概要

最高速モードはCrystal Ball Decision Optimizerで使用可能であり、通常モードの100倍の速度でシミュレーションを実行できます。最高速モードは、多数のシミュレーション試行を実行する場合、複数シミュレーション実行のためのCrystal Ballツールを使用する場合、または妥当な期間でOptQuestによって最適解を求める場合により実用的です。

最高速モードの機能では、Microsoft Excelと互換性のあるPSI(Polymorphic Spreadsheet Interpreter)技術がワークブックでのシミュレーションの実行に使用されます。この技術はMicrosoft Excelのソルバー・アドインのメーカーであるFrontline Systemsが開発しました。PSI技術では、Microsoft Excelの320の標準関数のほぼすべてをサポートしており、これにはAnalysis Toolpakの一部である財務管理、統計、およびエンジニアリングの関数も含まれています。

デフォルトでは、Crystal Ball Decision Optimizerを最初にロードすると、最高速モードを使用するよう設定されています。モデルが最高速モードと互換性がない場合は、ダイアログで、そのシミュレーションで一時的に通常モードに下げるオプションがあります。互換性の問題では、モデルが最高速モードと互換性がなくなる条件について説明しています。シミュレーションの速度は、「実行プリファレンス」ダイアログの「速度」タブで変更できます(速度プリファレンスの設定)。

注:

最高速モードの機能ではPolymorphic Spreadsheet Interpreterを使用するため、入力引数の極値に対しては、最高速モードの一部の関数とそれに対応するMicrosoft Excelの関数との間で、返される結果がわずかに異なる場合があります。たとえば、統計分布関数と逆分布関数でこの状況が生じることがあります。

最高速モードの結果に関するこれらの計算の違いとその他の詳細は、Oracle Crystal Ballリファレンスおよびサンプル・ガイドを参照してください。