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Oracle® Fusion Middleware Oracle WebCenter PortalおよびOracle JDeveloperでのポータルの開発
11gリリース1 (11.1.1.8.3)
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4 WebCenter Portalのツールとサービス用アプリケーションの準備

この章では、Oracle WebCenter Portalのツールとサービスを利用するようにアプリケーションを準備する方法について説明します。

この章の内容は、次のとおりです。

4.1 WebCenter Portalのツールとサービスの理解

Oracle WebCenter Portalのツールとサービスは、ソーシャル・コンピューティング・サービス、個人の生産性サービス、オンラインでの認識およびコミュニケーション、コンテンツ統合、Web分析によって、ポータルおよびWebサイトを充実したものにします。

この項では、主要なテクノロジについて概説します。これは、実装するツールやサービスの決定や、ユーザー・インタフェースのカスタマイズに最適な方法を決定する際に役立ちます。


注意:

WebCenter Portalのツールとサービスは、アプリケーションのページに追加できるタスク・フローを通してその機能を公開します。これらのタスク・フローが要件を満たさない場合は、カスタマイズしてルック・アンド・フィールや機能を変更できます。たとえば、テキストを追加したり、ラベルを変更したり、リージョンやコンポーネントを削除したり、追加の属性を表示したりできます。詳細は、第23章「WebCenter Portalのツールとサービス・タスク・フローのカスタマイズ」を参照してください。


この項には次のサブセクションが含まれます:

4.1.1 WebCenter Portalの同格ツールとサービスの理解

WebCenter Portalのツールとサービスには、同格とみなされるものがあります。これらは、1つのアプリケーション全体で他のツールやサービスとやり取りします。

表4-1は、WebCenter Portal内の統合ポイントのリストです。

表4-1 WebCenter Portal内の統合ポイント

WebCenter Portalのツールまたはサービス RSS 検索 タグ リンク コメントとお気に入り登録 アクティビティ・ストリーム アクティビティ・グラフ 通知 分析

アクティビティ・グラフ






X

n/a


X

お知らせ

X

X


X


X


X


ブログ


X

X

X

X

X

X

X

X

ディスカッション

X

X

X

X

X(トピックへの返信)

X

X(返信)

X


ドキュメント(Wikiを含む)


X

X

X

X

X

X

X

X

イベント


X(一部)


X


X


X


インスタント・メッセージおよびプレゼンス(IMP)








X


リスト

X

X

X

X


X


X


メール








X


ノート


X


X






ピープル・コネクション


X(一部)

X(一部)


X(アクティビティ・ストリーム、メッセージ・ボード)

X(メッセージ・ボード、プロファイル、フィードバック)

X(メッセージ・ボード)

X

X

投票










最近のアクティビティ

X









検索


n/a

X



X(一部)



X

タグ


X

n/a



X






注意:

この表に示した検索は、WebCenter Portal検索アダプタを使用して、利用可能な各コンポーネントを検索します。ただし、大規模な実装で最高のパフォーマンスを得るには、Oracle SES検索を使用するように構成する必要があります。Oracle SESは、次のリソースについてアプリケーションを検索します。

  • ドキュメント(Wikiやブログを含む)

  • お知らせおよびディスカッション

詳細は、第45章「検索の統合」を参照してください。


4.1.2 WebCenter PortalのAPIの理解

この項では、WebCenter Portalのツールとサービスで使用できるAPIについて説明します。

複数のカスタマイズ・オプションが選択できる場合は、次の考慮事項に注意してください。

  • WebCenter Portalにアクセスするカスタム・クライアント(WebCenter Portalとやり取りするiPhoneアプリケーションなど)を作成する場合は、REST APIを使用してください。

  • REST APIでは、ユーザー・インタフェースのカスタマイズや、カスタム・コンポーネントの開発を最も短時間で簡単に行うことができます。WebCenter Portalにアクセスするカスタム・ユーザー・インタフェースを作成する場合は、データ・コントロールまたはネイティブのAPIを使用することを検討してください。

  • カスタム・ポータルまたは複合Frameworkアプリケーションを作成する場合は、データ・コントロールまたはネイティブのAPIを使用してください。

  • Java、JDeveloper、およびADFについて習熟している場合は、データ・コントロールまたはネイティブのAPIを使用してください。その他の言語(特にJavaScript)を使用する場合は、REST APIを使用してください。

表4-2に、ツールとサービスと、使用可能なAPIを示します。

表4-2 ツールとサービスのサポート対象テクノロジ

WebCenter Portalのツールまたはサービス データ・コントロール Java API REST API バックエンドAPI

アクティビティ・グラフ

第46.3.1項「推奨データ・コントロールの使用方法」


Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal Java APIリファレンス


第46.3.2項「アクティビティ・グラフREST APIの使用」



分析

第47.3.1項「SQLデータ・コントロールの使用」


Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal Java APIリファレンス




お知らせ




Oracle WebCenter Portalのディスカッション・サーバーを使用するWebサービス(WebCenter Portalはカスタム認証で設定されるため、構成が必要です)

Oracle Fusion Middlewareドキュメント・ライブラリのJiveフォーラムのドキュメントを参照してください(WebCenter Portal製品の部分にあります)。

コメントとお気に入り登録


Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal Java APIリファレンス


第42.1項「アクティビティ・ストリームREST API」



ディスカッション



第33.3.8項「ディスカッションREST APIの使用」


Oracle WebCenter Portalのディスカッション・サーバーを使用するWebサービス(WebCenter Portalはカスタム認証で設定されるため、構成が必要です)

Oracle Fusion Middlewareドキュメント・ライブラリのJiveフォーラムのドキュメントを参照してください(WebCenter Portal製品の部分にあります)。

ドキュメント(Wikiとブログを含む)

第26章「コンテンツ・データ・コントロールの使用」


Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal Java APIリファレンス


Oracle Fusion Middleware Content Management REST Service開発者ガイド


Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Content Remote Intradoc Client (RIDC) Java APIリファレンスを参照してください。

Oracle Fusion Middleware Oracle Universal Content Managementサービス・リファレンス・ガイド

イベント



第48.3項「イベントREST APIの使用」


Microsoft ExchangeによるWebサービス

一般設定


Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal Java APIリファレンス




リンク



第43.3.1項「リンクREST APIの使用」



リスト



第49.4項「リストREST APIの使用」



通知

第50.3.2項「通知データ・コントロールの使用」


Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal Java APIリファレンス




ページレット・プロデューサ



第62.7.2.2項「RESTを使用したページレットへのアクセス」



ピープル・コネクション

第40.1項「ピープル・コネクション・データ・コントロールの使用方法」


Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal Java APIリファレンス


第42章「ピープル・コネクションREST APIの使用」(プロファイルおよびアクティブ・ストリームについて)


パーソナライズ


Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal Java APIリファレンス(カスタムのプロバイダおよびロケータの開発について)

第72章「コンダクタAPIリファレンス」

第71章「プロパティ・サービスREST API」

第72章「コンダクタAPIリファレンス」



投票

第36.3.4項「投票データ・コントロールの使用方法」





リソース・アクション・ハンドラ・フレームワーク


Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal Java APIリファレンス




検索

第45.3.5項「検索データ・コントロールの使用」

注意: 検索データ・コントロールは、Oracle SES検索でのみサポートされます。

Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal Java APIリファレンス


第45.3.4項「検索REST APIの使用」

注意: 検索REST APIは、Oracle SES検索でのみサポートされます。

Oracle Secure Enterprise SearchによるWebサービスおよびJava API

タグ


Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal Java APIリファレンス


第44.3.2項「タグREST APIの使用」





関連項目:

式言語APIについては、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal Java APIリファレンスを参照してください


4.1.3 WebCenter Portalのデータ・コントロールの使用

一部のツールとサービスでは、カスタマイズされたユーザー・インタフェースをFrameworkアプリケーションまたはタスク・フローで構築するためのデータ・コントロールが用意されています。このタスク・フローをADFライブラリにデプロイすると、タスク・フローをポータブルに利用できるようになります。たとえば、WebCenter Portalアプリケーションのポータルで、ページ・テンプレートのリソース・カタログにこれを追加できます。

事前にツールまたはサービスを統合する必要なしに、そのデータ・コントロールをユーザー・インタフェースの編集に使用できます。アプリケーションは、それぞれのツールまたはサービスに含まれるいずれかのデータ・コントロールまたはタスク・フローが使用されるときに、そのツールやサービスに応じて構成されます。


注意:

Oracle ADFアーキテクチャには、ユーザー・インタフェースでデータの構造を認識できるデータ・コントロールが用意されています。メタデータにより、データのコレクション、プロパティ、メソッドおよびタイプが表されます。属性、コレクションおよびメソッドをドラッグしてページにドロップすると、JDeveloperは自動的にページから関連するツールとサービスへのバインディングを作成します。

データ・コントロールの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Application Development Framework Fusion開発者ガイド』を参照してください。


組込みデータ・コントロールを使用するには:

  1. JDeveloperで、必要な接続を使用してWebCenter Portal Frameworkアプリケーションを作成します。

  2. 「リソース・パレット」で「カタログ」、「WebCenter Portal - サービス・カタログ」、「データ・コントロール」の順に開きます。

  3. データ・コントロールを右クリックして、「プロジェクトに追加」を選択します。

    図4-1 「リソース・パレット」のデータ・コントロール

    図4-1の説明が続きます
    「図4-1 「リソース・パレット」のデータ・コントロール」の説明

  4. データ・コントロールからメソッドとプロパティをドラッグして、ADF JSFページにドロップします。


注意:

データ・コントロールをアプリケーションに追加する方法は、他にも2つあります。

  • 「リソース・パレット」から、IDE接続を選択して、データ・コントロールにナビゲートします。データ・コントロールを右クリックして、「プロジェクトに追加」を選択します。

  • 「プロジェクト・プロパティ」から、「ライブラリとクラスパス」を選択して、「ライブラリの追加」ボタンをクリックします。この方法を採用する場合は、どのJDeveloperライブラリに必要なデータ・コントロールが格納されているかを理解している必要があります。


4.2 ツールとサービスを利用するためのFrameworkアプリケーションの準備

この項では、WebCenter Portalのツールとサービスを使用するようにアプリケーションを準備する場合に、実行する必要のある手順について説明します。次のサブセクションが含まれます:

4.2.1 ツールとサービスを利用するようにアプリケーションを準備する方法

ツールまたはサービスを含めるようにアプリケーションを構成できます。JDeveloperでアプリケーションを作成するときには、アプリケーションのベースにするテンプレートを選択できます。必須ではありませんが、WebCenter PortalのFrameworkアプリケーション・テンプレートを使用すると、該当するすべての接続ウィザードとタグ・ライブラリが、「新規ギャラリ」と「コンポーネント・パレット」にすぐに表示され、使用できるようになります。タスク・フローまたはコンポーネントを利用すると、必要なライブラリが自動的にプロジェクトに追加されます。

アプリケーションは、利用するツールまたはサービスに応じた特定の前提条件を満たす必要があります。たとえば、ツールでユーザーのアイデンティティを識別する必要がある場合、アプリケーションでユーザー認証に一定レベルのセキュリティを提供する必要があります。

この項には次のサブセクションが含まれます:

4.2.1.1 ツールとサービスのセキュリティの実装

一部のツールでは、ユーザーのアイデンティティを認識する必要があります(たとえば、検索では、検索の保存のためにユーザーのアイデンティティが必要になります)。これらのツールとサービスでは、少なくともユーザーを認証するようにアプリケーションを構成して、ユーザーのカスタマイズとプリファレンス用に、ユーザーが個別のアイデンティティを持つようにする必要があります。

WebCenter PortalのFrameworkアプリケーション・テンプレートを使用してアプリケーションを作成すると、デフォルトでADFセキュリティが構成されます。


関連項目:


ADFセキュリティをアプリケーション用に構成すると、jazn-data.xmlファイルを開いて、サンプル・ユーザーの権限を各タスク・フロー用に変更できます。ADFセキュリティ・ポリシー・エディタを開くには、「アプリケーション・リソース」パネルでファイルを見つけてその名前をダブルクリックするか、「アプリケーション」→「セキュア」→「リソース権限」を選択します(図4-2)。「リソース・タイプ」ドロップダウンは、表に示される権限のセットを制御します。リストから特定の権限タイプを選択することで、そのタイプの権限のみが表示されます。

図4-2 jazn-data.xmlファイル内のADFセキュリティ・ポリシー

図4-2の説明が続きます
「図4-2 jazn-data.xmlファイル内のADFセキュリティ・ポリシー」の説明

4.2.1.2 SSLで保護された接続の設定

JDeveloperでバックエンド接続を設定しているときに、その接続をSSLで保護されたエンドポイントにする(信頼できる認証局の有効な証明書を使用する)場合は、それに応じて環境を準備する必要があります。


注意:

このプリファレンス設定の変更は、デフォルト・サーバーとして統合WLSを使用して作成した接続にのみ必要になります。管理対象サーバーにデプロイする場合、この設定の変更は必要ありません。


SSLで保護された接続用にプリファレンスを設定するには:

  1. JDeveloperのツールバーから、「ツール」→「プリファレンス」を選択します。

    「プリファレンス」ダイアログが表示されます(図4-3)。

    図4-3 「プリファレンス」ダイアログ

    図4-3の説明が続きます
    「図4-3 「プリファレンス」ダイアログ」の説明

  2. 「プリファレンス」ダイアログで、「資格証明」をクリックします(図4-4)。

    図4-4 「資格証明」ペイン

    図4-4の説明が続きます
    「図4-4 「資格証明」ペイン」の説明

  3. 「クライアントの信頼する証明書キーストア」の値を、次のように変更します。

    <JAVA_HOME>/jre/lib/security/cacerts
    

    この<JAVA_HOME>は、Javaホーム・ディレクトリの場所です。

  4. 「OK」をクリックします。

4.2.2 データベース接続の設定

多くのツールとサービスでは、関連情報が格納されているデータベース・スキーマへの接続が必要です。たとえば、リンクの場合は、リレーションシップのマッピング情報(どのオブジェクトが、どのオブジェクトにリンクされているかなど)がデータベースに格納されています。

表4-3は、データベース接続が必要になるツールとサービスのリストです。

表4-3 関連するデータ・ソース

ツールまたはサービス データベース・スキーマ

アクティビティ・グラフ

ACTIVITIESスキーマ

アクティビティ・ストリーム

WEBCENTERスキーマ

分析

ACTIVITIESスキーマ

ブログ

WEBCENTERスキーマ

コメント

WEBCENTERスキーマ

コメントおよびアクティビティ・ストリームを組み込むドキュメント(Wikiとブログを含む)

WEBCENTERスキーマ

リンク

WEBCENTERスキーマ

リスト

WEBCENTERスキーマ

Oracle Portalアダプタ

PORTALスキーマ(Oracle Portalスキーマの名前)

詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Portal管理者ガイド』のフェデレーテッド・ポータル・アダプタを使用するための環境設定に関する項を参照してください。

ピープル・コネクション

WEBCENTERスキーマ

投票

WEBCENTERスキーマ

タグ

WEBCENTERスキーマ

お知らせ

DISCUSSIONSスキーマ

ディスカッション

DISCUSSIONSスキーマ



関連項目:

  • スキーマのインストールについては、第2.2.5項「WebCenterバックエンド・サービスの構成」を参照してください。

  • 本番環境にアプリケーションをデプロイするときのデータ・ソースに関する考慮事項については、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalの管理のWebLogic管理対象サーバーへのアプリケーションのデプロイに関する項を参照してください。


データベース接続を作成するには:

  1. アプリケーション・ナビゲータで、「アプリケーション・リソース」パネルを開きます。

  2. 「接続」を右クリックし、「データベース」をクリックします。

  3. データベース接続に関する次の情報を入力します。

    • 接続名: webcenter/CustomPortalまたはactivities/CustomPortal


      注意:

      Framework管理対象サーバーへのデプロイメントが簡単になるように、次の名前の使用をお薦めします。

      • アプリケーションに、WebCenter Portalスキーマを使用するタスク・フローが含まれる場合は、データベース接続の名前をwebcenter/CustomPortalにします。

      • アプリケーションに、アクティビティ・スキーマを使用するタスク・フローが含まれる場合は、データベース接続の名前をactivities/CustomPortalにします。


    • 接続タイプ: Oracle (JDBC)

    • ユーザー名: username

    • パスワード: password

    • ホスト: WebCenter Portalスキーマをインストールするホスト(例: localhost)

    • JDBCポート: ポート(例: 1521)

    • SID: 同じJDBCを使用するデータベースのシステム識別子(例: ORCL)


    注意:

    「パスワードの保存」チェック・ボックスが選択されていないときに、JDeveloperから管理対象サーバーまたは統合WebLogic Serverにデプロイする場合は、デプロイメント後に手動でデータ・ソースを作成する必要があります。

    Oracle WebLogic ServerのJDBCデータ・ソースの作成方法の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Application Development Framework Fusion開発者ガイド』を参照してください。


    図4-5 データベース接続

    図4-5の説明が続きます
    「図4-5 データベース接続」の説明

  4. 「OK」をクリックします。

  5. 「データ・ソースへの関連付け」ダイアログで、適切なスキーマを選択します。

    • 接続の名前をwebcenter/CustomPortalにしている場合は、この接続をWebCenter Portalスキーマに関連付けるように選択します。

    • 接続の名前をactivities/CustomPortalにしている場合は、この接続をアクティビティ・スキーマに関連付けるように選択します。

    「OK」をクリックします(図4-6)。

    図4-6 接続ウィザードからのデータ・ソースへの関連付け

    図4-6の説明が続きます
    「図4-6 接続ウィザードからのデータ・ソースへの関連付け」の説明

データ・ソースの関連付けは、ワークスペース内の各プロジェクトに個別に適用されます。ワークスペース内に複数のWebCenter Portalプロジェクトが存在する場合、ダイアログにドロップダウン・リストが表示され、ユーザーは構成するプロジェクトを選択できます。


注意:

Oracle JDeveloperで設計時にバックエンド・サーバーへの接続を設定できますが、デプロイ後の環境でEnterprise Manager Fusion Middleware Controlを使用して、後から接続を追加、削除または変更できます。

詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalの管理を参照してください。


4.2.2.1 既存のデータベース接続の関連付け

既存のデータベース接続は、その接続を右クリックして、「データ・ソースへの関連付け」を選択することでデータ・ソースに関連付けられます(図4-7)。

図4-7 既存の接続のデータ・ソースへの関連付け

図4-7の説明が続きます
「図4-7 既存の接続のデータ・ソースへの関連付け」の説明

4.2.3 外部アプリケーション接続の設定

独自の認証を処理するアプリケーションとツールまたはサービスがやり取りするときには、そのアプリケーションと外部アプリケーション定義を関連付けて、資格証明プロビジョニングに備えることができます。

次のツールとサービスは、ツールとサービスへの接続と認証の定義に外部アプリケーションを使用できます。

  • ドキュメント

  • イベント

  • インスタント・メッセージおよびプレゼンス

  • メール

  • RSSビューア(セキュリティ保護されたRSSフィードを使用する場合)


関連項目:


4.3 サービスでリソースをレンダリングする方法のカスタマイズ

WebCenter Portalで使用される多くのサービスは、リソースへのアクセスを提供します。たとえば、検索結果には、ドキュメント、タグ、アクティビティその他のリソース・タイプへのリンクを含めることができます。この項では、そのようなリソースをポータルにレンダリングする方法の指定方法について説明します。

4.3.1 リソースのレンダリング・オプションの概要

図4-8に検索結果のサンプルを示します。結果には、ユーザー・プロファイル、ドキュメント、タグ、ブログおよびWikiページへのリンクなど、クリック可能な様々な要素があります。

図4-8 検索結果のサンプル

図4-8の説明が続きます
「図4-8 検索結果のサンプル」の説明

Portal Frameworkアプリケーションの場合、ほとんどのサービスはブラウザ・ウィンドウに直接そのリソースをレンダリングします。

WebCenter Portalで使用できるリソースのレンダリング動作には、次のようなものがあります。

4.3.2 同じブラウザ・ウィンドウでのリソースのレンダリング

デフォルトで、ほとんどのリソースは同じブラウザ・ウィンドウに全画面レンダリングされます。


注意:

一部の特殊な場合に、リソースはデフォルトで意図的にインライン・ポップアップ・ダイアログにレンダリングされます。これについては、第4.3.5項「resourceActionBehaviorタグによるレンダリング動作の設定」を参照してください。


明示的にデフォルトのレンダリングをブラウザ・ウィンドウに設定するには、次の手順を実行します。

  1. アプリケーション・ナビゲータで、「アプリケーション・リソース」リストを開きます。

  2. 「Descriptors」フォルダを開き、さらに「ADF META-INF」フォルダを開きます。

  3. エディタでadf-config.xmlファイルを開き、例4-1に示すように<resource-handler>要素を追加します。この例で、DefaultResourceActionHandler (レンダリングの委任先のデフォルト・クラス)は、目的の動作を指定します。adf-config.xmlから<resource-handler>要素を完全に削除しても、動作はまったく同じです。例4-1で指定した動作は、すべてのサービスに適用されます。

例4-1 ブラウザ内レンダリングを指定

<wpsC:adf-service-config
xmlns="http://xmlns.oracle.com/webcenter/framework/service">
   <resource-handler
       class="oracle.webcenter.framework.resource.view.DefaultResourceActionHandler"/>
</wpsC:adf-service-config>

4.3.3 ADFインライン・ポップアップでのリソースのレンダリング

デフォルトのレンダリングをブラウザ・ウィンドウからADFインライン・ポップアップ・ダイアログに変更するには、次の手順を実行します。

  1. アプリケーション・ナビゲータで、「アプリケーション・リソース」リストを開きます。

  2. 「Descriptors」フォルダを開き、さらに「ADF META-INF」フォルダを開きます。

  3. エディタでadf-config.xmlファイルを開き、例4-2に示すように<resource-handler>要素を追加します。この例で、DefaultResourceActionHandler (レンダリングの委任先のデフォルト・クラス)は、display-as-popup=true属性によりオーバーライドされます。

例4-2 レンダリングにADFインライン・ポップアップを指定

<wpsC:adf-service-config
xmlns="http://xmlns.oracle.com/webcenter/framework/service">
   <resource-handler
       class="oracle.webcenter.framework.resource.view.DefaultResourceActionHandler"
       display-as-popup="true" />
</wpsC:adf-service-config>

インライン・ポップアップでユーザーが「最大化」ボタンをクリックすると、現在指定されているデフォルトのハンドラが起動されます。DefaultResourceActionHandlerの場合、リソースはブラウザで全画面表示されます。PopUpResourceActionHandlerがadf-config.xmlで指定されている場合、これは新しいブラウザ・ウィンドウに表示されます。第4.3.4項「新しいブラウザ・ウィンドウでのリソースのレンダリング」も参照してください。

4.3.4 新しいブラウザ・ウィンドウでのリソースのレンダリング

デフォルトのレンダリングをブラウザ・ウィンドウ内から新しいブラウザ・ウィンドウに変更するには、次の手順を実行します。

  1. アプリケーション・ナビゲータで、「アプリケーション・リソース」リストを開きます。

  2. 「Descriptors」フォルダを開き、さらに「ADF META-INF」フォルダを開きます。

  3. エディタでadf-config.xmlファイルを開き、例4-3に示すように<resource-handler>要素を追加します。この場合、レンダリングはPopUpResourceActionHandlerクラスに委任されます。

例4-3 レンダリングに別ブラウザを指定

<adf-service-config
xmlns="http://xmlns.oracle.com/webcenter/framework/service">
    <resource-handler
class="oracle.webcenter.framework.resource.view.PopUpResourceActionHandler" />
</adf-service-config>

4.3.5 resourceActionBehaviorタグによるレンダリング動作の設定

adf-config.xmlで設定されるレンダリング動作は、resourceActionBehaviorタグを使用してuseResourcePopup属性をalwaysneverまたはappDefinedの値に設定することにより、リソース・リンク自体でオーバーライドできます。

WebCenter Portalでは、フル・ナビゲーションが無意味な対象ケースに対し、この手法を使用します。たとえば、検索結果には、リソースの作成者が含まれていることがあります。このユーザー名のリンクをクリックすると、検索結果から移動することなく、作成者の簡単なプロファイルを示すポップアップを確認できます。

useResourcePopupが設定されていない場合や、これがリソース・リンクでappDefinedに設定されている場合は、adf-config.xmldisplay-as-popup属性が有効になります。


注意:

WebCenter Portalサービスが計画的に<resource-handler>をオーバーライドする場合、resourceActionBehaviorタグにおいてuseResourcePopupタグはalwaysに設定されます。これは、タスク・フロー自体をカスタマイズすることで変更できます。


4.3.6 デプロイ済Frameworkアプリケーションでのadf-config.xmlの更新

デプロイ済のアプリケーションの場合は、WLSTコマンドを使用することで、adf-config.xml<resource-handler設定を追加したり更新したりできます。コマンドの構文および例は、『Oracle Fusion Middleware WebLogic Scripting Toolコマンド・リファレンス』のsetWebCenterServiceFrameworkConfigに関する項と、getWebCenterServiceFrameworkConfigに関する項を参照してください。

4.4 一般設定の構成

アプリケーションに追加したツールとサービスのタイムゾーン、日時の書式、言語(ロケール)およびアクセシビリティ・モードは、必要に応じてユーザーが設定できるようにすることが可能です。このような機能は、WebCenter Portal一般設定を通じて提供できます。これが格納する値には、FrameworkアプリケーションのJSFページから直接アクセスすることも、APIを通じて間接的にアクセスすることもできます。一般設定の対応範囲は、次のとおりです。

アプリケーションからこれを直接使用する場合は、JSFページで式言語を使用して、generalSettingsマネージドBeanにアクセスします。スタイルはjava.util.Timezoneに基づき、パターンはjava.text.SimpleDateFormatに基づきます。

ADFコンポーネント(たとえば、af:activeOutputText)のvalue属性としてgeneralSettingsを追加する場合は、「式ビルダー」を開いて、「JSFマネージドBean」、「generalSettings」の順にナビゲートすると、Beanのプリファレンス値を表示できます。

一般設定は、パターンベースの書式とスタイルベースの書式をどちらもサポートします。パターンが指定されていない場合は、スタイルが使用されます。デフォルトでは、パターンは指定されていないか、NULLです。

図4-9に、一般的な設定の「EL式の挿入」ダイアログを示します。

図4-9 generalSettings JSFマネージドBeanの式ビルダー

図4-9の説明が続きます
「図4-9 generalSettings JSFマネージドBeanの式ビルダー」の説明

表4-4では、一般設定のプリファレンス値について説明します。

表4-4 一般設定マネージドBeanのプリファレンス値と説明

一般設定のプリファレンス値 説明

formattedCurrentDate

ユーザーが選択しているロケールで現在の日付を表示します。

formattedCurrentDateTime

ユーザーが選択しているロケールで現在の日付と時刻を表示します。

formattedCurrentTime

ユーザーが選択しているロケールで現在の時刻を表示します。

preferredAccessibilityMode

trinidad-config.xmlaccessibility-mode設定に使用される、優先アクセシビリティ・モード(defaultinaccessible、またはscreenReader)です。

preferredDateStyle

日付および時刻を表示するときにdateStyle属性に使用される、Javaの日付スタイルです。

preferredTimeStyle

日付および時刻を表示するときにtimeStyle属性に使用される、Javaの時刻スタイルです。

preferredDatePattern

時刻ではなく日付の表示に使用されるJava日付パターン。パターンは有効なjava.text.SimpleDateFormatパターン(dd-MMM-yyyyなど)にする必要があります。これは、preferredDateStyleよりも優先されます。

preferredTimePattern

日付を表示しないで時刻を表示する場合に使用される、Javaの時刻パターンです。これは、preferredTimeStyleより優先されます。

preferredDateTimePattern

日付と時刻を表示するときに使用される、Javaの日付/時刻パターンです。

これは、preferredDateStyleおよびpreferredTimeStyleより優先されます。

userTimeZone

日付および時刻を表示するときにtimeZone属性に使用される、Javaのタイムゾーンです。

preferredSkinName

trinidad-config.xmlskin-family設定に使用される、優先スキン名です。


たとえば、ユーザーの選択しているロケール、タイムゾーン、および書式で、現在の日付と時刻を表示するには、次のコードをページに追加します。

例4-4 ユーザーのロケールで現在の日付と時刻を表示するコード

<af:outputText value="#{generalSettings.formattedCurrentDateTime}"/>

また、特定の日付と時刻を表示するには、次のようにします。

例4-5 特定の日付と時刻を表示するコード

<af:outputText value="#{row.dateTimeValue}">
    <af:convertDateTime type="both"
                        dateStyle="#{generalSettings.preferredDateStyle}"
                        timeStyle="#{generalSettings.preferredTimeStyle}"
                        timeZone="#{generalSettings.userTimeZone}"
                        locale="#{facesContext.externalContext.requestLocale}" />
                        pattern="#{generalSettings.preferredDateTimePattern}"
    </af:outputText>>

優先アクセシビリティ・モードを利用するには、アプリケーションのtrinidad-config.xmlファイルにEL(式言語)式を追加して、そのアクセシビリティ・モードを設定する必要があります。例:

例4-6 trinidad-config.xmlでのアクセシビリティ・モードの設定

<accessibility-mode>#{generalSettings.preferredAccessibilityMode}</accessibility-mode>

4.4.1 プリファレンス・ユーザー・インタフェースの作成

一般設定APIを使用してユーザー・インタフェースを作成すると、ユーザーはデフォルト設定を受け入れることも、自分の目的に適った設定を適用することもできるようになります。このAPIには、表4-4に示したものと同じプリファレンス値が含まれています。

日付と時刻を表示するWebCenter Portalのツールまたはサービスは、一般設定で構成された設定を使用します。一般設定APIを使用してプリファレンス・ユーザー・インタフェースを構築する方法は、oracle.webcenter.generalsettingsについてのJavadocを参照してください。具体的には、oracle.webcenter.generalsettings.modelパッケージに、各設定のプリファレンス値を取得および設定するAPIが含まれています。これらのAPIを使用してカスタム・ユーザー・インタフェースを作成すると、ユーザーは各自の優先値を表示および設定できるようになります。


関連項目:

Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal Java APIリファレンス


4.4.2 一般設定を使用したユーザーのロケールの指定

デフォルトでは、ADFはユーザーのブラウザ設定からユーザーのロケールを取得します。この動作は、プリファレンスUIを使用して、ユーザーの優先ロケールをアプリケーションで設定できるように変更できます。

この動作を変更するには、oracle.webcenter.generalsettings.model.filter.GeneralSettingsLocaleFilterをサーブレット・フィルタとして、web.xmladfBindingsに含めます。このサーブレット・フィルタは、ユーザーのブラウザからではなく、一般設定のロケール・プリファレンスを基にデフォルトのロケール(ADFロケール)を設定します。

次のルールに従って、一般設定のロケール・フィルタをweb.xmlに追加します。

フィルタを定義します。例:

      <filter>
         <description>
            WebCenter General Settings locale setting.
         </description>
         <filter-name>
            generalSettingsLocaleFilter
         </filter-name>
         <filter-class>
          
oracle.webcenter.generalsettings.model.filter.GeneralSettingsLocaleFilter
         </filter-class>
      </filter> 

adfBindingsフィルタの後に、同じサーブレット名でフィルタを追加します。例:

      <filter-mapping>
         <filter-name>
            generalSettingsLocaleFilter
         </filter-name>
         <servlet-name>Faces Servlet</servlet-name>        
      </filter-mapping> 

このフィルタが設定されていない場合は、最初にクライアントのブラウザのロケール設定がロケールの情報源になり、その後でADFロケール設定が情報源になります。

このフィルタが設定されている場合は、一般設定がロケールの情報源になります。一般設定のロケール・プリファレンスが存在しない場合は、フィルタなしのデフォルト動作に戻されます。