日付の有効性

日付の有効性によって、一部のオブジェクトの属性に加えられた変更の履歴が保持されます。専門ユーザーは、オブジェクトの過去および先日付のバージョンを取得して編集できます。

個人名、アサイメント、福利厚生プラン、等級、ジョブ、事業所、給与、ポジションなど、多くの人材管理(HCM)オブジェクトには、有効日があります。

論理および物理レコード

有効日オブジェクトには、1つ以上の物理レコードが含まれます。各レコードは、有効開始日と有効終了日を持っています。1つのレコードが最新版となり、トランザクションで使用されます。他のものは、過去に有効であったか、先日付で有効になります。同時に、これらのレコードは、論理レコードまたはオブジェクト・インスタンスを構成します。有効日論理行については、連続する一時物理行のコレクションなので、各物理行のCreatedBy (CREATED_BY)とCreationDate (CREATION_DATE)が同じになります。

この表は、部門ビジネス・オブジェクトの部門マネージャ属性の変更を示しています。各行が1つの物理レコードを表します。

物理レコード

有効開始日

有効終了日

部門マネージャ

4

2022年1月18日

C.Woods

3

2021年10月15日

2022年1月17日

A.Chan

2

2020年6月13日

2021年10月14日

T.Romero

1

2019年3月22日

2020年6月12日

G.Martin

ノート: 物理レコード番号は、レコードには表示されません。

物理レコードの有効終了日

各物理レコードは、最後のものを除き、有効終了日を持ちます。オブジェクトを更新すると、常に更新プロセスによってこの日付(次のレコードの有効開始日の前日)が追加されます。

オブジェクト終了日

一部の有効日オブジェクトには、最終有効終了日を入力できます。たとえば、アサイメントの終了によって、そのアサイメントに最終有効終了日が追加されます。または、「終了日」処理を使用できます。有効日オブジェクトに終了日を設定すると、その日付より後はトランザクションで使用できなくなります。ただし、オブジェクトの履歴は取得可能です。

有効日オブジェクトのステータス値

等級やジョブなどの一部の有効日オブジェクトは、有効日とステータス値の両方を持ちます。オブジェクト・ステータスが「非アクティブ」の場合、有効日に関係なく、そのオブジェクトはトランザクションで使用できません。ステータスを「非アクティブ」に設定すると、オブジェクトはトランザクションで使用できなくなります。オブジェクトの有効終了日を入力できない場合、そのステータスを変更することで同じ効果を得ることができます。

先日付の変更

有効日オブジェクトでは、先日付の変更を入力できます。たとえば、次の表に示すように、就業者の昇格・昇進を2022年7月25日に入力して、2022年10月18日に有効にできます。

物理レコード

有効開始日

有効終了日

等級

2

2022年10月18日

IC2

1

2020年12月14日

2022年10月17日

IC1

物理レコード2は、2022年10月18日に有効になります。2020年12月14日から2022年10月17日までは、物理レコード1が有効であり、トランザクションで使用されます。オブジェクト履歴にアクセスできる場合は、有効になる前の物理レコード2を参照できます。

先日付の変更が存在する場合、他の処理は制限されることがあります。たとえば、この就業者のアサイメントを昇格・昇進が有効になる前に終了するには、最初に昇格・昇進を削除する必要があります。

日付対応オブジェクト

雇用関係などの一部のオブジェクトは、有効日オブジェクトではなく日付対応オブジェクトです。それらは、使用可能な時期を定義する開始日と終了日を持ちますが、変更履歴を持ちません。新しい属性値が既存の属性値を上書きします。