この章では、DB2 for iソース・システムと、DB2 for iターゲットへの配信用のリモートのWindowsまたはLinuxターゲット・システムにOracle GoldenGateをインストールする手順について説明します。
この章は次の項で構成されています:
ここでは、Oracle GoldenGateを初めてインストールする場合の手順を説明します。また、この手順は、Oracle GoldenGateの新バージョンのベース・リリースをダウンロードするためのものです。
それ以降のパッチをダウンロードしてベース・リリースにインストールするには、次の場所でMy Oracle Supportの「パッチと更新版」タブにアクセスします。
Oracle GoldenGateをあるバージョンから別のバージョンにアップグレードするには、次のアップグレード手順に従います。:
http://docs.oracle.com/goldengate/1212/gg-winux/docs.htm
Oracle GoldenGateをインストールすると、処理の実行および管理に必要なすべてのコンポーネント(ドライバやライブラリなどの、他のベンダーのコンポーネントは除く)がインストールされ、Oracle GoldenGateのユーティリティがインストールされます。
DB2 for i用Oracle GoldenGateは、ソースDB2 for iシステムに直接インストールします。DB2 for iターゲット・システムか、DB2 for iシステムへのリモート配信用のWindowsまたはLinuxシステムに、DB2 for i用Oracle GoldenGateを直接インストールできます。リモート配信用にインストールした場合、ReplicatはODBCを介してWindowsまたはLinuxシステムからDB2 for iシステムに接続します。WindowsまたはLinuxシステム上にデータベースは必要ありません。
Oracle GoldenGate構成に含まれる各システムにOracle GoldenGateの適切なビルドをダウンロードします。
ディスク領域の要件は、1.3.3項「ディスクの要件」を参照してください。
http://edelivery.oracle.com
に移動します。
「Oracle Software Delivery Cloud」が表示されます。
「サインイン/登録」をクリックします。
注意: まだログインしていない場合は、「シングル・サインオン」ページが表示されます。Oracle IDおよびパスワードを入力して、「サインイン」をクリックします。 |
「条項および規制」ページが表示されます。
Oracle Software Delivery Cloudトライアル・ライセンス契約および輸出規制を受諾し、「続行」をクリックします。
「メディア・パック検索」ページが表示されます。
「メディア・パック検索」ページで次の操作を実行します。
製品パックを選択ドロップダウン・コントロールをクリックし、リストから「Oracle Fusion Middleware」を選択します。
「プラットフォーム」ドロップダウン・コントロールをクリックし、リストからOracle GoldenGateをインストールするプラットフォームを選択します。
「実行」をクリックします。
「結果」リストが展開し、検索基準が含まれる使用可能なメディア・パックがすべて表示されます。
「結果」リストで、ダウンロードするメディア・パックを選択し、「続行」をクリックします。
メディア・パックのダウンロード・ページが表示されます。データベースまたはデータベース・バージョンごとに別個のビルドが表示されるなど、複数のダウンロード選択が表示されることがあります。このページには、各ダウンロード可能ファイルの部品番号およびサイズが表示されます。
ファイルのダウンロードが正常に実行されるようにするには、まず「README」をクリックし、メディア・パックReadmeでダウンロードの手順および製品情報を確認します。Readmeには、現在の構成に影響を与える新機能、新要件またはバグ修正と、その他の既知の問題に関するリリース・ノートが含まれています。
ダウンロード・プロセスを開始するには、ダウンロードするOracle GoldenGateのビルド名の隣にある「ダウンロード」をクリックします。
「ファイル・ダウンロード」ダイアログ・ボックスが表示されます。
「次で開く」または「ファイルの保存」を選択します。
目的 | 選択... |
---|---|
すぐにメディア・パックをインストール | 「開く」を選択して目的のファイル解凍ユーティリティを選択し、ファイル・システム上の指定場所にファイルを解凍します。 |
ファイルを保存して後でインストール | 「保存」を選択してファイル・システム上の指定場所を指示します。 |
Oracle GoldenGateでは、共有ライブラリを使用します。Oracle GoldenGateをDB2 for iシステムにインストールする場合、GGSCIまたは他のOracle GoldenGateプロセスを実行する前に、必ず次のことを確認してください。
DB2 for iシステム上のPASE内のOracle GoldenGateインストール・ディレクトリの外から、QP2TERM
またはssh
を使用してOracle GoldenGateプログラムを実行する場合、次の操作を実行します。
(オプション) Oracle GoldenGateインストール・ディレクトリを、PATH
環境変数に追加します。
(必須) Oracle GoldenGateインストール・ディレクトリを、共有ライブラリ環境変数に追加します。
たとえば、Oracle GoldenGateインストール・ディレクトリが/users/ogg
の場合、次の例の2つ目のコマンドではこれらの変数が設定されている必要があります。
コマンド | 環境変数にGGライブラリが必要か |
---|---|
$ users/ogg > ./ggsci |
いいえ |
$ users > ./ogg/ggsci |
はい |
Kornシェルで環境変数を設定する場合
PATH=installation_directory
:$PATH export PATHLIBPATH
=absolute_path_of_installation_directory
:$LIBPATH
exportshared_libraries_variable
Bourneシェルで環境変数を設定する場合
export PATH=installation_directory
:$PATH exportLIBPATH
=absolute_path_of_installation_directory
:$LIBPATH
Cシェルで変数を設定する場合
setenv PATHinstallation_directory
:$PATH setenvLIBPATH
absolute_path_of_installation_directory
:$LIBPATH
5250端末コマンド・プロンプトから変数を設定する場合
QP2TERM
を実行する前に次の変数を設定します。
ADDENVVAR ENVVAR(PATH) VALUE('installation_directory
:$PATH') ADDENVVAR ENVVAR(PASE_LIBPATH) VALUE('installation_directory
')
注意: Oracle GoldenGateプロセスに必要なライブラリを確認するには、プロセスを起動する前にldd process シェル・コマンドを使用します。欠落がある場合には、このコマンドによってエラー・メッセージも表示されます。 |
次の手順に従って、Oracle GoldenGateをDB2 for iシステムにインストールします。
注意: インストールを実行するユーザー・プロファイルには、RSTOBJ コマンドに対する権限が必要です。 |
Oracle GoldenGateをインストールするシステム上に、Oracle GoldenGate用のディレクトリを作成します。
- MKDIR DIR('/GoldenGate')
Oracle GoldenGate用のディレクトリはインストール・システム上に作成できます。またはこの手順の後半で実行するインストール・スクリプトを使用して作成することもできます。
- CRTLIB LIB(goldengate) TEXT('Oracle GoldenGate Product Library') ASP(1)
Windowsシステムか、LinuxまたはUNIXシステムで、ダウンロード・ファイルを解凍します。
結果のtarファイルをそのシステムからDB2 for iインストール・システム上に作成したフォルダにFTPします。
ftpIBMi_IP_address
. User (system:(none)):userid
. 331 Enter password. . Password:password
. 230userid
logged on. . ftp> bin . ftp> cdgoldengate
. ftp> putinstall_file
. ftp> quit
(ライブラリを作成した場合) 5250端末セッションから、現行ライブラリをOracle GoldenGateライブラリに変更します。
CHGCURLIB Oracle_GoldenGate_
library
QP2TERM端末セッションを実行します。
- CALL QP2TERM
tarファイルからインストール・オブジェクトを解凍します。
tar -xf tar_file
Oracle GoldenGateディレクトリで、シェル・スクリプトggos400install
を実行します。
ggos400install goldengate
デフォルトでは、現行ライブラリ(これまでの手順で設定)に必須オブジェクトがインストールされますが、-c
オプションを使用してライブラリを作成することもできます。その他のオプションも使用可能です。
注意: Oracle GoldenGateディレクトリごとに別個のOracle GoldenGateライブラリが必要です。インストール・スクリプトでは、この条件をチェックして別のインストールで使用されているのと同じライブラリにインストールされないようにします。これは、Oracle GoldenGateインストールとOGGPRCJRN *SRVPGM オブジェクト間の不一致を回避するためです。 |
構文:
./ggos400install [-h] [-f] [-u userid] [[-a aspname] | [-n aspnum]] [-c|-l library name]
オプション:
-h
: この使用方法のヘルプを表示します。
-f
: 新しいインストール・ライブラリに強制的に変更します。この引数は、既存のインストールにのみ影響します。
-u userid
: インストールを所有するユーザーIDを指定します。
-a aspname
: オブジェクトがリストアされるASPの名前を指定します。aspname
を指定しないと、システムASPとみなされます。このオプションは、-n
と組み合せて使用することはできません。
-n aspnum
: オブジェクトがリストアされるユーザーASPの数を指定します。このオプションは、-a
と組み合せて使用することはできません。
-c library
: オブジェクトがリストアされるライブラリの名前を指定します。ライブラリが作成されます。
-l library
: オブジェクトがリストアされるライブラリの名前を指定します。ライブラリは存在している必要があります。新しいインストール用のライブラリを指定しないと、インストーラを実行しているユーザーの現行ライブラリの使用が試行されます。既存のインストール用のライブラリを指定しないと、oggprcjrn.srvpgm
リンクで設定されているライブラリの使用が試行されます。
注意: Oracle GoldenGateを再インストールする場合は、ggos400install を再度実行する必要があります。再インストール時、ggos400install は前の構成を認識するため、引数は不要です。oggprcjrn.srvpgm リンクを変更または削除した場合は、リンクで指定したOracle GoldenGateインストール・ライブラリを使用してggos400install を再度実行する必要があります。 |
QP2TERMを終了します。
- F3
注意: DB2 for iシステムでは、Oracle GoldenGateインストール・ディレクトリ内に作業ディレクトリを作成する必要はありません。ggos400install スクリプトによってこのタスクは実行されます。 |
次の手順に従って、Oracle用Oracle GoldenGateをLinuxシステムにインストールします。
Oracle GoldenGateダウンロード・ファイルを、Oracle GoldenGateをインストールするシステムおよびディレクトリに解凍します。
コマンド・シェルを実行します。
ディレクトリを新規Oracle GoldenGateディレクトリに変更します。
Oracle GoldenGateディレクトリからGGSCIプログラムを実行します。
GGSCI
GGSCIで次のコマンドを発行して、Oracle GoldenGate作業ディレクトリを作成します。
CREATE SUBDIRS
次のコマンドを発行して、GGSCIを終了します。
EXIT
次の手順に従って、Oracle用Oracle GoldenGateをWindowsシステムにインストールします。
Windowsクラスタ内のいずれかのノードにログインします。
Oracle GoldenGateのインストール場所のドライブを選択します。このドライブは、データベース・インスタンスが含まれる同じWindowsクラスタ・グループ内のリソースである必要があります。
このWindowsクラスタ・グループが、ログイン先のクラスタ・ノードによって所有されていることを確認します。
次の手順に従ってOracle GoldenGateをインストールします。
WinZipまたは同等の圧縮製品を使用して、ダウンロードしたファイルを解凍します。
ファイルを、Oracle GoldenGateをインストールするドライブ上のフォルダに、バイナリ・モードで移動します。パスが引用符で囲まれている場合でも、名前に空白が含まれているフォルダにはOracle GoldenGateをインストールしないでください。例を次に示します。
C:\"Oracle GoldenGate"
は有効ではありません。
C:\Oracle_GoldenGate
は有効です。
Oracle GoldenGateフォルダからGGSCIプログラムを実行します。
GGSCIで次のコマンドを発行して、Oracle GoldenGate作業ディレクトリを作成します。
CREATE SUBDIRS
次のコマンドを発行して、GGSCIを終了します。
EXIT
Oracle GoldenGateインストール・ディレクトリからSYSTEM32
ディレクトリに次のファイルをコピーします。
category.dll ggsmsg.dll
次のいずれかに該当する場合は、Managerプロセスにカスタム名を指定する必要があります。
デフォルトのGGSMGR
以外のManager名を使用します。
複数のManagerプロセスがWindowsサービスとしてこのシステムで実行されています。システム上の各Managerの名前を一意にする必要があります。先に進む前に、Managerのローカル・サービスの名前を確認してください。
カスタムManager名を指定する手順
Managerプログラムが置かれているディレクトリからGGSCIを実行します。
次のコマンドを発行します。
EDIT PARAMS ./GLOBALS
注意: GLOBALS ファイルはOracle GoldenGateインストール・ファイルのルートに存在する必要があるため、このコマンドの./部分を使用する必要があります。 |
ファイルに次の行を追加します。name
は、1語からなるManagerサービスの名前です。
MGRSERVNAME name
ファイルを保存します。ファイルはGLOBALS
という名前で自動的に保存されますが、ファイル拡張子は付きません。このファイルは移動しないでください。Windowsサービスのインストール時とデータ処理時に使用されます。
デフォルトでは、Managerはサービスとしてインストールされず、ローカル・アカウントまたはドメイン・アカウントで実行できます。ただし、この方法で実行した場合は、ユーザーがログアウトするとManagerは停止します。Managerをサービスとしてインストールすれば、ユーザー接続と無関係にManagerを操作でき、手動で起動するように構成することも、システム起動時に起動するように構成することもできます。
Windowsクラスタでは、Managerはサービスとしてインストールする必要がありますが、それ以外では任意です。
WindowsサービスとしてManagerをインストールする手順
(推奨)システム管理者としてログオンします。
「スタート」、「ファイル名を指定して実行」の順にクリックし、「ファイル名を指定して実行」ダイアログ・ボックスにcmd
と入力します。
サービスとしてインストールするManagerプログラムを含むディレクトリから、次の構文でINSTALLユーティリティを実行します。
install option
[...]
option
は次のいずれかです。
オプション | 説明 |
---|---|
|
Oracle GoldenGateイベントをWindowsイベント・マネージャに追加します。 |
|
存在する場合はGLOBALS ファイルのMGRSERVNAME パラメータに指定されている名前、またはデフォルトのGGSMGR で、Managerをサービスとして追加します。ユーザーのログインとパスワードの変更に関係なくサービスを実行できるため、ADDSERVICE は、ローカル・システム・アカウント(ほとんどのWindowsアプリケーションの標準)で実行するようにサービスを構成します。Managerを特定のアカウントで実行するには、USER オプションとPASSWORD オプションを使用します。脚注 1
サービスがインストールされ、システム起動時に開始されます( |
AUTOSTART |
ADDSERVICE で作成されたサービスが、システム起動時に開始されるように設定します。MANUALSTART を使用しないかぎり、これがデフォルトです。 |
MANUALSTART |
ADDSERVICE で作成されたサービスが、GGSCI、スクリプト、またはコントロール パネルの「サービス」アプレットを使用して手動で開始されるように指定します。デフォルトはAUTOSTART です。 |
USER name |
Managerを実行するドメイン・ユーザー・アカウントを指定します。name には、ドメイン名とバック・スラッシュとユーザー名を使用します。たとえば、HEADQT\GGSMGR などです。
デフォルトでは、Managerサービスはローカル・システム・アカウントを使用するようにインストールされます。 |
PASSWORD password |
USER で指定されたユーザーのパスワードを指定します。 |
脚注1 ユーザー・アカウントは、Windowsコントロール パネルの「サービス」アプレットから「プロパティ」アクションを選択することで変更できます。
(Windows Server 2008) Windows User Account Control (UAC)が有効である場合、コンピュータへのプログラム・アクセスを許可するか、または拒否するかを尋ねるプロンプトが表示されます。「許可」を選択して、INSTALLユーティリティを実行できるようにします。
INSTALLユーティリティによって、管理者権限で実行されているローカル・システム・アカウントでManagerサービスがインストールされます。Managerがサービスとしてインストールされている場合、これ以降Managerの実行時にUACプロンプトが表示されることはありません。
注意: Managerがサービスとしてインストールされていない場合、Oracle GoldenGateユーザーがManagerをGGSCIコマンド・プロンプトから起動する際、Managerの権限を高めるかどうか確認するUACプロンプトが表示されます。Oracle GoldenGateの他のプログラムの実行でもプロンプトが表示されます。 |