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Oracle® Fusion Middleware Oracle Access Management管理者ガイド
11gリリース2 (11.1.2.2) for All Platforms
B69533-09
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40 セキュリティ・トークン・サービスのトラブルシューティング

この章では、セキュリティ・トークン・サービスのトラブルシューティングに関するヒントを提供します。

40.1 認可の問題

問題: トークンの発行操作中に認可に失敗しました

WS-Trustリクエストの発行操作中に、セキュリティ・トークン・サービスがエラーを返します。

エラー・メッセージ

ログに表示される可能性があるエラー・メッセージのサンプルを次に示します。

<Error> <oracle.security.fed.controller.ApplicationController> <STS-12064> <Exception: {0}
oracle.security.fed.event.EventException: oracle.security.fed.event.EventException: Authorization Failure for Relying Party=%RELYING_PARTY_ID%, Requester=%REQUESTER_ID% and User=%USER_ID%

この場合:

  • %RELYING_PARTY_ID%はリライイング・パーティ・パートナIDを示します。

    • WS-TrustリクエストにAppliesTo要素が含まれていない場合、%RELYING_PARTY_ID%はMissingRPに設定されます。

    • WS-TrustリクエストにAppliesTo要素が含まれ、リライイング・パーティ・パートナにマップできなかった場合、%RELYING_PARTY_ID%はUnknownRPに設定されます。

    • WS-TrustリクエストにAppliesTo要素が含まれ、リライイング・パーティ・パートナにマップされた場合、%RELYING_PARTY_ID%はリライイング・パーティ・パートナIDに設定されます。

  • 着信リクエストがリクエスタ・パートナにマップされた場合、%REQUESTER_ID%はリクエスタ・パートナIDに設定されます。%REQUESTER_ID%がnullではない場合、現在のアイデンティティ条件に対してトークン発行ポリシーを評価するときに使用されます。

  • 着信リクエストがユーザー・レコードにマップされた場合、%USER_ID%はユーザーIDに設定されます。%USER_ID%がnullではなく、%REQUESTER_ID%がnullの場合、現在のアイデンティティ条件に対してトークン発行ポリシーを評価するときに使用されます。

問題

トークン発行ポリシーの評価に失敗した理由は、次のいずれかです。

  • %RELYING_PARTY_ID%を参照するTokenServiceRPリソースが定義されておらず、トークン発行ポリシーに割り当てられていません。この場合、%RELYING_PARTY_ID%を参照するTokenServiceRPリソースを作成し、トークン発行ポリシーに割り当てます。

  • %RELYING_PARTY_ID%を参照するTokenServiceRPリソースが存在し、トークン発行ポリシーに割り当てられていますが、ポリシーに満たされていない条件があります。この場合、ポリシー・ルールを確認します。ポリシーが正しい場合、クライアントはトークンをリクエストできません。それ以外の場合は、クライアントのアイデンティティを含むようにポリシー/条件を更新します。

40.2 エンドポイントの問題

問題: エンドポイントが見つかりません

Oracle Access Managementコンソールを介して追加されたOracle Security Token Serviceエンドポイントにアクセスすると、WSDLポリシーを取得するときにページが存在しないか、エンドポイントが存在しないことを示すエラーがサーバーに返されます。

エラー・メッセージ

表示される可能性があるエラー・メッセージは次のとおりです。

  • WSDLポリシーを取得するときに、404 HTTPエラー・コードが返されます。

  • WS-Trustリクエストを送信するときに、エラーが報告されます。

    <Error> <oracle.webservices.service> <OWS-04115> <An error occurred for port: PortableProvider: oracle.j2ee.ws.server.EndpointNotFoundException: /PATH.>
    

解決策

セキュリティ・トークン・サービスがデプロイされていますが、有効になっていません。セキュリティ・トークン・サービスを有効にするには、次の操作を実行します。

  1. Oracle Access Managementコンソールに移動します。

  2. 「システム構成」に移動し、「共通構成」「使用可能なサービス」の順に選択します。

  3. セキュリティ・トークン・サービスを有効にします。

セキュリティ・トークン・サービスが変更を検出し、エンドポイントを公開します。再起動は不要です。

40.3 マッピング操作の問題

問題: AppliesTo要素をリライイング・パーティ・パートナにマップできません

セキュリティ・トークン・サービスでWebサービス・プロバイダを参照するAppliesTo要素を使用してWS-Trustリクエストを処理する場合、サーバーでは、パートナ・エントリに定義されているリソースURLを使用して、AppliesTo要素に含まれるロケーションをセキュリティ・トークン・サービス・リライイング・パーティ・パートナにマップしようと試みます。そのようなマッピングが失敗した場合、サーバーでは、操作が失敗したこと、および使用されたAppliesToアドレスを示す情報メッセージがログに記録されます。

エラー・メッセージ

エラー・メッセージのサンプルを次に示します。

[2011-04-22T15:08:12.632-07:00] [oam_server1] [NOTIFICATION] [STS-15542] 
[oracle.security.fed.eventhandler.sts.creation.v13.CreateV13TokenEventHandler] [tid: [ACTIVE].ExecuteThread: '0' for 
queue: 'weblogic.kernel.Default (self-tuning)'] [userId: <anonymous>] [ecid: 
f00aacae2d3f3ded:125005ed:12f7f412274:-8000-0000000000000016,0] [WEBSERVICE_PORT.name: wssuser-port] [APP: 
oam_server] [J2EE_MODULE.name: sts] [WEBSERVICE.name: wssuser-serviceSoap12] [J2EE_APP.name: oam_server] The mapping 
of the AppliesTo element from the WS-Trust Request to a Relying Party Partner failed: could not map 
http://relying.party.test.com/testing/service

解決策

AppliesToロケーションをリライイング・パーティ・パートナにマップする必要がある場合は、リソースURLが次のように正しく定義されるようにパートナ設定を確認する必要があります。

  • AppliesToアドレスと完全に一致

  • AppliesToアドレスの親

    たとえば、AppliesToアドレスがhttp://relying.party.test.com/testing/serviceの場合、親はhttp://relying.party.test.com/testing/またはhttp://relying.party.test.com/になります。どちらの場合も、AppliesToロケーションはそのリソースURLが定義されているリライイング・パーティ・パートナにマップされます。


    注意:

    このメッセージは通知レベルで記録されるため、セキュリティ・トークン・サービスで記録されるようにするには、Notification:1レベルを含むように、適切なロギング・レベルを設定する必要があります。

場合によっては、AppliesToアドレスをリライイング・パーティ・パートナに正しくマップできないと、次の理由によりエラーが発生します。

  • 認証評価の失敗

  • セキュリティ・トークン・サービスで、リライイング・パーティ・パートナに属している証明書を取得できない。