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Oracle® GoldenGate NonStop SQL/MXのためのOracle GoldenGateのインストールおよび構成
12c (12.1.2)
E52450-01
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1 システム要件およびプレインストール手順

この章では、Oracle GoldenGateをサポートするシステムおよびデータベース・リソースの要件について説明します。この章は次の項で構成されます。

1.1 サポートされているプラットフォーム

データベースのバージョンとオペレーティング・システムの特定の組合せのOracle GoldenGateビルドの最新のマトリックスを調べるには、http://support.oracle.comにログインし、「動作保証」タブを選択します。サポートが必要な場合、「動作保証検索のヒント」をクリックします。このサイトに入るには、電子メールとパスワードが必要です。

1.2 オペレーティング・システムの要件

この項では、Oracle GoldenGateのサポートに必要なオペレーティング・システム・リソースについて説明します。

1.2.1 システム構成

オープン・システム・サービス(OSS)環境をインストールします。

1.2.2 ディスクの要件

Oracle GoldenGateは、NonStop SMF (Storage Management Foundation)で維持される仮想ディスクではなく、物理ディスク・ドライブにインストールする必要があります。

次のように空きディスク領域を割り当てます。

  • 圧縮されたダウンロード・ファイル用に約200MB。

  • ダウンロードの展開後のインストール・ディレクトリ用に約966MB。この要件はインストール単位です。たとえば、Oracle GoldenGateの2つのビルドを2つの別々のディレクトリにインストールするには、1932MBの空き容量を割り当てます。

1.2.2.1 ディスク領域のその他の考慮事項

Oracle GoldenGateによってインストールされるファイルおよびバイナリに必要なディスク領域に加えて、Oracle GoldenGate証跡をホストするシステムに追加で1GBのディスク領域を割り当てます。証跡とは、保存済または処理中の作業データを格納するセルフ・エージング・ファイルです。証跡によって消費される領域は処理されるデータ量に応じて変わるため、これとは多少異なる容量が必要となる場合があります。証跡のサイズ変更のガイドラインは、Oracle GoldenGateの管理for Windows and UNIXを参照してください。

1.2.2.2 一時ディスクの要件

デフォルトでは、Oracle GoldenGateは、メモリー管理機能の一部として、ディスクに保存するメモリー・データを、Oracle GoldenGateのインストール・ディレクトリのdirtmpサブディレクトリに保持します。このディレクトリは、トランザクションのサイズの増加に伴ってトランザクションの量が増加すると、すぐに一杯になります。I/O競合とディスク関連のExtractの失敗を防ぐには、ディスクをこのディレクトリ専用にします。

1.2.3 メモリーの要件

Oracle GoldenGateに必要なメモリーの量は、処理するデータの量、実行するOracle GoldenGateプロセスの数、Oracle GoldenGateで使用可能なRAMの量、およびオペレーティング・システムがRAMを解放する必要がある場合(通常は最低水位標に達した場合)に、RAMのページをディスクに一時的に保存するためにOracle GoldenGateで使用可能なディスク領域の量によって決まります。このようなディスクへのRAMの一時記憶は、一般的にスワッピングまたはページング(以降はスワッピングと呼びます)と呼ばれます。プラットフォームに応じて、スワップ領域は、スワップ・パーティション、スワップ・ファイル、ページ・ファイル(Windows)または共有メモリー・セグメント(IBM iプラットフォーム)とも呼ばれます。

最新のサーバーでは、十分なRAMと十分なスワップ領域およびメモリー管理システムを組み合せてOracle GoldenGateを実行します。ただし、Oracle GoldenGateで使用可能なRAMの量を増やすことで、パフォーマンスを大幅に向上でき、一般的にシステムのパフォーマンスも向上します。

通常のOracle GoldenGateのインストールでは、GB単位のRAMにより、ディスクへのRAMページのスワッピングが必要以上に発生しないようにします。RAMに対する競合が多く発生すると、使用されるスワップ領域が増加します。

ディスクへのスワッピングが必要以上に発生すると、コミット・レコードが受信されるまで、各オープン・トランザクションからのデータを保存する必要があるため、特にExtractプロセスでパフォーマンスの問題が発生します。Oracle GoldenGateがデータベースと同じシステム上で稼働している場合、使用可能なRAMの量は両方のパフォーマンスにとって重大になります。

RAMおよびスワップの使用は、Oracle GoldenGateプロセスではなく、オペレーティング・システムによって制御されます。Oracle GoldenGateキャッシュ・マネージャは、オペレーティング・システムのメモリー管理機能を使用して、Oracle GoldenGateプロセスが安定して効率的に動作できるようにします。ほとんどの場合、ユーザーはデフォルトのOracle GoldenGateメモリー管理の構成を変更する必要はありません。

Oracle GoldenGateのメモリー要件の評価の詳細は、Oracle GoldenGateリファレンスfor Windows and UNIXCACHEMGRパラメータに関する項を参照してください。

1.2.4 Oracle GoldenGate証跡用の記憶域

証跡アクティビティがビジネス・アプリケーションに干渉しないようにするには、証跡ファイルの格納先に別のディスクまたはファイル・システムを割り当てます。これらのファイルは、Oracle GoldenGateによって取得されるすべてのデータの格納処理中に作成されます。デフォルト・サイズは、構成プロセス時に変更できます。証跡ファイルは累積されますが、PURGEOLDEXTRACTSパラメータで設定されるルールに従ってパージできます。Oracle GoldenGateの構成時に証跡の場所を指定します。証跡ファイルの構成の詳細は、Oracle GoldenGateの管理for Windows and UNIXを参照してください。

1.2.5 ネットワーク

Oracle GoldenGateをサポートするには、次のネットワーク・リソースを使用できるようにする必要があります。

  • 最適なパフォーマンスと信頼性を実現、特にターゲットでの低レイテンシを維持するには、最速のネットワークを使用して、すべての障害点で冗長性を導入する必要があります。

  • DNSを含むTCP/IPサービスを使用するようにシステムを構成します。Oracle GoldenGateはIPv4とIPv6をサポートし、これらのプロトコルのいずれか、または両方ともがサポートされるシステムで稼働します。

  • Oracle GoldenGateeのプロセスをホストし、Oracle GoldenGateの接続先となるすべてのシステムのホスト名またはIPアドレスを使用してネットワークを構成します。ホスト名の方が便利です。

  • Oracle GoldenGateには、予約されていない制限なしのTCP/IPポートが必要で、その数は構成内のプロセスの数とタイプによって異なります。必要なポートに対応するようにManagerプロセスを構成する方法の詳細は、Oracle GoldenGateの管理for Windows and UNIXを参照してください。

  • Oracle GoldenGateに割り当てるポートを記録します。Managerプロセスの構成時にパラメータを使用してそれらのポートを指定します。

  • Oracle GoldenGateのポートを経由した接続を受け入れるようにファイアウォールを構成します。

1.3 データベースの要件

この項では、Oracle GoldenGate for NonStop SQL/MXを実行するためのオペレーティング・データベースの要件について説明します。

1.3.1項「データベース構成」

1.3.2「Oracle GoldenGateプロセス用データベース・ユーザー」

1.3.3「SQL/MXのアクセス権限」

1.3.1 データベース構成

  • SQL/MXソース・システムでは、ExtractプロセスがVAMSERVというプログラムを使用して、監査証跡からトランザクション・データを取得します。このプログラムは、Oracle GoldenGate for NonStop SQL/MXのインストール時にインストール・サブボリュームに配置されます。このガイドのインストール手順でVAMSERVをインストールするように要求されます。

  • Oracle GoldenGateではODBC/MXを使用してSQL/MXデータベースに接続します。オペレーティング・システムによって検出される場所に、FUP DUPコマンドでODBC/MXドライバDLLをコピーする必要が生じる場合があります。この手順は、新しいオペレーティング・システムにODBC/MXの新しいバージョンが含まれている場合、オペレーティング・システムがコンパイルされるたびに必要になります。

1.3.2 Oracle GoldenGateプロセス用データベース・ユーザー

Oracle GoldenGate専用のデータベース・ユーザーを作成します。次のデータベースに接続する必要があるすべてのOracle GoldenGateのプロセスについて同じユーザーにすることができます。

  • Extract (SQL/MXソース・データベース)

  • Replicat (SQL/MXターゲット・データベース)

  • DEFGEN (ソース・データベースまたはターゲット・データベース)

表1-1 Oracle GoldenGateプロセス用データベース・ユーザー

権限 Extractユーザー Replicatユーザー DEFGENユーザー

SELECT

X

X

X

DELETE

X



INSERT

X



UPDATE

X



REFERENCES

X




1.3.3 SQL/MXのアクセス権限

NSKユーザー(groupID.userID)またはOSSの別名userIDをOracle GoldenGateにコピーします。このユーザーには、SQL/MXデータ・レベルで次のアクセス権限が必要です。

  • ビュー

  • ストアド・プロシージャ

アクセス権限はSQL/MXコマンド・インタフェースを介し、GRANT文を使用して付与されます。GRANTコマンドの詳細は、SQL/MXのドキュメントを参照してください。

1.4 サポートされるSQL/MXデータ型

Oracle GoldenGateによってサポートされるSQL/MXデータ型は次のとおりです。

サポートの制限

1.5 SQL/MXについてサポートされるオブジェクトおよび操作

Oracle GoldenGate for SQL/MXによってサポートされるオブジェクトおよび操作は、次のとおりです。

1.6 SQL/MXについてサポートされないオブジェクトおよび操作

Oracle GoldenGate for SQL/MXによってサポートされないオブジェクトおよび操作は、次のとおりです。