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Oracle® Fusion Middleware Oracle Identity and Access Management高可用性ガイド
11gリリース2 (11.1.2.2)
B69538-05
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E MDSに対する分散通知の構成

MDSデータベース・リポジトリには、MetadataObjectとそれらのコンテンツをキャッシュするためにJavaオブジェクト・キャッシュを使用する機能があります。MDSを使用する各ノードには独自のJavaオブジェクト・キャッシュ・インスタンスがあり、そのノードによってリポジトリからMetadataObjectが読み取られるとそれらがキャッシュされ、そのMetadataObjectを構成するドキュメントに対するローカルな更新が行われるとそのローカル・キャッシュでそれらが無効化されます。

MDSでは、 MetadataObjectをレプリケートするために分散Javaオブジェクト・キャッシュが使用されることはありません。MDSは、そのリポジトリにローカルな変更がフラッシュされるたびに、他のノードによって行われたリポジトリに対する変更を検出し、それに従って関連するローカル・キャッシュ・エントリを無効化します。さらに、各クラスタ・メンバーによって30秒ごとに(これはデフォルトの間隔であり、構成可能です)リポジトリへのポーリングが行われ、ドキュメントが変更されたかどうかが検知され、同様の方法でローカル・キャッシュ・エントリが無効化されます。

ただし、MDSデータベース・リポジトリには、そのリポジトリ内のドキュメントがクラスタ・メンバーによって変更されたときに、クラスタワイドの通知を送信する機能もあります。この機能が有効化されている場合、すべてのクラスタ・メンバーは、ローカル・コミットやリポジトリのポーリングが実行されるまで待つことなく、変更が行われた時点でドキュメントに対する変更を通知されます。したがって、高可用性環境では、パフォーマンス上の理由により、分散通知を有効化することをお薦めします。各クラスタ・メンバー上で分散Javaオブジェクト・キャッシュを構成すると、分散通知が使用可能になります。クラスタ・メンバーがドキュメントに対する変更の通知を受信すると、そのドキュメントの現在のローカル・バージョンは無効化され、更新されたドキュメントがかわりに使用されます。

この機能が動作するためには、各ノードでJavaオブジェクト・キャッシュを構成し、各ノードがそのリポジトリを指すために使用するJNDI名をすべてのノードで同一にして、ポーリングを有効化する必要があります(ポーリングはデフォルトで有効化されていますが、無効化しないでください)。

クラスタ内のノード上での分散Javaオブジェクト・キャッシュの構成の手順は、『Oracle Fusion Middleware Webサービスのためのセキュリティおよび管理者ガイド』のトピック「Javaオブジェクト・キャッシュの設定」を参照してください。