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Oracle® Fusion Middleware Oracle Access Management管理者ガイド
11gリリース2 (11.1.2.2) for All Platforms
B69533-09
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11 レポート作成

Oracle Access Managerにより、Oracle BI PublisherをOracle Access Managementサービスのレポート・ソリューションとして使用できます。Access Managerでは、Oracle BI Publisherおよび使いやすいレポート作成パッケージの制限付き使用ライセンスが提供されています。

この章の内容は次のとおりです。


注意:

大規模デプロイメントでは、エンタープライズクラスの専用レポート作成ソリューションをデプロイすることをお薦めします。Oracle Business Intelligence Enterprise Editionなどのツールに基づいたソリューションは、大規模な組織に必要な柔軟性、自動化機能およびパフォーマンスを備えています。

11.1 レポートの使用

Oracle Access Managementは、あらかじめ設定されたコンプライアンス・レポートを提供するOracle Business Intelligence Publisherと統合化できます。データベース監査ストア内のデータは、Oracle Business Intelligence Publisherであらかじめ定義されたレポートを通じて表示されます。これらのレポートを使用すれば、ユーザー名、時間範囲、アプリケーション・タイプ、実行コンテキスト識別子(ECID)などの様々な基準に基づいて、監査データをドリルダウンできます。

Oracle Access Managementには、そのまますぐに使用できるサンプル監査レポートがいくつか用意されており、これらのレポートにはOracle Business Intelligence Publisherでアクセスできます。Oracle Business Intelligence Publisherを使用して、独自のカスタム・レポートを作成することもできます。

Oracle BI Enterprise Edition (Oracle BI EE)は包括的な一連のエンタープライズ・ビジネス・インテリジェンス・ツールおよびインフラストラクチャであり、拡張性のある効率的な問合せおよび分析サーバー、非定型の問合せおよび分析ツール、インタラクティブ・ダッシュボード、プロアクティブ・インテリジェンスとアラート、リアルタイム予測インテリジェンス、エンタープライズ・レポート・エンジンなどが含まれます。Oracle BI EEは、様々なユーザーにより優れたビジネスの可視性と洞察力を提供するよう設計されています。

Oracle Business Intelligence Enterprise Editionのコンポーネントは、共通のサービス指向アーキテクチャ、データ・アクセス・サービス、分析および計算インフラストラクチャ、メタデータ管理サービス、セマンティック・ビジネス・モデル、セキュリティ・モデルとユーザー・プリファレンス、および管理ツールを共有しています。Oracle Business Intelligence Enterprise Editionは、データ・ソースに合わせて最適化された分析生成、最適化されたデータ・アクセス、高度な計算、インテリジェント・キャッシング・サービス、およびクラスタリングなどによるスケーラビリティとパフォーマンスを備えています。Oracle Access Managementのレポート機能は、次のとおりです。

  • BI Publisherの事前定義済リストからレポートを選択および表示します。

  • レポート情報をフィルタ処理します。

  • 任意の形式で画面にレポートを表示します。

  • インタラクティブ・レポートを提供します。

11.2 Oracle Access Managementレポートへのアクセス

Access Managerレポートにアクセスするには、BI Publisherを起動して、レポートを実行する必要があります。Access ManagerコンソールからBI Publisherにアクセスすることはできません。Access Managerレポートにアクセスするには、BI Publisherを明示的に開く必要があります。

BI Publisher起動時

  1. 「開始」→「Oracle BI Publisher Desktop」→Oracle - BIPHome10134の順に移動し、BI Publisherの開始をクリックします。

    Oracle BI Publisherホーム・ページが表示されます。

  2. ユーザー名とパスワードを入力します。

  3. 「サインイン」をクリックします。

レポート実行時

  1. Access Managerレポートを起動します。

    詳細は、「Oracle Access Managementレポートへのアクセス」を参照してください。

  2. 「共有フォルダ」の下にある「詳細...」リンクをクリックします。

  3. Access Managerレポートをクリックして、レポートにアクセスします。

    または、Access Managerレポートの下にある「詳細...」リンクをクリックします。結果ページに、機能領域に従って分類されたAccess Managerレポートが表示されます。

  4. レポート名をクリックして、表示するレポートを選択します。

  5. 「表示」をクリックします。

    レポート入力パラメータ・ページに、レポートの実行に必要な入力パラメータが表示されます。パラメータはフィルタ基準として機能します。入力パラメータがまったく必要ないレポートもありますが、場合によっては、1つ以上のフィールドが必須のレポートもあります。入力パラメータ・フィールドを空白のままにして「表示」をクリックすると、そのレポートに関連するすべての情報が表示されます。

  6. 必要なパラメータを入力します。

  7. 「表示」をクリックして、レポートを実行します。

    レポートが表示されます。

11.3 サポートされている出力形式

BI Publisherレポートはすべて、ネイティブのXML形式で生成されます。このXMLは、他の出力形式に変換できます。次の形式をサポートしています。

  • HTML

  • PDF

  • RTF

  • MHTML

11.4 Access Managerのレポート

Access Managerレポートは、機能領域に基づいて分類されます。たとえば、アクセス・ポリシー・レポート、アテステーション、リクエストおよび承認レポート、パスワード・ポリシー・レポートなどです。(操作や履歴という名前ではなくなりました。)Oracle Access Managerレポートは、機能領域に基づいて次のカテゴリに分類されます。

11.4.1 アカウント管理レポート

Accounts_Locked_Outレポートは、管理者が、ロックアウトされたアカウントの詳細を表示できるアカウント管理レポートです。

表11-1 Accounts_Locked_Outレポートのフィールド

フィールド 説明

ユーザーID

ロックアウト・ユーザーの識別子

タイムスタンプ

ロックアウトのタイムスタンプ

コンポーネント/アプリケーション名

ユーザーがロックアウトしたコンポーネント

イベント詳細

追加情報


11.4.2 認証レポート

認証レポートにより、管理者は、ユーザー認証についての詳細を表示できます。これには、次が含まれます。

11.4.2.1 認証統計レポート

このレポートには、認証の失敗と成功についての詳細が含まれます。

表11-2 Authentication_statisticsレポートのフィールド

フィールド 説明

失敗

失敗(yes)した認証または成功(no)した認証

ユーザーID

ユーザーの識別子

イベント数

認証イベント数


11.4.2.2 AuthenticationFromIPByUser

このレポートには、特定のIPアドレスからの認証の失敗と成功についての詳細が含まれます。

表11-3 AuthenticationFromIPByUserレポートのフィールド

フィールド 説明

IPアドレス

クライアントのIPアドレス

個々のユーザー数

個々のユーザー数

合計試行回数

このIPアドレスからの認証試行回数

ユーザー

このIPアドレスから認証を試行したユーザーのリスト


11.4.2.3 AuthenticationPerIP

このレポートには、このIPアドレスからの認証の失敗と成功についての詳細が含まれます。

表11-4 AuthenticationPerIPレポートのフィールド

フィールド 説明

IPアドレス

サーバーのIPアドレス

個々のユーザー

認証されたユーザー数

合計試行回数

認証試行回数(成功と失敗)


11.4.2.4 AuthenticationStatisticsPerServerレポート

このレポートには、特定のサーバー・インスタンスからの認証の失敗と成功についての詳細が含まれます。

表11-5 AuthenticationStatisticsPerServerレポートのフィールド

フィールド 説明

サーバー・インスタンス名

サーバー・インスタンスの識別子

成功件数

認証の成功件数

失敗件数

認証の失敗件数


11.4.3 エラーと例外

エラーと例外レポートにより、管理者は、認証プロセス中に記録されたエラーと例外を表示できます。これには、次が含まれます。

11.4.3.1 すべてのエラーと例外

このレポートには、実行時に検出されたエラーと例外についての詳細が含まれます。

表11-6 すべてのエラーと例外レポートのフィールド

フィールド 説明

ユーザーID

ロックアウト・ユーザーの識別子

タイムスタンプ

ロックアウトのタイムスタンプ

コンポーネント/アプリケーション名

ユーザーがロックアウトしたコンポーネント

クライアントIPアドレス

クライアントのIPアドレス

メッセージ・イベント

エラーまたは例外

イベント詳細

エラーまたは例外についての情報


11.4.3.2 認証失敗

このレポートには、認証の失敗と成功についての詳細が含まれます。

表11-7 認証失敗レポートのフィールド

フィールド 説明

ユーザーID

ロックアウト・ユーザーの識別子

タイムスタンプ

ロックアウトのタイムスタンプ

コンポーネント/アプリケーション名

ユーザーがロックアウトしたコンポーネント

クライアントIPアドレス

クライアントのIPアドレス

認証方式

認証方式

メッセージ・イベント詳細

失敗した認証についてのメッセージ

Authorization_Failures

認可の失敗


11.4.3.3 ユーザー・アクティビティ

このレポートに定義するフィールドはありません。

11.4.3.4 認証履歴

このレポートには、認証の失敗と成功についての詳細が含まれます。

表11-8 認証履歴レポートのフィールド

フィールド 説明

ユーザーID

ロックアウト・ユーザーの識別子

タイムスタンプ

ロックアウトのタイムスタンプ

コンポーネント/アプリケーション名

ユーザーがロックアウトしたコンポーネント

クライアントIPアドレス

クライアントのIPアドレス

認証方式

認証方式

メッセージ・イベント詳細

失敗した認証についてのメッセージ

Authorization_Failures

認可の失敗


11.4.3.5 認可履歴

このレポートには、認可の失敗と成功についての詳細が含まれます。

表11-9 認可履歴レポートのフィールド

フィールド 説明

ユーザーID

ロックアウト・ユーザーの識別子

タイムスタンプ

ロックアウトのタイムスタンプ

コンポーネント/アプリケーション名

ユーザーがロックアウトしたコンポーネント

クライアントIPアドレス

クライアントのIPアドレス

認証方式

認証方式

メッセージ・イベント詳細

失敗した認証についてのメッセージ

Authorization_Failures

認可の失敗


11.4.3.6 同じIPの複数ログイン

このレポートには、同じIPアドレスからの複数のログインについての詳細が含まれます。

表11-10 同じIPの複数ログイン・レポートのフィールド

フィールド 説明

IPアドレス

IPアドレス

使用ユーザー名

ユーザーの識別子


11.5 サード・パーティ製ソフトウェアを使用したレポートの作成

Access Managerは、Crystal Reportsなどのサード・パーティ製ツールを使用したレポートの作成をサポートしています。サード・パーティ製ソフトウェアを使用してレポートを作成する方法の詳細は、サード・パーティ製ソフトウェアのマニュアルを参照してください。監査スキーマおよびカスタム・レポートの作成の詳細は、『Oracle Fusion Middlewareアプリケーション・セキュリティ・ガイド』を参照してください。