ヘッダーをスキップ
Oracle® Fusion Middleware Oracle WebLogic Server診断フレームワークの構成と使用
11g リリース1(10.3.6)
B60994-04
  ドキュメント・ライブラリへ移動
ライブラリ
製品リストヘ移動
製品
目次へ移動
目次

前
 
次
 

1 概要とロードマップ

次の項では、『WebLogic診断フレームワークの構成と使用』ガイドの内容と読者について説明します。

WebLogic診断フレームワークとは

WebLogic診断フレームワーク(WLDF)とは、WebLogic Serverのプロセス内で実行され標準的なサーバーのライフサイクルに参加する、一連のサービスを定義および実装するモニターおよび診断フレームワークです。WLDFを使用すると、実行中のサーバーおよびそのコンテナ内にデプロイされているアプリケーションによって生成された、診断データを作成、収集、分析、アーカイブし、それらのデータに対するアクセスを行うことができます。このデータを基に、サーバーおよびアプリケーションの実行時パフォーマンスを把握できます。また、フォルト発生時に、このデータを使用して、フォルトを隔離および診断できます。

WLDFには、以下のようなデータの収集および分析用コンポーネントが含まれています。

WLDFは、診断データに対する動的なアクセスと制御を可能にする標準化された一連のアプリケーション・プログラミング・インタフェース(API)、ならびにサーバーに関する可視性をもたらす改良されたモニターを実現します。独立系ソフトウェア・ベンダー(ISV)は、カスタム・モニタリングとWLDFとの統合に使用される診断ツールの開発にこれらのAPIを使用できます。

WLDFにより、標準インタフェースを通じてサーバー・データへの動的なアクセスが可能となり、特定の時点にアクセスされたデータを、サーバーの停止および再起動を行うことなく変更できます。

ドキュメントのスコープと対象読者

このドキュメントでは、WLDFによるモニター・サービスと診断サービスを構成および使用する方法について説明します。

WLDFは、WebLogic Serverインスタンスおよびクラスタを実行する際の問題点や、それらにデプロイされているアプリケーションにおける問題点をモニターし、診断するための機能を提供します。したがって、このドキュメント内の情報は、システム管理者とアプリケーション開発者の双方を対象としています。また、WLDFをサポートおよび拡張するツールを構築するサード・パーティのツール開発者向けの情報も記載しています。

読者は、Webテクノロジ、およびWebLogic Serverがインストールされているオペレーティング・システムとプラットフォームに精通していることが前提となっています。

このドキュメントの手引き

このドキュメントの構成は次のとおりです。

関連ドキュメント

サンプルとチュートリアル

このドキュメントの他にも、WLDFの構成や使い方を示す様々なサンプルとチュートリアルが用意されています。

Avitek Medical Recordsアプリケーション(MedRec)とチュートリアル

MedRecはWebLogic Serverに付属したエンドツーエンドのサンプルJava EEアプリケーションであり、一元的で独立した医療記録管理システムをシミュレートします。MedRecアプリケーションには、患者、医師、および管理者に対して、様々なクライアントを使用して患者のデータを管理するフレームワークが用意されています。

MedRecはWebLogic ServerとJava EEの機能を例示し、推奨されるベスト・プラクティスを重要点として示します。MedRecはWebLogic Server配布キットに含まれており、Windowsマシンの「スタート」メニューからアクセスできます。Linuxなどのプラットフォームでは、WL_HOME\samples\domains\medrecディレクトリからMedRecを起動できます。WL_HOMEは、WebLogic Platformの最上位ディレクトリです。

ダウンロード可能なWLDFサンプル

https://www.samplecode.oracle.com/sf/projects/codesamples/には、ダウンロード用の追加のWLDFサンプルがさらにあります。これらのサンプルは、既存WebLogic Serverサンプル・ディレクトリ構成に展開できる.zipファイルとして配布されています。これらのサンプルには、Oracleが認定したもののほかに、開発協力者から提示されたサンプルもあります。

このリリースでの新機能と変更点

2つの診断モニターが追加されました。

サーバー・レベルで、WLDFモジュールでこれらの診断モニターを構成できます。JDBC接続の予約時と解放時の可視性が高まります。詳細は、「診断モニター・ライブラリ」を参照してください。

このリリースで導入されたWebLogic Serverの総合的な新機能一覧は、『Oracle WebLogic Serverの新機能』を参照してください。