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Oracle® GoldenGate Oracle GoldenGate for Informixのインストールおよび構成
12c (12.1.2)
E56361-04
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5 Oracle GoldenGateの適用の構成

この章では、Informixターゲットにデータを適用するようにOracle GoldenGate Replicat (適用)プロセスを構成する手順について説明します。Replicatプロセスでは、変更データをターゲット・システムの証跡から読み取り、そのデータをInformixターゲットに適用します。Replicatプロセスの詳細は、『Oracle GoldenGateの管理for Windows and UNIX』を参照してください。

この章の内容は次のとおりです。

5.1 Replicat構成の前提条件

Replicatを構成する前に、次の項のガイドラインを満たす必要があります。

5.2 これらの手順でできること

次の手順では、基本的なReplicatパラメータ(構成)ファイルの構成方法について説明します。ビジネス要件によってはより複雑なトポロジが必要ですが、この手順がその他の構成手順の基礎となります。

手順を実行することで、次のことが可能です。

  • 基本的な構成ファイルが作成されます。

  • 後で環境に適用する機能や要件について決定を下してパラメータを追加し、それらを拡張します。

  • コピーを使用して、一から作成するよりも短時間で追加のReplicatパラメータ・ファイルを作成します。

5.3 チェックポイント表の作成

Replicatは、チェックポイント表と呼ばれる表にリカバリ・チェックポイントを保持し、ターゲット・データベースに格納します。チェックポイントは、Replicatトランザクション内でチェックポイント表に書き込まれます。チェックポイントはトランザクションに対して成功または失敗のいずれかであるため、プロセスまたはデータベースで障害が発生した場合でも、トランザクションは一度のみ適用されることがReplicatにより保証されます。


注意:

この手順では、デフォルトのチェックポイント表をインストールします。ほとんどの場合、デフォルトで十分です。複数のチェックポイント表を使用(Replicatグループごとに異なる表を使用するなど)することができます。デフォルト以外のチェックポイント表(デフォルトの表をオーバーライドする)を使用するには、Replicatプロセスを作成する際、ADD REPLICATCHECKPOINTTABLEオプションを使用します。

5.3.1 ターゲット・データベースへのチェックポイント表の追加

  1. ターゲットのOracle GoldenGateディレクトリから、GGSCIを実行します。

  2. informixユーザーとしてDBLOGINコマンドを発行します。セキュリティ構成に応じて、次のいずれかのオプションを使用します。

    • Oracle GoldenGate資格証明ストアを使用している場合:

      DBLOGIN USERIDALIAS alias_of_informix_user
      
    • Oracle GoldenGate資格証明ストアを使用していない場合:

      DBLOGIN SOURCEDB DSN_of_syscdc USERID informix PASSWORD informix_password algorithm ENCRYPTKEY {keyname | DEFAULT}]
      

    DBLOGIN構文の詳細は、『Oracle GoldenGateリファレンスfor Windows and UNIX』を参照してください。

  3. GGSCIで、任意のスキーマ(Oracle GoldenGate専用であることが推奨されます)にチェックポイント表を作成します。

    
    
    ADD CHECKPOINTTABLE database.schema.table
    

    コマンド入力で任意またはすべての名前コンポーネントにワイルドカードを使用できます。

5.3.2 Oracle GoldenGate構成でのチェックポイント表の指定

Oracle GoldenGate構成でチェックポイント表を指定する手順:

  1. GLOBALSファイルを作成します(あるいは、既存のものを編集します)。

    EDIT PARAMS ./GLOBALS
    

    注意:

    EDIT PARAMSで、単純なテキスト・ファイルが作成されます。EDIT PARAMS後にファイルを保存すると、拡張子なしのGLOBALS(大文字)という名前で保存されます。これはそのままにし、ファイルはOracle GoldenGateルートディレクトリのままにします。

  2. GLOBALSファイルで、CHECKPOINTTABLEパラメータを入力します。

    CHECKPOINTTABLE database.schema.table
    
  3. GLOBALSファイルを保存し、閉じます。

5.4 Replicatの構成

次の手順では、Replicatプロセスを構成します。高度なマッピングのオプションの詳細は、Oracle GoldenGateの管理for Windows and UNIXを参照してください。


注意:

この構成は、開始するための基本Replicat構成です。調整モードでReplicatを構成するパラメータを追加することで、この構成を拡張できます。調整モードでは、パラレル適用スレッドを使用して、パフォーマンスを拡張します。詳細は、Oracle GoldenGateの管理for Windows and UNIXを参照してください。

  1. ターゲット・システムのGGSCIで、Replicatパラメータ・ファイルを作成します。

    EDIT PARAMS name
    

    nameは、Replicatグループの名前です。

  2. 次に示す順序でReplicatパラメータを入力します。パラメータ文ごとに新しい行を開始します。説明については、表5-1を参照してください。

    Replicatグループの基本パラメータ:

    REPLICAT financer
    TARGETDB informix USERIDALIAS tiger2
    ASSUMETARGETDEFS
    MAP mydatabase.*.*, TARGET mydatabase2.*.*;
    

    表5-1Replicatの基本パラメータ

    パラメータ 説明
    REPLICAT group
    

    groupは、Replicatグループの名前です。

    TARGETDB DSN USERIDALIAS alias
    

    ターゲット・データベースのODBCデータ・ソース(DSN)およびReplicatに割り当てられているユーザーのデータベース・ログイン資格証明の別名を指定します。この資格証明は、Oracle GoldenGate資格証明ストアに存在する必要があります。ベスト・プラクティスとして資格証明ストアを使用することをお薦めします。セキュリティ・オプションの詳細は、『Oracle GoldenGateの管理for Windows and UNIX』を参照してください。

    注意: この指定はOracle GoldenGateで必要です。ここで指定した場合は、ログイン資格証明をodbc.iniファイルに指定する必要はありません(セキュリティ・リスクを回避できます)。

    ASSUMETARGETDEFS
    

    データ定義の解釈方法を指定します。ASSUMETARGETDEFSでは、ソース表とターゲット表で、セマンティクスも含めて定義が同一であるとみなされます。(この手順では、定義は同一であるとします。)

    ソース表とターゲット表の定義が異なる場合、かわりにSOURCEDEFSを使用し、DEFGENでソース・データ定義ファイルを作成します。データ定義の詳細は、Oracle GoldenGate Oracle GoldenGateの管理for Windows and UNIXを参照してください。

    MAP database.schema.object, TARGET database.schema.object;
    

    ソース表または順序、複数オブジェクト、および対応するターゲットオブジェクトの関係を指定します。

    • MAPは必須のキーワードです。MAP句は、ソース・オブジェクトまたはターゲット・オブジェクトにマップされるオブジェクトを指定します。

    • TARGETは必須のキーワードです。TARGET句は、ターゲット・オブジェクトまたはソース・オブジェクトがマップされるオブジェクトを指定します。

    • databaseは、データベースの名前です。ワイルドカードはこのコンポーネントでは使用不可です。

    • schemaはスキーマ名またはワイルドカードを使用したスキーマのセットです。

    • objectは、表または順序の名前、またはオブジェクトのワイルドカード・セットです。

    このパラメータ文はセミコロン(;)で終了します。

    Oracle ExtractからInformix Replicatのデータベース間レプリケーションでは、ソースのMAP表名を、2つの部分からなる名前にすることができます。次に例を示します。

    MAP schema.tabname, TARGET mydatabase.schema.tabname;

    Informix ExtractからInformix Replicatの類似データベース・レプリケーションでは、MAPパラメータを次のように使用する必要があります。

    MAP database.schema.tabname, TARGET mydatabase.schema.tabname;

    注意: データに0x00が含まれている場合、Informixはゼロ値を終了文字として解釈するため、BYTEデータ型を使用する必要があります。

    SQLEXCE QUERY問合せで使用される3つの部分からなる表名の場合、次の例のように、targetdb:informix.set_tcustmer_sqltrcで名前を定義する必要があります。

    map sourcedb.informix.set_tcustmer_sqltrc, target 
    targetdb.informix."set_tcustmer_sqltrc",
    

    ワイルドカード指定からオブジェクトを除外するには、MAPEXCLUDEパラメータを使用します。

    詳細およびデータのフィルタリング、マッピングおよび操作を制御するその他のMAPについては、Oracle GoldenGate Oracle GoldenGateリファレンスfor Windows and UNIXを参照してください。


  3. 構成に推奨されるオプションのReplicatパラメータを入力します。このファイルは、GGSCIのEDIT PARAMSコマンドを使用して、処理を開始する前にいつでも編集できます。エラー処理、パフォーマンス、および処理のその他の側面を制御するオプションのパラメータの詳細は、『Oracle GoldenGateリファレンスfor Windows and UNIX』を参照してください。Oracle GoldenGateの構成方法に関するタスク・ベースの情報の詳細は、『Oracle GoldenGateの管理for Windows and UNIX』を参照してください。

  4. ファイルを保存して閉じます。

5.5 Oracle GoldenGateの拡張構成オプション

ビジネス・ニーズに合せて、拡張オプションでOracle GoldenGateを構成する必要が生じる場合があります。次を参照してください。

  • 特定のレプリケーション・トポロジを実現するためのその他の構成のガイドラインについては、Oracle GoldenGateの管理for Windows and UNIXを参照してください。このガイドには、次の構成に関する手順が含まれています。

    • ライブ・レポートでのOracle GoldenGateの使用

    • リアルタイム・データ分散でのOracle GoldenGateの使用

    • リアルタイム・データ・ウェアハウスのためのOracle GoldenGateの構成

    • ライブ・スタンバイ・データベース管理のためのOracle GoldenGateの使用

    • アクティブ/ アクティブ型高可用性のためのOracle GoldenGateの使用

    ガイドには、次の点に関する情報も含まれています。

    • Oracle GoldenGateのアーキテクチャ

    • Oracle GoldenGateのコマンド

    • Oracle GoldenGateの初期ロード方式

    • セキュリティの構成

    • カスタマイズ機能の使用

    • データ・フィルタリングと操作の構成

5.6 次の手順

Replicatの基本的なパラメータ・ファイルを作成したら、第6章「プロセス・グループの追加」参照してください。