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次の項では、Oracle SNMPエージェント・インテグレータ用のコマンドとユーティリティについて説明します。
  reinit_agent all | logical_agent_name [logical_agent_name]
  指定したエージェントが構成ファイルを再び読み取ります。このユーティリティは、ルート権限で実行する必要があります。all引数を使用すると、すべてのSNMPエージェントが再初期化されます。tux_snmpd以外のSNMPエージェントの場合は、logical_agent_nameが実行可能ファイルの名前になります。
により、Oracle SNMPエージェント・インテグレータが構成ファイルを再び読み取ります。
-d
-n
-p port
-r smux_port
-b ipaddr_list | hostname_list
-bオプションを使用すると、受信したSNMPリクエストをモニターするためのIPアドレスのサブセットを指定できます。
ipaddr_list   単独のIPアドレスまたは複数のIPアドレスを空白で区切ったリストを指定できます。   hostname_list   単独のホスト名または複数のホスト名を空白で区切ったリストを指定できます。  たとえば、Oracle SNMPエージェント・インテグレータが動作しているマシンに複数のIPアドレスがある場合は、次のように指定します。   130.86.34.3
130.86.33.13
130.86.23.1   次のコマンドで開始すると、サービス・リクエスト専用のアドレスを130.86.23.1にするようにOracle SNMPエージェント・インテグレータを構成できます。   snmp_integrator -b 130.86.23.1
  snmp_integratorファイルは、SNMP Oracle SNMPエージェント・インテグレータの実行可能ファイルです。このファイルを使用すると、任意のベンダーの複数のSNMPエージェントおよびSMUXサブエージェントが同じノードに共存し、任意のSNMPマネージャへの単一のSNMPエージェントとして表示できるようになります。
Oracle SNMPエージェント・インテグレータでは、次の項目を同時に利用できます。
  また、Oracle SNMPエージェント・インテグレータは、他のどのSNMPエージェントとも標準SNMPポート(161/udp)で共存できます。MIB-II system(1)およびsnmp(3)グループに加えてSMUX MIB (RFC 1227)を直接サポートします。
  プログラムは、SNMPエージェントとして実行されている場合、beamgr.confファイルのTRAP_HOSTエントリで指定したホストに対して、起動時にcoldStartトラップを生成します。TRAP_HOSTエントリがない場合、トラップは、publicとして定義されているコミュニティとともに、ユーティリティが実行されているホストのUDPポート162に送信されます。
  Oracle SNMPエージェント・インテグレータでサポートされている書きおよび読取り専用コミュニティは、beamgr_snmpd.confファイルで指定できます。デフォルトでは、読取り専用コミュニティはpublicで読取り/書込みコミュニティはiviewです。
  beamgr_snmpd.confファイルを使用すると、登録対象のSMUXサブエージェントからパスワードを受け取るようにOracle SNMPエージェント・インテグレータを構成できます。
  -d引数で表示されたメッセージは、イベント・ログに送信されます。
  -d引数は通常、プログラムがコマンド行で実行されるときにデバッグ目的で使用されます。表示されたメッセージは、プログラムの標準出力に送信されます。プログラムがinit(1M)で開始された場合、これらのメッセージの宛先は、UNIXプラットフォームとバージョンによって決まります。これらのメッセージは、非常に頻繁にコンソールに送信されるものです。
  -n引数は通常、respawnオプションとともにinit(1M)でプログラムが起動されたときに使用されます。
all
logical_agent_name
Oracle SNMPエージェント・ソフトウェアでは、次のユーティリティを使用して、エージェントまたはサブエージェントをインストールおよびテストできます。
executable_fileを入力します。サービスを削除するにはremoveを入力します。たとえば、  instrsrv snmp_integrator c:\tux81\bin\snmp_integrator.exeのようになります。
service_name
executable_file
-d
-p port
host
community
variable_name
snmpgetユーティリティは、SNMP Getリクエストを使用して、管理対象オブジェクトに関する情報を取得します。コマンド行には、1つ以上のオブジェクト識別子を引数として入力できます。この名前は、絶対パスで指定しても、ツリーのルートから始めても、.iso.org.dod.internetを基にした相対パスで指定してもかまいません。 
publicを使用して、topazというホストで実行されているSNMPエージェントに問合せを送信します。エージェントは、OracleプライベートMIBにある管理対象オブジェクトbeaSysHasDiskの値を取得します。この例では、相対OID (private.enterprises.bea.beaSystem)が指定されていることに注意してください。.iso.org.dod.internet.が先頭に付加されて、絶対パスが生成されます。
snmpget topaz public private.enterprises.bea.beaSystem 
 .beaSysHasDisk.0   このコマンドは、オブジェクトに関する次の情報を返します。  Name: private.enterprises.bea.beaSystem.beaSysHasDisk.0
INTEGER: yes(2)   次のコマンドは、認可用のコミュニティにpublicを使用して、rubyというホストで実行されているSNMPエージェントに問合せを送信します。エージェントは、MIBにある管理対象オブジェクトsysDescrおよびsysUptimeの値を取得します。  snmpget ruby public mgmt.mib.system.sysDescr.0 
 mgmt.mib.system.sysUpTime.0   このコマンドは、次の情報を返します。  Name: mgmt.mib.system.sysDescr.0
OCTET STRING- (ascii): Kinetics FastPath2   Name: mgmt.mib.system.sysUpTime.0
Timeticks: (2270351) 6:18:23
-d
-p port
host
community
variable_name
.iso.org.dod.internetを基にした相対パスで指定してもかまいません。
publicを使用してblueberryというホストに問合せを実行し、mgmt.mib.interfaces.ifTable.ifEntry.ifOutOctets.0の直後のインスタンスの値をMIBから取得します。
snmpgetnext blueberry public mgmt.mib.interfaces.ifTable.ifEntry
 .ifOutOctets.0   オブジェクトの値を参照するために、インスタンス索引.0をOIDの末尾に追加する必要があります。  先ほどのコマンドの出力は次のようになります。   Name: mgmt.mib.interfaces.ifTable.ifEntry.ifOutOctets.1
COUNTER: 85655250   続けて、次の変数に関する情報を取得するコマンドを入力できます。   snmpgetnext blueberry public mgmt.mib.interfaces.ifTable.ifEntry
 .ifOutOctets.1
-d
-p port
host
community
snmptestユーティリティは、オブジェクトの名前およびタイプとともに、リクエスト・パケットおよび応答パケットに関する情報を戻します。
$Q
snmptest topaz public   プログラムが起動すると、次のメッセージが表示されます。   Please enter the variable name:   変数名を入力してEnterキーを押します。   private.enterprises.bea.beaEm.beaEmMonitorTimer.0   もう一度、変数名がリクエストされます。   Please enter the variable name:   別の変数名を入力するか、Enterキーを押して、結果を表示します。  Received GET RESPONSE from 192.84.232.47
requestid 0x775efba0 errstat 0x0 errindex 0x0
Name: private.enterprises.bea.beaEm.beaEmMonitorTimer.0
INTEGER: 5000   結果が表示された後で、別の変数名を入力することも、$Qを入力してプログラムを終了することもできます。  Please enter the variable name: $Q   「$Q」を入力すると、終了メッセージが表示されます。   Quitting, Good-bye
snmptrap [-a agent_addr] [-d] [-p port] host community 
 trap_type specific_trap variable_binding_value
-a agent_addr
-d
-p port
host
community
trap_type
specific_trap
variable_binding_value
.iso.org.dod.internet.private.enterprises.bea.beaSystem.
 beaTrapDescr.0   このオブジェクトの値は、variable-binding-value引数で指定できます。  SNMPトラップのPDUヘッダーの一部であるエンタープライズ・フィールドは、常に次のようになります。   .1.3.6.1.4.1.140.1.1   前述のメッセージは次のメッセージと同じです。   .iso.org.dod.internet.private.enterprises.bea.beaSystem.
 sysDescr
publicを使用して、topazというホストにcoldStartトラップを送信します。specific-trap引数の値は必須です。trap-type引数の値が6以外(enterpriseSpecific)の場合、この値は無視されますが、必ず指定してください。
-d
-l port
-p
-l引数で指定したUDPポートでSNMPトラップを受信します。ポートを指定しなかった場合は、ポート番号162が使用されます。このユーティリティは、snmp-trapポートを開けるようにする必要があり、ポートを開くには、通常root権限が必要です。
-p引数を指定しなかった場合、snmptrapdは、UNIX syslogユーティリティを使用して、WARNINGステータスのメッセージをログに記録します。LOG_LOCAL0機能が使用可能な場合は、syslogまたはsnmptrapdのかわりに、この機能が使用されます。Windowsシステムでは、-p引数を指定しなかった場合、イベント・ログを使用してWARNINGメッセージを記録します。
snmptrapd -p   ホストがトラップを受信すると、次の情報が表示されます。   192.84.232.47: Cold Start Trap (0) Uptime: 0:00:00
Name: private.enterprises.bea. beaSystem.beaTrapDescr.0
OCTET STRING- (ascii): host xyz is booting
-d
-p port
host
community
variable_name
.iso.org.dod.internetを基にした相対パスで指定してもかまいません。オブジェクトを指定しなかった場合、snmpwalkは、SNMPエージェントでサポートされているMIBツリー全体を検索します。
snmpwalk blueberry public private.enterprises.bea.beaSystem   このコマンドによって、次の部分を含む出力が生成されます。   Name: private.enterprises.bea.beaSystem.beaSysSysname.0 
 OCTET STRING- (ascii): SunOS   Name: private.enterprises.bea.beaSystem.beaSysNodename.0 
 OCTET STRING- (ascii): blueberry
Oracle SNMPエージェント・ユーティリティは、SNMPリクエストを使用して、管理対象オブジェクトに関する情報をSNMPエージェントに問い合せます。SNMPリクエストの形式については、RFC 1157 (SNMP)を参照してください。このRFCはインターネットでも公開されています。詳細は、「SNMPに関する情報」を参照してください。
  MIB変数をOracle SNMPエージェント・ユーティリティで使用する場合、ユーティリティは、この変数を数値OIDに変換するために検索を実行します。検索順序は、現在のディレクトリにあるmib.txtファイル、環境変数BEA_SM_SNMP_MIBFILEで指定したファイル、tux_prod_dir\udataobj\snmp\etc\mib.txtファイル(Windowsシステムの場合)またはtux_prod_dir/udataobj/snmp/etc/mib.txtファイル(UNIXシステムの場合)です。これらのファイルには、RFC 1155 (管理情報の構造)で定義されているASN.1表記およびOBJECT TYPEマクロを使用する必要があります。
  mib.txtファイルには、RFC 1213 (MIB-II)およびOracleプライベートMIBオブジェクトが記述されています。
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