*]
例:
setup.exe -silent -response FILE
表(不明な手順番号)は、インストーラの、サポートされているコマンドライン・パラメータの一覧とその説明です。
表F-1 インストーラのコマンドライン・パラメータ
パラメータ | 説明 |
---|---|
インストール・モード - 指定できるモードは1つのみ |
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-i | -install |
インストーラをGUIモードで起動します。これはデフォルトのモードであり、コマンドラインでモードを指定しない場合に使用します。 |
-silent |
サイレント・モードでインストールします。インストーラに、レスポンス・ファイル、またはコマンドラインの変数-値ペアを渡す必要があります。 |
-d | -deinstall |
アンインストールのために、インストーラをGUIモードで起動します。 |
-p | -prerequisite |
GUIモードでインストーラを起動しますが、前提条件のチェックのみ行います。ソフトウェアはインストールされません。 |
-v | -validate |
GUIモードでインストーラを起動し、すべての前提条件チェックと妥当性チェックを実行しますが、ソフトウェアはインストールしません。 |
-sv | -silentvalidate |
すべての前提条件チェックと妥当性チェックを、サイレント・モードで実行します。インストーラに、レスポンス・ファイル、またはコマンドラインの変数-値ペアを渡す必要があります。 |
インストール・オプション |
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-help | --help | --usage |
runInstallerコマンドの使用方法のパラメータを表示します。 |
-invPtrLoc file |
インベントリ場所ファイルへのポインタです。fileを、oraInst.locファイルのフルパスと名前に置き替えます。 |
-response file | -responseFile file |
レスポンス・ファイルへのポインタです。fileを、レスポンス・ファイルのフルパスと名前に置き替えます。 |
-jreLoc location |
Java Runtime Environment (JRE)がインストールされる場所へのポインタです。locationを、JREがインストールされるjreディレクトリへのフルパスに置き替えます。 |
-logLevel level |
インストーラによって実行されるロギングのレベルを指定します。指定したレベルより優先度が低いすべてのメッセージが記録されます。有効なレベルは次のとおりです。
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-debug |
インストーラからデバッグ情報を入手します。 |
-force |
空でないディレクトリでサイレント・インストールを続行できます。 |
-printdiskusage |
ディスク使用量に関連するログ・デバッグ用情報です。 |
-printmemory |
メモリー使用量に関連するログ・デバッグ用情報です。 |
-printtime |
使用時間に関連するログ・デバッグ用情報です。このコマンドにより、timeTakentimestamp.logファイルが作成されます。 |
-waitforcompletion |
Windowsのみ。インストーラは、Javaエンジンを生成して終了せず、完了を待機します。 |
-noconsole |
コンソール・ウィンドウにメッセージを表示しません。 |
-ignoreSysPrereqs |
システム前提条件チェックの結果を無視して、インストールを継続します。 |
-executeSysPrereqs |
システム前提条件チェックのみ実行して、終了します。 |
-paramFile file |
oraparam.iniファイルへのフルパスを指定します。このファイルは、インストーラのための初期化ファイルです。このファイルのデフォルトの場所は、Disk1/install/platformです。 |
-novalidation |
インストーラが実行したすべての妥当性チェックを無効にします。 |
-nodefaultinput |
GUIインストールでは、情報やデフォルト値が事前に移入されている画面がいくつかあります。このオプションを指定すると、この動作が無効になるため、情報や値は事前に移入されません。 |
コマンドライン変数 |
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インストーラ変数 |
インストーラ変数を指定するには、「varName=value」を使用します。例: ORACLE_HOME=/scratch/install/IDM_Home |
セッション変数 |
セッション変数を指定するには、「session:varName=value」を使用します。 |