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Oracle® Fusion Middleware Oracle Identity and Access Management相互運用および互換性ガイド
11gリリース2 (11.1.2.2.0)
B71701-04
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3 Oracle Identity and Access Management 11g リリース2 (11.1.2.2)の相互運用性

次の項では、Oracle Fusion Middleware 11gコンポーネントを他のOracle Fusion Middleware 11gコンポーネントと使用する場合に考慮すべき相互運用性のシナリオについて説明します。

この章の内容は次のとおりです。

3.1 Oracle Identity and Access Managementの相互運用性

この項では、Oracle Identity Managementの相互運用性に関する考慮事項について説明します。

3.1.1 Oracle Identity and Access Managementと他のOracle Fusion Middleware製品の間の相互運用性

新しいOracle Identity and Access Managementコンポーネントをインストールしたり、Oracle Identity and Access Managementサービスを使用するようにOracle Fusion Middleware製品を構成する場合は、あらかじめ次の情報を確認してください。

  • 使用するOracle Fusion Middleware製品と互換性のあるOracle Identity Management製品を識別するためのOracle Fusion Middleware動作保証情報。詳細は、第1.4.3項「Oracle動作保証マトリクスの使用方法」を参照してください。

  • この章の情報。ここで、いくつかの一般的なOracle Fusion Middleware相互運用性の概念およびルールを理解できます。

同様に、Oracle Fusion Middlewareパッチ・セットを適用する前に、現在の環境をチェックして、そのパッチ・セットの適用または新しいバージョンのソフトウェアのインストールがOracle Identity and Access Managementコンポーネントとそれらに依存するOracle Fusion Middleware製品間の相互運用性に影響を与えないことを確認してください。パッチ・セットの詳細は、第3.4項「パッチ・セットの相互運用性」を参照してください。

3.1.2 Oracle Identity ManagementコンポーネントとOracle Identity and Access Managementコンポーネントの間の相互運用性

Oracleは次の2つの異なるID管理ソリューションを提供しています。

  • Oracle Identity Management

    Oracle Identity Management 11gソフトウェア・コンポーネントの詳細は、Oracle Fusion Middleware 11gドキュメント・ライブラリの『Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Managementインストレーション・ガイド』を参照してください。

  • Oracle Identity and Access Management

    現在のリリースで使用可能なOracle Identity and Access Managementコンポーネントの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Managementインストレーション・ガイド』のOracle Identity and Access Management 11g リリース2 (11.1.2.2.0)の概要に関する項を参照してください。

表3-1には最近の11gパッチ・セットにおけるOracle Identity ManagementとOracle Identity and Access Managementソフトウェアの利用可能状況が示されていますが、この表でわかるように、多くの場合これら2つのID管理ソリューションは個々に更新されます。

そのため、Oracle Identity ManagementコンポーネントとOracle Identity and Access Managementコンポーネントの利用可能なバージョンやパッチ・セットの間の相互運用性の問題を認識する必要があります。

別途注記されている場合を除いて、通常、これらのソリューションの異なるバージョンは、同じドメイン内に構成されていないかぎり、一緒に使用できます。詳細は、次の項を参照してください。

表3-1 Oracle Identity Managementパッチ・セット・リリースとOracle Identity and Access Managementリリースの要約


Oracle Identity Management
Oracle Identity and Access Management

Oracle Fusion Middleware 11gリリース1 (11.1.1.2.0)

対象

対象

Oracle Fusion Middleware 11gリリース1 (11.1.1.3.0)

対象

対象

Oracle Fusion Middleware 11gリリース1 (11.1.1.4.0)

対象

対象外

Oracle Fusion Middleware 11gリリース1 (11.1.1.5.0)

対象

対象

Oracle Fusion Middleware 11gリリース1 (11.1.1.6.0)

対象

対象外

Oracle Identity and Access Management 11g リリース2 (11.1.2.0)

対象外

対象

Oracle Identity and Access Management 11g リリース2 (11.1.2.2)

対象外

対象


3.2 Oracle Forms and Reports 11gリリース2 (11.1.2.2)製品との相互運用性

このドキュメントの発行時点では、11g リリース2 (11.1.2.2)製品としてリリースされているのは、Oracle Forms and Reports and Oracle IdentityとAccess Managementのみです。

Oracle Forms and Reports 11g リリース2 (11.1.2.2)は、Oracle Identity and Access Managementとは別のスケジュールでリリースされます。任意のOracle Identity ManagementまたはOracle Identity and Access Management製品をご使用のOracle Forms and Reportsインストールとともに使用する場合、Oracle Forms and Reports 11gリリース2 (11.1.2.2)がOracle Identity and Access Management 11gリリース2 (11.1.2.2)で保証されていることを、Oracle Technology Network (OTN)の動作保証情報で確認してください。

詳細は、第1.4項「互換性および相互運用性について考えられる問題の特定」を参照してください。

3.3 Middlewareホームとドメイン拡張時の相互運用性

次の項では、Middlewareホームに製品をインストールする際と既存のOracle WebLogic Serverドメインを拡張する際のOracle Fusion Middleware製品の相互運用性について説明します。

3.3.1 Middlewareホームの相互運用性

Oracle Fusion Middleware製品をインストールする際は、必ず作成する各Middlewareホームに、同じバージョンまたはパッチ・セットの製品のみが含まれるようにしてください。各製品にはそれぞれの保守スケジュールがあり、今後相互運用性の問題が起こる可能性があります。

たとえば、そのように指示されている場合を除き、Oracle SOA Suite 11gリリース1 (11.1.1.6.0)は、Oracle WebCenter Portal 11gリリース1 (11.1.1.7.0)と同じMiddlewareホームにはインストールしないでください。

このルールは、新しい製品のインストール時のほか、パッチ・セットの適用時にも当てはまります。詳細は、第3.4項「パッチ・セットの相互運用性」を参照してください。

このルールの例外の1つとして、Oracle SOA Suite 11gリリース1 (11.1.1.7.0)をOracle Identity Manager 11gリリース2 (11.1.2.2)と同じMiddlewareホームにインストールする場合があります。Oracle Identity ManagerはOracle Identity and Access Management製品群の1つです。これにはOracle SOA Suiteが必要です。このドキュメントの発行時点でのOracle SOA Suiteの最新バージョンは11gリリース1 (11.1.1.7.0)でした。

Oracle Identity ManagerとOracle SOA Suiteの同じMiddlewareホームへのインストールの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Managementインストレーション・ガイド』のOracle Identity Managerのインストールおよび構成ロードマップに関する項を参照してください。

3.3.2 ドメイン拡張時の相互運用性

バージョン番号またはパッチ・セットが同じであれば、別のOracle Fusion Middleware製品をサポートするように既存のOracle Fusion Middleware製品のドメインを拡張できます。

たとえば、Oracle Identity Management 11gリリース1 (11.1.1.7)を既存のドメインで構成した場合、同じドメインでOracle Identity and Access Management 11gリリース2 (11.1.2.2)のどの製品も(Oracle Access Management、Oracle Identity Managerなど)構成しないでください。かわりに、別のドメインで11gリリース2 (11.1.2.2)製品を構成する必要があります。

このルールの例外として、Oracle Identity Manager 11gリリース2 (11.1.2.2)とOracle SOA Suite 11gリリース1 (11.1.1.6.0)があります。Oracle Identity ManagerはOracle Identity and Access Management製品群の1つです。これにはOracle SOA Suiteが必要です。このドキュメントの発行時点でのOracle SOA Suiteの最新バージョンは11g リリース1 (11.1.1.6.0)でした。

Oracle Identity ManagerとOracle SOA Suiteの同じドメインでの構成の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Managementインストレーション・ガイド』のOracle Identity Managerのインストールおよび構成ロードマップに関する項を参照してください。

表3-2では、異なるOracle Fusion Middlewareスイートの2つの別個の製品が同じドメイン内に配置されている場合のシナリオついて説明します。これらの特定のシナリオでは、両方の製品が同一バージョンで使用できるようになるまで、一方の製品に対して、拡張、アップグレードまたはパッチの適用を行うことはできません。

表3-2 ドメイン拡張時の相互運用性に関する考慮事項

シナリオ 説明 解決策

WebLogic SIP Serverによるドメインの拡張

SIPサーバーは、既存のFusion Middlewareドメイン内には配置できません。

既存のFusion Middlewareドメインを拡張するには、ベーシックのWebLogic SIP Serverドメインの選択を解除します。

Oracle Portal、Forms、ReportsおよびBI Discovererによるドメインの拡張

Oracle Portal、Forms、ReportsおよびDiscovererインストールは、他のOracle Fusion Middlewareコンポーネントと同じ場所に配置しないでください。

Portal、Forms、ReportsおよびBusiness Intelligence Discoverer用に別個のドメインを作成します。

Oracle Identity ManagementまたはOracle Identity and Access Managementドメインの拡張

現時点で、Oracle Identity Managementは、他のいずれの製品ともドメインを共有できません。

Oracle Identity and Access Managementドメインは、Oracle Identity Managerで必要なSOA Suiteを除き、他のOracle Fusion Middlewareコンポーネントで拡張しないでください。


3.4 パッチ・セットの相互運用性

この項では、Oracle Fusion Middleware 11gリリース1 (11.1.1)パッチ・セットを既存のOracle Fusion Middleware環境に適用する際の一般的な相互運用性のガイドラインと考慮事項を説明します。

この項には次のトピックが含まれます:

3.4.1 同じMiddlewareホーム内への異なるパッチ・セットのインストール

Oracle Fusion Middleware 11gリリース1 (11.1.1)パッチ・セットを適用する際は、選択されたMiddlewareホーム内の全製品がそのパッチ・セットでサポートされていることを確認してください。

たとえば、そのように指示されている場合を除き、11gリリース1 (11.1.1.6.0)製品と11gリリース1 (11.1.1.5.0)製品を同じMiddlewareホーム内にインストールしないでください。各製品にはそれぞれの保守スケジュールがあり、今後相互運用性の問題が起こる可能性があります。

3.4.2 シングル・ドメイン内での異なるパッチ・セットの使用方法

ドメインを構成する際は、そのドメイン内で構成されるすべての製品で同じパッチ・セットを使用するようにしてください。たとえば、Oracle Identity and Access Management 11gリリース1 (11.1.1.5.0)は、Oracle SOA Suite 11gリリース1 (11.1.1.6.0)と同じドメインに構成しないでください。

同様に、Oracle Identity Management 11gリリース1 (11.1.1.5.0)コンポーネントとOracle Identity and Access Management 11gリリース1 (11.1.1.5.0)コンポーネントを使用してドメインを構成した場合は、Oracle Identity and Access Management用の同等のパッチ・セットが利用可能になるまで、Oracle Identity Management 11gリリース1 (11.1.1.6.0)パッチ・セットを適用しないでください。

3.4.3 Oracle Identity ManagementまたはOracle Identity and Access Managementと他のOracle Fusion Middleware製品間のパッチ・セットの相互運用性

Oracle Identity ManagementおよびOracle Identity and Access Management製品は多くの場合、他のOracle Fusion Middleware製品とは異なるスケジュールでリリースされます。そのため、同じドメイン内に構成されていないかぎり、一般的には、Oracle Fusion MiddlewareまたはOracle Identity and Access Management製品とは異なるリリースやパッチ・セットのOracle Identity Management製品が使用されます。

たとえば、別々のドメインであれば、Oracle Identity and Access Management 11gリリース1 (11.1.1.5.0)製品とOracle SOA Suite 11gリリース1 (11.1.1.6.0)製品を一緒に使用できます。これらのシナリオでは、Oracle Identity and Access Management製品は通常、別個のホストの別個のMiddlewareホームにインストールされます。

他のOracle Fusion Middleware製品とともに使用できる、Oracle Identity ManagementおよびOracle Identity and Access Managementのサポート済のパッチ・セットおよびバージョンの全情報については、Oracle Technology Network (OTN)の動作保証情報を参照してください。詳細は、第1.4.3項「Oracle動作保証マトリクスの使用方法」を参照してください。

3.4.4 Oracle Identity ManagementとOracle Identity and Access Management間のパッチ・セットの相互運用性

製品が同じドメイン内に構成されていないかぎり、Oracle Identity ManagementコンポーネントとOracle Identity and Access Managementコンポーネントが異なるパッチ・セットを使用するOracle Fusion Middleware環境を構成できます。

異なるバージョンまたはパッチ・セットを使用するOracle Identity ManagementコンポーネントとOracle Identity and Access Managementコンポーネントを含むシングル・ドメインは構成しないでください。

さらに、Oracle Identity ManagementコンポーネントとOracle Identity and Access Managementコンポーネントの両方を含む既存のドメインがある場合は、Oracle Identity ManagementコンポーネントとOracle Identity and Access Managementコンポーネントの両方にパッチ・セットを適用できる場合を除き、パッチ・セットを適用しないでください。

Oracle Identity ManagementとOracle Identity and Access Managementの相互運用性の詳細は、第3.1.2項「Oracle Identity ManagementコンポーネントとOracle Identity and Access Managementコンポーネントの間の相互運用性」を参照してください。

3.4.5 Oracle WebLogic Serverでのパッチ・セットの相互運用性

Oracle Fusion Middlewareのそれぞれのバージョンとパッチ・セットは、Oracle WebLogic Serverの特定リリースで動作保証されています。特定のOracle Fusion Middleware製品リリースのドメインは、動作保証されたバージョンのOracle WebLogic Serverのみを使用して作成してください。

Oracle Fusion Middleware 11gリリース1 (11.1.1.6.0)の場合は、Oracle Fusion MiddlewareソフトウェアはOracle WebLogic Server 10.3.5とOracle WebLogic Server 10.3.6の両方での動作が保証されています。このため、Oracle WebLogic Serverの更新なしで、Oracle Fusion Middleware 11gリリース1 (11.1.1.6.0)パッチ・セットを11gリリース1 (11.1.1.5.0)のインストールに適用できます。

ただし、Oracle WebLogic Server 10.3.5を使用してOracle Fusion Middleware 11gリリース1 (11.1.1.6.0)コンポーネントを構成する場合は、Oracle WebLogic Server 10.3.6に依存する製品機能は一切利用できません。Oracle WebLogic Server 11g (10.3.6)で使用できる新機能の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverの新機能』を参照してください。

表3-3 各Oracle Fusion Middleware 11gパッチ・セットがサポートするOracle WebLogic Serverバージョンの要約

Oracle Fusion Middleware製品のバージョン Oracle WebLogic Serverのバージョン

Oracle Fusion Middleware 11gリリース1 (11.1.1.2.0)

10.3.2

Oracle Fusion Middleware 11gリリース1 (11.1.1.3.0)

10.3.3

Oracle Fusion Middleware 11gリリース1 (11.1.1.4.0)

10.3.4

Oracle Fusion Middleware 11gリリース1 (11.1.1.5.0)

10.3.5

Oracle Fusion Middleware 11gリリース1 (11.1.1.6.0)

10.3.5または10.3.6

Oracle Identity and Access Management 11g リリース2 (11.1.2.0)

10.3.5または10.3.6

Oracle Identity and Access Management 11g リリース2 (11.1.2.1)

10.3.5または10.3.6

Oracle Identity and Access Management 11g リリース2 (11.1.2.2)

10.3.5または10.3.6