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Oracle® Fusion Middleware Oracle B2Bユーザーズ・ガイド
11g リリース1 (11.1.1.7)
B61381-06
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20 B2Bコマンドライン・ツール

この章では、日付のアーカイブ、データのパージ、データのインポートとエクスポート、バッチ処理操作、アグリーメントのデプロイなど、様々なタスクに使用できるB2Bコマンドライン・ツールについて説明します。

この章には次のトピックが含まれます:

20.1 コマンドライン・ツール実行の前提条件

コマンドライン・ツールを使用するには、事前に次の手順を実行してください。

  1. ORACLE_HOMEANT_HOMEおよびJAVA_HOMEの各環境変数を設定します。

    ORACLE_HOMEは、Oracle Fusion Middlewareインストール・ディレクトリに設定します。例:

    set ORACLE_HOME=C:\oracle\wls_home
    set ANT_HOME=%ORACLE_HOME%\modules\org.apache.ant_1.7.1 
    set JAVA_HOME=%ORACLE_HOME%\jdk160_18 
    
  2. jndi.propertiesを作成します。

    cd $ORACLE_HOME\bin
    ant -f ant-b2b-util.xml b2bcreate-prop
    
  3. jndi.propertiesファイルを編集して、weblogicパスワードを組み込みます。


注意:

1. コマンドライン・ツールは管理者専用です。ログイン・ユーザーによるデータのパージ、インポートまたはエクスポートを防止するためのセキュリティ・チェックまたは権限チェックは実行されません。

2. コマンドライン・ツールを実行した後、B2Bコンソールに再ログインする必要があります。B2Bコンソールでは一部のメタデータがキャッシュに入れられ、コマンドライン・アクションによってメタデータが更新されると、キャッシュ内のデータが無効になる場合があります。したがって、コマンドライン操作を使用した後は必ずB2Bコンソールに再ログインすることをお薦めします。

3. JNDI資格証明がなくても、すべてのコマンドライン・ツールを実行できます。匿名ユーザーによるコマンドライン・ツールの使用を制限するには、jndi.propertiesファイルに次の情報を指定します。

java.naming.security.principal=weblogic
java.naming.security.credentials=weblogic_password


注意:

B2BCommandlineユーティリティの場合、デフォルトでは、ANTを実行すると、クライアント側またはサーバー側でエラーが発生しても、BUILD SUCCESSFULが表示され、システム・コードとして0 (ゼロ)が返されます。ANTを実行した結果、クライアント側またはサーバー側でエラーが発生した場合はFAILが表示されるようにするには、exitonerrorパラメータをtrueに設定する必要があります。

これは、次の2つの方法のどちらかで実行できます。

  • ANTコマンドラインで-Dexitonerror=trueを指定

    ant -f ant-b2b-util.xml b2bpurge -Dagreement=<AGR_NAME> -Dmode=DT -Dexitonerror=true
    
  • exitonerrorパラメータをグローバル設定として設定:

    ant-b2b-util.xmlが存在するディレクトリ($ORACLE_HOME/bin)にant_general.propertiesという名前のプロパティ・ファイルを作成し、値exitonerror=trueを設定します。

この設定により、クライアント側またはサーバー側でエラーが発生した場合は常に、ANTコマンドはメッセージBUILD FAILEDを出力して失敗し、システム終了コードは-1に設定されます。


20.2 データのアーカイブ

Oracle B2Bでは、OracleデータベースのOracle B2Bランタイム・インスタンス・データ用のアーカイブ・メカニズムとして、Oracle Data Pumpが使用されます。Oracle B2Bでアーカイブ機能が有効になるのは、Oracle B2BリポジトリがOracleデータベースの場合のみです。開始日、終了日およびメッセージの状態を構成して、ランタイム・データをアーカイブまたはパージ(あるいはその両方)できます。

パフォーマンスの向上およびアーカイブ・アクティビティとパージ・アクティビティの同期のために、各ランタイム表(B2B_BUSINESS_MESSAGEB2B_EXT_BUSINESS_MESSAGEB2B_APP_MESSAGEB2B_WIRE_MESSAGEおよびB2B_DATA_STORAGE)に新しい列(JOB_ID)が追加されています。

Oracle B2Bでは、ターゲット・ランタイム・データが、(開始日、終了日およびメッセージの状態ごとに)一意のJOB_IDでマーク付けされます。ランタイム・データのアーカイブを選択すると、JOB_IDを使用してデータ・ポンプPL/SQL APIが起動され、ランタイム・データがエクスポートされます。ランタイム・メッセージのパージも行う場合、Oracle B2BはJOB_IDによって行います。

ランタイム・データのアーカイブ/エクスポート後、Oracle B2Bでは、Oracle Data Pumpを使用してOracle B2Bリポジトリにランタイム・データをインポートすることもできます。

データをアーカイブするには、権限とアーカイブ・ディレクトリを事前に設定しておく必要があります。


注意:

b2b_archiveユーティリティでサポートされるのは、Oracleデータベースのみです。他のデータベースはサポートされません。


初期設定を行うには

  1. データベースが稼働するマシン上で、アーカイブ・ファイルをダンプするディレクトリを作成します。例:

    mkdir /tmp/archive
    
  2. データベース・プロセスでデータを書き込めるように、このディレクトリへの権限を付与します。

    chmod 777 /tmp/archive
    
  3. sysdbaでデータベースにログインします。

    sqlplus / as sysdba
    
  4. B2B_EXPORT_DIRを設定します。

    SQL> create or replace DIRECTORY B2B_EXPORT_DIR as '/tmp/archive'
    
  5. SOAスキーマ・ユーザーがb2b_soainfraの場合は、そのユーザーにエクスポート権限を付与する必要があります。

    SQL> grant read, write on directory B2B_EXPORT_DIR to b2b_soainfra;
    SQL> grant exp_full_database  to b2b_soainfra;
    

注意:

アーカイブする前に、前述の初期設定手順を必ず実行してください。


データをアーカイブするには:

  1. soainfraスキーマ・ユーザーでログインします。

    $ sqlplus b2b_soainfra/password
    
  2. アーカイブ・プロシージャを実行します。例:

    SQL> exec B2B_ARCHIVE_INSTANCE_MSGS('2010/06/23 12:23:23','2010/06/24 12:46:24','MSG_COMPLETE',null,null,null,null,null,null,'myDump.dmp')
    

    プロシージャのシグネチャは次のとおりです

    exec B2B_ARCHIVE_INSTANCE_MSGS(p_startDate,p_endDate,p_msgState,p_tpName,
    p_direction,p_msgType,p_tpaName,p_idType,p_idVal,filename);
    

表20-1 B2B_ARCHIVE_INSTANCE_MGSユーティリティのオプション

オプション タイプ 説明

startDate

varchar2

アーカイブの開始日

endDate

varchar2

アーカイブの終了日

msgState

varchar2

ビジネス・メッセージの状態

tpName

varchar2

取引パートナ名

direction

varchar2

Message direction

msgType

varchar2

メッセージ・タイプ

tpaName

varchar2

取引パートナのアグリーメント名

idType

varchar2

IDタイプ

idVal

varchar2

ID値

filename

varchar2

データベースによって作成されるアーカイブ・ファイルの名前。ファイル名は一意である必要があります。この名前のファイルが該当するディレクトリに存在しないことを確認してください。


20.3 データのパージ


注意:

ランタイム・データをパージする前に、第20.2項「データのアーカイブ」で説明されている構成設定を行う必要があります。これらの手順が完了していないと、誤解を招くようなエラーが発生して、アーカイブが失敗します。

ログイン・ユーザーによるデータのパージを防止するためのセキュリティ・チェックおよび権限チェックは実行されません。

b2bpurgeユーティリティによってサポートされるのは、Oracleデータベースのみです。他のデータベースはサポートされません。


次のユーティリティでは、設計時データとランタイム・データの両方をパージし、環境をインストール時の状態にリセットします。

ant -f ant-b2b-util.xml b2bpurge

表20-2に、このユーティリティのオプションを示します。

表20-2 b2bpurgeユーティリティのオプション

オプション 説明 ドメイン 必須
mode

設計時データのパージまたはランタイム・データのパージを指定します(下記脚注を参照)

DT
RT

はい

msgState

指定したメッセージの状態のメッセージを削除します。ランタイム・データに使用されます。

MSG_COMPLETE
MSG_ERROR
MSG_WAIT_TRANSMIT
MSG_WAIT_FA
MSG_WAIT_BATCH

いいえ。msgstateが存在する場合は、startおよびendを使用する必要があります。

purgecontrolnumber

管理番号を削除します。ランタイム・データに使用されます。

true

false (デフォルト)

いいえ

fromdate

この日付以降に作成されたすべてのメッセージを削除します。

日付書式

dd/mm/yyyy hh:mm AM/PM

いいえ

todate

この日付以前に作成されたすべてのメッセージを削除します。

日付書式

dd/mm/yyyy hh:mm AM/PM

いいえ

tp

取引パートナに基づきます。


いいえ

direction

メッセージの方向


いいえ

msgtype

メッセージのタイプ


いいえ

agreement

アグリーメントの名前


いいえ

idtype



いいえ

idvalue



いいえ

archive

アーカイブが必須


デフォルト値はtrue

commitfrequency

データベース・コミットの実行後のレコード数を指定します。

頻度の値。デフォルトは5000

いいえ

archivename

アーカイブ・ファイルのファイル名


いいえ

partitioned

データベースがパーティション化されているかどうかを示します。Oracle B2Bでは、このパラメータの値に基づいて、通常どおりに、またはデータベース・パーティションに基づいて、データをパージできます。

true

false

いいえ

partitioncleanmode

クリーンアップ指定されたパーティションのクリーンアップ・モードを指定します。

パーティションが存在しないか、または日付以外のパラメータが指定されている場合、このパラメータは無効です。

注意: このパラメータは、partitionedフラグがtrueの場合のみ有効です。

DROP: クリーンアップ・メカニズムはパーティションの削除であることを示します(デフォルト)。

TRUNCATE: パーティションの削除ではなく、パーティションの切捨てによって、パーティションをクリーンアップします。

STATEMENT: 文モードでは、表のクリーンアップは行わずに、drop文を作成し、SOA_PURGE_DIRディレクトリにあるファイルにその文を書き込みます。このモードでは、データベースは変更されません。

いいえ

logmode

ログ・レベルを示します。CONSOLE_*dbms_outputモード(クライアントから直接プロシージャが呼び出された場合のみ適用可能)によるロギングを示し、それ以外のモードはSOA_PURGE_DIRディレクトリにあるファイルへのロギングを示します。

ERROR

INFO

DEBUG

CONSOLE_ERROR

CONSOLE_INFO

CONSOLE_DEBUG

いいえ

refreshmw

b2b_systemマテリアライズド・ビューを完全にリフレッシュするかどうかを示します。

true (デフォルト。切捨て操作または削除操作の実行時)

false

いいえ

rowlimit

削除するレコード数を制限します。非パーティション専用機能。


いいえ

timelimit

パージ・ジョブの実行時間を制限します。チェックは各コミット・サイクルの後に実行されるので、精度はcommitfreqによって決まります。非パーティション専用機能。


いいえ

cascadedelete

特定のドキュメントIDまたはCPA IDに関連するすべてのアーティファクトを削除します。

true

false

いいえ



注意:

-Dmode=RT -Dtp=trading_partner_nameオプションのみを使用すると、取引パートナ名が送信者名または受信者名と一致するすべてのレコードが削除されます。


例20-1 設計時データの削除

ant -f ant-b2b-util.xml b2bpurge -Dmode=DT

例20-2 ランタイム・データのパージ

ant -f ant-b2b-util.xml b2bpurge -Dmode=RT

例20-3 管理番号を含むランタイム・データのパージ

ant -f ant-b2b-util.xml b2bpurge -Dmode=RT -Dpurgecontrolnumber=true

例20-4 指定した日付範囲内の指定した状態のメッセージのパージ

ant -f ant-b2b-util.xml b2bpurge -Dmode=RT -Dfromdate="05/10/2012 11:51 PM" -Dtodate="06/10/2012 12:01 AM" -Dmsgstate=MSG_COMPLETE -Darchive=false

例20-5 カスケードによる取引パートナRobot143の削除

ant -f ant-b2b-util.xml b2bpurge -Dtp=Robot143 -Dmode=DT -Dcascadedelete=true

これは、取引パートナにドキュメントまたはCPAが1つ関連付けられている場合に便利です。

例20-6 カスケードによるRobot131からRobot139の取引パートナの削除

ant -f ant-b2b-util.xml b2bpurge -Dtp=Robot131,Robot132,Robot133,Robot134,Robot135,Robot136,Robot137,Robot138,Robot139 -Dmode=DT -Dcascadedelete=true

これは、取引パートナにドキュメントまたはCPAが1つ関連付けられている場合に便利です。

例20-7 カスケードによるAgreementIDまたはCPAのすべてのアーティファクトの削除

ant -f ant-b2b-util.xml b2bpurge -Dtp=Robot142 -Dmode=DT -Dcascadedelete=true -Dagreementid=Openreach_Robot142_WholesaleProvider_ServiceProvider_R1800.0.5_cpa

これは、取引パートナにドキュメントまたはCPAが複数関連付けられている場合に便利です。


注意:

archivenameを使用する場合、値は一意のファイル名である必要があります。archivenameに既存のファイル名を使用すると、例外がスローされます。



注意:

ドキュメント・タイプに基づいてインスタンス・データをパージおよびアーカイブすることもできます。これを行うには、まず第20.1項「コマンドライン・ツール実行の前提条件」に示されている前提条件の手順を実行し、第20.2項「データのアーカイブ」に示されている初期手順を実行します。

例:

ant -f ant-b2b-util.xml b2bpurge -Dmode=RT -Ddoctype="ORDERS_FILE" -Darchive=true -Darchivename="docType.dmp"

これは、SQLを使用して実行することもできます。



注意:

取引パートナ名に基づいてデータのパージを実行する場合:

  • 方向が指定されている場合、パージにも方向が反映されます。

  • 方向が指定されていない場合、パージは双方向(インバウンドとアウトバウンド)で実行されます。

  • -Dtpの値としてホスト名が指定されている場合、エラー・メッセージが表示されます。


20.4 データのインポート


注意:

ログイン・ユーザーによるデータのインポートを防止するためのセキュリティ・チェックまたは権限チェックは実行されません。


b2bimportユーティリティでは、B2BメタデータZIPファイルをリポジトリにインポートします。基本的な検証は実行されますが、デプロイメント検証のような完全な検証ではありません。overwriteオプションを使用しないかぎり、データは上書きされません。

次の使用例では、tmp/export.zipのデータが同じサーバー上の場所にインポートされ、上書きは行われません。

ant -f ant-b2b-util.xml b2bimport -Dlocalfile=true -Dexportfile="/tmp/export.zip"

表20-3に、このユーティリティのオプションを示します。

表20-3 b2bimportユーティリティのオプション

オプション 説明 ドメイン 必須
exportfile

エクスポート(ZIP)ファイルの場所

-

はい

overwrite

既存のビジネス要素を上書きします。たとえば、インポート・ファイルのデリバリ・チャネルと同じ取引パートナ名を持つ既存のデリバリ・チャネルは、このオプションがtrueに設定されている場合、置換されます。

true

false (デフォルト)

いいえ

localfile

エクスポート・ファイルの場所がサーバー上である場合は、このオプションをtrueに設定すると、パフォーマンスが向上します。エクスポート・ファイルは、B2Bが稼働しているサーバーに存在する必要があります。

true

false (デフォルト)

いいえ


20.5 データのエクスポート

b2bexportユーティリティでは、Oracle B2Bリポジトリからメタデータをエクスポートします。オプションを指定しないと、リポジトリ全体がエクスポートされます。


注意:

ログイン・ユーザーによるデータのエクスポートを防止するためのセキュリティ・チェックまたは権限チェックは実行されません。


次の使用例では、他のオプションを指定しない場合、リポジトリ全体(ポリシー詳細を除く)が/tmp/export.zipにエクスポートされます。

ant -f ant-b2b-util.xml b2bexport

表20-4に、このユーティリティのオプションを示します。

表20-4 b2bexportユーティリティのオプション

オプション 説明 ドメイン 必須
tpanames

エクスポート対象の1つ以上のアグリーメント名。1つのアグリーメントをエクスポートする場合、ZIPファイルにはフォルダ/soa/b2bが含まれます。複数のアグリーメントをエクスポートする場合、ZIPファイルには各アグリーメントに対する個別のZIPファイルが含まれます。

アグリーメント名はカンマで区切る必要があります

いいえ

tpname

エクスポート対象の取引パートナ名

取引パートナの名前。

いいえ

exportfile

エクスポートしたデータを格納するZIPファイルの場所

/tmp/export.zip (default)

いいえ

active

デプロイ済であり、アクティブな状態のアグリーメントをエクスポートします。

true

false (デフォルト)

いいえ

policies

trueに設定すると、ユーザーとロールの詳細(ポリシー・ストアに必要)を含むリポジトリ全体がエクスポートされます。ポリシー・ストアもエクスポートするように警告が表示されます。

詳細は、第7.2項 「インポート/エクスポート」タブからインポートまたはエクスポートした場合のコピー内容を参照してください。

true

false (デフォルト)

いいえ

localfile

エクスポート・ファイルがOracle B2Bと同じコンピュータ上にある場合は、trueに設定するとパフォーマンスが向上します。

true

false (デフォルト)

いいえ


例20-8 ポリシーの詳細を含むリポジトリ全体を/tmp/export.zipにエクスポートする場合

ant -f ant-b2b-util.xml b2bexport -Dexportfile="/tmp/export.zip" -Dpolicies=true

例20-9 詳細を含まないリポジトリ全体を同じサーバー上の/tmp/exportinserver.zipにエクスポートする場合

ant -f ant-b2b-util.xml b2bexport -Dexportfile="/tmp/exportinserver.zip" -Dlocalfile=true

例20-10 取引パートナAcmeを/tmp/Acme.zipにエクスポートする場合

ant -f ant-b2b-util.xml b2bexport -Dtpname="Acme" -Dexportfile="/tmp/Acme.zip"

例20-11 リスニング・チャネルの詳細を含む設計時のアグリーメントを/tmp/acmeGc.zipにエクスポートする場合

ant -f ant-b2b-util.xml b2bexport -Dtpanames="Acme_GC_Agreement1" -Dexportfile="/tmp/AcmeGc.zip"

リスニング・チャネルはエクスポート時に非アクティブ化されるため、データのインポート後に再アクティブ化する必要があります。

例20-12 デプロイ済でアクティブな複数のアグリーメントを/tmp/export.zipにエクスポートする場合

ant -f ant-b2b-util.xml b2bexport -Dtpanames="Acme_GC_Agreement1, GC_Acme_Agreement1" -Dactive=true

リスニング・チャネルはエクスポートされません。

20.6 バッチ処理操作

コマンドラインのb2bbatchユーティリティを使用すると、様々な条件に基づいてバッチを作成できます。このユーティリティは、Oracle B2BコンソールにあるEDIドキュメント用のバッチ作成/削除機能を補助するものです。これはANTベースのコマンドであり、バッチを作成する条件を選択できる柔軟性をもたらします。

1つの手順で複数の取引パートナとドキュメント・バージョンを作成するには、Oracle B2Bコンソールを使用する必要があります。これをコマンドラインで行うには、バッチ作成ユーティリティを複数回実行する必要があります。バッチの無効化や更新などの高度な機能の場合は、Oracle B2Bコンソールを使用する必要があります。

使用方法を次に示します。

ant -f ant-b2b-util.xml b2bbatch -Dtp=<tpName> -Dbatchtime=<batchTriggerTime> -Dbatchname=<batchName> -Ddocument=<documentProtocolName> -Ddocrevision=<docRevision> -Ddoctype=<docType> -Disrepetitive=<true|false>

表20-5に、このユーティリティのオプションを示します。

表20-5 b2bbatchユーティリティのオプション

オプション 説明 ドメイン 必須

tp

取引パートナ名。

取引パートナ名を指定します。

はい脚注1

batchname

バッチ名。

バッチの名前を指定します。

はい

batchtime

バッチのトリガー時刻。

トリガー時刻には、cron文字列または
dd/MM/yyyy HH:mm AM/PM形式の日付を使用できます。

例20-16も参照してください。

はい

document

ドキュメント・プロトコル名。

有効な値:
EDI_EDIFACT、
EDI_X12

はい

docrevision

ドキュメント・リビジョン。

-

はい

doctype

ドキュメント・タイプ。

-

はい

isrepetitive

cron文字列を使用してバッチを作成するときに、反復的なバッチ処理を有効にします。

有効な値: trueまたはfalse

いいえ

mode

モード

バッチを削除するには、deletebatchに設定します。

いいえ


脚注1 バッチを作成するには、tp、batchtime、batchname、document、docrevision、doctypeの各オプションが必要です。バッチを削除するには、modeとbatchnameオプションのみが必要です。


注意:

コマンドライン操作のcronジョブは、次のcron構文に従って作成する必要があります。


例20-13 バッチ処理操作の作成

このコマンドでは、GlobalChipsを使用してX12/4010/850ドキュメントに対するバッチ処理操作を作成します。このバッチ処理操作は、指定したcron文字列に対して反復モードで実行されます。

ant -f ant-b2b-util.xml b2bbatch -Dtp=GlobalChips -Dbatchtime="0 4850 11 7 5 ? 2010" -Dbatchname=batch1234 -Ddocument=EDI_X12 -Ddocrevision=4010 -Ddoctype=850 -Disrepetitive=true

例20-14 複数のドキュメント・タイプに対するバッチの作成

ant -f ant-b2b-util.xml b2bbatch -Dtp=GlobalChips -Dbatchtime="0 58 11 7 5 ? 2010" -Dbatchname=batch1234 -Ddocument=EDI_X12 -Ddocrevision=4010 -Ddoctype=850,997

ant -f ant-b2b-util.xml b2bbatch -Dtp=GlobalChips -Dbatchtime="07/05/2010 11:45 AM" -Dbatchname=batch1234 -Ddocument=X12 -Ddocrevision=4010 -Ddoctype=850,997

例20-15 バッチ処理操作の削除

ant -f ant-b2b-util.xml b2bbatch -Dmode=deletebatch -Dbatchname=batch1234 

例20-16 batchtimeオプションでの特殊文字の使用

batchtimeの値に*や#などの特殊文字が含まれる場合は、二重引用符を使用して文字をエスケープする必要があります。

ant -f ant-b2b-util.xml b2bbatch -Dtp=GlobalChips -Dbatchtime='0 5,10,15,20,25,30,35,40,45,50,55,59 "*" "*" "*" ? 2010' -Dbatchname=batch1234 -Ddocument=EDI_X12 -Ddocrevision=4010 -Ddoctype="850,855" -Disrepetitive=true 

20.7 チャネル・パスワードのリセット

次のユーティリティは、チャネル・パスワードを設定またはリセットします。

ant -f ant-b2b-util.xml resetchannelpassword

表20-6に、このユーティリティのオプションを示します。

表20-6 resetchannelpasswordユーティリティのオプション

オプション 説明 必須

channelname

既存チャネルの名前。

はい

tp

取引パートナの名前。

はい

password

指定したチャネルに設定するパスワード。

これはオプションのパラメータです。このパラメータを設定しない場合、このチャネルの既存のパスワード(設定されている場合)は削除されます。

いいえ



注意:

リスニング・チャネルの場合、変更後のパスワードは、リスニング・チャネルの再起動後にのみ有効になります。デリバリ・チャネルの場合、変更後のパスワードは、デプロイ後にのみ有効になります。


例20-17 リスニング・チャネルのパスワードの設定

ant -f ant-b2b-util.xml resetchannelpassword -Dchannelname=AcmeInboundListening -Dtp=Acme  -Dpassword=welcome1

前述の例は、AcmeInboundListeningリスニング・チャネルのパスワードとしてwelcome1を設定します。

例20-18 リスニング・チャネルのパスワードのリセット

ant -f ant-b2b-util.xml resetchannelpassword -Dchannelname=AcmeInboundListening -Dtp=Acme

前述の例は、AcmeInboundListeningリスニング・チャネルのパスワードをリセットします。

20.8 リスニング・チャネルのアクティブ化または非アクティブ化

次のユーティリティは、リスニング・チャネルをアクティブ化または非アクティブ化します。

ant -f ant-b2b-util.xml updatechannel

表20-7に、このユーティリティのオプションを示します。

表20-7 updatechannelユーティリティのオプション

オプション 説明 必須

channelname

既存リスニング・チャネルの名前。

-

はい

state

リスニング・チャネルの状態。state=activeを指定した場合、リスニング・チャネルはアクティブ状態に移行し、再起動されます。チャネルが起動されていない場合、state=activeと指定することによって、チャネルが起動されます。state=inactiveを指定した場合、リスニング・チャネルは非アクティブ状態に移行し、停止されます。

active/inactive

はい


例20-19 リスニング・チャネルの起動

ant -f ant-b2b-util.xml updatechannel -Dchannelname="AcmeInboundListening" -Dstate=active

前述の例は、AcmeInboundListeningチャネルを起動します。

20.9 アグリーメントのデプロイ

b2bdeployユーティリティでは、リポジトリ内のすべてのアグリーメントを検証およびデプロイします。アグリーメントがすでにデプロイされている場合は、再度デプロイされます。この結果、古いバージョンのアグリーメントは、非アクティブな状態になります。検証をオフにすると、データが有効であることが確認されているアグリーメントを多数デプロイする際に役立ちます。その場合は、SOAサーバーの再起動が必要です。プロパティb2b.deploy.validationをfalseに設定すると、検証を無効にできます。

すべてのアグリーメントをリポジトリにデプロイするには、次のコマンドを実行します。

ant -f ant-b2b-util.xml b2bdeploy

表20-8に、このユーティリティのオプションを示します。

表20-8 b2bdeployユーティリティのオプション

オプション 説明 ドメイン 必須

tpanames

デプロイ対象となる1つ以上のアグリーメントの名前

アグリーメント名はカンマで区切る必要があります

いいえ


例20-20 アグリーメントAcme_GC_Agreement1およびGC_Acme_Agreement1のデプロイ

ant -f ant-b2b-util.xml b2bdeploy -Dtpanames="Acme_GC_Agreement1,GC_Acme_Agreement1"

20.10 B2Bメタデータの検証

b2bvalidateユーティリティでは、アグリーメント、取引パートナ、ドキュメントなどのOracle B2Bメタデータを検証します。オプションを指定しない場合は、すべてのアグリーメントが検証されます。

ant -f ant-b2b-util.xml b2bvalidate [-Dmdsreference="comma_separated_argumants"]

表20-9に、このユーティリティのオプションを示します。

表20-9 b2bvalidateユーティリティのオプション

オプション 説明 ドメイン 必須
mdsreference

取引パートナ、アグリーメントまたはドキュメント・プロトコルのファイル名

ファイル名はカンマで区切る必要があります

いいえ

agreementid

指定されたIDに基づいてアグリーメントを検証します。存在しないアグリーメントIDについては警告メッセージを出力し、それ以外のアグリーメントIDを検証します。

アグリーメントIDの区切りには、カンマを使用する必要があります。

いいえ


例20-21 すべてのアグリーメントの検証

ant -f ant-b2b-util.xml b2bvalidate

例20-22 アグリーメントtpa_ID1234.xmlの検証

ant -f ant-b2b-util.xml b2bvalidate -Dmdsreference="tpa_ID1234.xml"

例20-23 取引パートナtp_MyCompany.xmlおよびアグリーメントtpa_ID1234.xmlの検証

ant -f ant-b2b-util.xml b2bvalidate -Dmdsreference="tp_MyCompany.xml,tpa_ID1234.xml" 

例20-24 IDがagreementID1とagreementID2であるアグリーメントの検証

ant -f ant-b2b-util.xml b2bvalidate -Dagreementid="agreementID1,agreementID2"

20.11 ebXML CPP/CPAユーティリティの使用

ebXML CPP/CPAユーティリティでは、Oracle B2Bメタデータの標準ebXML CPAファイルとの間で変換を行います。

20.11.1 CPP/CPAプロパティ・テンプレートの作成

b2bcreate-cpapropユーティリティでは、カスタマイズし、b2bcpaimportおよびb2bcpaexportユーティリティに対するパラメータを提供できるプロパティ・ファイル・テンプレートを作成します。

次の使用例では、cpp_cpa.propertiesテンプレート・ファイルが作成されます。このファイルは、propfileオプションで使用されます。

ant -f ant-b2b-util.xml b2bcreate-cpaprop

表20-10に、このユーティリティのオプションを示します。

表20-10 b2bcreate-cpapropユーティリティのオプション

オプション 説明 ドメイン 必須
propfile

b2bcpaimportおよびb2bcpaexportに関する構成詳細を格納するプロパティ・ファイル

-

はい


例20-25 propfileオプションで使用されるプロパティ・ファイル・テンプレートの作成

ant -f ant-b2b-util.xml b2bcreate-cpaprop

20.11.1.1 cpp_cpa.propertiesのプロパティ

cpp_cpa propertiesファイルの一部として、次のプロパティを構成できます。

20.11.1.1.1 CPAインポートのプロパティ

次に、CPAインポートのプロパティを示します。

oracle.tip.b2b.ebms.BPSSDocument (Optional Property)

このプロパティには、BPSSドキュメントの絶対パスが保持され、Oracle B2BリポジトリにインポートするBPSSドキュメントの詳細を取得するために使用されます。このプロパティが存在しない場合、値はCPAドキュメントからインポートされます。複数のBPSSドキュメントを指定する場合は、; (セミコロン)で区切ります。

oracle.tip.b2b.ebms.CPADocument (Required Property)

このプロパティは、Oracle B2BリポジトリにインポートするCPAドキュメントの絶対パスを取得するために使用します。

oracle.tip.b2b.ebms.xsdLocation (Optional Property)

このプロパティは、スキーマ・ファイルの場所の絶対パスを指定するために使用します。このスキーマ・ファイルは、ドキュメントの検証に使用されます。使用されるのは、BPSSドキュメントが指定されている場合のみです。

oracle.tip.b2b.ebms.internalDeliveryChannel.protocol (Optional Property)

デフォルトの内部デリバリ・チャネルはAQキューです。特定の内部デリバリ・チャネル(JMS/FTP/FILE/SFTP)を追加する場合、Oracle B2B構成では、このプロパティが使用されます。特定のトランスポート・プロトコルに関するすべての必須プロパティを指定します。その後、特定のチャネルを使用して、メッセージをバックエンド・アプリケーションに送信します。

oracle.tip.b2b.ebms.allDocumentParameter (Optional Property)

このプロパティは、インポート・パフォーマンスの向上に使用されます。このプロパティをfalseに設定すると、soa.zipで不要または未設定のパラメータは生成されなくなります。

oracle.tip.b2b.ebms.TPCertificateAlias (Optional Property)

セキュアなメッセージ転送の場合、このプロパティは、リモート取引プロファイルからのCPP/CPAインポートに対する取引パートナ資格証明の詳細を取得するために使用します。

b2bcpaimportユーティリティで取得したOracleB2B zipファイルをOracle B2Bコンソールにインポートすると、次が行われます。

  • 証明書エイリアスは、「管理」「タイプ」で使用できます。

  • 証明書エイリアス<value from b2bcpaimport profiles>は、「パートナ」リモート取引パートナ「プロファイル」タブ→「識別子」で使用できます。

20.11.1.1.2 CPAエクスポートのプロパティ

次に、CPAエクスポートのプロパティを示します。

oracle.tip.b2b.ebms.OutputFolder (Required Property)

このプロパティは、生成されたCPP/CPAファイルを指定の場所に格納するために使用します。

oracle.tip.b2b.ebms.Host (Required Property)

このプロパティは、ホスト取引パートナを設定するために使用します。

oracle.tip.b2b.ebms.HostEndPoint (Required Property)

このプロパティは、CPP/CPAエクスポートの生成時にホスト・エンドポイントを設定するために使用します。

oracle.tip.b2b.ebms.HostCertificateAlias (Optional Property)

セキュアなメッセージ転送の場合、このプロパティは、CPP/CPAエクスポートに対するホスト資格証明の詳細を取得するために使用します。

oracle.tip.b2b.ebms.TPCertificateAlias (Optional Property)

セキュアなメッセージ転送の場合、このプロパティは、CPP/CPAエクスポートに対する取引パートナ資格証明の詳細を取得するために使用します。

oracle.tip.b2b.ebms.BPSSExport (Optional Property)

このブール・プロパティは、BPSSドキュメントを生成するために使用します。

20.11.1.1.3 共通プロパティ

次に、共通のプロパティを示します。

oracle.tip.b2b.ebms.LogDirectory (Required Property)

このプロパティは、ログ・ファイルを格納するために使用します。

oracle.tip.b2b.ebms.LogLevel (Required Property)

このプロパティは、DEBUG、INFO、ERRORなど、ログのモードを指定するために使用します。

oracle.tip.b2b.ebms.LogType (Required Property)

このプロパティは、ログ・ファイルをテキストとして格納するか、XMLとして格納するかを指定するために使用します。

20.11.2 CPP/CPAインポート

次のユーティリティでは、ebXML標準cpa.xmlファイルをOracle B2Bメタデータ・ファイルに変換します。変換後のファイルをOracle B2Bにインポートする必要があります。

ant -f ant-b2b-util.xml b2bcpaimport

表20-11に、このユーティリティのオプションを示します。

表20-11 b2bcpaimportユーティリティのオプション

オプション 説明 ドメイン 必須
propfile

b2bcpaimportおよびb2bcpaexportに関する構成詳細を格納するプロパティ・ファイル

-

はい


例20-26 CPAフォーマットXMLからOracle B2B ZIPファイルへの変換

ant -f ant-b2b-util.xml b2bcpaimport -Dpropfile="/tmp/cpp_cpa.properties"

20.11.3 CPP/CPAエクスポート

次のユーティリティでは、Oracle B2Bメタデータ・ファイル(Oracle B2Bからエクスポートされたデータ)をebXML標準cpa.xmlファイル(CPA対応構成)に変換します。

ant -f ant-b2b-util.xml b2bcpaexport

表20-12に、このユーティリティのオプションを示します。

表20-12 b2bcpaimportユーティリティのオプション

オプション 説明 ドメイン 必須
propfile

b2bcpaimportおよびb2bcpaexportに関する構成詳細を格納するプロパティ・ファイル

-

はい


例20-27 Oracle B2B ZIPファイルからCPAフォーマットXMLファイルへの変換

ant -f ant-b2b-util.xml b2bcpaexport -Dpropfile="/tmp/cpp_cpa.properties"

20.12 アグリーメントの可用性の検証

b2bcheckcpaidユーティリティを使用すると、特定のCPAIDおよび取引パートナのアグリーメントの可用性を検証できます。結果に基づき、オプションによりアグリーメントをインポートして上書きできます。

表20-13 b2bcheckcpaidユーティリティのオプション

オプション 説明 ドメイン 必須

args

Oracle B2Bメタデータ・ファイル

ファイル名

はい


例20-28

ant -f ant-b2b-util.xml b2bcheckcpaid -Dargs="soa_file.zip"

20.13 selfservice.xsdに基づいたOracle B2Bメタデータの作成

次のユーティリティでは、selfservice.xsdファイルを作成します。このファイルは、XSD構造に基づいたセルフサービスXMLの理解または作成に使用されます。

ant -f ant-b2b-util.xml b2bselfservicexsd

次のユーティリティでは、selfservice.xsdに基づいて作成されたXMLファイルからOracle B2Bメタデータを作成します。

ant -f ant-b2b-util.xml b2bselfservice

セルフサービス・プロトコル、識別およびセキュリティ仕様の詳細は、付録J「セルフサービス・ユーティリティのプロトコル、識別、セキュリティ仕様およびパラメータ」を参照してください。

表20-14に、これらのユーティリティのオプションを示します。

表20-14 b2bselfserviceユーティリティのオプション

オプション 説明 ドメイン 必須

input

XMLファイルの絶対位置

-

はい

output

ZIPファイルとして格納されるOracle B2Bメタデータの場所

-

いいえ


例20-29 b2bselfservicexsdによって生成されたXMLからOracle B2BメタデータZIPファイル(/tmp/soa.zipに格納)への変換

ant -f ant-b2b-util.xml b2bselfservice -Dinput="/tmp/selfservice1.xml"

例20-30 b2bselfservicexsdによって生成されたXMLからOracle B2BメタデータZIPファイル(/tmp/as11b2b.zipに格納)への変換

ant -f ant-b2b-util.xml b2bselfservice -Dinput="/tmp/selfservice1.xml" -Doutput="/tmp/as11b2b.zip"

20.13.1 セルフサービスを使用したドキュメント・プロトコル、取引パートナおよびアグリーメントのバッチ作成

複数ファイル・アプローチを使用する場合は、セルフサービスXMLファイルの名前が次の順序であることを確認する必要があり、次の順序でない場合、参照オブジェクトが存在しないことを示すエラーがスローされる可能性があります。

  1. ドキュメント・プロトコルのセルフサービスXMLファイル。

  2. 取引パートナのセルフサービスXMLファイル(HOSTがこのリストの最初に記述されている必要があります)。

  3. 取引パートナ・アグリーメントのセルフサービスXMLファイル。

例:

  1. ドキュメント・プロトコルを格納するdoc_selfservice.xml

  2. 取引パートナの詳細を格納するtp_selfservice.xml

  3. アグリーメントの詳細を格納するtpa_selfservice.xml

例20-31 b2bselfservicexsdによってフォルダ内に生成されたXMLファイル(複数)からOracle B2BメタデータZIPファイル(/tmp/as11b2b.zipに格納)への変換

ant -f ant-b2b-util.xml b2bselfservice -Dinput="/folder" -Doutput="/tmp/as11b2b.zip"

20.13.2 セルフサービスのサンプルの使用

セルフサービス・ユーティリティ(b2bselfservice) XMLのサンプルは、そのスキーマとECSファイルとともにバンドルされており、B2Bサンプル構成のB2Bメタデータとともに提供されます。

セルフサービスのサンプルは、$samples/selfserviceフォルダにあります。

サンプルは、ドキュメントと交換プロトコルのすべての組合せに対応しているわけではありません。ただし、既存のサンプルのドキュメント・プロトコルと交換プロトコルの詳細を置換して、新規XMLファイルを作成できます。


注意:

セルフサービスXMLファイルは、XSDを使用して作成することもでき、ファイルを最初から作成する上級ユーザーにとっては、この方法が便利です。


X12のサンプル

X12のサンプルは、次の場所にあります。

$samples/selfservice/x12/b2b-201-X12_4010_850_File/x12_ss.xml 

スキーマは、次の場所にあります。

$samples/selfservice/x12/b2b-201-X12_4010_850_File/schemas

次のコマンドを使用します。

ant -f ant-b2b-util.xml b2bselfservice -Dinput="$samples/selfservice/x12/b2b-201-X12_4010_850_File/x12_ss.xml"

カスタムのサンプル

カスタムのサンプルは、次の場所にあります。

$samples/selfservice/custom/b2b-101-Custom_1.0_orders_generic_file/custom_ss.xml 

スキーマは、次の場所にあります。

$samples/selfservice/custom/b2b-101-Custom_1.0_orders_generic_file/schemas

次のコマンドを使用します。

ant -f ant-b2b-util.xml b2bselfservice -Dinput="$samples/selfservice/ custom\b2b-101-Custom_1.0_orders_generic_file/custom_ss.xml"

ebMSのサンプル

ebMSのサンプルは、次の場所にあります。

$samples/selfservice/custom/ b2b-106-Custom_1.0_orders_ebMS/buyer_setup_selfservice/ ebms_buyer_ss.xml

スキーマは、次の場所にあります。

$samples/selfservice/custom/ b2b-106-Custom_1.0_orders_ebMS/buyer_setup_selfservice/schemas

次のコマンドを使用します。

ant -f ant-b2b-util.xml b2bselfservice -Dinput="$samples/selfservice/custom/ b2b-106-Custom_1.0_orders_ebMS/buyer_setup_selfservice/ ebms_buyer_ss.xml"

20.14 メッセージの再発行

次のユーティリティでは、選択したビジネス・メッセージに対するアプリケーション・メッセージまたはワイヤ・メッセージを再発行します。

ant -f ant-b2b-util.xml b2bresubmit

再発行数は、アプリケーション・メッセージおよびワイヤ・メッセージのOracle B2Bコンソール・レポートに反映されます。


注意:

ペイロードの修正に対する再発行機能は、AppMessageのみのアウトバウンド・メッセージに対してのみ機能します。インバウンドの場合は無効です。

ant -f ant-b2b-util.xml b2bresubmit -Dmsgsource=APPMSG -Dmsgid=12345 -Dpayloadpath=/scratch/viramamo/fmwhome/AS11gR1SOA/bin/3a4_req.xml


注意:

再発行するためのメッセージの検索条件または一致条件を少なくとも1つ指定する必要があります(maxcount、exclresubmit、modeを除く。)


表20-15に、このユーティリティのオプションを示します。

表20-15 b2bresubmitユーティリティのオプション

オプション 説明 ドメイン 必須
direction

メッセージの方向

INBOUND

OUTBOUND


msgsource

メッセージ・ソース

APPMSG

WIREMSG


msgid

メッセージID



doctype

ドキュメント・タイプ



msgstate

メッセージ状態



fromdate

メッセージのsendTimestamp

二重引用符で囲んで指定する日付書式

dd/MM/yyyy h:mm AM/PM 

注意: 将来の日付は設定できません。

はい(todateを使用する場合)

todate

メッセージのsendTimestamp

二重引用符で囲んで指定する日付書式

dd/MM/yyyy hh:mm AM/PM 

注意: todateにはfromdateより後の日付を指定する必要があります。両方の日付を指定できます。

はい(fromdateを使用する場合)

agreement

アグリーメント名



payloadpath

このオプションは、修正したファイル・パスを指定して、アウトバウンド・アプリケーション・メッセージを再発行する場合に適用可能です。



tp

再発行の際に使用する取引パートナ名。取引パートナ名にはホスト名を使用できません。



action

eBMSドキュメントのアクションに基づく再発行



service

eBMSドキュメントのサービスに基づく再発行



idtype/idvalue

idtypeはDUNS IDであり、idvalueにはDUNS ID値が格納されます。idtypeidvalueは取引パートナの場合のみ使用可能であり、ホストの場合は使用できません。両方の値を指定する必要があります。



mode

影響を受ける行またはその数を取得することによって、コマンドを実際に実行せずにシミュレーションします。選択した条件を満たすメッセージ数を表示します。メッセージの再発行は行わずに、情報の表示のみ行います。

listcount


exclresubmit

再発行済メッセージを除外します。

デフォルト値: false。使用可能な値: true/false


exclmsgid

特定のmessageIdを除外します。

1つ以上のメッセージID (カンマ区切りのmessageID)


excldoctype

特定のドキュメント・タイプを除外します。

カンマ区切りの1つ以上のドキュメント・タイプ


exclstate

特定のメッセージ状態を除外します。

1つ以上のメッセージ状態(カンマ区切りの状態)


maxcount

選択した条件を満たして再発行するメッセージの最大数を制限し、バッチ処理されたメッセージの再発行を有効化します。このmaxcount条件を指定した場合、完了状態の確認メッセージは再発行の対象になりません。

正の整数


oldcpaid/newcpaid

cpaIDが変更された場合の再発行。それには、oldcpaIDとnewcpaIDの両方のcpa IDを指定します。



filepath

ファイルベースのMessageIDリストで対話IDに基づく再発行を行う場合に使用されます。



sourceid

再発行するソースIDのリストがファイルに記述されていることを示します。-Dfilepathと組み合せて使用します。



protocolmsgid

単一プロトコル・メッセージIDに基づく再発行

プロトコル・メッセージIDのカンマ区切りリスト


protocolcollaborationid

単一プロトコル・コラボレーションIDに基づく再発行

プロトコル・コラボレーションIDのカンマ区切りリスト



例20-32 メッセージIDが12345のアウトバウンド・メッセージの再発行

ant -f ant-b2b-util.xml b2bresubmit -Ddirection=OUTBOUND -Dmsgsource=APPMSG -Dmsgid=12345\

その他の例

ant -f ant-b2b-util.xml b2bresubmit -Dmsgsource=APPMSG -Ddoctype=850

ant -f ant-b2b-util.xml b2bresubmit -Dmsgsource=APPMSG -Dfromdate="29/11/2009 5:40 AM" -Dtodate="30/11/2009 7:39 AM"

ant -f ant-b2b-util.xml b2bresubmit -Dmsgsource=APPMSG -Dagreement="Acme_GlobalChips_X12_4010_850_File" 

ant -f ant-b2b-util.xml b2bresubmit -Dmsgsource=WIREMSG -Dmsgstate=MSG_ERROR

ant -f ant-b2b-util.xml b2bresubmit -Dmsgsource=APPMSG -Dfromdate="29/11/2009 5:40 AM" -Dtodate="30/11/2009 7:39 AM" -Ddirection=OUTBOUND

ant -f ant-b2b-util.xml b2bresubmit -Dmsgsource=APPMSG -Dfromdate="29/11/2009 5:40 AM" -Dtodate="30/11/2009 7:39 AM" -Ddirection=INBOUND

ant -f ant-b2b-util.xml b2bresubmit -Dmsgsource=APPMSG -Dmsgid=12345 -Dpayloadpath="/tmp/850.xml"

ant -f ant-b2b-util.xml b2bresubmit -Dmsgsource=APPMSG -Dmsgid=39950852 -Dexclresubmit=true

ant -f ant-b2b-util.xml b2bresubmit -Dmsgsource=WIREMSG -Dmsgid=39950852 -Dexclstate=MSG_COMPLETE

ant -f ant-b2b-util.xml b2bresubmit -Dmsgsource=APPMSG -Dagreement="Acme_GlobalChips_X12_4010_850_File" -Dexclmsgid=33774513

ant -f ant-b2b-util.xml b2bresubmit -Dmsgsource=APPMSG -Dfromdate="29/05/2010 5:40 AM" -Dtodate="30/05/2010 7:39 AM" -Dmode=list

20.14.1 プロトコル・メッセージIDに基づくメッセージの再発行

プロトコル・メッセージIDは、次の3つの方法で指定できます。

次の例は、プロトコル・メッセージIDに基づいてメッセージを再発行する方法を示します。

例20-33 単一プロトコル・メッセージIDの指定

ant -f ant-b2b-util.xml b2bresubmit -Dprotocolmessageid="@0AE4A13C13049AF1C940000011B831E8"

例20-34 プロトコル・メッセージIDのカンマ区切りリストの指定

ant -f ant-b2b-util.xml b2bresubmit -Dprotocolmessageid="@0AE4A13C13049AF1C940000011B831E8,@0AE56A6F13049AF21500000016729990"

例20-35 プロトコル・メッセージIDのリスト(1行につき1つのプロトコル・メッセージID)を記述したファイルの指定

ant -f ant-b2b-util.xml b2bresubmit -Dsourceid=protocolmessageid -DfilePath="inputProtMsgId.txt"

注意:

前述のオプションは一度にいずれか1つのみを使用します。1つのコマンドで前述のオプションを組み合せて使用した場合、予期しない結果が返される可能性があります。


20.15 取引パートナの停止時間のスケジュール設定

次のユーティリティでは、取引パートナの停止時間のスケジュールを設定します。

ant -f ant-b2b-util.xml b2bschedule

表20-16に、このユーティリティのオプションを示します。

表20-16 b2bscheduleユーティリティのオプション

オプション 説明 ドメイン 必須

mode

スクリプトで停止時間のスケジュールを設定するのか、解除するのかを示します。

scheduleまたはunschedule

はい

schedulename

スケジュールを設定する停止時間の摘要名

-

はい

tp

取引パートナ名

-

はい

(unscheduleモードの場合以外)

fromdate

停止時間を開始する日時。

二重引用符で囲んで指定する日付書式

dd/mm/yyyy hh:mm AM/PM 

いいえ

todate

停止時間を終了する日時。

二重引用符で囲んで指定する日付書式

dd/mm/yyyy hh:mm AM/PM 

いいえ

channelname

チャネル名

-

いいえ

extend

すでに作成されているスケジュールを延長します。例20-41を参照してください。

true

いいえ


次に、b2bscheduleユーティリティを使用して取引パートナの停止時間のスケジュールを設定する例を示します。コマンドを1行で入力する必要はありません。

例20-36 特定のチャネルと期間における取引パートナの停止時間のスケジュール設定

ant -f ant-b2b-util.xml b2bschedule
-mode=schedule
-Dtp="OracleServices"
-Dfromdate="28/05/2010 06:10 AM"
-Dtodate="28/05/2010 06:15 AM"
-Dchannelname="MarketInc_AS2_DC"
-Dschedulename= "Maintenance"

例20-37 特定のチャネルの停止時間のスケジュール設定

ant -f ant-b2b-util.xml b2bschedule
-mode=schedule
-Dtp="MarketInc"
-Dchannelname="MarketInc_ebMS_DC"
-Dschedulename= "Maintenance"

例20-38 取引パートナの停止時間のスケジュール設定

この例では、この取引パートナのすべてのチャネルが停止し、期間は不明です。例20-40に示すように、unscheduleコマンドを別に実行すると、取引パートナはアクティブ状態に戻ります。

ant -f ant-b2b-util.xml b2bschedule -mode=schedule -Dtp="MarketInc" -Dschedulename= "Maintenance"

例20-39 特定の期間における停止時間のスケジュール設定

ant -f ant-b2b-util.xml b2bschedule -mode=schedule -Dtp="MarketInc" -Dfromdate="28/05/2010 03:05 AM" -Dtodate="28/05/2010 03:08 AM" -Dschedulename= "Maintenance"

例20-40 スケジュールが設定されているイベントのスケジュール解除

ant -f ant-b2b-util.xml b2bschedule -Dmode=unschedule -Dschedulename="Maintenance"

例20-41 既存のスケジュールの延長

次のコマンドを入力すると、リモート取引パートナのすべてのチャネルに対して特定の期間のスケジュールが作成されます。

ant -f ant-b2b-util.xml b2bschedule -Dtp=GlobalChips -Dfromdate="31/08/2010 10:47 AM" -Dtodate="31/08/2010 10:57 AM" -Dschedulename=Load -Dchannelname=GlobalChips_File_Endpoint

同じ名前で別のスケジュールを作成することによって、スケジュールを延長します。スケジュールの開始時刻は古いスケジュールの終了時刻とし(31/08/2010 10:57 AM)、終了時刻はスケジュールを延長する時刻に指定して、パラメータ-Dextend=trueを渡します。

ant -f ant-b2b-util.xml b2bschedule -Dtp=GlobalChips -Dfromdate="31/08/2010 10:57 AM" -Dtodate="31/08/2010 11:57 AM" -Dschedulename=Load -Dchannelname=GlobalChips_File_Endpoint -Dextend=true

20.16 キーストアの管理

証明書の有効期限はメッセージ・フローのセキュリティに影響を与えるため、識別して管理者に通知する必要があります。Oracle B2Bでは、証明書の有効期限をチェックするパブリックAPI/Antコマンドを公開しています。b2bmanagekeystoreを使用すると、スケジュールを定義して、そのAPIを適切なアラート・メカニズムに組み込むことができます。


注意:

前提条件として、Oracle B2BでJavaキーストアを構成しておく必要があります。


ant -f ant-b2b-util.xml b2bmanagekeystore [-Dmode=list | -Dalias="cert_name" | -Ddays=num_of_days]

表20-17 b2bmanagekeystoreユーティリティのオプション

オプション 説明 ドメイン 必須

mode

キーストアに含まれるすべての証明書エイリアスとその有効期限を表示します

リスト

いいえ

alias

指定したエイリアスの証明書のステータスと有効期限です


いいえ

days

指定した日数以内に有効期限が切れるすべての証明書を表示します

integer

いいえ


例20-42 証明書エイリアスのリストの取得

ant -f ant-b2b-util.xml b2bmanagekeystore -Dmode=list

例20-43 証明書のステータスの取得

ant -f ant-b2b-util.xml b2bmanagekeystore -Dalias="MarketInc_Cert"

例20-44 将来の日付に有効期限が切れる証明書リストの取得

ant -f ant-b2b-util.xml b2bmanagekeystore -Ddays=15

20.17 キーストアの更新

次のユーティリティでは、キーストアの場所とパスワードを更新します。

ant -f ant-b2b-util.xml b2bkeystoreupdate

表20-18に、このユーティリティの必須パラメータを示します。

表20-18 b2bkeystoreupdateユーティリティのパラメータ

オプション 説明

keystorelocation

キーストアに含まれるすべての証明書エイリアスとその有効期限を表示します

keystorepassword

指定したエイリアスの証明書のステータスと有効期限です


次に、ユーティリティの使用例を示します。

ant -f ant-b2b-util.xml b2bkeystoreupdate -Dkeystorelocation="/tmp/acme.jks" -Dkeystorepassword="welcome"

20.18 インポート時のエラー

次のパイプ中断エラーが発生した場合は、Oracle WebLogic Server管理コンソールを使用して、「最大メッセージ・サイズ」を200000000に増やしてください。

[java] Exception in thread "main" java.lang.Exception: java.rmi.UnmarshalException: Broken pipe;
nested exception is:
[java]  java.net.SocketException: Broken pipe
[java] at oracle.tip.b2b.utility.B2BCommandLineUtility.upgradeRepository(B2BCommandLineUtility.java:548)
[java]  at oracle.tip.b2b.utility.B2BCommandLineUtility.main(B2BCommandLineUtility.java:601)
[java] Caused by: java.rmi.UnmarshalException: Broken pipe; nested exception is:
[java] java.net.SocketException: Broken pipe