この章では、Oracle Data Integratorでエクスポートおよびインポート操作を管理する方法について説明します。また、インポートおよびエクスポートの概念についても説明します。
この章では、次の項目について説明します。
この項では、Oracle Data Integratorでのエクスポートおよびインポート操作の基本概念について説明します。エクスポートおよびインポート操作を実行するには、この項で説明する概念を明確に理解する必要があります。
エクスポートおよびインポート操作を実行する前に、Oracle Data Integratorにおける内部識別子(ID)の概念を詳細に理解することが重要です。
複数の作業リポジトリ間でオブジェクトの一意性を維持するために、ODIでは特殊なメカニズムを使用して、オブジェクト(テクノロジ、データ・サーバー、モデル、プロジェクト、統合インタフェース、KMなど)に対して一意のIDを生成します。Oracle Data Integratorでは、すべてのオブジェクトが内部IDによって識別されます。内部IDは各オブジェクトの「バージョン」タブに表示されます。
ODIのマスター・リポジトリと作業リポジトリは、それぞれ一意の内部IDによって識別されます。この3桁のリポジトリIDは、ODIインストールのすべての作業リポジトリ間で一意である必要があり、オブジェクトの内部IDを計算するのに使用されます。
オブジェクトの内部IDは、自動的に増分された数値にリポジトリIDの値を加えて計算されます(<UniqueNumber><RepositoryID>
)。
リポジトリIDが3桁より短い場合、欠落している桁には「0」が補足されます。たとえば、リポジトリのIDが5
の場合、このリポジトリ内のオブジェクトの内部IDは1005
、2005
、3005
、1234567005
などが可能です。同じリポジトリ内で作成されたすべてのオブジェクトは、最後の3桁が同じ(この例では005
)になることに注意してください。
この内部IDは、リポジトリのオブジェクト・タイプに対して一意であり、そのオブジェクト・タイプのリポジトリ間でも一意です。これは、内部IDにリポジトリ固有のIDが含まれているためです。このメカニズムによって、次のことが可能になります。
リポジトリ間のエクスポートやインポートを実行したときに、IDの競合を回避できます。
各オブジェクトの内部IDを調べると、そのオブジェクトの作成元を判別できます。内部IDの最後の3桁は常に、そのオブジェクトが作成されたリポジトリを参照します。
エクスポート/インポートの重要なルールとガイドライン
オブジェクトIDの構造により、次のガイドラインに従ってください。
各作業リポジトリには、異なる内部IDが常に必要です。同じIDの作業リポジトリには、同じオブジェクトが含まれるとみなされます。
内部IDが同一の2つのマスター/作業リポジトリの間でエクスポート/インポート操作を実行すると、インポート時にオブジェクトが上書きされる危険性があります。同じIDの2つのリポジトリ内のオブジェクトは同じとみなされます。
Oracle Data Integratorでは、すべてのオブジェクトが、オブジェクト間の依存関係とともにリレーショナル・データベース・スキーマ(リポジトリ)に格納されます。これらのオブジェクトが格納されたリポジトリ表では、IDを使用した参照として依存関係が維持されます。ターゲット・データストアを統合インタフェースにドラッグ・アンド・ドロップすると、そのデータストアのIDへの参照のみがインタフェース・オブジェクトに格納されます。このインタフェースをエクスポートして、別の作業リポジトリにシノニム・モードでインポートする場合は、インポート先の作業リポジトリに同じIDのデータストアがすでに存在している必要があります。存在しない場合は、インポートによって欠落参照が作成されます。欠落参照を解決するには、インポートしたオブジェクトを直接変更するか、欠落しているオブジェクトをインポートします。
スマート・エクスポートおよびスマート・インポート機能またはソリューションを使用すると、一連の依存オブジェクトをエクスポートおよびインポートできます。
エクスポート/インポートの実行時に依存関係を維持するには、ソリューションとバージョニングを組み合せて使用します。第19章「バージョン管理の使用」を参照してください。
依存関係が自動的に決定されるため、スマート・エクスポートおよびスマート・インポート機能を使用することをお薦めします。
このため、このデータストアを保持するモデルまたはサブモデルは、統合インタフェースをインポートする前に、シノニム・モードでエクスポートおよびインポートする必要があります。
作業リポジトリのオブジェクトとマスター・リポジトリのオブジェクト間にも依存関係があります。作業リポジトリ内での依存関係はIDベースです。これに対して、作業のオブジェクトとマスターのオブジェクト間の依存関係は、IDではなくコードに基づいています。これは、マスター・リポジトリのオブジェクトのコード(たとえば、マスターのOracleテクノロジのコードはORACLE)のみが作業リポジトリで参照されることを意味します。
適切な順序でオブジェクトをインポートすることが重要です。スマート・エクスポートおよびスマート・インポート機能を使用して、この依存関係を保持することもできます。表20-1では、統合インタフェースをシノニム・モードでインポートするときの統合インタフェースと他のオブジェクトの依存関係を示します。スマート・エクスポートでは、インタフェースをエクスポートすると、この依存オブジェクトが自動的に含まれることに注意してください。
表20-1 作業リポジトリおよびマスター・リポジトリでの統合インタフェースの依存関係
シノニム・モードでインポートする際の作業オブジェクトの他のオブジェクトへの依存関係 | マスター・リポジトリのオブジェクトへの依存関係 |
---|---|
|
|
Oracle Data Integratorでは、いくつかのモードを使用して、オブジェクト、トポロジまたはリポジトリをインポートできます。
この項の内容を慎重に検討して、使用するインポート・タイプを決定してください。
この項では、インポートおよびエクスポート操作のヒントを説明します。
リポジトリID
一般的なルールとして、IDの競合を回避するために、常に各リポジトリに対して異なる内部IDを使用してください。スマート・インポート機能では、IDの競合が検証されることに注意してください。詳細は、20.2.7項「スマート・エクスポートおよびスマート・インポート」を参照してください。
エクスポート/インポート・レポート
エクスポートまたはインポートの操作が完了するたびにレポートが表示されます。このレポートを慎重に調べて、インポート・プロセスで発生したエラーを確認することをお薦めします。
このレポートには、実行したエクスポートまたはインポート操作に応じて、たとえば、次のような詳細が提供されます:
インポート・タイプ
インポートしたオブジェクト:インポートしたオブジェクトごとに、オブジェクト・タイプ、元のオブジェクト名、インポートで使用したオブジェクト名、元のID、およびインポート後に再計算された新しいIDが表示されます。
削除したオブジェクト:削除したオブジェクトごとに、オブジェクト・タイプ、オブジェクト名、および元のIDが表示されます。
作成した欠落参照: インポート後に検出された欠落参照のリストが表示されます。
修正した欠落参照: インポート中に修正した欠落参照のリストが表示されます。
スマート・エクスポートまたはスマート・インポート操作の完了後に表示されるレポートには、たとえば、無視されたオブジェクト、マージされたオブジェクト、上書きされたオブジェクトなど、エクスポートまたはインポート時のオブジェクトに対する処理内容が表示されます。
インポート・レポートは、.xml
ファイルまたは.html
ファイルとして保存できます。インポート・レポートを保存するには、「保存」をクリックします。
欠落参照
欠落参照を回避するために、スマート・エクスポートおよびスマート・インポート機能またはソリューションを使用して依存関係を管理してください。詳細は、20.2.7項「スマート・エクスポートおよびスマート・インポート」および19.4項「ソリューションの使用」を参照してください。
インポート・タイプ
インポート・タイプは慎重に選択してください。詳細は、20.1.3項「インポート・タイプ」を参照してください。
Oracle Data Integratorオブジェクトのエクスポートおよびインポートは、異なるリポジトリ間でのオブジェクトの転送を意味します。
Oracle Data Integratorオブジェクトをエクスポートするときは、XMLエクスポート・ファイルが作成されます。20.1.2項「オブジェクト間の関係」で説明するように、ODIオブジェクトには依存関係があります。この依存関係はXMLエクスポート・ファイルにエクスポートされます。
このXMLファイルの内容は、使用するエクスポート方法によって異なります。
どちらを選択するかは目的によって決まります。部分的なエクスポートが必要な場合は、子コンポーネントを伴わないエクスポートを使用します。
複数のODIオブジェクトのエクスポート機能は、オブジェクトの同じセットを定期的にエクスポートする場合に便利です。
エクスポートを実行した後は、要件に適したインポート計画を選択することが非常に重要です。
スマート・エクスポートおよびスマート・インポート機能は、軽量で一貫したエクスポートおよびインポートのメカニズムです。この機能は、単一または複数のODIオブジェクトのエクスポートおよびインポートをサポートします。エクスポートまたはインポート時に発生する一般的な多くの問題を回避するために、この機能を使用することをお薦めします。
この項の内容は次のとおりです。
これは、オブジェクトをエクスポートする際の最も一般的なオプションです。このオプションでは、現在のオブジェクトとともにそのすべてのサブコンポーネントもエクスポートできます。
オブジェクトを子コンポーネントとともにエクスポートすると、すべてのコンテナ依存オブジェクト(直接の親/子関係があるオブジェクト)もエクスポートされます。参照先オブジェクトはエクスポートされません。
たとえば、プロジェクトとその子コンポーネントをエクスポートする場合、エクスポートには、プロジェクト定義とともに、そのプロジェクトに含まれるすべてのオブジェクト(フォルダ、インタフェース、プロシージャ、パッケージ、ナレッジ・モジュール、変数、順序、関数など)が含まれます。ただし、20.1.2項「オブジェクト間の関係」ですでに説明したように、データストアや列など、プロジェクトの外部にある参照先の依存オブジェクトはエクスポートに含まれません。エクスポートされるのは、このようなオブジェクトの数値ID参照のみです。
このオプションは、インポート・プロセスの制御が必要な特殊な状況の場合に便利です。このオプションでは、オブジェクトの最上位レベルの定義のみがエクスポートされ、そのサブオブジェクトはエクスポートされません。
たとえば、子を伴わずにモデルをエクスポートした場合、このモデルを新規リポジトリにインポートすると、インポートにはモデル定義のみが含まれ、基礎となるサブモデルやデータストアは含まれません。
数千のインタフェースを含む大規模なプロジェクトから、一部のインタフェースのみを別の作業リポジトリにエクスポートする場合は、プロジェクト全体をエクスポートしてからインポートするか、または、次に説明するように部分的なエクスポート/インポートを手動で実行できます。
プロジェクトのサブ項目で参照されるすべてのモデルをエクスポートし、シノニム・モードで新規リポジトリにインポートしてモデルのIDを保持します。
子を伴わずにプロジェクトをエクスポートし、シノニム・モードでインポートします。これにより、新規リポジトリに空のプロジェクトが作成されます(IDはソースと同じ)。
任意の第1レベルのフォルダを子を伴わずにエクスポートし、シノニム・モードでインポートします。空のフォルダが新規リポジトリに作成されます。
エクスポートするすべてのオブジェクトで参照されるマーカー、ナレッジ・モジュール、変数、順序などをすべてエクスポートし、シノニム・モードでインポートします。シノニム・モードまたは複製モードの詳細は20.1.3項「インポート・タイプ」を参照し、ナレッジ・モジュールをシノニム・モードでインポートする際の特別な注意についてはオブジェクトIDへの影響に関する項を参照してください。
最後に、目的のインタフェースをエクスポートし、シノニム・モードで新規リポジトリにインポートします。
1つのOracle Data Integratorオブジェクトをエクスポートすることは、1つの単独のODIオブジェクトをあるリポジトリから別のリポジトリに転送することを意味します。
Oracle Data Integratorからオブジェクトをエクスポートするには:
適切なOracle Data Integratorナビゲータで、エクスポートするオブジェクトを選択します。
オブジェクトを右クリックし、「エクスポート」を選択します。
このメニュー項目が表示されない場合、このタイプのオブジェクトにエクスポート機能はありません。
「エクスポート」ダイアログで、表20-2の説明に従ってエクスポート・パラメータを設定します。
表20-2 オブジェクトのエクスポート・パラメータ
プロパティ | 説明 |
---|---|
エクスポート・ディレクトリ |
エクスポート・ファイルが作成されるディレクトリ。 |
エクスポート名 |
エクスポートに付けられる名前。 |
子コンポーネント・エクスポート |
このオプションを選択すると、エクスポートするオブジェクトにリンクしているオブジェクトもエクスポートされます。これらのオブジェクトは、ツリー表示では、エクスポートしたオブジェクトの下に表示されます。このオプションは選択されたままにしておくことをお薦めします。詳細は、子コンポーネントを伴うオブジェクトのエクスポートを参照してください。 ロード計画をエクスポートする場合は、このオプションを選択してもシナリオはエクスポートされません。 |
既存のファイルを警告なしで置換します |
このオプションを選択すると、既存のファイルはエクスポートのファイルによって上書きされます。エクスポート・ファイルと同じ名前のファイルがすでに存在している場合、そのファイルはエクスポート・ファイルによって上書きされます。 |
拡張オプション |
この一連のオプションを使用すると、XML出力ファイル形式をパラメータ化できます。デフォルト値のままにしておくことをお薦めします。 |
XMLバージョン |
エクスポート・ファイルに指定されるXMLバージョン。XMLファイル・ヘッダーのパラメータxml versionの値です。
|
キャラクタ・セット |
エクスポート・ファイルに指定するエンコーディング。XMLファイル・ヘッダーのパラメータencodingの値です。
|
Javaキャラクタ・セット |
ファイル生成に使用されるJavaキャラクタ・セット。 |
少なくとも「エクスポート名」は指定する必要があります。
「OK」をクリックします。
オブジェクトがXMLファイルとして指定した場所にエクスポートされます。
「複数オブジェクトをエクスポート」アクションを使用して、一度に1つ以上のオブジェクトをエクスポートできます。これにより、複数のODIオブジェクトを単一のzipファイルまたはディレクトリにエクスポートしたり、オブジェクトの既存のリストを再利用してエクスポートすることができます。
複数のオブジェクトをエクスポートおよびインポートするためのさらに強力なメカニズムとして、ソリューション、およびスマート・エクスポートおよびスマート・インポートがあります。詳細は、19.4項「ソリューションの使用」または20.2.7項「スマート・エクスポートおよびスマート・インポート」を参照してください。
複数のオブジェクトを一度にエクスポートするには:
デザイナ、トポロジ、セキュリティまたはオペレータ・ナビゲータのツールバー・メニューから「エクスポート」を選択します。
「選択項目のエクスポート」ダイアログで、「複数オブジェクトをエクスポート」を選択します。
「OK」をクリックします。
「複数オブジェクトをエクスポート」ダイアログで、表20-2の説明に従ってエクスポート・パラメータを指定します。
オブジェクトは、.xml
ファイルにして直接ディレクトリにエクスポートするか、.xml
ファイルが含まれるzipファイルにしてエクスポートします。zipファイルを生成する場合は、「ZIPファイルとして保存」を選択し、「ZIPファイル名」フィールドにzipファイルの名前を入力します。
エクスポートするオブジェクトのリストを次のように指定します。
Oracle Data Integratorのナビゲータから複数のオブジェクトをエクスポート・リストにドラッグ・アンド・ドロップします。異なるナビゲータから複数のオブジェクトを一度にエクスポートできることに注意してください。
「オブジェクトのリストをロード」をクリックして、以前に保存したオブジェクトのリストをロードします。これは、オブジェクトの同じリストを定期的にエクスポートする場合に便利です。
オブジェクトの現在のリストを保存するには、「エクスポート・リストを保存」をクリックしてファイル名を指定します。ファイルがすでに存在している場合は、警告なしに上書きされます。
「OK」をクリックしてエクスポートを開始します。
複数のオブジェクトを一度にインポートするには、ソリューションまたはスマート・インポートを使用する必要があります。詳細は、19.4項「ソリューションの使用」および20.2.7項「スマート・エクスポートおよびスマート・インポート」を参照してください。
インポートおよびエクスポートによって、オブジェクト(インタフェース、ナレッジ・モジュール、モデルなど)をあるリポジトリから別のリポジトリに転送できます。
ナレッジ・モジュールをインポートする場合は、インポート計画を慎重に選択してください(ナレッジ・モジュールの有効範囲に応じてインポート計画が異なる可能性があります)。詳細は、9.3.1項「プロジェクトおよびグローバル・ナレッジ・モジュール」を参照してください。
この項の内容は次のとおりです。
ODIオブジェクトのインポート
Oracle Data Integratorのオブジェクトをインポートするには:
ナビゲータで、オブジェクトのインポート先となるオブジェクトまたはオブジェクト・ノードを選択します。
オブジェクトを右クリックし、「インポート」を選択して、インポートするオブジェクトのタイプを選択します。
「インポート」ダイアログで、次の手順を実行します。
「インポート・タイプ」の値を選択します。詳細は、20.1.3項「インポート・タイプ」を参照してください。
「ファイル・インポート・ディレクトリ」を入力します。
インポートするファイル(1つまたは複数)をリストから選択します。
「OK」をクリックします。
XML形式のファイルが作業リポジトリにインポートされ、インポートしたオブジェクトがOracle Data Integratorのナビゲータに表示されます。
オブジェクトのインポート先となる親またはノードは、使用するインポート・タイプによって異なります。「複製」モードを使用すると、オブジェクトは、インポート・オプションが選択された場所にインポートされます。シノニム・モードでのインポートの場合、オブジェクトは、インポート・ファイルでオブジェクトの親IDによって指定された親の下にインポートされます。
11g環境への10gオブジェクトのインポート
バージョニング可能な10gオブジェクトは、11g ODI環境にインポートすることができます。
次のオブジェクトはバージョンとしてチェック・インでき、インポートできます。
プロジェクト、フォルダ
パッケージ、シナリオ
インタフェース、プロシージャ、ナレッジ・モジュール
順序、ユーザー関数、変数
モデル、モデル・フォルダ
ソリューション
ロード計画
プロジェクトKMのインポート
Oracle Data Integratorプロジェクトにナレッジ・モジュールをインポートするには:
デザイナ・ナビゲータで、KMをインポートするプロジェクトを選択します。
プロジェクトを右クリックし、「インポート」→「ナレッジ・モジュールのインポート」の順に選択します。
「インポート」ダイアログで、次の手順を実行します。
「インポート・タイプ」を「複製」に設定します。詳細は、20.1.3項「インポート・タイプ」を参照してください。
「ファイル・インポート・ディレクトリ」を入力します。
インポートするナレッジ・モジュール・ファイル(1つまたは複数)をリストから選択します。
「OK」をクリックします。
ナレッジ・モジュールが作業リポジトリにインポートされ、プロジェクトの「ナレッジ・モジュール」ノードの下に表示されます。
置換モードでのKMのインポート
通常、ナレッジ・モジュールは、「複製」モードで新規プロジェクトにインポートされます。
グローバルKMまたはプロジェクトのKMを別のKMで置換し、その新しいKMをすべてのインタフェースで自動的に使用する場合は、「置換のインポート」モードを使用する必要があります。
ナレッジ・モジュールを置換モードでインポートするには:
置換するナレッジ・モジュール・ファイルを選択します。
ナレッジ・モジュールを右クリックし、「置換のインポート」を選択します。
「オブジェクトの置換」ダイアログで、ナレッジ・モジュール・エクスポート・ファイルを指定します。
「OK」をクリックします。
現在のナレッジ・モジュールが新規ナレッジ・モジュールで置換されます。
警告: Oracle Data Integratorでナレッジ・モジュールを別のナレッジ・モジュールで置換すると、古いモジュールのオプションと一致するオプション名を使用して新規モジュールのオプションが設定されます。新規オプションは、デフォルト値に設定されます。 インタフェースでこれらの新規オプションの値を確認するとともに、新規KMを使用してインタフェースの設計と実行も確認することをお薦めします。 詳細は、20.1.3項「インポート・タイプ」で置換のインポート・モードの説明を参照してください。 |
グローバル・ナレッジ・モジュールのインポート
Oracle Data Integratorにグローバル・ナレッジ・モジュールをインポートするには:
ナビゲータの「グローバル・オブジェクト」アコーディオンで「グローバル・ナレッジ・モジュール」ノードを選択します。
右クリックして「ナレッジ・モジュールのインポート」を選択します。
「インポート」ダイアログで、次の手順を実行します。
「インポート・タイプ」の値を選択します。詳細は、20.1.3項「インポート・タイプ」を参照してください。
「ファイル・インポート・ディレクトリ」を入力します。
インポートするファイル(1つまたは複数)をリストから選択します。
「OK」をクリックします。
すべてのプロジェクトにグローバルKMが表示されます。
インポートおよびエクスポートによって、オブジェクト(インタフェース、ナレッジ・モジュール、モデルなど)をあるリポジトリから別のリポジトリに転送できます。ナレッジ・モジュールをインポートする場合は、インポート計画を慎重に選択してください(ナレッジ・モジュールの有効範囲に応じてインポート計画が異なる可能性があります)。詳細は、9.3.1項「プロジェクトおよびグローバル・ナレッジ・モジュール」を参照してください。
この項の内容は次のとおりです。
ODIオブジェクトのインポート
Oracle Data Integratorのオブジェクトをインポートするには:
ナビゲータで、オブジェクトのインポート先となるオブジェクトまたはオブジェクト・ノードを選択します。
オブジェクトを右クリックし、「インポート」を選択して、インポートするオブジェクトのタイプを選択します。
「インポート」ダイアログで、次の手順を実行します。
「インポート・タイプ」の値を選択します。詳細は、20.1.3項「インポート・タイプ」を参照してください。
「ファイル・インポート・ディレクトリ」を入力します。
インポートするファイル(1つまたは複数)をリストから選択します。
「OK」をクリックします。
XML形式のファイルが作業リポジトリにインポートされ、インポートしたオブジェクトがOracle Data Integratorのナビゲータに表示されます。
オブジェクトのインポート先となる親またはノードは、使用するインポート・タイプによって異なります。「複製」モードを使用すると、オブジェクトは、インポート・オプションが選択された場所にインポートされます。シノニム・モードでのインポートの場合、オブジェクトは、インポート・ファイルでオブジェクトの親IDによって指定された親の下にインポートされます。
プロジェクトKMのインポート
Oracle Data Integratorプロジェクトにナレッジ・モジュールをインポートするには:
デザイナ・ナビゲータで、KMをインポートするプロジェクトを選択します。
プロジェクトを右クリックし、「インポート」→「ナレッジ・モジュールのインポート」の順に選択します。
「インポート」ダイアログで、次の手順を実行します。
「インポート・タイプ」を「複製」に設定します。詳細は、20.1.3項「インポート・タイプ」を参照してください。
「ファイル・インポート・ディレクトリ」を入力します。
インポートするナレッジ・モジュール・ファイル(1つまたは複数)をリストから選択します。
「OK」をクリックします。
ナレッジ・モジュールが作業リポジトリにインポートされ、プロジェクトの「ナレッジ・モジュール」ノードの下に表示されます。
置換モードでのKMのインポート
通常、ナレッジ・モジュールは、「複製」モードで新規プロジェクトにインポートされます。
グローバルKMまたはプロジェクトのKMを別のKMで置換し、その新しいKMをすべてのインタフェースで自動的に使用する場合は、「置換のインポート」モードを使用する必要があります。
ナレッジ・モジュールを置換モードでインポートするには:
置換するナレッジ・モジュール・ファイルを選択します。
ナレッジ・モジュールを右クリックし、「置換のインポート」を選択します。
「オブジェクトの置換」ダイアログで、ナレッジ・モジュール・エクスポート・ファイルを指定します。
「OK」をクリックします。
現在のナレッジ・モジュールが新規ナレッジ・モジュールで置換されます。
警告: Oracle Data Integratorでナレッジ・モジュールを別のナレッジ・モジュールで置換すると、古いモジュールのオプションと一致するオプション名を使用して新規モジュールのオプションが設定されます。新規オプションは、デフォルト値に設定されます。 インタフェースでこれらの新規オプションの値を確認するとともに、新規KMを使用してインタフェースの設計と実行も確認することをお薦めします。 詳細は、20.1.3項「インポート・タイプ」で置換のインポート・モードの説明を参照してください。 |
グローバル・ナレッジ・モジュールのインポート
Oracle Data Integratorにグローバル・ナレッジ・モジュールをインポートするには:
ナビゲータの「グローバル・オブジェクト」アコーディオンで「グローバル・ナレッジ・モジュール」ノードを選択します。
右クリックして「ナレッジ・モジュールのインポート」を選択します。
「インポート」ダイアログで、次の手順を実行します。
「インポート・タイプ」の値を選択します。詳細は、20.1.3項「インポート・タイプ」を参照してください。
「ファイル・インポート・ディレクトリ」を入力します。
インポートするファイル(1つまたは複数)をリストから選択します。
「OK」をクリックします。
すべてのプロジェクトにグローバルKMが表示されます。
壊れているリンク、IDの競合など、エクスポートまたはインポート時に発生する一般的な多くの問題を回避するために、スマート・エクスポートおよびスマート・インポート機能を使用することをお薦めします。スマート・エクスポートおよびスマート・インポート機能は、様々な優れた機能を提供する軽量で一貫したエクスポートおよびインポートのメカニズムです。
スマート・エクスポートは、オブジェクトとそのオブジェクト依存関係すべてを自動的にエクスポートします。一貫したリポジトリのサブセットを作成している間、すべてのオブジェクト依存関係はOracle Data Integratorによって自動的に管理されるため、スマート・エクスポートは、一貫した軽量のオブジェクト・セットをリポジトリ間で移動する場合や、変更された一連のオブジェクトのみを含める場合(たとえば、パッチを適用する場合)に特に便利です。
スマート・インポートでは、次が提供されています:
インポート対象オブジェクトとリポジトリ内にすでにあるオブジェクト間の自動化されたカスタマイズ可能なオブジェクト照合ルール
一致するオブジェクトがリポジトリにあった場合にインポート対象オブジェクトに適用する一連のアクション
スマート・インポート時に検出された壊れているリンクや競合ごとにデフォルトで使用するソリューションを提示する、プロアクティブな問題検出と解決策
スマート・エクスポートを実行するには:
デザイナ、トポロジ、セキュリティまたはオペレータ・ナビゲータのツールバー・メニューから「エクスポート」を選択します。
「選択項目のエクスポート」ダイアログで、「スマート・エクスポート」を選択します。
注意: このオプションは、作業リポジトリに接続している場合にのみ使用可能です。 |
「OK」をクリックします。
「スマート・エクスポート」ダイアログで、エクスポート・パラメータを次のように指定します:
「エクスポート名」フィールドに、エクスポートの名前を入力します(必須)。デフォルトはSmartExport.xml
です。
オブジェクトは、ディレクトリの単一の.xml
ファイルに直接にエクスポートされるか、単一の.xml
ファイルを格納したzipファイルとしてエクスポートされます。zipファイルを生成する場合は、「ZIPファイルとして保存」を選択し、「ZIPファイル名」フィールドにzipファイルの名前を入力します。
オプションで、「エンコーディング・オプション」セクションでXML出力ファイル形式をカスタマイズします。デフォルト値のままにしておくことをお薦めします。
プロパティ | 説明 |
---|---|
XMLキャラクタ・セット |
エクスポート・ファイルに指定するエンコーディング。XMLファイル・ヘッダーのパラメータencodingの値です。
|
Javaキャラクタ・セット |
ファイル生成に使用されるJavaキャラクタ・セット。 |
「依存関係」セクションで、Oracle Data Integratorのナビゲータから左側の「選択したオブジェクト」リストに、スマート・エクスポートに追加するオブジェクトをドラッグ・アンド・ドロップします。異なるナビゲータから複数のオブジェクトを一度にエクスポートできることに注意してください。
エクスポート対象オブジェクトが、サポートするために必要な関連するすべての親オブジェクトおよび子オブジェクトとともにツリーに表示されます。
必要に応じて、この手順を繰り返します。
注意:
|
オプションで、エクスポートするオブジェクトのリストを変更します。単一のオブジェクトの削除、すべてのオブジェクトの削除、リリース・タグによるオブジェクトの追加、およびショートカットの追加を実行できます。詳細は、エクスポートするオブジェクトのリストの変更を参照してください。
ショートカットなどの相互参照オブジェクトがある場合は、右側の「依存関係」リストに表示されます。親オブジェクトは「使用」ノードに表示されなくなり、子オブジェクトは「使用者」ノードに表示されなくなります。
「エクスポート」をクリックして、エクスポート・プロセスを開始します。
スマート・エクスポートにより、「選択したオブジェクト」リストのすべてのオブジェクトが含まれている単一のファイルが生成されます。このエクスポート・ファイルは、スマート・インポートの入力ファイルとして使用できます。詳細は、20.2.7.2項「スマート・インポートの実行」を参照してください。
スマート・エクスポートの結果は、スマート・エクスポート・レポートで確認できます。
「スマート・エクスポート」ツールバー
「スマート・エクスポート」ツールバーでは、エクスポートするオブジェクトを管理したり、依存関係を表示するためのツールが提供されます。図20-3は、様々なツールバー・コンポーネントの詳細を示しています。
表20-3 「スマート・エクスポート」ツールバー
アイコン | 名前 | 説明 |
---|---|---|
検索 |
「選択したオブジェクト」リストまたは「依存関係」リストでオブジェクトを検索します。 |
|
すべて展開 |
「選択したオブジェクト」リストまたは「依存関係」リストのすべてのツリー・ノードを展開します。 |
|
すべて縮小 |
「選択したオブジェクト」リストまたは「依存関係」リストのすべてのツリー・ノードを閉じます。 |
|
すべてクリア |
リストからすべてのオブジェクトを削除します。警告: リリース・タグとマテリアライズの選択も削除されます。 |
|
|
リリース・タグによりオブジェクトを追加 |
「選択したオブジェクト」リストにすでにあるオブジェクトと同じリリース・タグのオブジェクトをすべて追加します。 |
エクスポートするオブジェクトのリストの変更
エクスポートするオブジェクトのリストを変更する場合は、次のアクションを実行できます:
リストから1つのオブジェクトを削除する
「選択したオブジェクト」リストから削除できるのは、スマート・エクスポートに明示的に追加したオブジェクト(太字のオブジェクト)のみです。
1つのオブジェクトを削除するには:
「選択したオブジェクト」リストで、削除するオブジェクトを選択します。
右クリックして「オブジェクトの削除」を選択します。
オブジェクトおよびその依存関係が「選択したオブジェクト」リストから削除され、スマート・エクスポートの対象外となります。
注意: 削除するオブジェクトがエクスポートする別のオブジェクトの依存オブジェクトである場合、そのオブジェクトはリストに残りますが太字ではなくなります。 |
リストからすべてのオブジェクトを削除する
「選択したオブジェクト」リストからすべてのオブジェクトを削除するには、「スマート・エクスポート」ツールバーの「すべてクリア」を選択します。
注意: このアクションを実行すると、リリース・タグとマテリアライズの選択も削除されます。 |
リリース・タグを使用してオブジェクトを追加する
特定のリリースのフォルダまたはモデル・フォルダを追加するには:
「スマート・エクスポート」ツールバーの「リリース・タグによりオブジェクトを追加」を選択します。
「リリース・タグ選択」ダイアログが開きます。
「リリース・タグ選択」ダイアログで、「リリース・タグ」リストからリリース・タグを選択します。このリリース・タグのすべてのオブジェクトがスマート・エクスポートに追加されます。これらのオブジェクトをスマート・エクスポートに個別に追加する必要はありません。
「リリース・タグ選択」ダイアログに、スマート・エクスポートにすでに追加されているリリース・タグのリストが表示されます。
「OK」をクリックし、選択したリリース・タグのオブジェクトをスマート・エクスポートに追加します。
「選択したオブジェクト」リストのオブジェクト名の後にリリース・タグの名前が表示されます。
注意: リリース・タグがある「選択したオブジェクト」リストにフォルダまたはモデル・フォルダを追加する場合は、「確認」ダイアログで「OK」をクリックして、指定のリリースの全オブジェクトをスマート・エクスポートに自動的に追加するように選択できます。 |
ショートカットを追加する
スマート・エクスポートにショートカットを追加する場合は、ショートカットのマテリアライズを選択できます。スマート・エクスポートに追加したショートカットをマテリアライズしないように選択すると、ショートカットおよびそのすべての依存オブジェクト(ベース・オブジェクトなど)がエクスポートされます。ショートカットをマテリアライズするように選択すると、ショートカットがマテリアライズされ、ショートカットを介して参照されるベース・オブジェクトは対象外となります。
スマート・インポートを実行するには:
デザイナ、トポロジ、セキュリティまたはオペレータ・ナビゲータのツールバー・メニューから「インポート...」を選択します。
「選択項目のインポート」ダイアログで、「スマート・インポート」を選択します。
「OK」をクリックします。
スマート・インポート・ウィザードが開きます。
「ステップ1 - ファイルの選択」(最初の画面)で、インポート設定を次のように指定します:
「ファイルの選択」フィールドに、インポートするスマート・エクスポート・ファイルの場所を入力します。
オプションで、「レスポンス・ファイル」フィールドからレスポンス・ファイルを選択し、すべてのフィールドをプリセットして前のスマート・インポート・ウィザードを再実行するようにします。
「次>」をクリックして、スマート・インポート・ウィザードの次のステップに移動します。
Oracle Data Integratorにより、インポートする潜在的な各オブジェクトと一致するオブジェクトがリポジトリに含まれているかどうかを検証する照合プロセスが起動されます。
「ステップ2 - インポート・アクション」(2番目の画面)で、照合プロセスの結果を確認し、発生した問題を修正します。この画面の1行目に、検出された問題の件数が表示されます。
スマート・インポート・ウィザードにより、各フィールドのデフォルト値が提示されることに注意してください。
オブジェクト照合の詳細セクションで「インポート・オブジェクト」列のノードを展開し、このスマート・インポートでインポートできるオブジェクトに移動します。
「アクション」列で、インポート操作時にオブジェクトに対して実行するアクションを選択します。表20-4に、使用可能な値を示します。
表20-4 インポート時のアクション
アクション | 説明 |
---|---|
マージ |
コンテナの場合は、ターゲット・コンテナをソース・コンテナで上書きし、マージするために子をループすることを意味します。それぞれの子には異なるアクションを指定できます。インポート・ファイルに存在しない子のFCOは削除されません。「マージ」アクションは、データストアに対しても使用でき、データストアはSCOレベルでマージされます。 |
上書き |
ターゲット・オブジェクトをソース・オブジェクトで上書きします。インポート後に残っている子オブジェクトは、ソース・オブジェクトからインポートされた子オブジェクトです。これは、すべての子オブジェクトにあてはまります(あるプロジェクトで別のプロジェクトを上書きすると、そのプロジェクトのすべてのフォルダが置換され、余分なフォルダは削除されます)。 |
コピーの作成 |
名前/ID/コードが同じ既存のオブジェクトとの競合を回避するために、必要なフィールド名の変更やフィールドの変更を含めてソース・オブジェクトを作成します。このアクションにより、インポートされるオブジェクトとの間の一貫性および関係が維持されます。 |
再使用 |
オブジェクトはインポートしませんが、そのオブジェクトに関連するすべてのオブジェクトをインポートし、ターゲット・オブジェクトにリンクする機能があります。基本的に、このアクションは一致するターゲット・オブジェクトでソース・オブジェクトを上書きすることに相当します。 |
無視 |
ソース・オブジェクトを処理しません。 |
「リポジトリ・オブジェクト」列で、必要なリポジトリ・オブジェクトを選択します。これは、インポート・オブジェクトに最も一致するリポジトリ・オブジェクトです。
照合プロセスで問題(壊れているリンク、コードの競合など)が検出された場合は、「問題」列に警告アイコンが表示されます。問題の詳細は、問題の詳細セクションに表示されます。
注意: クリティカルな問題をすべて修正するまで、「次>」ボタンは使用できません。 |
問題の詳細セクションの表には、照合プロセスで検出された問題のリストが表示されます。問題を修正するには、「アクション」列で、実行するアクションを選択します。表20-5で、実行可能なアクションについて説明します。
表20-5 問題を修正するために実行可能なアクション
アクション | 説明 |
---|---|
無視 |
クリティカルな問題に対しては使用できません |
変更 |
IDの衝突の場合、新しい値は常にNEW_IDです。名前またはコードの衝突が検出されている場合は、「修正」フィールドに新しい値を指定します。 |
変更しない |
値が変更された問題の場合は、一致しているターゲット・オブジェクトの値が保持されます。 |
リンクの修正 |
壊れているリンクの場合は、「修正」フィールドで「検索」をクリックします。 |
注意: Oracle Data Integratorには、問題ごとにデフォルトで使用するソリューションが用意されています。ただし、インポート・アクションに対する選択によっては、実際のインポート・プロセスでも欠落参照となる可能性があります。 |
「修正」列で、修正を指定します。たとえば、壊れているリンクの場合は、「検索」をクリックし、「壊れたリンク・ターゲット・オブジェクト選択」ダイアログでターゲット・オブジェクトを選択します。
「次>」をクリックして、スマート・インポート・ウィザードの次のステップに移動します。
「ステップ3 - サマリー」(3番目の画面)で、インポート・ファイル名および発生した問題を確認します。
「ファイルの選択」フィールドで、インポート・ファイル名を確認します。
スマート・インポートに未解決の警告が存在する場合は、この画面に表示されます。クリティカルな問題は、この画面には表示されません。修正するには、「戻る」をクリックします。
オプションで、「レスポンス・ファイルの保存」を選択して、別のインポートで再使用できるレスポンス・ファイルを作成し、すべてのフィールドをプリセットしてこのスマート・インポート・ウィザードを再実行できるようにします。
「終了」をクリックし、スマート・インポートを起動して、スマート・インポート・ウィザードを終了します。
スマート・インポートの結果は、スマート・インポート・レポートで確認できます。
リポジトリ・レベルでは、マスター・リポジトリや作業リポジトリをエクスポートおよびインポートできます。
マスター・リポジトリのエクスポート/インポート手順を実行すると、リポジトリ全体(トポロジ・ドメインおよびセキュリティ・ドメインを含む)をあるリポジトリから別のリポジトリに転送できます。
この操作は、エクスポートしたオブジェクトを既存のリポジトリにインポートする際、または新規マスター・リポジトリを作成する際に、トポロジ・ナビゲータで実行できます。
トポロジ・ナビゲータでのマスター・リポジトリのエクスポート
マスター・リポジトリのエクスポート時にエクスポートされるオブジェクトは、オブジェクト、メソッド、プロファイル、ユーザー、言語、バージョン(オプションが選択されている場合)、ソリューション(オプションが選択されている場合)、オープン・ツール、パスワード・ポリシー、エンティティ、リンク、フィールド、ルックアップ、テクノロジ、データ型、データ型の変換、論理エージェント、コンテキストおよび子オブジェクトです。
マスター・リポジトリをエクスポートするには:
デザイナ、トポロジ、セキュリティまたはオペレータ・ナビゲータのツールバー・メニューから「エクスポート」を選択します。
「選択項目のエクスポート」ダイアログで、「マスター・リポジトリをエクスポート」を選択します。
「OK」をクリックします。
「マスター・リポジトリのエクスポート」ダイアログで、表20-2の説明に従ってエクスポート・パラメータを設定します。
マスター・リポジトリおよびそのトポロジとセキュリティ設定は、.xml
ファイルとしてディレクトリに直接エクスポートされるか、または.xml
ファイルを含むzipファイルとしてエクスポートされます。zipファイルを生成する場合は、「ZIPファイルにエクスポート」を選択し、「ZIPファイル名」フィールドにzipファイルの名前を入力します。
リポジトリに格納されているオブジェクトのすべての格納済バージョンをエクスポートする場合は、「バージョンのエクスポート」を選択します。エクスポートするリポジトリのサイズを削減し、無関係なプロジェクト作業の転送を回避するには、このオプションの選択を解除できます。
リポジトリに格納されているすべての格納済ソリューションをエクスポートする場合は、「ソリューションのエクスポート」を選択します。同じ理由により、このオプションの選択を解除することもできます。
「OK」をクリックします。
指定したエクスポート・ディレクトリにエクスポート・ファイルが作成されます。
マスター・リポジトリのインポート
エクスポートされたマスター・リポジトリのオブジェクトを既存のマスター・リポジトリにインポートするには:
デザイナ、トポロジ、セキュリティまたはオペレータ・ナビゲータのツールバー・メニューから「インポート...」を選択します。
「選択項目のインポート」ダイアログで、「マスター・リポジトリをインポート」を選択します。
「OK」をクリックします。
「インポート」ダイアログで、次の手順を実行します。
「インポート・タイプ」の値を選択します。詳細は、20.1.3項「インポート・タイプ」を参照してください。
ファイルをフォルダからインポートするか、ZIPファイルからインポートするかを選択します。
ファイル・インポート・フォルダまたはzipファイルを入力します。
「OK」をクリックします。
これで、インポートしたオブジェクトがマスター・リポジトリに格納されます。
注意: ソース・リポジトリとターゲット・リポジトリの内部IDが同じである場合、インポートを行うことはできません。ターゲット・リポジトリのIDが同じである場合、リポジトリを再番号付けできます。この操作の実行には注意が必要です。リスクの詳細は20.1.1項「内部識別子(ID)」、リポジトリを再番号付けする方法については3.8.3項「ポジトリの再番号付け」を参照してください。 |
以前のマスター・エクスポートを使用した新規マスター・リポジトリの作成
別のマスター・リポジトリのエクスポートを使用して新規マスター・リポジトリを作成するには:
「ファイル」→「新規」を選択して新規ギャラリを開きます。
新規ギャラリの「カテゴリ」ツリーで、「ODI」を選択します。
項目リストから、「マスター・リポジトリ・インポート・ウィザード」を選択します。
「OK」をクリックします。
マスター・リポジトリ・インポート・ウィザードが表示されます。
「データベース接続」で、次のようにパラメータを指定します。
ログイン: マスター・リポジトリに対して作成した表の所有者のユーザーID/ログイン。
JDBCドライバ: リポジトリをホストするテクノロジへのアクセスに使用するドライバ。
JDBC URL: リポジトリをホストするデータ・サーバーの完全なパス。
「JDBCドライバ」パラメータと「URL」パラメータは同期化され、デフォルト値はテクノロジによって異なります。
ユーザー: 表の所有者のユーザーID/ログイン。
パスワード: このユーザーのパスワード。
DBAユーザー: データベース管理者のユーザー名
DBAパスワード: このユーザーのパスワード
「リポジトリ構成」で、次のようにパラメータを指定します。
ID: デフォルトの0とは異なる新規マスター・リポジトリの特定のID。これは、リポジトリ間のインポートおよびエクスポートに影響を与えます。
警告: すべてのマスター・リポジトリには、異なる識別子が必要です。選択する識別子が既存のリポジトリの識別子と異なることを確認してください。 |
ZIPファイルを使用: 圧縮されたエクスポート・ファイルを使用する場合は、「ZIPファイルを使用」ボックスを選択し、「ZIPファイルのエクスポート」フィールドでマスター・リポジトリのエクスポートを含むファイルを選択します。
エクスポート・パス: 圧縮されていないエクスポートを使用する場合は、「エクスポート・パス」フィールドでエクスポートを含むディレクトリを選択します。
テクノロジ: リポジトリの基礎となるテクノロジをリストから選択します。
「テスト接続」をクリックして、マスター・リポジトリへの接続をテストします。
「情報」ダイアログが開き、接続が確立されたかどうかが表示されます。
「次へ」をクリックします。
パスワード記憶域の詳細を指定します。
エクスポートに定義された構成を使用する場合は、「エクスポートに指定されたパスワード記憶域構成の使用」を選択します。
エクスポートに定義された構成を使用しない場合は、「新規パスワード記憶域構成の使用」を選択し、次のオプションを選択します。
パスワードをOracle Data Integratorリポジトリに格納する場合は、「内部パスワード記憶域」を選択します。
JPS資格証明ストア・フレームワーク(CSF)を使用してデータ・サーバーおよびコンテキスト・パスワードを格納する場合は、「外部パスワード記憶域」を選択します。資格証明ストアにアクセスするには、表24-2の説明に従って「MBeanサーバー・パラメータ」を指定します。
パスワード記憶域の詳細は、24.3.1項「外部パスワード記憶域の設定」を参照してください。
マスター・リポジトリ・インポート・ウィザードで「終了」をクリックして、入力内容を確認します。
新規リポジトリが作成され、エクスポートしたコンポーネントがこのマスター・リポジトリにインポートされます。
トポロジまたはセキュリティをエクスポートしてからインポートすると、あるマスター・リポジトリから別のマスター・リポジトリにドメインを転送できます。
トポロジおよびセキュリティ設定のエクスポート
次のドメインをエクスポートできます。
トポロジ: トポロジ全体(論理アーキテクチャと物理アーキテクチャ。ローカル・リポジトリ、データ・サーバー、ホスト、エージェント、一般アクション、テクノロジ、データ型、論理スキーマおよびコンテキストを含みます)。
論理トポロジ: テクノロジ(接続、データ型または言語情報)、論理エージェント、論理スキーマ、アクションおよびアクション・グループ。
セキュリティ: オブジェクト、メソッド、ユーザー、プロファイル、権限、パスワード・ポリシーおよびホスト。
実行環境: テクノロジ、データ・サーバー、コンテキスト、一般アクション、ロード・バランス・エージェント、物理スキーマおよびエージェント。
トポロジ/セキュリティをエクスポートするには:
デザイナ、トポロジ、セキュリティまたはオペレータ・ナビゲータのツールバー・メニューから「エクスポート」を選択します。
「選択項目のエクスポート」ダイアログで、次のいずれかを選択します:
トポロジのエクスポート
論理トポロジのエクスポート
セキュリティ設定のエクスポート
実行環境のエクスポート
「OK」をクリックします。
「エクスポート」ダイアログで、表20-2の説明に従ってエクスポート・パラメータを指定します。
トポロジおよびセキュリティ設定は、.xml
ファイルとしてディレクトリに直接エクスポートされるか、または.xmlファイルを含むzipファイルとしてエクスポートされます。zipファイルを生成する場合は、「ZIPファイルにエクスポート」を選択し、「ZIPファイル名」フィールドにzipファイルの名前を入力します。
「OK」をクリックします。
指定したエクスポート・ディレクトリにエクスポート・ファイルが作成されます。
トポロジおよびセキュリティ設定のインポート
トポロジ・エクスポートをインポートするには:
デザイナ、トポロジ、セキュリティまたはオペレータ・ナビゲータのツールバー・メニューから「インポート...」を選択します。
「選択項目のインポート」ダイアログで、次のいずれかを選択します:
トポロジのインポート
論理トポロジのインポート
セキュリティ設定のインポート
実行環境のインポート
「OK」をクリックします。
「インポート」ダイアログで、次の手順を実行します。
インポート・モードを選択します。詳細は、20.1.3項「インポート・タイプ」を参照してください。
トポロジ・エクスポートをフォルダからインポートするか、Zipファイルからインポートするかを選択します。
「ファイル・インポート・ディレクトリ」を入力します。
「OK」をクリックします。
指定したファイルがマスター・リポジトリにインポートされます。
作業リポジトリをインポートまたはエクスポートすると、すべての作業リポジトリのオブジェクトをあるリポジトリから別のリポジトリに転送できます。
作業リポジトリのエクスポート
作業リポジトリをエクスポートするには:
デザイナ、トポロジ、セキュリティまたはオペレータ・ナビゲータのツールバー・メニューから「エクスポート」を選択します。
「選択項目のエクスポート」ダイアログで、「作業リポジトリのエクスポート」を選択します。
「OK」をクリックします。
「エクスポート」ダイアログで、表20-2の説明に従ってエクスポート・パラメータを設定します。
作業リポジトリおよびそのモデルとプロジェクトは、.xml
ファイルとしてディレクトリに直接エクスポートされるか、または.xml
ファイルを含むzipファイルとしてエクスポートされます。zipファイルを生成する場合は、「ZIPファイルにエクスポート」を選択し、「ZIPファイル名」フィールドにzipファイルの名前を入力します。
「OK」をクリックします。
指定したエクスポート・ディレクトリにエクスポート・ファイルが作成されます。
作業リポジトリのインポート
作業リポジトリをインポートするには:
デザイナ、トポロジ、セキュリティまたはオペレータ・ナビゲータのツールバー・メニューから「インポート...」を選択します。
「選択項目のインポート」ダイアログで、「作業リポジトリのインポート」を選択します。
「OK」をクリックします。
「インポート」ダイアログで、次の手順を実行します。
インポート・モードを選択します。詳細は、20.1.3項「インポート・タイプ」を参照してください。
作業リポジトリをフォルダからインポートするか、Zipファイルからインポートするかを選択します。
「ファイル・インポート・ディレクトリ」を入力します。
「OK」をクリックします。
指定したファイルが作業リポジトリにインポートされます。
この機能を使用すると、任意のディレクトリに技術環境の詳細を含むカンマ区切り(.csv
)ファイルを生成できます。この情報は、サポート用として役立ちます。
このファイルの形式はカスタマイズできます。
技術環境ファイルを生成するには:
デザイナ、トポロジ、セキュリティまたはオペレータ・ナビゲータのツールバー・メニューから「エクスポート」を選択します。
「選択項目のエクスポート」ダイアログで、「技術環境のエクスポート」を選択します。
「OK」をクリックします。
「技術環境」ダイアログで、表20-6の説明に従ってエクスポート・パラメータを指定します。
表20-6 技術環境のエクスポート・パラメータ
プロパティ | 説明 |
---|---|
エクスポート・ディレクトリ |
エクスポート・ファイルが作成されるディレクトリ。 |
ファイル名 |
|
拡張オプション |
この一連のオプションを使用すると、XML出力ファイル形式をパラメータ化できます。デフォルト値のままにしておくことをお薦めします。 |
キャラクタ・セット |
エクスポート・ファイルに指定するエンコーディング。XMLファイル・ヘッダーのパラメータencodingの値です。
|
フィールド・コード |
生成される各レコードの最初のフィールドには、行に存在する情報の種類を識別するためのコードが含まれます。これらのコードは、必要に応じてカスタマイズできます。
|
レコード・セパレータ、フィールド・セパレータ |
これらのセパレータは、ファイル内のレコード(行)、および1レコード内のフィールドを区切る文字を定義します。 |
「OK」をクリックします。
ログ・データは、アーカイブ目的でエクスポートおよびインポートできます。詳細は、22.3.3.4項「ログ・データのエクスポートおよびインポート」を参照してください。