Oracle® Fusion Middleware Oracle WebCenter PortalおよびOracle JDeveloperでのポータルの開発 11gリリース1 (11.1.1.8.3) E49666-03 |
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この章では、設計時にWebCenter Frameworkアプリケーションにイベント機能を統合する方法について説明します。
この章には次の項が含まれます
イベントの管理および使用の詳細は、次を参照してください。
Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalの管理の「カレンダ・イベントの管理」。
『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalの使用』の「イベントの使用」。
Portal Frameworkアプリケーション内で、イベントは個人用のMicrosoft Exchangeカレンダへのアクセスを提供します。
この項の内容は、次のとおりです。
イベントを使用して、次の操作を実行できます。
アプリケーションで各自のMicrosoft Exchangeカレンダを表示できます。
Exchangeカレンダのイベントを作成、編集および削除できます。
イベント・タスク・フローのビューを変更して、カレンダ・イベントを月/週/日単位またはリストで表示できます。
イベント・タスク・フローをパーソナライズして、イベントを開始時間、第2タイムゾーン、リスト・タイプおよびリスト数に基づいて表示できます
イベントは、リンク、メール、検索など、多くのWebCenter Portalのツールおよびコンポーネントと統合されます。
図48-1はFrameworkアプリケーション内の個人カレンダの例を示しています。
イベントはMicrosoft Exchange Serverと統合して、個人カレンダへのアクセスを提供します。適切なサーバーをインストールし、構成する必要があります。
Exchange Serverのインストールおよび構成の詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalの管理の個人イベントのイベント前提条件に関する項を参照してください。
実行時に、ユーザーはMicrosoft Exchangeカレンダのイベントを表示できます。
実行時のイベントの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalの使用』の「イベントの使用」を参照してください。
注意: 『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalの使用』には、個人イベントとポータル・イベントの両方が記載されています。Portal Frameworkアプリケーションに適用されるのは、個人イベントに関する情報のみです。 |
この項には次のサブセクションが含まれます:
この項のフロー・チャート(図48-2)と表(表48-1)は、Frameworkアプリケーション内でイベントを動作させるために必要な前提条件とタスクの概要を示しています。
表48-1 Portal Frameworkアプリケーションに対するイベントの構成
アクター | タスク | サブタスク | ノート |
---|---|---|---|
管理者 |
1. WebCenter PortalおよびMicrosoft Exchange Serverをインストールします |
MS Exchange Serverは個人カレンダのバックエンド・サーバーです |
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1.a MS Exchange Server 2007を構成します 1.b セキュリティ設定を編集します 1.c (オプション) SSLを有効にします |
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1.a WebCenter Portalの個人イベントWebサービス・プラグインをダウンロードおよびインストールします 1.b MS Exchange Server 2003を構成します 1.c (オプション) SSLを有効にします |
||
開発者 |
2. アプリケーションにイベントを統合します |
2.a JDeveloperでイベント・サーバーへの接続を構成します 2.b JDeveloperでページにイベント・タスク・フローを追加します |
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開発者/ 管理者 |
3. 次のいずれかのツールを使用してアプリケーションをデプロイします:
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||
開発者/ 管理者 |
4. 次のいずれかのツールを使用して接続パラメータを追加/変更します:
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||
エンド・ユーザー |
5. 個人カレンダにアクセスします |
イベント・タスク・フローで「個人カレンダにログイン」をクリックし、MS Exchangeログイン資格証明を入力します |
イベント機能を利用するには、FrameworkアプリケーションからExchange Serverへの接続を作成しておく必要があります。この操作を行うには、サーバーの接続情報が必要です。
イベント用のサーバー接続は複数登録できますが、一度にアクティブな接続は1つのみです。
注意: JDeveloperで設計時にバックエンド・サーバーへの接続を設定できますが、デプロイ後の環境でEnterprise Manager Fusion Middleware Controlを使用して、後から接続を追加、削除または変更できます。詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalの管理のFusion Middleware Controlを使用したイベント・サーバーの登録に関する項を参照してください。 |
イベント用の接続を設定するには:
イベントを利用するアプリケーションをJDeveloperで開きます。
すべてのアプリケーションで使用可能な接続を作成するには、「リソース・パレット」で「新規」アイコンをクリックし、「接続の作成」を選択し、「WebCenter個人イベント接続」を選択します。
現在のアプリケーションでのみ使用可能な接続を作成するには、アプリケーション・ナビゲータの「アプリケーション・リソース」パネルで「接続」を右クリックし、「接続の作成」を選択し、「WebCenter個人イベント接続」を選択します。
「イベント接続の作成」ダイアログの「接続名」フィールドに、たとえばExchangeServerForEvents
のように意味のある名前を入力します(図48-3)。
「WebサービスURL」フィールドに、イベント・アプリケーションを公開するWebサービスのURLを入力します。次の形式を使用します。
protocol://host:port/appWebServiceInterface/WSName
例:
http://myexchange.com:80/ExchangeWS/PersonalEventsWebService.asmx http://myexchange.com:80/EWS/Services.wsdl
「サービス・アダプタ」ドロップダウン・リストから、接続先のMicrosoft Exchangeサーバーのバージョンを選択します。
MSExchange2003
MSExchange2007
この接続をイベントで使用するには、「デフォルトの接続」を選択します。複数の接続を保持できますが、アクティブな接続は1つのみです(デフォルト)。
注意: 接続をアクティブ接続として作成すると、それがデフォルトでないように編集することはできません。別のアクティブ接続を使用するには、新しい接続を作成し、それをデフォルト接続としてマークする必要があります。 |
「接続のテスト」をクリックし、成功した場合は、「OK」をクリックします。
テストが成功しなかった場合は、設定を確認し、再び実行します。
接続を「リソース・パレット」で作成した場合は、それをアプリケーションに追加する必要があります。
「リソース・パレット」の「IDE接続」の下にある接続を右クリックし、「アプリケーションに追加」を選択します。
接続は、アプリケーション・ナビゲータの「アプリケーション・リソース」パネルにリストされます(図48-4)。Exchange Serverに接続するユーザーのユーザー名およびパスワードを格納するために、外部アプリケーション接続も作成されます。
この項には次のサブセクションが含まれます:
イベント・タスク・フローでは、イベントのメイン・ビューまたはクイック・ビューをページに追加できます。
イベント・タスク・フローをアプリケーションに追加するには:
第4.2項「ツールとサービスを利用するためのFrameworkアプリケーションの準備」の手順に従い、セキュリティを実装し、カスタマイズ可能なページをアプリケーションで作成します。
タスク・フローを追加するページを開きます。
リソース・パレットで「カタログ」、「WebCenter Portal - サービス・カタログ」、「タスク・フロー」と開きます。
「カレンダ・メイン・ビュー」または「カレンダ・ミニ・ビュー」をページにドラッグして、af:form
タグ内にドロップします。
要求されたら、タスク・フローの作成方法として「リージョン」を選択します。
イベント・タスク・フローはevent-view.jar
ライブラリに含まれるため、「ライブラリの追加」をクリックして、ライブラリをプロジェクトに追加します。この操作の完了には時間がかかる場合があります。
「OK」をクリックします。
ページを保存し、実行します。
図48-5は実行時のカレンダ・メイン・ビュー・タスク・フローを示しています。
図48-6は、実行時のカレンダ・ミニ・ビュー・タスク・フローを示しています。
イベント用にMicrosoft Exchange Serverへの接続を作成すると、外部アプリケーション接続も作成されます。この外部アプリケーション接続は、Microsoft Exchange Serverのユーザーのユーザー名およびパスワードを格納するために作成されます。詳細は、第48.2.2項「イベントの接続の設定」を参照してください。
WebCenter Portalには、イベントをサポートするREST APIがあります。REST APIを使用して、ポータル・イベントへのアクセスを提供する独自のインタフェースを作成します。
注意: イベントREST APIは、ポータル・イベントでのみ使用できます。REST APIを使用して個人イベントを操作できません。 |
この項では、イベントに関連するREST APIメソッドについて説明します。次のサブセクションが含まれます:
イベントのエントリ・ポイントには、ポータルを介してのみアクセスできます。まず、適切なポータルに移動して、次のresourceType
のリンク要素を見つける必要があります。
urn:oracle:webcenter:events:gsEvents
対応するhref
またはtemplate
要素によって、URIエントリ・ポイントが提供されます。クライアントはこのエントリ・ポイントにHTTPリクエストを送信して、イベントを操作します。
リソース索引の詳細は、第53.5.1項「リソース索引の使用」を参照してください。
リソース・タイプの詳細は、第53.5.2.1項「リソース・タイプ」を参照してください。
クライアントがエントリ・ポイントを識別すると、リソース・タイプの分類によりナビゲートして、必要な操作を実行できます。個々のリソース・タイプの詳細は、第48.3.4項「イベント・リソース・タイプ」の該当の項を参照してください。
イベントの分類は、次のとおりです。
urn:oracle:webcenter:events:gsEvents urn:oracle:webcenter:events:gsEvent urn:oracle:webcenter:events:gsCategories
イベントでは、セキュリティに関する特定の考慮事項はありません。一般的なセキュリティに関する考慮事項については、第53.8項「WebCenter Portal REST APIのセキュリティに関する考慮事項」を参照してください。
この項では、各リソース・タイプについて知っておく必要があるすべての情報を提供します。次のサブセクションが含まれます:
ポータル・イベントの取得(GET
)および作成(POST
)で使用するURIを識別するには、このリソースを使用します。GET
操作からのレスポンスには、このイベント・コレクション内の各ポータル・イベントが含まれており、各イベントには、そのイベントの操作で使用するリンクが含まれています。POST
操作からのレスポンスには、このイベント・コレクションに作成されたイベントと、そのイベントを操作するリンクが含まれています。
gsEventsへのナビゲーション・パス
この項では、クライアントがハイパーメディアを経由してこのリソースにアクセスする方法を示します:
resourceIndex spaces gsEvents
gsEventsでサポートされるメソッド
次のメソッドは、このリソースによりサポートされています:
GET
リクエスト - 本体: <gsCategory>、パラメータ: startIndex
、itemsPerPage
、utoken
これらの共通パラメータの情報は、「共通のリクエスト問合せパラメータ」を参照してください。
次の追加パラメータを使用できます。
startDate
: ポータル・イベントのリストを開始する日付
endDate
: ポータル・イベントのリストを終了する日付
開始日と終了日については、YYYY-MM-DD
形式(例: 2011-09-01
)を使用します。時間(例: 2011-09-01T09:00:00
)とタイムゾーン記号(例: UTCの場合は2011-09-01T09:00:00Z
)も指定できます。
レスポンス - 本体: 0個以上のイベント
POST
リクエスト - 本体: イベント
レスポンス - 本体: イベント
gsEventsからリンクされるリソース・タイプ
表48-3は、クライアントがこのリソースからリンクできるリソース・タイプを示しています。
特定のポータル・イベントの読取り(GET
)、更新(PUT
)または削除(DELETE
)で使用するURIを識別するには、このリソース・タイプを使用します。GET
操作からのレスポンスには、URIで識別される特定のイベントが含まれています。PUT
操作からのレスポンスには、URIで識別されるイベントの変更されたバージョンが含まれています。DELETE
操作からのレスポンスは、204です。
gsEventへのナビゲーション・パス
resourceIndex spaces gsEvents gsEvent
gsEventでサポートされるメソッド
次のメソッドは、このリソースによりサポートされています:
GET
リクエスト - 本体: なし
レスポンス - 本体: イベント
PUT
リクエスト - 本体: イベント
レスポンス - 本体: イベント
DELETE
リクエスト - 本体: なし
レスポンス - 本体: なし
gsEventの書込み可能要素
表48-4は、このリソースの書込み可能要素を示しています。
表48-4 gsEventの書込み可能要素
要素 | タイプ | 必須 | 制約 | 説明 |
---|---|---|---|---|
|
String |
いいえ |
ポータルに対して定義されるイベント・カテゴリの名前 |
イベントが属するカテゴリ。 注意: カテゴリが存在しない場合は、イベントが作成中であればデフォルトのカテゴリが使用されます。ただし、イベントが変更中の場合はエラーが発生します。 |
|
String |
いいえ |
1文字以上の文字 |
イベントに関する詳細 |
|
日付 |
はい |
YYYY-MM-DDTHH:MM:SS
|
イベントが終了する日時 |
|
String |
いいえ |
1文字以上の文字 |
イベントが発生する場所 |
|
文字列 |
いいえ |
1 - 最高 2 - 高 3 - 標準 4 - 低 5 - 最低 |
イベントがクラッシュしたときに表示される場所を決定する、イベントの優先度 |
|
日付 |
はい |
YYYY-MM-DDTHH:MM:SS |
イベントが開始する日時 |
|
String |
はい |
1文字以上の文字 |
イベントのタイトルとしての役割を果たす、イベントの簡単な説明 |
gsEventの読取り専用要素
表48-5に、このリソースの読取り専用要素を示します。
表48-5 gsEventの読取り専用要素
要素 | タイプ | 説明 |
---|---|---|
|
personReference |
イベントを作成したユーザー |
|
日付 |
イベントが作成された日付 |
|
String |
イベントの長さ(分単位) |
|
groupSpaceReference |
イベントが属するポータル |
|
String |
イベントの一意のID |
|
Boolean |
イベントが一日中行われるかどうか |
|
日付 |
イベントが最後に更新された日付 |
|
personReference |
イベントを最後に更新したユーザー |
gsEventからリンクされるリソース・タイプ
表48-6は、クライアントがこのリソースからリンクできるリソース・タイプを示しています。
ポータル・イベント・カテゴリの取得(GET
)および作成(POST
)で使用するURIを識別するには、このリソースを使用します。GET
操作からのレスポンスには、このカテゴリ・コレクション内の各カテゴリが含まれており、各カテゴリには、そのカテゴリの操作で使用するリンクが含まれています。POST
操作からのレスポンスには、このカテゴリ・コレクションに作成されたカテゴリと、そのカテゴリを操作するリンクが含まれています。
gsCategoriesへのナビゲーション・パス
この項では、クライアントがハイパーメディアを経由してこのリソースにアクセスする方法を示します:
resourceIndex spaces gsCategories
gsCategoriesでサポートされるメソッド
次のメソッドは、このリソースによりサポートされています:
GET
リクエスト - 本体: カテゴリ
レスポンス - 本体: 0個以上のカテゴリ
POST
リクエスト - 本体: カテゴリ
レスポンス - 本体: カテゴリ
gsCategoriesからリンクされるリソース・タイプ
表48-7は、クライアントがこのリソースからリンクできるリソース・タイプを示しています。
この項では、イベントの使用中に発生する可能性のある問題のトラブルシューティングに役立つ情報を提供します。
問題
カレンダ・タスク・フローにエラー・メッセージが表示されます。
Personal Events is not configured properly. Rectify the configuration and then click Try Again.
解決方法
個人イベント接続が作成されていることを確認します。詳細は、第48.2.2項「イベントの接続の設定」を参照してください。
問題
正しい資格証明でカレンダにログインした後も、イベントではなく、「個人カレンダにログイン」リンクが引き続き表示されます。
解決方法
カレンダ・タスク・フローが追加されているページが、保護されたページであることを確認します。匿名ユーザーは、個人イベント・カレンダ・サーバーにログインできません。