ツリーの概要

ツリーは、データの編成、ビジネス・ルールの適用、データ・アクセスの制御および問合せ中のパフォーマンスの向上に使用できる階層データ・モデルです。

たとえば、アプリケーションで、マーケティングと財務の2つの部門があるVision Corporationという組織のデータを保守するとします。財務部門には、売掛/未収金と買掛/未払金の2つの機能ディビジョンがあります。Vision Corporationのツリーを定義して、その部門と、そのそれぞれの機能ディビジョンにまたがる階層を設定できます。階層を使用して、組織の様々なレベルでのデータを管理できます。

ツリーを操作するには、「設定および保守」作業領域で次のいずれかのタスクを使用します。

  • ツリー構造の管理: ツリー構造を作成および更新する場合。最初にツリー構造を定義してツリーを作成する必要があります。

  • ツリーとツリー・バージョンの管理: ツリーとそのバージョンを作成および更新する場合。

  • ツリー・ラベルの管理: ツリー・ラベルを作成および更新する場合。

ツリー構造

名前が示すとおり、ツリー構造は、ツリーで使用する階層を設定できるようにデータを編成するためのフレームワークになります。そのため、テンプレートと同様、ツリー構造に従うことによってツリーを作成できます。

ツリー

ツリーは、ツリー構造のインスタンスです。ルート・ノードは、ツリーの最上位のノード・ポイントです。ルート・ノードから子ノードに分岐します。共通の親ノードから分岐した同じレベルの子ノードは、兄弟と呼ばれます。リーフはノードから分岐する詳細ですが、ツリー階層のそれより下位に向けて拡張されません。複数のデータ・ソースのツリーを作成して、それらをアプリケーション間で共有できます。

ツリー・バージョン

デフォルトでは、ツリーのバージョンは1つのみです。必要に応じて、複数の編集可能なツリー・バージョンを作成して保守できます。アクティブになるツリー・バージョンは、常に1つのみです。既存のバージョンを編集すると、アクティブからドラフトに変更されます。これを再度使用する場合は、アクティブに設定する必要があります。他のバージョン制御システムと同様に、ツリーのバージョンは、ツリーのライフ・サイクルで発生したすべての変更を追跡するために維持されます。

ツリー・ラベル

ツリー・ラベルは、ツリーおよびツリー構造に付けられた短縮名です。ラベルは、アクセスと情報の取得を容易にするためにツリー・バージョンに付けることができます。ツリーにノードが作成されると、既存のツリー・ラベルが新しいツリー・ノードに自動的に割り当てられます。任意の表を使用してラベルを格納し、ツリー構造にラベル・データ・ソースを登録できます。