リファレンス・ガイド

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はじめに

Oracle Tuxedo Application Rehosting Workbench (Tuxedo ART Workbench)は、ユーザーによる次の操作を可能にする包括的なパッケージ・ソリューションの一部です。

Oracle Tuxedo Application Runtime for Batchが移行されたシステムのライフサイクル全体で使用されるのに対し、Tuxedo ART Workbenchはプラットフォームの移行プロジェクトの間でのみ使用されます。Tuxedo ART Workbenchは、カタロガ、データ移行ツール、COBOLコンバータ、JCLトランスレータなどの、いくつかのツールで構成されます。

 


概念

Tuxedo ART Workbenchツールを説明するために、次の用語が使用されます。このドキュメントの他の部分を使用する前に、これらの概念を理解しておくことが重要です。Tuxedo ART Workbenchは、コンポーネントとそのソース・ファイル、およびデータ・ファイルまたはデータベースを、あるプラットフォームから別のプラットフォームへ移行するために使用されます。移行プロセスおよび様々なプラットフォームについては、Oracle Tuxedo Application Runtimeプロセス・ガイドに詳しく説明されています。次に、主要な概念について説明します。

プラットフォーム

実行プラットフォームまたは単なるプラットフォーム: アプリケーションの実行に使用されるハードウェアおよびソフトウェア・コンポーネントの組合せ。

ソース・プラットフォーム

元のソフトウェア・アプリケーションが実行するプラットフォーム。ハードウェア・プラットフォームはIBMメインフレームで、ソフトウェア・コンポーネントにはz/OS、IBM COBOL、JCL、DB2およびCICSが含まれます。

ターゲット・プラットフォーム

最終的に移行されたソフトウェア・アプリケーションが実行するプラットフォーム。Oracle Tuxedo Application Runtimeでは数種類のターゲット・プラットフォームが用意されていますが、それらはすべてUnix/Linuxをベースとし、Tuxedo、Oracle DBMS、もちろんOracle Tuxedo Application Runtimeを含んでいる必要があります。プロジェクトの方法と組織によっては、ターゲット・プラットフォームがテスト・プラットフォームと本番プラットフォームにさらに分割されることもあります。

移行プラットフォーム

カタロガなどの移行ツール(Tuxedo ART Workbench)が実行するプラットフォーム。このプラットフォームはIntel互換のハードウェア・プラットフォーム上で実行するLinux をベースにしています。

ソース・ファイル

コンポーネントのソース・テキストのすべてまたは一部を含むファイル。ソース・ファイルには次の2種類があります。

メイン・ソース・ファイル

コンポーネントのすべてのソース・テキストを含むソース・ファイル、またはコンパイラやランチャに送信される最上位レベルのファイルで、サブファイルを含むディレクティブが含まれることもあります。例として、COBOLプログラム・ファイル、JCLジョブ・ファイルなどがあります。

インクルード・ソース・ファイルまたはサブファイル

1つまたは複数のコンポーネントのソース・テキストの一部を含み、メイン・ソース・ファイルに含まれるソース・ファイル。例として、COBOLコピーブック(コピー・ファイル)、JCL PROCファイル、JCL SYSIN/SYSTSINファイルなどがあります。

コンポーネント

移行するソフトウェア・システムの要素またはその定義。Tuxedo ART Workbenchカタロガおよび一般のTuxedo ART Workbenchは、COBOLプログラム、SQL表またはJCLジョブのような、ソース・ファイルにより定義されたコンポーネントのみを扱います。さらに、ソース・ファイルもコンポーネントとして考えられるので、次のものは区別されます。

解析可能なコンポーネント

単独で解析でき、それだけで意味と役割を持つコンポーネント。これは通常メイン・ソース・ファイルに相当します。

解析不可能なコンポーネント

他のコンポーネント(データ・ファイルなど)により操作されるとき、または他のコンポーネント(上記で定義したようになソース・ファイルやサブファイルなど)に含まれるときにのみ意味を持つコンポーネント。

抽象構文ツリー(AST)

解析可能コンポーネントに対するソース・ファイルの解析(構文分析)およびリンク(セマンティック分析)の結果。この構造は、ソース・ファイルのすべての情報を取得し、このファイル内の様々なコンストラクタ間の構文およびセマンティックな関係(構造)を公開します。この構造化された形式は、初期のテキスト形式と比べて、より洗練された分析および変換ツールに適しているため、これがTuxedo ART Workbenchの中心となっています。

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