Oracle® Fusion Middleware Oracle Data Integrator接続およびナレッジ・モジュール・ガイド 11g リリース1(11.1.1) B62261-05 |
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この章では、Oracle Data IntegratorでのSybase IQの使用方法について説明します。
この章には次の項が含まれます:
Oracle Data Integrator (ODI)では、Sybase IQデータベースのデータがシームレスに統合されます。Oracle Data Integratorの機能(データ整合性チェックおよび統合インタフェースなど)は、Sybase IQを使用した場合に最良の動作が得られるように設計されています。
Sybase IQの概念は、Oracle Data Integratorの概念に次のようにマップされます。1つのSybase IQサーバーはOracle Data Integratorの1つのデータ・サーバーに対応します。このサーバー内で、スキーマがOracle Data Integrator物理スキーマにマップされます。
Oracle Data Integratorでは、Java Database Connectivity (JDBC)を使用してSybase IQデータベースに接続します。
Oracle Data Integratorには、Sybase IQデータを処理するためのナレッジ・モジュール(KM)が用意されています。これらのリストを表17-1に示します。これらのKMでは、Sybase IQ固有の機能が使用されます。Sybase IQデータベースでは、汎用SQL KMを使用することもできます。詳細は、第4章「汎用SQL」を参照してください。
表17-1 Sybase IQナレッジ・モジュール
ナレッジ・モジュール | 説明 |
---|---|
CKM Sybase IQ |
Sybase IQ表で定義された制約と照合して、データの整合性をチェックします。無効なレコードを拒否して、動的に作成されるエラー表に格納します。フロー制御および静的制御に使用できます。 Sybase IQデータベースでデータの整合性をチェックする場合は、このKMの使用を検討してください。 |
IKM Sybase IQ Incremental Update |
増分更新モードでSybase IQのターゲット表にデータを統合します。このIKMにより、データ・フローをステージングするための一時ステージング表が作成されます。その後、その内容をターゲット表と比較して、挿入するレコードおよびそれ以外の更新するレコードを推測します。また、CKMを起動してデータ整合性チェックを実行することもできます。 挿入および更新は、最大のパフォーマンスを得るためにバルク・セットベースの処理で実行されます。そのため、このIKMは大量のデータ用に最適化されています。 Sybase IQのターゲット表をロードして、欠落しているレコードを挿入し、既存のレコードを更新する場合は、このIKMの使用を検討してください。 このIKMを使用するには、ステージング領域がターゲットと同じデータ・サーバー上にあることが必要です。 |
IKM Sybase IQ Slowly Changing Dimension |
データ・ウェアハウスでタイプ2の緩やかに変化するディメンションとして使用されるSybase IQのターゲット表に、データを統合します。このIKMは、ターゲット・データストアで設定される緩やかに変化するディメンション・メタデータに依存して、新しいバージョンとして挿入する必要があるレコード、または既存のバージョンとして更新する必要があるレコードを判別します。 挿入および更新はバルク・セットベースの処理で実行されるため、このIKMは大量のデータ用に最適化されています。 Sybase IQのターゲット表をタイプ2の緩やかに変化するディメンションとしてロードする場合は、このIKMの使用を検討してください。 このIKMを使用するには、ステージング領域がターゲットと同じデータ・サーバー上にあり、適切な緩やかに変化するディメンション・メタデータがターゲット・データストア上で設定されていることが必要です。 |
LKM File to Sybase IQ (LOAD TABLE) |
LOAD TABLE SQLコマンドを使用して、ファイルからSybase IQステージング領域データベースへデータをロードします。 この方法では固有のLOAD TABLEコマンドが使用されるため、大量のデータを処理する場合は、標準のLKM File to SQLより効率的です。ただし、ロードされるファイルは、Sybase IQマシンからアクセス可能であることが必要です。 ソースが大きいフラット・ファイルで、ステージング領域がSybase IQデータベースの場合は、このLKMの使用を検討してください。 |
LKM SQL to Sybase IQ (LOAD TABLE) |
固有のLOAD TABLE SQLコマンドを使用して、任意のANSI SQL-92標準準拠ソース・データベースからSybase IQステージング領域データベースへデータをロードします。 このLKMでは、一時ファイルにソース・データがアンロードされ、Sybase IQのLOAD TABLE SQLコマンドがコールされて、ステージング表が移入されます。この方法では固有のLOAD TABLEユーティリティが使用されるため、通常、大量のデータを処理する場合は、LKM SQL to SQLより効率的です。 汎用データベースに大量のソース・データがあり、ステージング領域がSybase IQデータベースの場合は、このLKMの使用を検討してください。 |
Sybase IQ用の一部のナレッジ・モジュールでは、固有のLOAD TABLEコマンドが使用されます。このようなナレッジ・モジュールの使用時には、次の制限が適用されます。
LOAD TABLEコマンドでロードするファイルは、Sybase IQマシンからアクセスできることが必要です。サーバーのファイル・システム上に置くか、UNC (Unique Naming Convention)パスからアクセス可能にするか、もしくはリモート・ファイル・システムからマウントする必要があります。
UNCファイル・パスはサポートされていますが、パフォーマンスの低下につながるためお薦めしません。
パフォーマンスの点から、ターゲット・サーバー・マシン上にOracle Data Integratorのエージェントをインストールすることをお薦めします。
詳細は、Sybase IQのドキュメントを参照してください。