WindowsでのOracle Tuxedo ATMIの使用

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Windows Server用のOracle Tuxedo ATMIの構成

次の各項では、Windows ServerシステムでOracle Tuxedo ATMIを構成する方法について説明します。

 


Oracle管理プログラムの紹介

Windows用Oracle Tuxedo 7.1以降のソフトウェアには、Oracle Tuxedo管理コンソールに加えて、Windows ServerシステムでOracle Tuxedoシステムを構成するためのOracle管理プログラムと2つのWindowsサービス(tlistenとOracle procMGR)が用意されています。これらの追加の管理ツールがWindows Serverシステムにインストールされるのは、Oracle Tuxedoサーバー・コンポーネントがインストールされた場合のみです。

Oracle管理プログラムを使用して次のタスクを実行できます。

注: Oracle Tuxedo管理コンソールには、コンソールから実行可能なすべての管理タスクに関する説明に加えて、すべての構成ツール・フォルダの参照情報を記載した詳細なオンライン・ヘルプが用意されています。Oracle Tuxedo管理コンソールの使用方法の詳細は、Oracle Tuxedo管理コンソール・オンライン・ヘルプを参照してください。

 


Oracle管理プログラムの起動

Oracle Tuxedoリリース7.1以降のソフトウェアがWindows Serverにインストールされている場合は、次の手順を実行してOracle管理プログラムにアクセスします。

  1. 「スタート」矢印記号「設定」矢印記号「コントロール パネル」を選択して、コントロール・パネルを起動します。
  2. 図2-1 Microsoft Windowsのコントロール・パネル


    Microsoft Windowsのコントロール・パネル

  3. コントロール・パネルで、「Oracle管理」アイコンをダブルクリックして、「Oracle管理」ウィンドウを起動します。
  4. 図2-2は、「マシン」ページが表示された「Oracle管理」ウィンドウを示しています。


    「マシン」ページが表示された「Oracle管理」ウィンドウ

 


ネットワーク上のほかのマシンにアクセスする

「Oracle管理」ウィンドウの「マシン」ページを使用すると、Oracle Tuxedoシステム管理者として、Microsoft Windows Serverを実行しているMicrosoft Windowsネットワーク上のどのマシン(ログイン権限のあるマシン)にもアクセスできます。リモートでの環境変数の設定、Oracle Tuxedoイベント・ログの保存場所の指定、tlistenサービスの削除、停止または開始、およびIPCリソースの調整も可能です。

リモート・マシンにアクセスするには、ネットワーク・ツリーでマシンのアイコンを検索してクリックします。リモート・マシンの名前はわかっているが、所属するワーク・グループがわからない場合は、次の手順を実行して選択します。

  1. 「マシン」ページの右下隅で、選択をクリックして「マシン名の入力」ダイアログ・ボックスを表示します。

  2. 「マシン」ページが表示された「Oracle管理」ウィンドウ

  3. 「マシン名の入力」ダイアログ・ボックスで、リモート・マシンの名前(例: \\intrepid)を入力して、「OK」を選択します。

この時点で、「Oracle管理」ウィンドウのその他のページ(環境、ロギング、リスナーおよびIPCリソース)でこれ以降実行されるすべてのアクションが、選択したマシン(この例ではintrepid)で実行されます。

 


環境変数を設定および修正する

「環境」ページでは、Windows ServerシステムのOracle Tuxedo環境変数を表示、設定または修正できます。

図2-3は、「環境」ページが表示された「Oracle管理」ウィンドウを示しています。

「環境」ページが表示された「Oracle管理」ウィンドウ

「環境」ページを使用して環境変数を追加、修正または削除するには、次の手順に従います。

  1. 変数を追加するには、「変数」フィールドに名前、「値」フィールドに値を入力して、設定をクリックします。
  2. 変数を修正するには、変数を選択してから、「値」フィールドに新しい値を入力して、設定をクリックします。
  3. 変数を削除するには、削除する変数を選択して、「削除」をクリックします。
  4. 「OK」または「適用」をクリックして、変更内容をWindows Serverレジストリに書き込みます。

 


Oracle TuxedoメッセージをWindows Serverのイベント・ログに転送する

「ロギング」ページでは、Oracle TuxedoシステムのメッセージをWindows Serverシステムのイベント・ログまたは従来のユーザー・ログ(ULOG)ディスク・ファイル(あるいは両方)に転送できます。

図2-4は、「ロギング」ページが表示された「Oracle管理」ウィンドウを示しています。

「ロギング」ページが表示された「Oracle管理」ウィンドウ

イベント・ログ・オプションまたは従来のユーザー・ログ(ULOG)ディスク・ファイル・オプション(あるいは両方)を選択できます。

ログ出力: Windowsのイベント・ログ

Windowsのイベント・ログにログを記録するように設定する

イベント・ログ・オプションではセットアップでは必要ありません。

Windows Serverのイベント・ログのエントリを表示する

Windows Serverイベント・ログのエントリを表示するには、次の手順に従います。

  1. Windows Serverデスクトップで、「スタート」矢印記号「すべてのプログラム」矢印記号「管理ツール」矢印記号「イベント ビューア」を選択し、アプリケーションが起動してから発生したすべてのイベントのリストを表示します。
  2. 図2-5 「イベント ビューア」ウィンドウ


    「イベント ビューア」ウィンドウ

  3. メニュー・バー(「イベント ビューア」ウィンドウの上部)で、「ログ」をクリックして、「ログ」ドロップダウン・メニューを表示します。
  4. 「ログ」ドロップダウン・メニューから「アプリケーション」を選択します。そのアプリケーションに関するイベントのみが「イベント ビューア」ウィンドウに表示されます。
  5. 詳細情報を確認したいイベントのエントリをダブルクリックします。Windows Serverの「イベントの詳細」ウィンドウが開き、指定したイベントに関する情報が表示されます。
  6. 図2-6は、「イベントの詳細」ウィンドウを示しています。


    「イベントの詳細」ウィンドウ

このウィンドウには、次の情報が表示されます。

ログ出力: ユーザー・ログ(ULOG)ディスク・ファイル

ULOGファイルにログを記録するように設定する

トランザクション・ユーザー・ログ(ULOG)メッセージを設定する場合は、次の手順を実行して記憶域ディレクトリを選択します。

  1. 「ロギング」ページで、「ディレクトリ」フィールドの右側にある矢印をクリックして、ディレクトリのドロップダウン・リストを表示します。
  2. ULOGメッセージを保存するディレクトリの名前を選択します。
  3. 「接頭辞」フィールドに、ログ・ファイルの名前の接頭辞を入力します。デフォルトの接頭辞はULOGで、デフォルトの名前はULOG.mmddyyです(mmddyyは、ログ・ファイルが作成された月、日、年)。
  4. 選択した内容をWindows Serverレジストリに保存するには、「OK」または「適用」をクリックします。

ULOGエントリを表示する

ULOGはテキスト・ファイルです。テキスト・エディタを使用すると、ULOGを開いて内容を表示できます。

 


tlistenプロセスを自動的に起動する

「リスナー」ページでは、Windows Serverシステム上のtlistenサービスを表示、作成または変更できます。

図2-7は、「リスナー」ページが表示された「Oracle管理」ウィンドウを示しています。

「リスナー」ページが表示された「Oracle管理」ウィンドウ

tlistenサービスは、Oracle Tuxedoをインストールする過程で、インストーラ・プログラムによってWindows Serverシステムにインストールされています。システムを起動するたびに、tlistenサービスによってtlistenプロセスがマシンのポート3050で開始されます。tlistenプロセスに関連付けられたパスワードは、インストール時に入力したものです。

tlistenプロセスは、Oracle Tuxedoシステムとアプリケーション・サーバーを起動する前に、ネットワーク接続されたOracle Tuxedoアプリケーションの各マシンで開始する必要があります。tlistenプロセスを使用すると、複数のマシンにまたがる管理アクションを実行できます。tlistenプロセスの詳細は、『Oracle Tuxedoコマンド・リファレンス』のtlisten (1)に関する項を参照してください。

「リスナー」ページを使用してtlistenサービスを追加、削除、停止または開始するには、次の手順に従います。

  1. tlistenサービスを追加するには、「ポート番号」フィールドにポート番号を入力して、「追加」をクリックします。(一般に、tlistenプロセスは、マシン上で実行中のOracle Tuxedoアプリケーションごとに1つ必要です。)
  2. tlistenサービスを削除するには、削除するtlistenサービスを選択して、「削除」をクリックします。
  3. 開始したtlistenサービスを停止するには、停止するtlistenサービスを選択して、「停止」をクリックします。
  4. 停止したtlistenサービスを開始するには、開始するtlistenサービスを選択して、「開始」をクリックします。
  5. 「OK」または「適用」をクリックして、変更内容をWindows Serverレジストリに書き込みます。

tlistenサービスは、「リスナー」ページで表示および管理できますが、「スタート」矢印記号「すべてのプログラム」矢印記号「管理ツール」矢印記号「サービス」をクリックして、「サービス」ウィンドウを開き、「サービス」ウィンドウからtlistenサービスを表示および管理することもできます。

 


システムのパフォーマンスが最大になるようにIPCリソースを構成および監視する

「IPCリソース」ページでは、Oracle Tuxedoのパフォーマンスを最大に引き出せるように、Windows Serverシステムでプロセス間通信(IPC)を構成できます。

図2-8は、「IPCリソース」ページが表示された「Oracle管理」ウィンドウを示しています。

「IPCリソース」ページが表示された「Oracle管理」ウィンドウ

Oracle ProcMGRサービスは、Oracle Tuxedoをインストールする過程で、インストーラ・プログラムによってWindows Serverシステムにインストールされています。システムを起動するたびに、Oracle ProcMGRサービスによって、「IPCリソース」ページで設定した値にマシンのIPCリソースが設定されます。前述の値は、インストーラ・プログラムによって設定されたデフォルトのIPC値です。

ほとんどのマシンでは、Oracle ProcMGRはインストール時の設定で実行されますが、「IPCリソース」ページを使用すると、IPCリソースを調整してパフォーマンスを最大限に引き出すことができます。Oracle Tuxedoアプリケーションで必要なIPCリソースの最小値を確認するには、『Oracle Tuxedoシステムのインストール』IPC要件のチェックに関する項を参照してください。次の表は、Windows ServerシステムのIPCリソースの名前とUNIXシステムでの従来の名前の対応付けを示しています。

表2-1 WindowsシステムとUNIXシステムのIPCリソース名の対応付け
Windows Serverの名前
UNIXでの従来の名前
最大許容メッセージ・サイズ
MSGMAX
メッセージ・ヘッダーの最大数
対応する名前なし
メッセージ・キューの最大サイズ
MSGMNB
メッセージ・キューの最大数
MSGMNI
メッセージ・セグメントのサイズ
MSGSSZ
メッセージ・セグメントの数
MSGSEG
IPCを使用するプロセスの最大数
NPROC
セマフォの最大数
SEMMNS
セマフォ・セットの最大数
SEMMNI
セマフォUNDO構造の最大数
SEMMNU
共有セグメントごとのプロセスの最大数
対応する名前なし
共有メモリー・セグメントの数
SHMMNI

「IPCリソース」ページを使用してIPCリソースの値を変更するには、次の手順に従います。

  1. 「現在のリソース: デフォルト」ボックスで、「デフォルトのIPC設定を使用する」チェック・ボックスをクリックして選択を解除します。「現在のリソース: デフォルト」ボックスに挿入ボックスが表示されます。
  2. 挿入ボックスをクリックし、Windows Serverマシンの名前をクリック入力して、[Enter]を押します。
  3. 変更するIPCリソースの横のフィールドをクリックして、必要な値を入力します。
  4. 「OK」または「適用」をクリックして、変更内容をWindows Serverレジストリに書き込みます。
  5. Oracle ProcMGRサービスを再起動して、変更内容を適用します。「スタート」矢印記号「すべてのプログラム」矢印記号「管理ツール」矢印記号「サービス」をクリックして、「サービス」ウィンドウを開き、「サービス」ウィンドウからOracle ProcMGRを再起動します。

「IPCリソース」ページで、IPCを使用するプロセスの最大数パラメータを指定する場合は、次の情報に注意してください。

実行中のOracle Tuxedoアプリケーションのパフォーマンスは、Windows Serverのパフォーマンス・モニターで表示できます。「パフォーマンス・モニター」ウィンドウを起動するには、「スタート」矢印記号「すべてのプログラム」矢印記号「管理ツール」矢印記号「パフォーマンス・モニター」を選択します。

図2-9 パフォーマンス・モニター

パフォーマンス・モニター

 


Windows Serverレジストリの内容を確認する

Windows Serverのレジストリは、Windows Serverシステムのすべてのハードウェア、ソフトウェア、およびアプリケーション構成の設定のリポジトリです。Oracle Tuxedoのインストール時に、インストーラ・プログラムによって一般的なインストール情報およびIPCリソース値がレジストリに書き込まれます。Oracle Tuxedoに関するレジストリの構造は次のとおりです。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\ORACLE\TUXEDO\<version>\...

この構造を表示するには、「スタート」矢印記号「ファイル名を指定して実行」を選択して、「ファイル名を指定して実行」ダイアログ・ボックスを開き、「Regedit」と入力して「OK」をクリックし、「レジストリ エディタ」ウィンドウを起動します。

開発者キー

開発者キーには、リリースのメジャー・バージョンやマイナー・バージョンの番号などの製品情報と、ユーザーおよび会社名が格納されます。

環境キー

環境キーには、Windows Serverシステムで設定されているOracle Tuxedoの環境変数が格納されます。IPCリソースの設定などの値も格納されます。

セキュリティ・キー

セキュリティ・キーには、Oracle Tuxedoプロセスおよびサービスのアクセス権限が格納されます。次の権限は必須です。

Administrator(管理者)には、フル・コントロール権限を付与することをお薦めします。


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