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Oracle® GoldenGate Oracle GoldenGate for Informixのインストールおよび構成
12c (12.1.2)
E56361-04
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4 Oracle GoldenGateのキャプチャの構成

この章では、InformixソースからデータをキャプチャするようにOracle GoldenGate (キャプチャ)プロセスを構成する手順について説明します。Extractプロセスでは、変更データをInformixトランザクション・ログからキャプチャし、一時的な格納のためにデータを証跡に書き込む前に、レプリケーション用に処理します。Extractプロセスの詳細は、『Oracle GoldenGateの管理for Windows and UNIX』を参照してください。

この章の内容は次のとおりです。

4.1 キャプチャの構成の前提条件

Extractを構成する前に、次の項のガイドラインを満たす必要があります。

  1. 第1項「システム要件とインストール前の指示」

  2. 2項「Oracle GoldenGateのインストール」

  3. 第3項「Oracle GoldenGateシステムの準備」

  4. Managerプロセスを構成して、ソース・システムにOracle GoldenGateインスタンスを作成します。Oracle GoldenGate Windows and UNIXの管理を参照してください。

  5. また、Oracle GoldenGateの管理for Windows and UNIXのガイドラインも確認してください。

4.2 これらの手順でできること

これらの手順では、次の構成方法について説明します。

  • プライマリExtractの基本Extractパラメータ(構成)ファイル(Informixトランザクション・ログからトランザクション・データをキャプチャ)。

  • データ・ポンプExtract(証跡にローカルに格納されているキャプチャ・データをソース・システムからターゲット・システムに伝播)。

ビジネス要件によってはより複雑なトポロジが必要ですが、この手順がその他の構成手順の基礎となります。Oracle GoldenGateアーキテクチャの詳細は、『Oracle GoldenGateの管理for Windows and UNIX』を参照してください。

手順を実行することで、次のことが可能です。

  • 基本的な構成ファイルが作成されます。

  • 後で環境に適用する機能や要件について決定を下してパラメータを追加し、それらを拡張します。

  • コピーを使用して、一から作成するよりも短時間で追加パラメータ・ファイルを作成します。

4.3 プライマリExtractの構成

次の手順では、Oracle GoldenGate APIからトランザクション・データをキャプチャするようにExtractを構成します。

  1. ソース・システムのGGSCIで、Extractパラメータ・ファイルを作成します。

    EDIT PARAMS name
    

    nameは、プライマリExtractの名前です。

  2. 次に示す順序でExtractパラメータを入力します。パラメータ文ごとに新しい行を開始します。詳細およびパラメータの説明は、表4-1を参照してください。

    プライマリExtractの基本パラメータ

    EXTRACT finance
    SOURCEDB syscdcv1 USERIDALIAS tiger1 
    LOGALLSUPCOLS
    ENCRYPTTRAIL AES192
    EXTTRAIL /ggs/dirdat/lt
    TABLE mydatabase.*.*;
    

    表4-1 クラシック・キャプチャ・モードでのプライマリExtractの基本的なパラメータ

    パラメータ 説明
    EXTRACT group
    

    groupは、Extractグループの名前です。詳細は、Oracle GoldenGate Oracle GoldenGateリファレンスfor Windows and UNIXを参照してください。

    SOURCEDB DSN USERIDALIAS alias
    

    ソース・データベースのODBCデータ・ソース(DSN)およびExtractに割り当てられているユーザーのデータベース・ログイン資格証明の別名を指定します。DSNはsyscdcv1データベースを指定する必要があります。USERIDALIAS資格証明は、Oracle GoldenGate資格証明ストアに存在する必要があります。ベスト・プラクティスとして資格証明ストアを使用することをお薦めします。セキュリティ・オプションの詳細は、『Oracle GoldenGateの管理for Windows and UNIX』を参照してください。

    注意: この指定はOracle GoldenGateで必要です。ここで指定した場合は、ログイン資格証明をodbc.iniファイルに指定する必要はありません(セキュリティ・リスクを回避できます)。

    LOGALLSUPCOLS

    補足的にログに記録されているすべての列を証跡に書き込みます(競合検出および競合解決に必要なものを含む)。(スケジューリング列は、主キー、一意索引および外部キー列です。)これらの列をGGSCIコマンドでログに記録するようにデータベースを構成します。3.3.2項「ロギング・プロパティの構成」を参照してください。

    ENCRYPTTRAIL algorithm
    

    ローカル証跡を暗号化します。Oracle GoldenGateの証跡暗号化オプションの詳細は、Oracle GoldenGate Oracle GoldenGateの管理for Windows and UNIXを参照してください。

    EXTTRAIL pathname [FORMAT RELEASE release]
    

    プライマリExtractによってキャプチャされたデータが書き込まれるローカル証跡のパス名を指定します。

    バージョン12.xのExtractが、11g以前のバージョンのダウンストリーム・プロセスにデータを送信している場合は、FORMATオプションを使用して、オブジェクト名を適切な形式で証跡に書き込む必要があります。以前のバージョンのOracle GoldenGateは、3つの部分からなるネーミング規則(database.schema.table)をサポートしていません。FORMATオプションは、2つの部分からなる名前を証跡に書き込むようにExtractに指示します。

    詳細は、『Oracle GoldenGateリファレンスfor Windows and UNIX』を参照してください。

    TABLE database.schema.object
    [, FETCHCOLS (LOB_column[, LOB_column[, ...])]
    ;
    

    データをキャプチャするデータベース・オブジェクトを指定します。

    • TABLEは必須のキーワードです。

    • databaseは、キャプチャするオブジェクトを含むInformixデータベースを指定します。ワイルドカードはこのコンポーネントでは使用不可です。

    • schemaはスキーマ名またはワイルドカードを使用したスキーマのセットです。

    • objectは、表または順序名、またはこれらのオブジェクトのワイルドカード・セットです。

    • FETCHCOLSは、指定した表に1つ以上のLOB列をフェッチするように指定します。

    ワイルドカードを使用して、または使用せずにオブジェクト名を指定する方法の詳細は、Oracle GoldenGate Oracle GoldenGateの管理for Windows and UNIXを参照してください。

    パラメータ文はセミコロン(;)で終了します。

    ワイルドカード指定から表を除外するには、TABLEEXCLUDEパラメータを使用します。使用および構文の詳細は、Oracle GoldenGate Oracle GoldenGateリファレンスfor Windows and UNIXを参照してください。

    詳細およびデータのフィルタリング、マッピングおよび操作を制御するその他のTABLEオプションについては、Oracle GoldenGate Oracle GoldenGateリファレンスfor Windows and UNIXを参照してください。


  3. 構成に推奨されるオプションのExtractパラメータを入力します。このファイルは、GGSCIのEDIT PARAMSコマンドを使用して、処理を開始する前にいつでも編集できます。エラー処理、パフォーマンス、および処理のその他の側面を制御するオプションのパラメータの詳細は、『Oracle GoldenGateリファレンスfor Windows and UNIX』を参照してください。Oracle GoldenGateの構成方法に関するタスク・ベースの情報の詳細は、『Oracle GoldenGateの管理for Windows and UNIX』を参照してください。

  4. ファイルを保存して閉じます。

4.4 データ・ポンプExtractの構成

次の手順では、ローカル証跡を読み取り、データをネットワーク経由でリモート証跡に送信するデータ・ポンプを構成します。データ・ポンプの詳細は、Oracle GoldenGateの管理for Windows and UNIXを参照してください。

  1. ソース・システムのGGSCIで、データ・ポンプ・パラメータ・ファイルを作成します。

    EDIT PARAMS name
    

    説明: nameは、データ・ポンプExtractの名前です。

  2. 次に示す順序でデータ・ポンプ・パラメータを入力します。パラメータ文ごとに新しい行を開始します。入力変数は異なるものになります。説明については、表4-2を参照してください。

    データ・ポンプExtractグループの基本パラメータ:

    EXTRACT extpump
    RMTHOST fin1, MGRPORT 7809 ENCRYPT AES192, KEYNAME securekey2
    RMTTRAIL /ggs/dirdat/rt
    TABLE mydatabase.*.*;
    

    表4-2 データ・ポンプExtractの基本パラメータ

    パラメータ 説明
    EXTRACT group
    

    groupは、データ・ポンプExtractの名前です。詳細は、Oracle GoldenGate Oracle GoldenGateリファレンスfor Windows and UNIXを参照してください。

    RMTHOST hostname, MGRPORT portnumber,[, ENCRYPT algorithm KEYNAME keyname]
    
    • RMTHOSTは、ターゲット・システムの名前またはIPアドレスを指定します。

    • MGRPORTは、ターゲットでManagerが実行されるポート番号を指定します。

    • ENCRYPTは、TCP/IPでのオプションのデータの暗号化を指定します。

    その他のオプションおよび暗号化の詳細は、Oracle GoldenGate Oracle GoldenGateリファレンスfor Windows and UNIXを参照してください。

    RMTTRAIL pathname [FORMAT RELEASE release]
    

    キャプチャされたデータがデータ・ポンプExtractによって書き込まれるリモート証跡のパス名を指定します。

    バージョン12.xのExtractが、11g以前のバージョンのダウンストリーム・プロセスにデータを送信している場合は、FORMATオプションを使用して、オブジェクト名を適切な形式で証跡に書き込む必要があります。以前のバージョンのOracle GoldenGateは、3つの部分からなるネーミング規則(database.schema.table)をサポートしていません。FORMATオプションは、2つの部分からなる名前を証跡に書き込むようにExtractに指示します。

    詳細は、Oracle GoldenGateリファレンスfor Windows and UNIXを参照してください。

    TABLE database.schema.object;
    

    データをキャプチャするデータベース・オブジェクトを指定します。

    • TABLEは必須のキーワードです。

    • databaseは、プライマリExtractに指定されているのと同じInformixデータベースを指定します。

    • schemaはスキーマ名またはワイルドカードを使用したスキーマのセットです。

    • objectは、表または順序名、またはこれらのオブジェクトのワイルドカード・セットです。

    ワイルドカードを使用して、または使用せずにオブジェクト名を指定する方法の詳細は、Oracle GoldenGate Oracle GoldenGateの管理for Windows and UNIXを参照してください。

    パラメータ文はセミコロン(;)で終了します。

    ワイルドカード指定から表を除外するには、TABLEEXCLUDEパラメータを使用します。使用および構文の詳細は、Oracle GoldenGate Oracle GoldenGateリファレンスfor Windows and UNIXを参照してください。

    詳細およびデータのフィルタリング、マッピングおよび操作を制御するその他のTABLEオプションについては、Oracle GoldenGate Oracle GoldenGateリファレンスfor Windows and UNIXを参照してください。


  3. 構成に推奨されるオプションのExtractパラメータを入力します。このファイルは、GGSCIのEDIT PARAMSコマンドを使用して、処理を開始する前にいつでも編集できます。詳細は、Oracle GoldenGateリファレンスfor Windows and UNIXを参照してください。

  4. ファイルを保存して閉じます。

4.5 次の手順

Replicat (適用)プロセスを構成するには、第5章「Oracle GoldenGateの適用の構成」を参照してください。